普通の学生だった〜番外編｡「吸血鬼」

人魚 2

夏視点

｢すごぉい｣
柚が先生の奥さんに取られちゃった｡
柚はもふもふじゃなくてすべすべがいいんだって…｡
夏のしっぽは毎日手入れだって欠かしてないのに!!
｢それで？凛さんは帰ってきたなら報告とか行かなくていいの？｣
｢あぁそれなら多分椎名の方がこっちを感知……やべ!!｣
凛さんはいきなりお風呂から上がると人間の姿になった｡
｢俺他の男の前で人魚姿晒すなって言われてたんだった!!やばいやばいやばい!!これ知られたら朝まで…いや3日は離してもらえない!!｣
へぇ3日なんだ｡
短いね｡
獣人なら浮気発見したら1ヶ月はお仕置期間なのに｡
ま､獣人は浮気なんてほとんどしないから相手側の方だろうけど。
学校の図書館だと色々調べられるから～｡
｢…り～ん～？これはどういうことかなぁ？｣
｢せんせいだ!!せんせいぎゅーしよ？ね？ぎゅー!!｣
｢柚琉くん濡れてるし裸だからまた今度ね｡というか隠そうとしないんだね｣
｢柚はその辺欠落してるから｡生まれてすぐうちに保護されてそっからは専属付きだよ？お風呂とか着替えとか一人でやるわけないでしょ｣
｢見られるのが当たり前になっちゃってるのね｡こりゃ常識も教えないと｣
…柚が覚えるとは思わないけどな｡
｢しっぽぉ…｣
｢ん？｣
柚はいつの間にか戻ってきていて夏のしっぽを抱いていた｡
｢じゃあ夏達もそろそろ出ようか｡ふわふわのしっぽのがいいでしょ？｣
｢うん!!｣
今日は特別に柚の好きなミルクの香りのコロンも付けようかな｡
…あれ付けると大体食べられるんだよね｡
まぁ抜け毛は出ないように魔法かけてあるけど…｡