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ぱぱ 2

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直人視点

「あのさぁ…柚を甘やかしたいのは分かるよ?でも何で大人が制御してやらないの?」
「面目無い…」
「つい…」
「ついじゃないよ。柚は今成長期なんだから変に栄養が偏るのは避けたいの。…ただでさえお肉つかないのに」
「「え?」」
僕は膝で眠っていた柚を自分に持たれ掛けさせ、シャツのボタンを外した。
「ほとんど肉がついてないの。…食事が少ないのかと思って増やそうとしても柚全然飲んでくれなくて…」
「…1度誰かに相談しようか」
「1人で抱え込ませてごめんなさいね…直人」
「くちゅん」
あ、開けっ放しだと柚が寒いね。
急いでボタンを閉じ、ブランケットで包んだ。
「柚の栄養源ね…いざとなったら魔王の血の原液でも貰ってきましょうか」
「それはさすがに濃すぎるよ」
「でもそれ以外に方法ってある?」
3人揃って黙り込んでしまった。
「…あ」
1番早く声を発したのは父さん。
「直人達はちょっと嫌がるかもだけど…今度の土曜日空けておいて。1人心当たりがあるから」
「心当たり…?」


















「あら、はじめましてぇ」
そういうことか。
父さんが連れてきたのは…サキュバスだった。
柚は朝から遊んでて疲れて僕の膝でお昼寝中。
本当は起きてて欲しかったけど仕方ないよね。
「栄養が足りてないって…精気はあげているの?」
「「「精気?」」」
いやでももう柚は吸血鬼で…それは必要ないんじゃ。
「変化した後でも稀に必要になる子がいるのよ。その子の体に触れなくてもいいから…そうね、夫婦の寝室にその子も置いてあげるとか」
「「え」」
これには父さんと母さんが固まった。
うんまぁ…そうなっても仕方ない…。
この2人は数千年経っても全く冷めてないから…毎晩…ね。
「そ…そんなの出来ないわ」
「じゃあ私達のところに預かる?私達の方がひどいと思うわよ?淫魔は羞恥心の欠けらも無いし」
「…置くだけでいいの…?」
「あなた…!!」
父さんは決心を固めたようだ。
良かった…淫魔の所になんて送り出したらどんな事になってたか…。
「えぇ。声を聞かれるのが嫌なら防音結界を貼ればいいもの。でもね、普通の結界はダメよ。精気が飛んでいくのを妨げないようにうすーくしておくの」
「…が…頑張るわ…」
結界系はほとんど母さんがやってたもんね。
…無理じゃないかな。




















「ぱぱとままといっしょにねんね!?」
「そうだよ。ちょっとの間そっちに居てくれるかな」
「はぁい!!」
あのサキュバスの話では1週間程度一緒にいれば大丈夫って言ってたし…。
父さん達なら…やってくれるよね。
「にぃには?」
「にぃには行けないな」
「ふえっ」
「え…」
なんでそこで泣きそうになってるの…?
僕に両親の部屋に一緒にいろと…?
「ぼく…くらいのこわい」
「父さんに伝えておくよ」
母さんどんまいっ!!
「ぬいは…」
「いっぱい連れて行っていいから。ちょっとだけだから」
「ふにゅぅ…ぱぱとままにぎゅーしてもらってねんねする…」
それは…できる…のか?
寝るまでならできるか。
小型の魔道具渡しておこうかな…睡眠魔法の。
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