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第4章 空気の震えが音と成りて

89:蘇った子6

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 ダーニャ
 職業:なし
 LV:15
 HP:140
 MP:100

 状態 ダインのサポートシステム
 病気(解除不可):能力低下

 通常スキル
「剣術6」
 ・ツインヒット
 ・スマッシュヒット

  NEW
「飛行1」
「歌術1」

『継承スキル』
 演武総撃:多段ヒットの剣技 熟練度によりヒット数が変わる
 剣武一閃:薙ぎ払いの剣圧を広範囲に轟かせ攻撃
 継承者:ターニャ


 う~ん…なんだか継承スキルが多いし、カッコいいのが多いな…
 下手したらそんじょそこらの戦士より強い気が…
 背も伸びて110センチ幼稚園の年長さんくらいだろうか?

ダーニャ
「ダーパパ!そろそろ町に戻る?」

 声はハスキーな感じだが一時期に比べたら良くなっているような気がする。

「おお、そろそろ夕方だしな」

先生
「そうね、帰りましょうか」

あれ?なんか先生口調変わった?

ダーニャ
「うん!ターママ」

 すると… 

 ツンツン

「ん?」

 何かが俺の手を突っつく…

ダーニャ
「ダーパパ!手つなぐ」

「あ、うん」

それを見たアネゴが…

「親子ね!」

 恋人もまだリアルでいないのに…
 ううう(涙)

 ちなみにアクアさんは…

アクア
「フフフ…私より継承してる技多いし…今日は倒した敵に数負けたし…」

 ああ~なんかまっ白になってる~

 とあるオフィス

女上司
「作業は順調なの?」

女上司が女社員に声を掛ける。

社員
「はい!えっとこの人が次の重要クエでの重要アイテムの当たりのドロップ率を下げましたのでかなり苦戦する設定にしました」

女上司
「それであのバグは消せるの?」

社員
「はい、今回のグランドクエストの敵はこのクエストで手に入れるシステムで攻撃をしないとほぼ倒せませんし、攻撃も防げません」

女上司
「マイミュージックシステムだったかしら」

社員
「はい、今回は最初のステップですのでまだそこまで旋律は長く無いですが、質の悪いモノを集めてもシステムを授けてくれるサポートシステムが対応できず十分な効果を発揮できません」

女上司
「では、次のグランドクエストで攻撃も防御もできないバグを倒せるのね」

社員
「ええ、その予定です」

女上司
「そのまま作業を続けなさい」

社員
「はい」

 次こそは…


 ~再びゲームの中~

「先生、明日位には次のフィールドのメイン都市に行ってこの子の親を探そうと思うんですが」

先生
「そうね…」

 なんだ…この悲しみを帯びた声は…

ダーニャ
「ダーパパ、ターママどこか行くの?」

 ダーニャが聞いて来たので…

「ああ、明日新しい町に行ってみよう思ってね」

ダーニャ
「わーい!旅だ!旅!」

先生
「…」

 先生は無言である。

アネゴ
「出会いがあれば別れもあるか…」

アネゴが呟く…
その奥でジメジメオーラを出してる人物が…

アクア
「フフフ、どうせ私なんて」

 アクアさん早く立ち直りなさい!

 ~翌日~

「いろいろとお世話になりました」

 俺達が居ない時にお世話になったシスターさんにお礼言った。

シスター
「いえいえ、ほんとに元気なって…でも声はあまり良くなってはいないのが残念ね」

「そうですか?かなりハスキーな感じですが聞き取りやすくなりましたし…」

シスター
「ええ、でも私たち種族は声の高さが価値の基準なのよ」

 高音がもてはやされるということか?

「そうなんですか」

シスター
「ええ、天まで届く高い声こそが歌の価値…今のままでは」

 そうなのかな~?まあ、いろんな価値観があるからな?

「まあ、まだ成長段階ですし」

シスター
「そうね、今後に期待ですね」

そしてその後各自が別れを告げ町を出発した、
この先に始まる試練をこの時はしらない…
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