アンデットモンスターを蘇生したら姫騎士に！？

本章１ ウォータリア編

籠の鳥86

透明だった体が徐々に黒く染まり、徐々にか弱そうだった女性のフォルムが重厚な鎧を纏い始める。

「何が起こってるんだ」

ミニブラック
「良い状況じゃないことは確かだな」

やがて眼以外がすべて漆黒となり少女は騎士へと変貌していた。

？？？
「これが私のあるべき至姿…」

そういうと鞘から剣を抜き透明な虚ろな目で刀身に映る自分の姿を眺める。

？？？
「あるべき姿に不必要なもの…消去（delete）」

すると物凄い勢いで突進してきた！

「おいおい、情緒不安定だな！ダイヤモンドシールド！」

急いで防御スキルを発動するが衝撃がない、そして後方でガチンという物理音が響いた、

ミニブラック
「狙いは私か」

？？？
「あなたは不純物…」

ミニブラック
「黙れ！！」

激しい打ち合いが繰り広げられるが見たところミニブラックのが押している、
これなら問題ないか、

？？？
「足りない……」

ミニブラック
「力量の違いがわかるだけでも褒めてやる」

？？？
「これじゃまた消去（delete）対象になる……嫌！それは嫌！！」

すると突然衝撃波の様なものが放たれ吹っ飛ばされるミニブラック、

？？？
「ならなきゃ、求める存在に」

手を大きく掲げ出す、すると頭上に空気が蠢き出して様々な方面から黒い霧が集まり出しやがてそれは掲げた手へと吸い込まれていく、

？？？
「集めなきゃ」


やがて鎧は徐々に重厚になっていきフルプレートの様な形へと成長？し始める、

ミニブラック
「やらせるか！」

ミニブラックが攻撃をしかけようと突進するが、

？？？
「邪魔」

感情がまったく篭っていない言葉で拒絶すると黒い旋風が発生してミニブラックの突撃を拒む、

「あぶない！」

慌てて吹き飛ばされたミニブラックのカバーに入るがあまりの勢いに二人とも吹き飛ばされてしまう、

「大丈夫か」

ミニブラック
「なんとか」

地面に埋まるほどの衝撃を食らってHPの半分ほどを持ってかれた

「とんでもない威力だな」

ミニブラック
「もっと危なくなりそうよ」

そういって見上げた目線の先には漆黒のフルプレートに身を包んだ、
黒い重騎士がいた

？？？
「これでいかがかしら？」

そういってまた剣を抜いて自分を眺めると

？？？
「ダメね……これじゃ魅力的でないから」

そういうと体から紫色の靄が噴出して体を包んでいく、
そしてフルプレートの鎧で肥大化したからだが見る見る収縮していき
やがて黒いユリをあしらった綺麗な軽装鎧えと変わって行きその姿を再び剣で確認しながら満足そうに不敵な笑みを浮かべているのが薄気味悪い。