淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語

プロローグ～ 騎士の皆さま。初めまして、ごきげんよう

3

「堅苦しい挨拶は必要ありません」

　サーシャはにっこりと微笑み、一列に並んだ男たちの前に進み出ると、

「皆さん、自己紹介をお願いします」

　そう言って、先ずは列の一番先頭にいる、黒髪の男の前に立つ。



　背は高く、精悍でとびきりのハンサムだったが、とても誠実そうな印象を受けた。



「この騎士団をまとめるリューイ＝ブロワです。お会いできて光栄です。姫」

　リューイは絹の手袋をはめたサーシャの右手にキスをする。

「よろしくね。リューイ」

　サーシャはにっこりと微笑むと、リューイは少し照れたような笑顔を見せた。



　次に金髪の精悍な男の前に立つ。リューイと同じような凄いハンサムだったが、こちらは年上のプレイボーイな印象を受ける。
　実際、サーシャよりも７つ年が離れていた。

「 アシュレィ＝ラシュマノフです。お会いできて光栄です。姫」

　貴族の家の出だけあって、アシュレィは優雅で柔らかい物腰でサーシャの手にキスを落とす。

「よろしくね。アシュレィ」

　サーシャの挨拶に、アシュレィは余裕のある華やいだ大人の笑みを見せた。



　次は小柄な、少年のような弾むような雰囲気の男の子だ。

　恐らくサーシャより年下なのだろう。

「 ヴィクトル＝ダニロバです。お会いできて光栄です。姫」

　少し緊張しているのか、上擦った声で挨拶をする。

「よろしくね。ヴィクトル」

　そう言うとヴィクトルは、もじもじとして下を向く。
　
　サーシャの手の甲にキスをするのを忘れているのを隣のアシュレィに肘でそっと注意され、慌ててキスをする様子が可愛らしくて、サーシャは思わず、微笑む。