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第3章 ヒーローの国 私はダークな方で…

44:悪落ち

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~とあるオフィス~

女上司 
「失敗ばかり!嫌になる!」
 
女上司の声が響く……
 
静まり返るフロア……

女上司
「次は誰でしたっけ?」

社員 
「ククク…私です」

痩せ形の根暗そうな感じの社員が手を上げる。

女上司 
「抜かりはないでしょうね?」
 
社員
「ええ、前回の反省点を活かしてNPCと関係を崩してから排除行動を実行します」

女上司 
「早く取り掛かりなさい!」

社員 
「はい…」

女上司 
「こちらが自由に排除できれば…こんな苦労はしないのに……」
 
 
~ゲーム内~ 
 
俺達ちょっとNPCがおかしい町を観光している……

NPC 
「何かこまっていないかい?」
 
とか……

NPC
「荷物が重いだろう持ってあげようか!」
 
なんとかポイントを稼ごうと必死に話しかけてくる……

「ほんと、正義の志なのか…押し売りなのかわからんな…」
 
アクア
「いえ!でもこの気持ちが重要だとおもいます!」
 
満面の笑みである……
 
「はあ~」
 
思わずため息がでる。

NPC 
「ちょっとお兄さんため息ついているね~もしかしてこの町の雰囲気が苦手かな?」
 
ヒョロっとした男性のNPCに話し掛けられた。
 
「あ、いえ…その~ちょっとだけ…」
 
俺が返答に困っていると男は……

NPC 
「うんうん、俺も苦手でね~」

「え?あ!そうなのですね、良かった気を悪くされたらどうしようかと」

NPC
「いやいや、そうだ良いモノをあげよう これを使えば絡まれなくなるよ」
 
そういうと小箱のようなモノを渡された。

NPC 
「これを広場で開ければ押し売りをする奴は居なくなるから」

「そうなんですね!おいくらですか?」

NPC
「いや~こまっている人の為だ、ぜひこれを使ってくれ」
 
この人も結局ポイント稼ぎか……
 
「そうですか、ありがたく使わせてもらいます」
 
小箱を受け取り広場へ向かった。
 
「えっと、ここで開けば良いんだよな」
 
俺が箱を開けると……
 
パン!
 
なにかが弾けた大きな音がした……
 
「なんだ?何が起きたんだ」
 
すると周りの雰囲気が変わった……
さっきみたいな押し売りをするような感じではないが……
獲物を見るような敵意を含むような視線……

アクア 
「主…」
 
アクアさんが服を引っ張る。
 
「どうしたの?アクアさん」
 
アクアさんが俺の頭の上を指さす、
俺は頭上を見ると……
 
「な!」
 
そこには!

『世界一の悪者参上!正義の味方など意味はない!悪こそ全て』
 
とういう文字と俺の頭上に浮かんでいる!

先生 
「これは見事に喧嘩売ってるの~」
 
先生が笑いながら空を見上げる。
 
周りのNPCが集まってくる……
中には目が血走っている者もいる……
 
「アクアさん…」

アクア
「はい…」

「にげろおおーーーー!」
 
俺達は猛ダッシュで逃げる!

NPC 
「まて~~~!逃げるな~この悪!」
「正義の鉄槌を下す!」
「正義が無駄だと許さん!」
 
俺達は逃げ回るがどんどん追い込まれる。
 
「マズイ~あれに捕まったら半殺しで済むか…済まないよなー!」

アクア
「主なんであんなことを!」

「俺にもわからん!」

いよいよ危なくなってきたその時!
裏路地から手が伸びて引っ張られそこにはザ・戦闘員のような全身タイツの男が!

全身タイツ男
「さっきの名乗り!痺れた~~!助けてやるからついてこい」
 
そういとドンドン奥の方へ連れてかれマンホールの中へ入る。 

全身タイツ男
「さあ こっちだ」
 
通路を奥へ進むと通路の奥に扉があり、中に入ると驚くことに無数の部屋が!
通路を進むと途中悪役そうな男や怪人っぽい人達とすれ違った…

これはとんでもない所にきたな……

暫く歩き重厚そうな扉の前に通され中へ入るように言われた。

全身タイツ男 
「ボス連れてきました」
 
目の前にいたのは黒い悪役が着そうな角や装飾のほどこされた鎧を全身に身に纏った人が立っていた。

??? 
「よくぞ来た!ここで見ていたぞ!お主の先ほどの振る舞い見事!よってここに招き入れた」

周りの怪人さんや戦闘員さんも拍手している…
話がとんでもない方向に進んでいるような…
 
「あの、すみません事態が呑み込めていないのですが」

???
「うむ、まず私から名乗ってやろう私はこの国の裏のボス ラ・ニュイ」
 
裏のボス? ってことはこの国のラスボスみたいなものか!?
 
「えっと俺はダインと言います、こちらはアクアさんと先生です…あの~助けて頂いてありがとうございました!あとは自分たちでなんとかしてみます!ですので…」

ラ・ニュイ 
「あははは!他人の力など不要!我道を貫く!ますます気に入った!」
 
ああ~良からぬ方向に!
 
「いえ 本当に大丈夫ですから」

ラ・ニュイ
「うんうん、わかるぞ!お前の気持ちは痛いほどよくわかる!ここは任せておけ、このラ・ニュイ自らお主の力となってやろう」
 
その時!
 
サポートシステム 悪の大ボス ラ・ニュイが仲間になった

「ちょっとまって~~~~~!」

俺の言葉はむなしく響いた…
その後宴が開かれいろんな怪人さん戦闘員さんに接待された…

いやだあ~~~~
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