通りすがりの優しい子です

｢ひっく…｣
｢元気出せよ…怒鳴ったのは悪かったって｣
｢うわぁぁん｣
｢なんでもっと泣くんだよ…｣

｢きゅあのぱずるあるの！？ほしいほしいほしいほしい!!｣
｢え､でもあれ紙製だからすぐ壊れちゃうよ｡柚おやつ食べながらやるからジュースとか零しちゃうし｣
｢ほしいの!!…だめ？｣
｢ならママが買ってくるわね｡キュアだけでいいの？｣
｢ぼくもいくー!!おでかけするの!!｣
｢一緒に行きましょうね｣
｢え…なんかさりげなく出かけるチャンス取られた…え？パパは？｣
｢ぱぱはおーちでまってて!!｣
｢え…置いてかれるの…？｣

閉じ込められたら？

バタン｡
｢ふぇ！？くりゃい…まま…ぱぱ…にぃに…ろこ？ふぇぇん…｣









3時間後…
｢柚いる！？｣
｢すぴぃ…ふにゅすぴっ…ふぇっ……すぴぃ…｣
｢…柚？泣きながら寝てるの？…なんでホコリ抱えてるの？食べちゃダメだよ？｣


ホコリを抱えた理由…
｢ふわふわあった…くすん｣
ぬいぐるみの代わりのふわふわ要因です｡


こんな感じですかね｡今度本編の方でも書きましょうか(*^^*)

「まま！ぼーる！ぼーるする！」
「いいわよ」
「母さん、ボールって何？」
「こうやって投げたのを柚が取ってくるのよ」
「え、なにそれ夏より犬っぽい。いや夏は犬じゃない！」
「あらあら」

「やだやだやだやだやだやだ」
「柚？これは違うやつだから」
「やー!!」

柚には違いが分かりません( *´꒳`* )

｢かりかりかりかり｣
｢柚？なんでアイスなくなってからコーン齧ってるの？ハムスターみたいだね｣
｢かりかりかり…あ｡アイス…｣
｢下の方溶けちゃってたんだね｣

｢もういっかい!!｣
｢柚…もうパパ疲れちゃった｡もう10回は読んだよね…？そのあとメイドにも読んでもらってたよね？…もういいでしょ｡他の絵本にしようか｣
｢やー!!これがいいの!!｣
｢…まだ読むの…？｣
｢柊二､10回なんてまだ軽いわよ｡私なんて20回は読んだわよ？｣
｢もう内容暗記してるって…他にもお姫様の本あるのになんでこれだけ…？｣
｢それが一番好きなのよね｣
｢うん!!あのね､これがままでこれがぱぱでこれがぼくなの!!にぃにたちもみんないるの!!｣
｢あら…｣
｢…え？そういう理由…？じゃあ今度本を探す時は兄が3人いる姫って条件つけないと…いるかな？｣

｢今だってしっぽには専用の石鹸を使うようにしてるしブラッシングもしてるし水気だっていつも魔法で一気に乾かしてコロンつけたりしてるのに!!｣
｢にぃにのしっぽあまいにおいするぅ…はむはむ…くぅ…｣
｢でもコロン付けると柚が咥えながら寝ちゃうんだよね…何でだろ｡ミルクの匂い好きだよね？｣

｢流出はさせないけどね｣
｢そのためにメイドも同行させているんだもの｣
｢｢どこかのサイトにアップ､または自分以外の誰かに写真を見せようとした瞬間に写真をぼやけさせ､バグらせ､消去させるように設定された魔道具を持っています｣｣
｢前回の遊園地でも使ってもらったからね｡別に個人で楽しむにはいいんだよ｡それが柚の望みでもあるし｣
｢だけど許可なく拡散はダメよ｡自分の運にかけなさい｣
｢柚が行きたいって言うところはいつもバラバラだもんね｣

｢そんなに気に入ったなら帰りにうさちゃん買っていこうか｣
｢もふもふ!!｣
｢え！？柚！？にぃにのしっぽは！？もふもふならにぃにのしっぽがあるよ！？｣
｢にぃにがっこーいっちゃうもん…｣
｢父さん!!夏学校やめる!!｣
｢そんな理由で！？弟にもふもふさせたいからって言うの！？｣
｢言うよ!!柚のもふもふは夏だけでいいのー!!｣

「柚のために1棟建てようってくらいよ」
「ままーおようふくいっぱいなたー」
「じゃあお洋服のお部屋も作りましょうね」
「わぁい!!」

「うー!!もーやーなの!!」
「あらあら」
「だって柚まだお腹いっぱいじゃないでしょ？」
「いっぱいなった!!もーいーの!!」
「本当に？お腹膨らんでないよ？」
「でもいっぱいなの!!」

