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本章1 ウォータリア編

No37.敗走の果てに7

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ゲートを潜るとそこは魔界というのだから恐ろしいとこをイメージしていたが、
そこに広がっているのは怖い所ではなく静寂な夜の世界、木々も生い茂り、夜なのに花々が咲いている。空には煌々と月が輝いてる。

ポコ
「あんなに月の光が強くなっているっス」

「でっかい月ですね」

トゥシエ
「あそこまで大きな月は異常よ」

ポコ
「そうっス、光が強まり闇が弱まってる証拠っス」

「そうなんですね」

先生
「しかし、明るくて良いのではないか?」

ポコ
「良くないっス!ここの作物は闇の魔力を吸収して育つっス!こんなに月が明るかったら育たないっス!」

トゥシエ
「それだけじゃないわ、私たち魔族はMPの回復に際して大気中の闇の魔力を吸収するのそれが少なくなると彼女たちみたいに弱体化していくわ」

アクア
「そうなんですね……」

ゲンゾウ
「ふむ」

ポコ
「取りあえずココに居てもしょうがないっスから村へ行くっス」

トゥシエ
「そうね」

ポコ
「こっちっス」

ポコ達に案内されながら暗闇を進むと……

「お?蛍かな」

光を放ちながら飛ぶ虫の様なモノが

アクア
「綺麗ですね」

ポコ
「この害虫が!シャドーナイフ」

「え?」

飛んでいる虫を魔法で串刺しにするポコさん!!

ポコ
「こいつは光加護を受けた害虫っス!!町の近くまで沸いてくるとは」

何かゴキブリでも見るかのように怪訝そうに見つめ投げ捨てた。

トゥシエ
「思った以上に深刻そうね」

ゲンゾウ
「綺麗じゃったが所変わればというとこかの」

「ですね」

それから暫くすると遠くに紫の篝火がある門が見えた。

ポコ
「あれっス」

町は黒いレンガの様なモノで覆われており全容は見えないが、
小さな街といったような感じだったが……

ポコ
「今帰ったっス」

魔族NPC
帰ってこれたぞ!!!
良かった!
一時はどうなることかと……

喜んでいる一同だったが……

門番
「お前たち!全員こちら来てもらおう!」

歓迎されてると思いきやなんだこの状況は!
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