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第3章 ヒーローの国 私はダークな方で…

52:夜襲イベント

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~学校~

吉井
 「おう!あれから大丈夫だったか?」
  
  吉井が朝俺に声を掛けてきた

「ああ、なんとか逃げられたけどいろいろあってな」
 
吉井
「そうか~確かに今度のエリアのNPCはちょっと癖あるよな」

 曲者だらけだよ…

吉井
「それにしても今回のシステム面白いよな!通常のギルドの依頼の他に悪勢力を倒すとお金として使えるポイントと、討伐Pによって報酬がでるんだから燃えるよな!」

 「え?」

ギルド依頼やってないな…
悪の勢力を狩る…俺狩られる側!

吉井 
「なんだ~お前また詳細見てないのかよ!名前の横に●が付いてるNPCを倒せばポイントになるのだよ、通貨としても使えるし景品もでる、景品もポーション的なモノから上のポイントにいけば豪華な武具まであるんだぜ」

 「やばいな…」

吉井
 「どした?」

 「実は…」
  
俺は今までの経緯を話した…

吉井
「まあ…なんというか…とんでもないな…悪サイドにまわることが出来るなんて知らなかったぞ」
 
「うむ…」
 
吉井
「そもそも悪サイドなんか何のメリットもないから、悪徳PKでさえ今回は正義側にまわってくらいだし…」

 しばらく沈黙が続き

吉井
「ま!とりあえず頑張れ!なるようになる!」

吉井はそう言って笑っているが…
笑えね~!

家に帰りゲームにインすると、
アジトでは怪我人が続出していた。

アネゴ
「あら、みんなどうしたの?怪我人が多すぎない」
  
アネゴがいそいそとみんなの手当てを始める。
アネゴは俺のテイムモンスターになった為、俺のログアウト中はアネゴもログアウト状態になってしまう。

アクア
「一体誰が」
  
アクアさんも包帯などをもって手伝いに回る。

戦闘員達
「今まで以上にあいつら急に血眼なって俺達を狩りだしたんだ」
 「しかも見たことない連中まで助っ人に呼んでやがった」

 プレイヤーだろうな…
そのとき扉が勢いよく開きボスが現れ!

ボス
「諸君!我々はこの雪辱を晴らさねばならない!これより敵本拠地に夜襲をかけ血祭り上げるぞ!」

 おおおーー!

アジトに居た者たちが雄叫びを上げて呼応する!

アネゴ
「ちょっと待ちなさい!冷静になって!」
  
アネゴが制止するが効く耳を持たないボス…

ボス
「ダインよ!いくぞ!」

俺はそのまま引っ張られ黒い馬車に乗せられそのまま夜道を爆走する…
馬車は高級感があるいかにも悪のボスが乗ります!みたいなものを黒い馬が引いている。
ちなみにアネゴは怪我人の手当てと情報収集するとのことで別行動となった。
ほかの怪人さんは馬や羊?にそのまま乗ったり、戦闘員は馬が引っ張る大きな荷台のようなところにすし詰めで乗ったりしながら移動している。

~馬車の中~

ボス
「そうだ これを渡しておこう」

ボスからカードの様なモノを受け取った。
カードにヘルプアイコンが付いていた為、確認すると……

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ストーリーポイントカード
 ・ストーリー、突発イベントの達成度合いによりポイントが溜まり、一定数溜まると褒美が貰える
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

悪バージョンのポイントなのだろうか?

ボス
「お主も今回の働き次第では褒美がでるからな、まあ我と組んでいるから何も心配いらん!」

心配だな…
カードのアイコンが光っている為、クリックしてみると…

~~~~~~~~~~~~~
悪サイド突発イベント
『夜襲』

  査定ポイント
 ・敵撃破数
  ・悪徳名声度
~~~~~~~~~~~~~

撃破ってPKですよね…
悪徳名声度って犯罪行為?!

はぁ~~~頭が痛い…まじめにギルドクエストとかこなしたい!
それから何十分走っただろうか……

ボス
「着いたぞ」
  
ボスの声で外にでるとそこには大きな砦があった。

ボス
「今日はここに夜襲に入る!突き進め!」

こうして突発悪イベントは始まった…
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