上 下
30 / 345

まま 1

しおりを挟む
柚琉視点

「まま」
「どうしたの?」
お昼寝して起きたらママがいたの。
ママがお腹とんとんしてくれたー。
「ままおようふくきれー」
「ふふ、ありがとう。これはママが作ったものなのよ」
「ままが?」
お洋服って作れるの?
違った。
自分で作れるの?
「ぼくもやりたいなー」
「針を使うから柚にはまだ早いわ。こっちで遊びましょうか」
「にゅー?」
ママが出したのは四角い紙。
いろーんな色があった。
「折り紙というのよ。これなら安全だしこっちにしましょうね」
「…きれいちがう」
「あら、本当にそうかしら?あなた達も手伝ってくれる?折れるわよね?」
「「はい」」
僕がベッドの上でぷぅってしているとママ達は僕のお机で何かをし始めた。
ママみたいになりたいの!!
「ゆーず。これは綺麗とは言わないのかしら?」
「わぁ…!!」
ママのおててに乗っているのはピンク色の紙のバラだった。
「まますごぉい!!」
「柚も簡単なものなら出来るわよ。どうする?遊ぶの?」
「あそぶ!!」
僕の小さなお机にママとメイドさん達と僕で座った。
僕だけお椅子なの。
お椅子もちっちゃいの。
お椅子とお机はくまさんなの!!
「柚琉様はわんちゃんにしましょうか」
「わんちゃん!!」
「折り紙の本ってあったかしら」
「簡単なものだけならこちらに載っています」
僕の前にいっぱい絵の描かれた本が置かれた。
「まだ文字は読めないと思うのでこの絵の真似っこをするんですよ」
「はぁい」
ぱったんって半分して、ぱったんして、ぱったんして、ママにお願いして、お顔をかけば…。
「わんちゃん!!」
「「お上手です」」
「ほかにもつくるー!!」
絵がいっぱいだから僕でもできるー!!

















「大分沢山作ったわね」
「えへへ」
「こちらは箱にしまっておきましょうか」
「はぁい」
可愛い柄の箱にわんちゃん達を全部入れた。
パパにも見せるのー。
「ぱぱどこ?」
「今は…別荘の方にいるんじゃないかしら」
「どこー?」
「ママとパパが前に住んでいたおうちよ」
パパのおうち!!
「いきたい!!」
「柚には遠すぎるわ」
むにゅぅ…。
「柚がねんねして朝になれば帰ってくると思うわ」
「ほんと?」
「えぇ。柚がいい子にしているならちゃんと帰ってくるわ」
「ごはんたべておふろはいる!!」
「「今からですか!?」」
早くねんねするの!!
いい子は早くねんねなの!!
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

愉快な生活

白鳩 唯斗
BL
王道学園で風紀副委員長を務める主人公のお話。

【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。

白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。 最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。 (同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!) (勘違いだよな? そうに決まってる!) 気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。

変態高校生♂〜俺、親友やめます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
学校中の男子たちから、俺、狙われちゃいます!? ※この小説は『変態村♂〜俺、やられます!〜』の続編です。 いろいろあって、何とか村から脱出できた翔馬。 しかしまだ問題が残っていた。 その問題を解決しようとした結果、学校中の男子たちに身体を狙われてしまう事に。 果たして翔馬は、無事、平穏を取り戻せるのか? また、恋の行方は如何に。

学園の支配者

白鳩 唯斗
BL
主人公の性格に難ありです。

モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。 まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。 モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。 「アルウィン、君が好きだ」 「え、お断りします」 「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」 目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。 ざまぁ要素あるかも………しれませんね

処理中です...