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第5章 ウォータギャング

173:グランドクエストⅥ-23

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 気づくとそこにはもうYUKITOの姿は無く、俺の姿も元へと戻っていた。

 「終わったのか?」

  するとアナウンスが、
 「YUKITO軍大将撃破によりこれよりYUKITO軍の領地及びプレイヤーはアクア軍へ壌土されます」

  お!やったっぽいな!

  アクア
「主!おみごとです」

  傷だらけのアクアさんが駆け寄ってきた。

  アネゴ
「まだ油断ならないわね」

  アネゴもやってきた、確かにまだキル軍の動きが気になる……が結論から言うとその後キル軍からの進行はなかった。
  後で聞いた話だが、先ほどの負けにより内紛が起こり戦闘どころではなかったようだ。

  そして……

 最終日

 「おわった!俺達の勝利だ」

  YUTAKA
「うむ!よくやったぞ」

  最終的に俺達は最大の領土を確保してグランドクエストは終わった!
  俺達の陣営はお祭り騒ぎだ!

  アクア
「みなさんありがとうございます!」

  アクアさんは手伝ってくれたプレイヤーにお礼を言ってまわっている」

 「姫騎士についてきてよかった!」
 「我等!姫騎士親衛隊は!その言葉だけでご飯3杯いけます!」
 「楽しかったよ!」

  プレイヤー達も喜んでる!

  一方別の所ではアネゴ側で戦ったプレイヤー達も盛り上がってる。

  アネゴ
「みんなよくやったわ!」

  プレイヤー
「いえ!アネゴの御蔭です!一生ついてきます!」
 「私の上司になって!」
 「今後もご指導を!」

  なんか集団がまた増えているような……



 ~とあるオフィス~

  女上司
 「これはどういうこと!また失敗じゃない」

  社員の男
 「ああ、確かに失敗だ」

  女上司
 「失敗したのに偉い余裕ね」

  トントン

 秘書
 「失礼します、そろそろお客様のところにいってもらえませんか」

  女上司
 「うるさい!またせておきなさいっていってるでしょ」

  社員の男
 「そんなに怒るんじゃないよ、まだ終わってないから」

  女上司
 「どういうこと?」

  社員の男
 「むしろこれからさ…油断している時が一番のねらい目…それでダメなら」


  ~ゲーム内~

  俺はお祭り騒ぎを眺めてると……

 YUTAKA
「今回は迷惑を掛けたな……」

  YUTAKAさんがやってきた。

 「いえいえ、YUTAKAさんも大変でしたね」

  YUTAKA
「いや、今回の件は俺のせいでもある」

 「?」

  YUTAKA
「YUKITOは俺の元相棒で妹分だった…同じYUを頭につけて一緒に組織での名前をつけたっけな……」

 「!?」

  YUTAKA
「あいつは最初は良い奴で真面目で一生懸命だった……だが真面目過ぎた…」

 「というと?」

  YUTAKA
「いろんな話を信じて……最後には何が正しいかわからなくなってしまった」

 「ふむ」

  YUTAKA
「いろんな話を聞くことは大事だが、自分ってものがなければすぐに壊れてしまう」

 「YUKITOさんの消息は……」

  YUTAKA
「あのクエストに参加していた奴らは生き返ったりできなかったようだ……多分」

 「そうですか…」

  YUTAKA
「俺はあいつにもっとしてやれることがあった……一発ぶん殴って謝りたいぞ…」
  そう言って拳を握りしめて下を向くYUTAKA……

 そんな話をしているところに……

 アクア
「YUTAKAさん!」

  アネゴ
「もうこの子達ちょっとしつこくて」

  アクアさんとアネゴが来たその瞬間……

 パン!

  YUTAKA
「あぶない!」

  アクアさんの前にYUTAKAさんが走る!

  YUTAKA
「うぬ!」

  次の瞬間 YUTAKAさんが銃弾に倒れた。

 「誰だ!」

  銃が放たれた方を見ると一人の男性が逃げよとしている!

  アクア
「YUKITOさん!」

  YUTAKA
「ぬうう!あいつを追え!俺に構うな!」

 「でも!」

  YUTAKA
「急げ!」

  騒ぎに駆けつけてきたウィズさんが……

 ウィズ
「ココは私が!」

 「わかった!後は頼む!アクアさん、アネゴ」

  アネゴ
「わかったわ!」

  アクア
「はい!」

  俺達はウィズさんに後を任せて男を追う!男は港方面へと走って行く。

 「くっそ!なんて早いんだ」

  俺はステータスを確認しようとするが早すぎて見えない。

  アネゴ
「この先は海よ!追いつめれば!」

  俺達はMAPの先端の港まで走ってきた……しかしそこには男は居ない代わりに……

 ババババババ!

  水中からガトリング弾の様なモノが飛んでくる!

  俺達は慌てて隠れる。

  アネゴ
「どうやらおびき出されたようね……」

 「なんなんだアイツ」

  アクア
「どうやら海上から攻撃してきているようですね」

  くっそ!これじゃ攻撃もできない……せめてYUTAKAさんの船でもあれば…

 アネゴ
「あっちに泊まっている船のどれかつかえないかしら?」

  俺達は攻撃を回避しながら船を調べて回ったがどれも開かない。

 「くっそ!ダメか」

  アクア
「あっちにも1つあります」

  そこには他の船よりも大きく豪華な船があった。
  ダメもとで行ってみるか!

 「走れ!」

  俺達は走って船のとこへ走った!

 「入口はどこ!」

  アネゴ
「ここよ!」

  ハッチのボタンを願いを込めて押すと……

 プシュー

「開いた!」

  俺達は急いで船の中に入るとそこには……

 YUKITO!

 そこに居たのは血だらけのYUKITOだった。
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