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本章1 ウォータリア編

No.14ウォータリア14

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町の建物はほとんどが木で出来た可愛いログハウスのような街並みに、
入口にあったような電球の様モノの小型版が街灯みたく連なっており、
その中を光の精霊が遊ぶように移動しているのが見える。
 町のメイン通りに差し掛かると石で出来た綺麗な道が出来ており、山裾の町とは思えない位の人が行き返っていた。

ヨッジー
「賑やかな所だな~」

ウィズ
「見てください羽が生えた人が居ますね」

アクア
「ああ、あの人たちは光の精霊の加護を受けている妖精族ですね」

バルバロイ
「この町は我等人族が作り、そこに森で暮らしていた妖精族が移住して出来た新しい町だ」

ゲンゾウ
「ふむ」

アクア
「でも、妖精族は元々別の国だったようなきがしますが」

バルバロイ
「ああ、詳しくはわからないが代表者との話し合いの中で独立性を保つことを条件に順属したと聞いてるが」

アネゴ
「順属した形なのね」

バルバロイ
「妖精族の習慣、掟が最優先となり国の法律より優先順位が高い、なので妖精族は職業等を神から決められることは無いらしい」

「なら、ここに住んだら執行人の能力は」

バルバロイ
「確かに他の所よりはマシだが、ここには妖精族以外も多く住んでいるから誰かを殺してしまう事には変わらない」

ゲンゾウ
「難儀じゃな」

ウィズ
「とりあえずどこかで、休憩しましょう!名物料理もあるかもですし」

ヨッジー
「おう!それいいな」

暗い雰囲気を誤魔かすように近くの店に駆け込む2人。

NPC
「いらっしゃいませ旅のお方」

ヨッジー
「お邪魔します」

ウィズ
「何か良い匂いがします」

NPC
「ああ、それはこちらの町の名物のウッドケーキの匂いですよ」

「何かパンの様な飴の様な匂いが」

NPC
「昔は高級品でとても手が出ない代物だったんですが、最近材料のアメーラの木が安価で手に入るようになりまして」

ゲンゾウ
「ふむ、食材になる木材か興味深い」

NPC
「ほう、ちょっとお待ちくださいね」

そういうと主人は背中の羽をパタパタさせながら奥に行き枝を持ってきた。

NPC
「これがアメーラの木です」

アネゴ
「まっ白な枝なんですね」

NPC
「ええ、これを粉砕して粉状にしたものを水と卵などと一緒に練り焼き上げるとウッドケーキになります」

アクア
「私も昔食べたことがありますが、表面がサクサクしていて中はクリームの様にしっとりしていた記憶が」

NPC
「どうですおひとつ?今なら1,100Gだよ」

ふむ、たしかに料理にしてはちょっと高めだが買えないレベルではないな。

ヨッジー
「よっしゃ!買おうぜ」

NPC
「毎度あり!それじゃコレがウッドケーキだよ」

そういって出されてたケーキは表面が茶色くなっており、クリスマスで出されるブッシュドノエルの様な縦長なケーキだった。

ウィズ
「それじゃあカットしますね!」

「テンション高いですね」

ウィズ
「ふふふ、甘味への探究心はとめられません!」

ゲンゾウ
「ふむ、断面図を見ると内側にいくにつれ白くなっていく感じかの」

ヨッジー
「頂きます!モグモグ……うん!うまい」

ウィズ
「外がサクサクで中がカスタードクリームみたいな甘さですね!どこかで食べたことあるような気もする味です」

ゲンゾウ
「今川焼のカスタードかの」

「それだ!確かにそんな感じがする」

アクア
「主達の故郷にも同じものがあるんですか?」

「材料は全然違うけど味はそっくりなものがあるよ」

アネゴ
「それは是非食べてみたいわね」

NPC
「気にいってもらってよかった」

「はい!すごくおいしいです」

NPC
「ほほほ、儂等もウッドケーキがこんなに手軽に食べれるのは嬉しいことです、これもみんなあなた達旅人のおかげじゃ」

「旅人おかげ?」

NPC
「お主らもこの町に手伝いに来てくださったのじゃろ?」

ヨッジー
「ああ!もしかしたらクエのことかもしれないな」

「マイミュージックのクエ?」

ヨッジー
「ああ、なにかこの木と関係してるのかもしれんな」

「そうなのか~」

ゲンゾウ
「ふむ、さっそくこの後行ってみるかの」

バルバロイ
「……」



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