上 下
259 / 600
本章1 ウォータリア編

No3:ウォータリア3

しおりを挟む
村人
「さあ!いらっしゃい旅人の方たち!ここは緑餅の里だ1個50Gだ」

村に着くなり村人がお祭りの屋台のようなお店を出してプレイヤー達を出迎えている。

ヨッジー
「なかなか賑わってるな」

「ここはいつもこんな感じ?」

アクア
「いえ、元々は静かな町だったと思いますが」

アネゴ
「まあ、国境が回復されて人が流れて来たから稼ぎどきなんでしょうね」

ゲンゾウ
「それにしても餅とは興味深いクリスも好きだったしの」

クリス
「ふふふ」

ゲンゾウ
「どこかで餅をついてるのかの?」

アクア
「いえ、緑餅は木になるんです」

ゲンゾウ
「それは餅なのか?」

ヨッジー
「試しに買ってみようぜ、おっちゃん!緑餅頂戴」

村人NPC
「あいよ!」

ゲンゾウ
「う~ん、この匂いは草餅じゃな」

ウィズ
「確かに」

ヨッジー
「どれどれ、パク…うん、うまいぞ」

「これは外側が草餅だけど中が餡子じゃなくて桃みたいな甘酸っぱいものが入ってるね」

アクア
「主達の故郷にも緑餅があるのですか?」

「いや、似ているけどちょっと違うし木になったりはしないよ」

アクア
「草餅食べてみたいです」

「そうだね、いつか驕るよ」

ウィズ
「う~ん、これはハマっちゃうかもです!あっクリスさんお茶ありがとです」

クリスさんがみんなにお茶を配っていた。

「クリスさん表情豊かになってきましたね」

ゲンゾウ
「そうじゃの、レベルが上がってきたせいもあるのか感受性が豊がになってきておる」

ヨッジー
「惚れちゃいます?」

ゲンゾウ
「この若造が!」

先生
「元気じゃの~」

「まあ、これくらい元気な方が良いですよ」

先生
「そうじゃの…」

アネゴ
「さて、はしゃぐのも良いけどこの国の事を調べないとね」

「そうですね、情勢とか気になりますし」

アクア
「そうですね…」

二手分けして情報集めをすることになり、
俺とアクアさん、アネゴ
ゲンゾウとヨッジー、ウィズの組に分かれた。

アネゴ
「情報収集の基本はやはり酒場が良いんじゃないかしら」

先生
「基本中の基本じゃの」

「酒場か~あの看板それっぽいですね」

アクア
「行ってみましょう」

アクアさんが酒場へと急いで歩いて行く、
やはり気になっているんだな…

NPC
「いらっしゃい!」

「すみません、何かつまむ物と飲み物を」

NPC
「それじゃあ、ネンボロの酢味噌和えと酒でいいかい?」

「酒はちょっと」

NPC
「ああ、そうかじゃあヤマベーでいいか」

「はい、それで」

このゲーム内で出される酒はなんちゃってアルコールで、
基本ジュースなんだけどなんか抵抗あるんだよな…

NPC
「はいよ!2人分で90Gだ」

「勝手に決めちゃったけどいいかな?」

アクア
「私は大丈夫ですけど、主はすっぱいの大丈夫ですか?」

そういって赤い液体を指さした。

「え?そんなに」

恐る恐る飲んでみると…確かに酸っぱいが梅干しの様な感じで、
後味は爽やかで飲めないほどではなかった。
ちなみにネンボロは小さなタマネギの様なものでそれを酢味噌で和えているのでちょっと大人な味だった。

そんな感じで地元グルメを堪能しつつ周りの会話に耳を傾けてると…

NPC
「これからは商人たちの時代だな…これだけ外から人が入って来ると儲け方が違うよ」

NPC
「くそ~俺も商人だったからな」

NPC
「俺は木こりだからな~安定はしてるけど、これからの時代どうなのかな」

NPC
「俺も商人なりたいな」

NPC
「そんなことできる訳ないだろ、神の決めた職業は絶対だ」

NPC
「そうそう、諍うことなんて出来ないんだよ」

ふむ~職業は神が決めるのか



「アクアさんこの国は神が職業決めるんですか?」

アクア
「いえ、そんなことはなかったはずですが…」



NPC
「でも、商品を売るだけだったら商人じゃなくても」

NPC
「止めとけって殺されるぞ…あいつ等に」

NPC
「そうだな、自分の仕事以外をやると問答無用で…」

なんか物騒だな…

話を聞いて居ると、この国の人々は成人するときに神から職業が決められ
自分の職業を逸脱した行為を行うと何者かによって殺されてしまうということだ…
己の与えられたことだけを全うし、決められたことから逸脱しないという監視下の中では
悪事なども許されることも無く平和だというが……

「平和は平和みたいですけど」

アクア
「そうですね…」
しおりを挟む
感想 245

あなたにおすすめの小説

最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO

無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。 名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。 小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。 特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。 姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。 ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。 スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。 そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。

VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?

ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚 そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?

【第1章完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

処理中です...