悪役王女サマは傾国の美女になんかなりたくないっ!

瀬能なつ

文字の大きさ
上 下
5 / 15

騎士の温かな吐息に包まれて

しおりを挟む
全身を洗ってもらって
ふぅ、 さっぱりしたー!
なんて思う隙もなく
私の体には次の異変が現れていた。

悪寒がすると同時に高熱が出始め
身体中の関節がギシギと鳴りそうなほどに痛みだしたのだ。

苦しさに喘ぎ出した私の異変に気づいた騎士は、 
直ぐに私を抱き抱えたまま、二階に連れていき
裸のままの私を小さなベッドにそっと横に寝かせる。

熱はどんどんと上がっていき、身体中の毛穴という毛穴から汗が吹き出す。
関節は激しい痛みで全身がバラバラになりそうなほどだった。

今まで経験した事のない熱が私を襲い、 思考は飛び、意識が混乱を始める。

「…お…み……ず…、水を…ちょ…うだ…い……」

朦朧としながら水を求めると、
言葉は分からなくても、察したのか、騎士は直ぐに新鮮な水を階下から運んできた。

でも、既に高熱で起き上がれない私を見て
騎士は水を自分の口に含むと、優しく私の口に水を流しこむ。

ひんやりとした冷たさが、熱を持った喉に気持ちいい。

思わず、もっと、もっと、とおかわりをねだってしまう。

ちゅる、ちゅる、と流し込まれる水を夢中で飲み込んでいると、
ギシリ…とベッドがきしむ音がした。

朦朧としながらも瞼をうっすらと開けると
騎士が覆い被さるようにして私を見下ろしていた。

え……。??


「△※§‰……」

騎士は何かを囁きながら、手をゆっくりと
私の下半身へと伸ばす。 

信じられなくて、私の身体は硬直した。

‘’これから何が起きるのか‘’

いくら鈍い私でも容易に想像が出来た。

何よりもショックだったのが、
見知らぬ世界で、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて、信頼出来そうだと思った騎士が
そのような行為に走ろうとした事だった。

 
… 嫌! やめて……!

悔しさと恥ずかしさで、涙をポロポロと流しながら必死に抵抗するけど
熱で痛む体は石の様に重く、声は掠れてヒューヒューと荒れた洞穴を吹き抜ける風のような音を喉から鳴らすだけだった。

ならば、せめて目で抵抗の意を示そうと
キッ!と騎士を睨みつけると、
そこには、心配そうにこちらを見つめる優しい騎士の顔があった。


その瞳には欲望の欠片もなかった。


「 ‰※△≡……」

相変わらず騎士は何かを囁き続け、
それは、
‘’あなたにとって必要な事なのです‘’
と訴えてるようだった。

暫く騎士と視線が対峙してたけれど、
騎士の瞳の奥に誠実さと、どこか懐かしさを感じて
全てをこの騎士に任せてみようと思い
私はゆっくりと瞼を閉じた。

抵抗を止めた私を見て、騎士の手は再び私の下半身への進行を始める。

クレヴァスに指を這わせ、2、3度往復させた後、
迷うことなく、スッと蜜壺に一本の指を滑り込ませる。

思わず体を強ばらせる私に、騎士は一言二言優しく囁き続けながら、指を動かし続ける。

やがて、そこからピチャリピチャリと水音がし始め、 身体の温度がまた少し熱くなった。

ふぁ…っ……ッ

無意識に声が出て身体を思わず捩らせる。

その様子を見た騎士はゆっくりと指を引き抜いた。

や…ん…ン…

肉壁に騎士の指先が擦れる感覚に、私の喉から甘えるような声が漏れてしまう。

指先が完全に抜かれると、直ぐに熱く固い物が蜜壺に当てられ、固い扉をこじ開けるかのように、ゆっくりと、しかし力強くそれは侵入してきた。

「きゃぁぁぁっっ!!!」

グリッグリッと押し進められる度に、全身を襲う物凄い圧迫感。 

経験したことのない、初めての痛みと、全身の高熱とが重なって、身体中がバラバラになりそうな感覚に、思わず悲鳴を上げる。

すると騎士は動きを止めて、何かを優しく囁いた。

しばらくして、私の呼吸が落ち着くと、再び騎士はゆっくりと進入を進める。

何度かそれを繰り返した後、とうとう最奥まで到達した時には
痛みだけでない “何か” が身体の奥で疼きだした。

騎士がほんの少し動いただけでも、痛みに混じって、じんわりと痺れるような甘い感覚が全身を駆け巡る。

「っ…あぁ…んんん……」

知らず知らずのうちに声が漏れて思わず騎士にしがみつくと、
それを合図に騎士はバネのように腰を2度、3度力強く打ちつけた。

「イっ…ヤあぁぁぁっぁっ!!!!」

信じられないくらいの痛みと快楽が同時に全身を駆け巡り、視界は真っ白になった。

ぬちゅりぬちゅりと、淫らな音と私の泣き声が部屋に響き渡る。

じんわりと汗の滲んだ騎士の逞しい身体の下から逃げ出そうと体を捩っても、がっちりと押さえつけられ身動きひとつ出来ない。

みっともないほどに泣き叫んでいた私を、騎士は耳元でなだめるように優しく囁き続け、励まし続けていた。

やがて、4度目に腰を打ち付けられた時に、騎士が小さな呻き声をあげると、密壺にドロリとした熱い液体が溢れだした。

それと同時に私も意識を失った。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

目が覚めたら男女比がおかしくなっていた

いつき
恋愛
主人公である宮坂葵は、ある日階段から落ちて暫く昏睡状態になってしまう。 一週間後、葵が目を覚ますとそこは男女比が約50:1の世界に!?自分の父も何故かイケメンになっていて、不安の中高校へ進学するも、わがままな女性だらけのこの世界では葵のような優しい女性は珍しく、沢山のイケメン達から迫られる事に!? 「私はただ普通の高校生活を送りたいんです!!」 ##### r15は保険です。 2024年12月12日 私生活に余裕が出たため、投稿再開します。 それにあたって一部を再編集します。 設定や話の流れに変更はありません。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

処理中です...