「にゃう」
「「なんて可愛らしい!!」」
「…これが？通常？」
「にゅーうにゅー」
「…家族全員おかしい…」

｢あぁそうですね｡日傘も猫にしてしまいましょうか｣
｢雨傘はピンクの猫でしたから日傘は白ですかね｣
｢ねこちゃん？｣
｢えぇそうですよ｡とっても可愛らしい傘が届きますので待っていてくださいね｣
｢うん!!｣

「にぃにはかーしゃんとーしゃんって言ってるー」
「うん｡柚そこで噛まないで？」
「俺別にそんな…」
「太古の種族ってなんだろうね〜…古すぎて名前ないとか…ないよね？」
「「…」」
「ありそう…だな」
「だね…」
「ふにゅ？ほっとけーきあげないよ!!」

｢がぉー!!｣
｢んー？柚はライオンさんになっちゃったのかな？｣
｢そうなのー!!ごはんくれないとがぶがぶするぞがぉー!!｣
｢そっかぁ｡怖いねぇでもパパ今お菓子しか持ってないなぁ…お菓子はご飯にはならないからライオンさんに噛まれちゃうね｣
｢おかちー!!｣
｢…一瞬で柚に戻ったね…｣

｢うっわ…柚琉くんならやりそう…お絵描きも監視しないと…｣
｢ふんふふーん｣
｢柚琉様？何を描いてるんですか？｣
｢ぱぱー!!きらきらなおようふくきてたのー｣
｢うん｡柚琉くん｡家紋丸写しのやつ書くのやめよっか｡流失したら危ない｣
｢うゆ？｣

「おうたー？おうたぼくもうたえるよー」
「教育番組とキュアだけでしょ｡柚のとは違うから」
「ほぇ？」
「まぁ…寝るだろうね…夜遅いし静かだし誰かしらに抱っこされるだろうし」

｢あのねあのねぽよぽよがねぽよんってしてねぴーちゃんがねつんつんしててね｣
｢柚琉くん？日本語話そうね？｣
｢にゅ？｣
｢…他の人がわかんなくなっちゃうからみんながわかる言葉で話そうねってこと｣
｢わかんない!!｣
｢｢ですよね…｣｣

｢甘やかす？そうね｡柚が行きたいって言うなら出来うる限りの事はするわよ｣
｢別にこの屋敷の中ならどこに行ってもいいからね｡まぁもう迷子にならないようにちょっと制限かけたけど｣
｢わんちゃんのおにぎり!!｣
｢まぁ｡かわいいの貰えたのね｣
｢柚良かったね｡ちゃんとありがとうって言った？｣
｢ゆった!!ぎゅーもした!!｣
｢ぎゅーは要らないよ？｣
｢いっぱいありがとのいみ!!｣
｢…いやそれこの屋敷外の人にやったらやばいやつ!!｣

｢…もうやった事あるんですよねそれ…｣
｢柚琉様の場合覗き込んで興味津々になるあまりそのまま顔から倒れてしまって｣
｢嫌いな水に触れるし痛いしで大泣きでしたよ｣
｢おやつのドーナツを渡したら泣きながら食べましたけどね｣

｢ふぇぇ…｣


｢…柚琉様の事ですからどこかで泣いてますよね｣
｢きっと紙飛行機を濡らさないようにしているはずですから雨の振り込まないところに｣
｢木の下か東屋…それに植え込みの中も探しましょう｣

｢…そんな物が｣
｢全て対策済みですよ｡その上でほんの少しの水滴も残さないように掃除をしているんです｣
｢サボっていれば柚琉様がそれ以上進もうとしなくなりますからね｡すぐに分かりますよ｣
｢｢…はい｣｣

「そうよ｡チーズを牛乳で少し伸ばしてあるの｡柚のにはほんの少しはちみつ入りよ」
「まま、きょうのごはんちーずふぉんでゅして？」
「柚？週に一回って約束したでしょう？」
「やなの｡ごはん！」
「ダメよ」

「あぁすみません｡魔王を溺死させようとして加減間違いました」
「…ねぇ？側近だよね？部下だよね？何上司を殺そうとしてるの？」
「それなら仕方ない｡やるならこの人の部屋だけにしてくれませんか｡柚が外に出れなくなっちゃうので」
「善処します」
「なんで魔王様無視するの！？」