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本章1 ウォータリア編

NO81.忘却の姫42

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ヨッジー
「これは無理くねえ?」

アクア
「この警備を突破するのは……」

「どう見ても突破できないでしょ」

ウィズ
「下手に強行したらペナルティーになりますよ」

ゲンゾウ
「ふむ」

俺達は城のMAPに入れるという場所に来てみたが、
NPCの兵が大量に配置され封鎖されている。

ヨッジー
「やっぱり運営も気づくか」

ウィズ
「そこまで無能ではないと思いますよ」

ゲンゾウ
「ここ以外は無さそうなのか?」

ヨッジー
「今のとこ報告上がってるのはココだけなんだよな」

マリー
「あっちからも行けますわよ?」

「!」

 そこにはさっきまで居なかったマリーがひょっこり現れて俺達に混ざっていた。

アネゴ
「何時の間に!」

マリー
「ふふふ、あなたの恋人マリーですよ」

「冗談はやめてください」

マリー
「ええ~冷たいな」

先生
「こやつ!性懲りもなく!」

マリー
「怒っちゃ め!ですよ、私が居ないとお城行けませんよ」

先生
「斬る」

「先生を止めて!紐とか鎖でグルグルにして」

先生
「ふむーーー!むむむ!」

アクア
「すみません!これも皆の為なんです」

アネゴ
「それでここ以外のどこからいけるのかしら?」

マリー
「え~教えてあげても良いけど条件があるんだけど~」

先生
「ふぎーーーー!」

「アクアさん紐追加して!」

アクア
「はい!」

「で、条件っていうのは?」

マリー
「私も一緒に連れってて!」

「えー!」

めんどくさい!きっとめんどくさい!絶対めんどくさい!

マリー
「ダメなら帰るけど?」

「……お願いします」

マリー
「やったー!」

「くっつかないで下さい!」

アクア
「主……なんでちょっと嬉しそうなんですか」

アネゴ
「最低―ね」

ウィズ
「……」

ヨッジー
「通報する?」

「やめい!」

 そんなバタバタを繰り広げながらマリーの案内で茂みの中を進むと大きな岩があり、到底先に進めないようだが……

アクア
「行き止まりですね」

ウィズ
「ですね」

アネゴ
「もしかして本当は知らないんじゃないの?」

マリー
「いいえ、こっちであってるよ」

ヨッジー
「まさか、この岩を登るのか」

ゲンゾウ
「誰にも発見されてないことを考えると、それも否定できないの~」

アクア
「これを上るのですか…」

「うわ~」

 思わず見上げしまうような巨石、ロッククラインミングするにしても今の装備では無理そうだが、

マリー
「問題ないよ!ホラ」

マリーが岩に手を着くと……
スーっと手が岩の中に吸い込まれた!

「うお!岩を擦り抜けた」

ヨッジー
「ここを通れるってことか」

マリー
「正解!」

アクア
「これは何とも……面妖な」

アネゴ
「ふむ~」

「まあきっとこれはバグだな」

アクア
「バグ?なにか特別な術をほどこした仕掛けなのですか?」

ヨッジー
「どっちかって言うと、見落としてというか…」

「まあ、神様の目が届かなかった不思議な場所だよ!」

アクア
「そうなんですね~私たちの国では聞いたことないのですが」

ウィズ
「ささ!もしかしたら通れなくなっちゃうかもしれないから急いでいきましょ」

ゲンゾウ
「うむ」

こうして俺達は未実装のMAPへと足を踏み入れた。
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