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本章1 ウォータリア編

籠の鳥72

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~とあるオフィス~

女上司
「まだ、あのキャラクターの位置は見つからないの?」

部下
「すみません、検索にひっかからなくて」

部下
「こんなことはありえないのですが」

女上司
「ログイン状態ではあるのでしょ?」

部下
「ええ、それはそうなのですが何度検索してもアンノウという文字が出てきて」

女上司
「全範囲を検索してるんでしょうね」

部下
「ええ、何度も検索してるのですが何分稼働ワールドが広くて少し時間もかかってしまって」

女上司
「稼働ワールド……検索範囲を旧サーバー領域まで広げなさい」

部下
「えええ?」

女上司
「急ぎなさいよ」

そういって出て行ってしまった。

部下
「言い方優しくなったよな?」

部下
「そうか?しかし旧サーバーまで対象はきついな」

部下
「まあ、可能性はないとは言えないからな」

部下
「とりあえず、ゴミ箱を空にして速度すこしあげるか」

部下
「了解」


~???エリア~
裏路地に入るとどこか見覚えがある感じだった
そして民芸店の看板を見つけてそれは確信に変わった。

「あそこだ!あそこに入るぞ」

ミニブラック
「ん?」

扉をあけるとそこにはさまざまな民芸品こと小道具が転がっていた、
間違いないゲンゾウのお店だ!

ミニブラック
「ここには誰も居ないのか?」

「たぶん、万が一居たとしてもあんまり周りとコミュニケーションとれてなかったらしいからうちらのことは……」

ミニブラック
「なんだボッチか」

「どこでそんな言葉覚えたの!」

 さて冗談はさておきこれからの事を感がないとだな……
とりあえず使えそうな小道具を拝借……後でお金払いますから!

ミニブラック
「やはりお主……」

「だから!これは緊急的処置であって決して窃盗ではないです!」

ミニブラック
「ふ~ん」

「そこ玩具であそんでなさい!」

ミニブラック
「我は子供ではない!」

そう言って玩具を投げつけてくる!

「あぶないな!……おや?」

手にした玩具は可愛い達磨のような物で
『おみくじ達磨』
効果:現状のアドバイスをおみくじでアドバイス
(引いたおみくじの内容で一定時間運の良さが上がる)

「ほ~、試しにやってみるか……」

達磨の胸のボタンを押すと

かっしゃん!
目がクルクルと回りだす!

大 吉

目が大吉に!
 そしてコロコロと小さく巻かれた紙の様なものが出てきた
そしてステータスを見ると大吉効果というわけのわからん状態表示が追加された

ミニブラック
「むむ、なにやらおもしろうだ ちょっと返せ!」

「お前のもんじゃないだろ」

ミニブラック
「ふん!」

強引に奪って行ってしまったが、とりあえずこの紙はなんだろう
巻物をほどくと……

【今の自分の力を信じろ】

なんだこのアバウトな内容は……
今の力って使えるものが……スキルで使えそうなのはスピリットテラーくらいだけどさっき何の反応もなかったし……
 試しにオンにしてみると瓦礫の上にこのオンボロな家に似つかわしくない綺麗な毛並みの猫が目の前に現れた。

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