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二章 憧れの先輩は陸上部 ~後押しする、豚キムチーズ~
⑨
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「じゃあ六原さん、恒例のこれを……」
隼斗君が渡してきたのは、使い捨てのビニール手袋。
しっかり装着して、隼斗君の指示を待つ。
あれ? 私今日……そこまで活躍できてないな……いや、元々私にできることは少ないし、こんなもんか。
「ここから握れるだけ握っていくから、六原さんはおにぎりの真ん中に窪みを作っておいて!」
「窪み? わ、わかった……」
何でだろ? とりあえず言われた通りにしないと。
このお米の量だと、三つくらいは作れるんじゃないかな……。
結構熱そうだけど、大丈夫かな?
「うわ、あっちぃー! よいしょー!」
やっぱり熱いんだ……。
そりゃあそうだよね……こんなに湯気が上がってるんだから。
隼斗君は気合いで三角に握っていった。
皿の上に一個、二個と……綺麗な形ができあがっていく。
私も三角の中央に窪みをあけていった。
「こんな感じでいいかな?」
隼斗君はラスト一個を握りながら「そうそう、そんな感じ!」と言って笑った。
この窪みに、何を入れるんだろう……。
あ、そうだ! チーズだ!
「よし! じゃあ六原さん! その窪みにチーズを埋めるんだ!」
なるほど……ここにチーズを入れて、豚キムチーズのおにぎりの完成か。
でもなんか、見た目が良くないような……チーズむきだしになってるし。
一口大のプロセスチーズが窪みにはまっている。
「これで終わりじゃないよ! 次でフィナーレさ!」
隼斗君は最後に海苔を持ってきた。
今回も海苔を巻くのか。
混ぜご飯になったから、海苔を巻く工程があるなんて思わなかった。
でも、この海苔、普通のとちょっと違うような……。
「これは韓国海苔さ! このおにぎりに相性抜群なんだ!」
うわぁ、発想が天才的……。
こんなの小学生が思いつく? コンビニとかにあるのかな、このおにぎり?
私はこないだと同じように、サイドから包み込むようにおにぎりを巻いた。
海苔を巻く仕事は、完全に私の仕事になったらしい。
「六原さん、ありがとう! これにて豚キムチーズのおにぎり、いっちょあがり!」
パチパチパチパチ……私とアイ美ちゃんは拍手をしておにぎりの完成を喜んだ。
アイ美ちゃんのメモにはその手順がびっしりと書かれている。
ああ……美味しそう……。
給食はしっかり食べたのに、この香ばしさを嗅いでいたらまたお腹が空いてくる……。
「ちょうど三個作れて良かった! さあ、食べよう!」
隼斗君の声により、私たちは全員おにぎりを持った。
まず最初にアイ美ちゃんがかぶりついた。
その後に私も続く。
……うわぁ、ゴマ油のパンチと豚キムチのガツンとくる肉々しさが絶妙だ……。
キムチのシャキシャキ感、そしてほどよく溶けたチーズのまろやかさによって米が踊っている。
美味しい……美味し過ぎる。
これを食べたら、男の子は頑張れるに違いない……。
「こんな美味しいおにぎり、食べたことない! これなら山久君も元気になると思う!」
アイ美ちゃんも嬉しそうだ。
うんうん……テンションが上がるほど、美味しいよね。
よし、あとはアイ美ちゃん自身がこれを作って、山久君に食べてもらうだけ……。
山久君、喜んでくれるといいなぁ……。
隼斗君が渡してきたのは、使い捨てのビニール手袋。
しっかり装着して、隼斗君の指示を待つ。
あれ? 私今日……そこまで活躍できてないな……いや、元々私にできることは少ないし、こんなもんか。
「ここから握れるだけ握っていくから、六原さんはおにぎりの真ん中に窪みを作っておいて!」
「窪み? わ、わかった……」
何でだろ? とりあえず言われた通りにしないと。
このお米の量だと、三つくらいは作れるんじゃないかな……。
結構熱そうだけど、大丈夫かな?
「うわ、あっちぃー! よいしょー!」
やっぱり熱いんだ……。
そりゃあそうだよね……こんなに湯気が上がってるんだから。
隼斗君は気合いで三角に握っていった。
皿の上に一個、二個と……綺麗な形ができあがっていく。
私も三角の中央に窪みをあけていった。
「こんな感じでいいかな?」
隼斗君はラスト一個を握りながら「そうそう、そんな感じ!」と言って笑った。
この窪みに、何を入れるんだろう……。
あ、そうだ! チーズだ!
「よし! じゃあ六原さん! その窪みにチーズを埋めるんだ!」
なるほど……ここにチーズを入れて、豚キムチーズのおにぎりの完成か。
でもなんか、見た目が良くないような……チーズむきだしになってるし。
一口大のプロセスチーズが窪みにはまっている。
「これで終わりじゃないよ! 次でフィナーレさ!」
隼斗君は最後に海苔を持ってきた。
今回も海苔を巻くのか。
混ぜご飯になったから、海苔を巻く工程があるなんて思わなかった。
でも、この海苔、普通のとちょっと違うような……。
「これは韓国海苔さ! このおにぎりに相性抜群なんだ!」
うわぁ、発想が天才的……。
こんなの小学生が思いつく? コンビニとかにあるのかな、このおにぎり?
私はこないだと同じように、サイドから包み込むようにおにぎりを巻いた。
海苔を巻く仕事は、完全に私の仕事になったらしい。
「六原さん、ありがとう! これにて豚キムチーズのおにぎり、いっちょあがり!」
パチパチパチパチ……私とアイ美ちゃんは拍手をしておにぎりの完成を喜んだ。
アイ美ちゃんのメモにはその手順がびっしりと書かれている。
ああ……美味しそう……。
給食はしっかり食べたのに、この香ばしさを嗅いでいたらまたお腹が空いてくる……。
「ちょうど三個作れて良かった! さあ、食べよう!」
隼斗君の声により、私たちは全員おにぎりを持った。
まず最初にアイ美ちゃんがかぶりついた。
その後に私も続く。
……うわぁ、ゴマ油のパンチと豚キムチのガツンとくる肉々しさが絶妙だ……。
キムチのシャキシャキ感、そしてほどよく溶けたチーズのまろやかさによって米が踊っている。
美味しい……美味し過ぎる。
これを食べたら、男の子は頑張れるに違いない……。
「こんな美味しいおにぎり、食べたことない! これなら山久君も元気になると思う!」
アイ美ちゃんも嬉しそうだ。
うんうん……テンションが上がるほど、美味しいよね。
よし、あとはアイ美ちゃん自身がこれを作って、山久君に食べてもらうだけ……。
山久君、喜んでくれるといいなぁ……。
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