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姫様、罠にかかる

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「姫のお体はどこもかしこも、お美しい……」

 アシュレィは呟くと、両手でグイっとサーシャの両脚を大きく開き、その唇を密やかな割れ目に這わせてキスを与える。

「っ……やぁ……ん…だめ……こんなところではダメ…アシュレィ……」

 ささやかな抵抗は無視され、アシュレィの温かい舌はピチャリピチャリと音を立てながら敏感な肉の襞の間を行き来する。
 
 サーシャの密はどんどんと溢れ出てきて、タラリと地面の落ち葉の上へと垂れた。

 いつの間にか舌だけでは物足りなくて、もっと強い刺激が欲しくなり、無意識に思わずねだるように腰を揺らすと、アシュレィはクスリと笑う。

「姫、今日はキスだけでお許し下さい」

 アシュレィはそう言うと、サーシャの真珠のような小さな核を唇で思いきり吸い上げる。

「ッ!!!アアアアッ…………!」

 再び強い快感の稲妻がサーシャの身体を貫き、チカチカと火花が目の前に飛び散ると、思わず気を失った。

「姫、起きてください。姫」

 アシュレィの腕に優しく揺さぶられて瞳を開けると、いつの間にかサーシャのドレスは綺麗に整えられていて、淫らにほどけていた胸元の編み上げリボンも器用に元通りになっていた。

 その時、以前にルカが言っていた言葉を、ふと思い出す。

『姫様、アシュレィは自分が着た服の回数よりも、脱がせたドレスの枚数の方が多いんですよ!』

 ルカはまるでサーシャに警告でもするような口調で言っていたけれど、まったくその通りだと、女性用ドレスの複雑な構造を知り尽くしているアシュレィに思わず苦笑する。


「そろそろジョリィが着きます」

 言われて、耳をすますと

『姫様~! アシュレィ~! どこにいるんですかー?!』

 ジョリィが叫ぶ声が聞こえた。

 その声はだんだんと近づいて来ていて、ここが見つかるのもそう時間はかからなそうだった。

 まだ熱を帯びた体を引きずるように起こして立ち上がると、アシュレィがそっと抱き寄せるようにして支えてくれる。
「足元に気をつけて」
 まるで一秒でもサーシャの身体を離したくないかのように、サーシャの腰にピタリと腕をまわす。

 ヨロヨロといった風情で木の根本からアシュレィとサーシャが這い出ると、ちょうど向こうから馬でやって来たジョリィと目があった。

「姫様! そこに居たんですか!」

 ジョリィが驚いたように声をあげる。 彼はこちらに来ると、少し上気したサーシャの顔を怪訝そうに暫くじっと見つめていたが、

「さぁ、もう朝食の時間です。遅れるとリューイに怒られますよ」

 そう言って、サーシャ達に急いでテントに帰るよう促した。
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