上 下
116 / 600
第4章 空気の震えが音と成りて

106:グランドクエストⅤ-5

しおりを挟む
 いろんなプレイヤーが戦いの準備をする中…

参加プレイヤー
「テイマーが参加してるぜ、モンスター居ないのに絶好のカモだな」
「ダメよ、聞こえてるはフフフ」

 なんかガラの悪そうな男女のプレイヤーが俺を見て言っていた。
 確かに、周りをみると戦士や魔法使い系が多い、
 今の発言で俺に視線が集まっている。
 分が悪いのは重々承知やれるだけのことをやるだけだ!

 暫くして会場にタキシード姿の栗丸君が現れた。

栗丸君
「今回はマイミュージック使った戦いなので1ステージに1回はマイミュージックを使えるのでガンガン行きましょう!それでは!予選第一ステージ開始!」

 始まった瞬間!

プレイヤー達
「マイミュージック起動!」

いろんな音があふれ出す!
どれも透き通る様な綺麗な音だ、効果を見ると 攻撃力UPや魔力アップ、
常時回復などステータスアップ系が多かった。

などと周りの状況を見ていると…

男プレイヤー
「テイムモンスターの居ないテイマーねらい目だ!トリプルスラッシュ!」

 あぶな!
 戦士系が突っ込んできたので盾で防御!
 見とれている場合じゃない、俺も使わないと…

「マイミュージック起動!」

 すると…
 他の人にはなかったエフェクトが出てラスボスのBGMの様な低音が響き出した。

プレイヤー達
「なんだ!これは」
「どこから聞こえてるの?」
「てか、このマイミュージック長くね?」
 
周りのプレイヤーも異常な音に気づく…
そう、俺のマイミュージックは明らかに長い上に他者と比べて明らからに音が低い、
まあ、音が低いので目立つことは予想してたが…
徐々に音は大きくなりプレッシャーが掛る重圧になるとやがて俺の体が黒く光だしステータスが上がって行くのがわかる。

プレイヤー
「おい!あいつだなんか黒いオーラ纏ってるぞ」
「なんかやばそうだ、列撃3式」
「あいつから倒す!エンセントルーフ!」

 変に目立ったのが災いして集中攻撃を食らいそうになるがそれより早く
 俺の周りの黒いオーラから黒い蝶が現れて敵へ飛んで行く!

 そして…

プレイヤー
「うお!なんだこれ…そこか!」
「なに!もう~!」

プレイヤーに幻惑を見させているようだ、
その効果により俺に向かうはずの攻撃がはずれ他のプレイヤーに当たり同士討ちになっている。
俺はとりあえず盾を構えて成り行きを見守っているが曲が終盤に差し掛かると
蝶たちは上空へと移動した。
プレイヤー達はお互いの技でHPを大きく減らしている。

 そこへ…

上空に飛んでいた蝶が黒い玉になってプレイヤーに突っ込む、
そしてそれはトドメの一撃となる。

数名プレイヤーは残ったがステータスアップの効果もあり問題なく倒せた。

「そこまで!」

 栗丸君が終了の合図を出して第一ステージは終わった。
 俺は控室に転送された…

 ~控え室にて~

 アクア
「主どうしたか?」

「いや、なんというかアレ前よりパワーアップしてない?」

先生
「儂が言うのもアレだが…さっきの反則レベルじゃな」

「ええ…注目されそうで怖いです」

アクア
「?」

 きょとんっとするアクアさんを尻目にあまりの凄さに自分自身引いている。

マイミュージック
黒蝶の風

効果
開幕時一定時間 全ステータス+10%
追加効果 幻影+闇属性攻撃(小)

 ~とあるオフィス~

女上司
「ちょっとアレはどういうこと!」

女上司の罵声が飛ぶ。

社員
「すみません!彼にはハズレもハズレ大ハズレが行く設定になってるのですが」

女上司
「どうみても大アタリよ!」

社員
「すみません…!でも今回の目的はアクアの消去です!そちらの準備は問題ないです!」

女上司
「ほんとかしら?」

社員
「はい!」

女上司
「もう一度チェックなさい!」

社員
「はい!」

あのマザコン野郎の残骸どもを早く無くさないと…


この時この人たちは気づいていないが、確かに設定自体は大ハズレを引くようになっていたのだが、そのハズレというのが低音重視ばかりでふつうは使えもしないモノばかりだが、ダーニャは規格外で低音が歌えるため、大ハズレは大当たりになったのだ。
しおりを挟む
感想 245

あなたにおすすめの小説

最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO

無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。 名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。 小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。 特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。 姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。 ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。 スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。 そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。

VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?

ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚 そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉

まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。 貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

【第1章完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

Free Emblem On-line

ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。 VRMMO『Free Emblem Online』 通称『F.E.O』 自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。 ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。 そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。 なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。

魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡

サクラ近衛将監
ファンタジー
 女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。  シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。  シルヴィの将来や如何に?  毎週木曜日午後10時に投稿予定です。

処理中です...