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本章1 ウォータリア編

籠の鳥46

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キル
「オラ!」

キルの膝がダイマオの溝を打ちぬく
思わず仰け反るダイマオにさらになる追撃を放っていく

ダイマオ
「っく早い」

キル
「自分より弱いガキを手にかける奴なんてロクな奴じゃねえんだよ」

ダイマオ
「目的遂行の為に」

キル
「てめえの!目的なんざ知った事じゃねえ!」

強烈な蹴りがダイマオを吹っ飛ばす

キル
「お前の目的がどうかなんてどうでも良いが、お前の価値観ってのはそんなに崇高なものなのか、ガキに手を上げる奴の目標なんてどうせロクでもないだろうがよ!」

その声には怒気が篭っており圧倒されて身動きが取れないダイマオに

キル
「なんだ終わりか?おいお前の全力とやらを見せて見ろよ」

ダイマオ
「っ…くそおおお!」

杖に思いっきり力を込めて放ちその威力に体が追いつかず腕から血しぶきが上る、
まさに渾身の一撃だった。

キル
「で?」

キルはビクとも動かず棒立ちで苦痛の表情も何もない無表情でこちらをみている、
それになんとも言えない恐怖を感じた。

ダイマオ
「くっそ!!」

距離を取り中距離攻撃に切り替えるが、

キル
「……」

ダイマオ
「来るな!」

 まるでそこには風も吹かないかのように悠然と歩いてくる

キル
「……」

ダイマオ
「くっそ!もっと力を」

 身体をズタズタにしながら攻撃するがキルには届かない

キル
「お前の攻撃は無に等しい、つまらねええんだよ!」

強烈な蹴りで吹き飛ばされるダイマオ

キル
「ああ、つまんねえ」

ダイマオ
「ううう どうして」

キル
「ああ、泣いちまったか……お前の目標への覚悟はそんなもんか」

ダイマオ
「うううう……」

キル
「ガキが」

ダイマオは自分の拳を見つめながら
くっそ!どうすれば……
あの手紙を!

背後から声が聞こえた

「ダイマオ!」

ダイン、アクア、あゆな、イワミーの四人がダイマオの基に駆け寄った

キル
「おお、ダインの知り合いだったか」

「キル!」

キル
「お前の目は確かなようだな、こいつはクズだ」

ダイマオ
「…」

ヒューン

キル
「おっと」

矢がキルをかすめる

イワミー
「うちの子をそれ以上バカにしないでくれる?」

怒気を強めた声でキルを睨みながらダイマオに駆け寄る

キル
「まあ ぞろぞろと」

イワミー
「立ち上がりなさいダイマオ」

ダイマオ
「……」

イワミー
「あんたはそんなもんなの?そんなところで不貞腐れてるなんてほんとただのガキなの?」

ダイマオ
「俺は」

そんな中また一人招かざる客が……

フレミィ
「もう何なのよ 煩いわね!」

キル
「ほ~ようやく会えたぜ」

フレミィ
「あら?誰だったかしら」

ふらっと現れたのはよりよってフレミィ、
只でさえややこしい状況なのに……

グッサ!

「え?」

俺の腹にナイフ様なモノが刺さって
ステータス画面が瀕死の文字と出血のバッドステータスが出ていた


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