6 / 8
甘い執着 - 5side真紘
しおりを挟む
パタン、
叶衣がリビングに、うつむきながら戻ってきた。
「あ、だいじょぶ?」
「うん。ありがとっ」
彼が笑って言ってきた。
「いや~、ケーキがこんなに美味しいとはね、びっくりした~!」
また、隣に腰掛けてきた。心なしか、さっきより少し離れている気がする。
顔が少し赤く染まっている。吐く息に熱がこもっていて、興奮しているようにみえた。
彼が声を張っていった。
「これは、食べたくなるのも分かるかも~…わっ」
彼の方に身をずいっと乗り出す。
「ねえ、ぼくの指、美味しかった?」
「え?あぁ、うん!すごい、毎日食べたくなるくらいには…」
「じゃあ、これからも食べたい?食べさせてあげようか?」
彼がぱっと顔を上げる。先ほどとは違う風に頬を赤らめ、期待の表情が浮かんでいた。
「いいの?」
「うん。それに、いつものご飯よりお腹いっぱいになったでしょ」
「たしかに…。じゃあ、これから、よろしくね!」
そうやって、僕たちの日常に少しの変化が訪れた。
叶衣がリビングに、うつむきながら戻ってきた。
「あ、だいじょぶ?」
「うん。ありがとっ」
彼が笑って言ってきた。
「いや~、ケーキがこんなに美味しいとはね、びっくりした~!」
また、隣に腰掛けてきた。心なしか、さっきより少し離れている気がする。
顔が少し赤く染まっている。吐く息に熱がこもっていて、興奮しているようにみえた。
彼が声を張っていった。
「これは、食べたくなるのも分かるかも~…わっ」
彼の方に身をずいっと乗り出す。
「ねえ、ぼくの指、美味しかった?」
「え?あぁ、うん!すごい、毎日食べたくなるくらいには…」
「じゃあ、これからも食べたい?食べさせてあげようか?」
彼がぱっと顔を上げる。先ほどとは違う風に頬を赤らめ、期待の表情が浮かんでいた。
「いいの?」
「うん。それに、いつものご飯よりお腹いっぱいになったでしょ」
「たしかに…。じゃあ、これから、よろしくね!」
そうやって、僕たちの日常に少しの変化が訪れた。
8
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)


飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?


朔の生きる道
ほたる
BL
ヤンキーくんは排泄障害より
主人公は瀬咲 朔。
おなじみの排泄障害や腸疾患にプラスして、四肢障害やてんかん等の疾病を患っている。
特別支援学校 中等部で共に学ぶユニークな仲間たちとの青春と医療ケアのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる