戦隊好き(悪)OLの異世界ダークヒーロー伝

DAI!!

文字の大きさ
上 下
6 / 25

初仕事3

しおりを挟む
「普通に着いちゃったわね?」

「うん」

あれから何の妨害も無いままレッドゾーンの役所に着いてしまった。

「とりあえず、この役所で事情を説明すればいいのね」

「うん!」

私たちは中に入りカウンターに行くとメガネをかけた女性職員が対応してくれた。

「おはようございます、本日はどういったご用件でしょうか」

「実は、中央のエリアでのことでお話がありまして」

「はい?」

「えっと…事情を説明したいので上の方は…」

「区長ですか?アポイントは?」

「いえ…」

「そうなりますと…多分無理だとは思いますが…」

そう言って裏へ行ってしまった。

「大丈夫よ、カイル君」

「うん…」

それから数分後…

「区長がお会いになるそうです」

「やったね!」

「うん」

区長はダメでもその下位の人と話せないかと思っていたけど、今日の私はツイてるかもしれない、そんなことを思いながら秘書と思われる女性に案内され一番奥の区長室に通された。

「ピィー?」

カイザーが不安そうにこちらを見ている。

「大丈夫よ、そうだ行き成り魔物連れて行ったら驚くかもしれないからこのバックの中に隠れていてね」

念の為に教会から出るときにもらったバックに入ってもらった。


コンコン

「失礼します、お連れしました」

「うむ」

中に入るとそこには赤いスーツを着た小太りな男性が高そうなデスクに腰を掛けてこちらを見ている。

「あとはこちらでやるから君は下がりたまえ」

「はい」

そう言って秘書は出て行った。

「君たちが中央の教会から来たというのは間違いないんだね」

するとカイルが。

「お姉ちゃんあのロザリオを」

「はい!これが証拠です」

そう言ってロザリオを見せた。

「ふむ、君も教会の者かね?」

「いえ、私はギルドで仕事を受けて教会に立ち寄ったのですが、事前に聞かされた内容と違っておりまして、寧ろこの子達の方が被害者ということが解りましたのでこの子と一緒に報告に参りました」

「ふむ…結構、実に結構!」

「?」

「何が結構なのですか?」

「ふははは、計画通りということだよ」

「え!?」

「中央エリアの教会に巣食うゴロツキ達がこの役所に襲ってきた、我々はその反撃として教会の制圧に乗り出し…そのまま中央のエリアを頂く」

「え!?」

「どういうことだ!」

「はははは、頭の悪い奴らだ、我々が中央エリアを制圧する為にお前等を利用させてもらったんだよ」

「じゃあ!ゴロツキ達は」

「あれは我々の手の者だ、あいつらを暴れさせて悪評を立てさせたんだよ」

「そのせいで俺達の教会は…この悪党が!」

「悪党?何をバカなことを我は正義の使徒の末裔だぞ、中央エリアを制圧するのもすべては平和の為、誰もが我等を正義というだろう」

「狂ってるわね」

「正義は我にあり、さあ大人しくしてもらおうか」

「あんたなんかに負けないんだから!」

そう言ってスキルを発動しようとしたとき。

「遅い!」

そういうと背後に何かが現れて衝撃が走ると共に記憶が薄れていく…

「この…」

バックを投げつけるが空をきりそのまま窓の外へ。

「ははは!どこを狙っておる」

「この者たちはどういたしましょう」

「地下の牢獄へとりあえず入れておけ」

「はっ!」

「くくく、忙しくなるぞ」


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜

仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。 森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。 その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。 これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語 今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ! 競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。 まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。

アサノっち的戦隊シリーズ・札幌戦隊カムイレンジャー

アサノっち
ファンタジー
北海道の神秘なる存在・カムイの力を浴びた五人の戦士。彼らは、地獄の世界から復活した妖怪を倒すために、カムイレンジャーとなって戦う。しかし、倒すだけでは、妖怪は消滅しないことを知る。妖怪を消滅させるための手とは?そして、カムイレンジャーは、平和な札幌の街を取り戻せるのか?

【完結】どうやら魔森に捨てられていた忌子は聖女だったようです

山葵
ファンタジー
昔、双子は不吉と言われ後に産まれた者は捨てられたり、殺されたり、こっそりと里子に出されていた。 今は、その考えも消えつつある。 けれど貴族の中には昔の迷信に捕らわれ、未だに双子は家系を滅ぼす忌子と信じる者もいる。 今年、ダーウィン侯爵家に双子が産まれた。 ダーウィン侯爵家は迷信を信じ、後から産まれたばかりの子を馭者に指示し魔森へと捨てた。

死に戻り勇者は二度目の人生を穏やかに暮らしたい ~殺されたら過去に戻ったので、今度こそ失敗しない勇者の冒険~

白い彗星
ファンタジー
世界を救った勇者、彼はその力を危険視され、仲間に殺されてしまう。無念のうちに命を散らした男ロア、彼が目を覚ますと、なんと過去に戻っていた! もうあんなヘマはしない、そう誓ったロアは、二度目の人生を穏やかに過ごすことを決意する! とはいえ世界を救う使命からは逃れられないので、世界を救った後にひっそりと暮らすことにします。勇者としてとんでもない力を手に入れた男が、死の原因を回避するために苦心する! ロアが死に戻りしたのは、いったいなぜなのか……一度目の人生との分岐点、その先でロアは果たして、穏やかに過ごすことが出来るのだろうか? 過去へ戻った勇者の、ひっそり冒険談 小説家になろうでも連載しています!

悪役令嬢にざまぁされた王子のその後

柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。 その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。 そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。 マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。 人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

処理中です...