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本章1 ウォータリア編

No102.忘却の姫騎士 ミキシングミッション 夏だ!海だ!モンスターだ!16

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「……」

蒼き狼一団
「……」

YUKITO
「……」

 なんとも気まずい雰囲気のまま船は海を駆け抜ける、
あれから異論を言う者は誰も居なくなり、その港に現れた赤いYUKITOさんの船に乗り込んだのだが、それから誰もしゃべれないというか喋り難い雰囲気に包まれている。
  
「あの~この船は新しく建造したんですか?」

YUKITO
「ああ」

「……」

シーン

気まずい!!
そんな時 前方に敵モンスターが見えた、よしコレにみんなで挑む形で雰囲気が変わるかも!

「YUKITOさん!前方に敵が俺達も迎撃手伝いますよ!」

YUKITO
「問題ない、最新鋭の自動迎撃システムがある」

 言葉通り目の前の敵がボコボコ倒されて行く、ああ!最新鋭が難い!
便利って時に不便!

ゲンゾウ
「なんじゃ?オロオロして」

「いや~この沈黙が」

アクア
「たしかに、強力な重力魔法と魔法封じにあっているかのようです」

ゲンゾウ
「ダイン、『情けが仇』になるという言葉を知っているか?」

「いえ」

ゲンゾウ
「良かれてと思ってやっていることが実は逆になることがある、こういう時は黙っとくのが良い」

イワミー
「お子様ね、TPOをわきまえなさい」

「はい……」

 それから結局一言もしゃべらないまま数時間……ようやく島に着いた。
そして、そそくさと船を降りて行く中、YUKITOさんが俺に近づき、

YUKITO
「気をつけろ、何か強い気配を感じる」

「え?」

そう言うとYUKITOさんは船ごとスキルか何かわからないがすっと消えてしまった。

蒼き狼
「ふん、気に食わない奴だ」

アネゴ
「まあまあ、それよりも先を急ぎましょう」

すると遠くの方から

???
「お~い」

港の近く丘の上からこちらを見て手を振っている子が、

蒼き狼
「おお、ポルカ!」

 蒼き狼さんの娘さんのポルカ、少し髪が伸びて大人っぽくなかったかな?
そして、その後ろには頭を下げているワインさんが居た。
 丘の上の方に行くと個人まりとした小さなパン屋さんとバーの様な飲食店が併設された店舗が見えた。

ポルカ
「お疲れ様、それにお兄ちゃん達久しぶりです」

「おお、おっきくなったね」

ポルカ
「子供扱いしないで下さい」

アクア
「そうですよ、もう立派なレディですよ」

アネゴ
「あらあら」

ヨッジー
「怒られてヤンの」

ウィズ
「なははは」

 さっきの重苦しい雰囲気が溶けたかなと思った矢先、次の重さが


ワイン
「あの、その節は……」

「いや~あの時はいろいろあったから気にしないで」

アクア
「ですです」

ワイン
「でも~」

ジョニー
「昨日の敵は今日の友ですな!」

ワイン
「申し訳ない」

アネゴ
「だったら、その分 今回は働いてもうしょうか ね?」

ワイン
「はい!」

 こうして島の探索は始まった。




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