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本章1 ウォータリア編

終わりの始まり22

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その後、再び何度か蔓によって踊られて綺麗にされての繰り返し…鹿にも舐められてテッカテカになりながら木材を採取することが出来た。

俺の尊い犠牲……

Eさん
「よし!そろそろ帰るか」

ゲンゾウ
「うむ、なかなか上質な木材が手に入った」

「ええ……」

二人は上機嫌で材料をまとめ上げているなか、俺はというと疲れてとやるせなさで倒れながら懐かれた木々の種子の踊り?を見ながら遠くを見ていた。

「汚れちまったぜ」

Eさん
「何を遠くを見てる、汚れなどいないぞ綺麗になったくらいだ」

ゲンゾウ
「うむ、さっさといくぞ」

「へ~い」

まだ足りないのかこちらに近づいてくる
怠い体を引きづりながら(ステータスには何もバッドステータスはなかった)

アジトに戻ると何やら騒がしい状況だったので行ってみると、

チェイン
「お!ダイン君ちょうどよかった」

「は~い、どうしました?」

チェイン
「どうした?えらくやつれてる割にハダツヤが良いような」

「まあ…いろいろと」

チェイン
「ふむ」

「それより何が」

チェイン
「ああ そうだった、アレをみてくれ」

そう言って指さされたのは広大な畑だった。

「おお~これまたりっぱな畑で」

チェイン
「いや、そこじゃないんだ畑をよくみてくれ」

畑をみると雨でも降ったのか地面がぬれているくらい何もおかしいようなところはないようにみえるのだが、

「雨でも降りました?」

チェイン
「いや、タダの雨じゃなかったんだ」

「ふむ」

チェイン
「最初は雨だとおもったんだがこんなものが急に雨と同時に地面に突き刺さって」

そういって氷で出来た看板みたいなモノを見せれた

『悪だくみを止めて、まっとうに生きなさい』

「なんじゃこれ」

チェイン
「さらに、そこの水たまりを少し舐め見てくれ」

「え?泥水を!?」

チェイン
「ダイジョブだ、ゲームだし」

「まあ~そうですけど」

圧に負けて恐る恐る舐めてみると

「しょっぱ!」

チェイン
「そうなんだ、まるで海水みたいで」

すると農夫のカッコをしたプレイヤーが

農夫
「これでは種が蒔けない」

「ふむ~まいったね塩に強い植物とか~」

農夫
「あることにはあるが~この辺りでは」

チェイン
「ふむ、仲間にも連絡してみたが中々見つからず……唯一あったのが海辺の大根くらいで」

「大根三昧では生きてけれないですね~」


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