悪役王女サマは傾国の美女になんかなりたくないっ!

瀬能なつ

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騎士の温かな吐息に包まれて

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全身を洗ってもらって
ふぅ、 さっぱりしたー!
なんて思う隙もなく
私の体には次の異変が現れていた。

悪寒がすると同時に高熱が出始め
身体中の関節がギシギと鳴りそうなほどに痛みだしたのだ。

苦しさに喘ぎ出した私の異変に気づいた騎士は、 
直ぐに私を抱き抱えたまま、二階に連れていき
裸のままの私を小さなベッドにそっと横に寝かせる。

熱はどんどんと上がっていき、身体中の毛穴という毛穴から汗が吹き出す。
関節は激しい痛みで全身がバラバラになりそうなほどだった。

今まで経験した事のない熱が私を襲い、 思考は飛び、意識が混乱を始める。

「…お…み……ず…、水を…ちょ…うだ…い……」

朦朧としながら水を求めると、
言葉は分からなくても、察したのか、騎士は直ぐに新鮮な水を階下から運んできた。

でも、既に高熱で起き上がれない私を見て
騎士は水を自分の口に含むと、優しく私の口に水を流しこむ。

ひんやりとした冷たさが、熱を持った喉に気持ちいい。

思わず、もっと、もっと、とおかわりをねだってしまう。

ちゅる、ちゅる、と流し込まれる水を夢中で飲み込んでいると、
ギシリ…とベッドがきしむ音がした。

朦朧としながらも瞼をうっすらと開けると
騎士が覆い被さるようにして私を見下ろしていた。

え……。??


「△※§‰……」

騎士は何かを囁きながら、手をゆっくりと
私の下半身へと伸ばす。 

信じられなくて、私の身体は硬直した。

‘’これから何が起きるのか‘’

いくら鈍い私でも容易に想像が出来た。

何よりもショックだったのが、
見知らぬ世界で、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて、信頼出来そうだと思った騎士が
そのような行為に走ろうとした事だった。

 
… 嫌! やめて……!

悔しさと恥ずかしさで、涙をポロポロと流しながら必死に抵抗するけど
熱で痛む体は石の様に重く、声は掠れてヒューヒューと荒れた洞穴を吹き抜ける風のような音を喉から鳴らすだけだった。

ならば、せめて目で抵抗の意を示そうと
キッ!と騎士を睨みつけると、
そこには、心配そうにこちらを見つめる優しい騎士の顔があった。


その瞳には欲望の欠片もなかった。


「 ‰※△≡……」

相変わらず騎士は何かを囁き続け、
それは、
‘’あなたにとって必要な事なのです‘’
と訴えてるようだった。

暫く騎士と視線が対峙してたけれど、
騎士の瞳の奥に誠実さと、どこか懐かしさを感じて
全てをこの騎士に任せてみようと思い
私はゆっくりと瞼を閉じた。

抵抗を止めた私を見て、騎士の手は再び私の下半身への進行を始める。

クレヴァスに指を這わせ、2、3度往復させた後、
迷うことなく、スッと蜜壺に一本の指を滑り込ませる。

思わず体を強ばらせる私に、騎士は一言二言優しく囁き続けながら、指を動かし続ける。

やがて、そこからピチャリピチャリと水音がし始め、 身体の温度がまた少し熱くなった。

ふぁ…っ……ッ

無意識に声が出て身体を思わず捩らせる。

その様子を見た騎士はゆっくりと指を引き抜いた。

や…ん…ン…

肉壁に騎士の指先が擦れる感覚に、私の喉から甘えるような声が漏れてしまう。

指先が完全に抜かれると、直ぐに熱く固い物が蜜壺に当てられ、固い扉をこじ開けるかのように、ゆっくりと、しかし力強くそれは侵入してきた。

「きゃぁぁぁっっ!!!」

グリッグリッと押し進められる度に、全身を襲う物凄い圧迫感。 

経験したことのない、初めての痛みと、全身の高熱とが重なって、身体中がバラバラになりそうな感覚に、思わず悲鳴を上げる。

すると騎士は動きを止めて、何かを優しく囁いた。

しばらくして、私の呼吸が落ち着くと、再び騎士はゆっくりと進入を進める。

何度かそれを繰り返した後、とうとう最奥まで到達した時には
痛みだけでない “何か” が身体の奥で疼きだした。

騎士がほんの少し動いただけでも、痛みに混じって、じんわりと痺れるような甘い感覚が全身を駆け巡る。

「っ…あぁ…んんん……」

知らず知らずのうちに声が漏れて思わず騎士にしがみつくと、
それを合図に騎士はバネのように腰を2度、3度力強く打ちつけた。

「イっ…ヤあぁぁぁっぁっ!!!!」

信じられないくらいの痛みと快楽が同時に全身を駆け巡り、視界は真っ白になった。

ぬちゅりぬちゅりと、淫らな音と私の泣き声が部屋に響き渡る。

じんわりと汗の滲んだ騎士の逞しい身体の下から逃げ出そうと体を捩っても、がっちりと押さえつけられ身動きひとつ出来ない。

みっともないほどに泣き叫んでいた私を、騎士は耳元でなだめるように優しく囁き続け、励まし続けていた。

やがて、4度目に腰を打ち付けられた時に、騎士が小さな呻き声をあげると、密壺にドロリとした熱い液体が溢れだした。

それと同時に私も意識を失った。

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