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初仕事3
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「普通に着いちゃったわね?」
「うん」
あれから何の妨害も無いままレッドゾーンの役所に着いてしまった。
「とりあえず、この役所で事情を説明すればいいのね」
「うん!」
私たちは中に入りカウンターに行くとメガネをかけた女性職員が対応してくれた。
「おはようございます、本日はどういったご用件でしょうか」
「実は、中央のエリアでのことでお話がありまして」
「はい?」
「えっと…事情を説明したいので上の方は…」
「区長ですか?アポイントは?」
「いえ…」
「そうなりますと…多分無理だとは思いますが…」
そう言って裏へ行ってしまった。
「大丈夫よ、カイル君」
「うん…」
それから数分後…
「区長がお会いになるそうです」
「やったね!」
「うん」
区長はダメでもその下位の人と話せないかと思っていたけど、今日の私はツイてるかもしれない、そんなことを思いながら秘書と思われる女性に案内され一番奥の区長室に通された。
「ピィー?」
カイザーが不安そうにこちらを見ている。
「大丈夫よ、そうだ行き成り魔物連れて行ったら驚くかもしれないからこのバックの中に隠れていてね」
念の為に教会から出るときにもらったバックに入ってもらった。
コンコン
「失礼します、お連れしました」
「うむ」
中に入るとそこには赤いスーツを着た小太りな男性が高そうなデスクに腰を掛けてこちらを見ている。
「あとはこちらでやるから君は下がりたまえ」
「はい」
そう言って秘書は出て行った。
「君たちが中央の教会から来たというのは間違いないんだね」
するとカイルが。
「お姉ちゃんあのロザリオを」
「はい!これが証拠です」
そう言ってロザリオを見せた。
「ふむ、君も教会の者かね?」
「いえ、私はギルドで仕事を受けて教会に立ち寄ったのですが、事前に聞かされた内容と違っておりまして、寧ろこの子達の方が被害者ということが解りましたのでこの子と一緒に報告に参りました」
「ふむ…結構、実に結構!」
「?」
「何が結構なのですか?」
「ふははは、計画通りということだよ」
「え!?」
「中央エリアの教会に巣食うゴロツキ達がこの役所に襲ってきた、我々はその反撃として教会の制圧に乗り出し…そのまま中央のエリアを頂く」
「え!?」
「どういうことだ!」
「はははは、頭の悪い奴らだ、我々が中央エリアを制圧する為にお前等を利用させてもらったんだよ」
「じゃあ!ゴロツキ達は」
「あれは我々の手の者だ、あいつらを暴れさせて悪評を立てさせたんだよ」
「そのせいで俺達の教会は…この悪党が!」
「悪党?何をバカなことを我は正義の使徒の末裔だぞ、中央エリアを制圧するのもすべては平和の為、誰もが我等を正義というだろう」
「狂ってるわね」
「正義は我にあり、さあ大人しくしてもらおうか」
「あんたなんかに負けないんだから!」
そう言ってスキルを発動しようとしたとき。
「遅い!」
そういうと背後に何かが現れて衝撃が走ると共に記憶が薄れていく…
「この…」
バックを投げつけるが空をきりそのまま窓の外へ。
「ははは!どこを狙っておる」
「この者たちはどういたしましょう」
「地下の牢獄へとりあえず入れておけ」
「はっ!」
「くくく、忙しくなるぞ」
「うん」
あれから何の妨害も無いままレッドゾーンの役所に着いてしまった。
「とりあえず、この役所で事情を説明すればいいのね」
「うん!」
私たちは中に入りカウンターに行くとメガネをかけた女性職員が対応してくれた。
「おはようございます、本日はどういったご用件でしょうか」
「実は、中央のエリアでのことでお話がありまして」
「はい?」
「えっと…事情を説明したいので上の方は…」
「区長ですか?アポイントは?」
「いえ…」
「そうなりますと…多分無理だとは思いますが…」
そう言って裏へ行ってしまった。
「大丈夫よ、カイル君」
「うん…」
それから数分後…
「区長がお会いになるそうです」
「やったね!」
「うん」
区長はダメでもその下位の人と話せないかと思っていたけど、今日の私はツイてるかもしれない、そんなことを思いながら秘書と思われる女性に案内され一番奥の区長室に通された。
「ピィー?」
カイザーが不安そうにこちらを見ている。
「大丈夫よ、そうだ行き成り魔物連れて行ったら驚くかもしれないからこのバックの中に隠れていてね」
念の為に教会から出るときにもらったバックに入ってもらった。
コンコン
「失礼します、お連れしました」
「うむ」
中に入るとそこには赤いスーツを着た小太りな男性が高そうなデスクに腰を掛けてこちらを見ている。
「あとはこちらでやるから君は下がりたまえ」
「はい」
そう言って秘書は出て行った。
「君たちが中央の教会から来たというのは間違いないんだね」
するとカイルが。
「お姉ちゃんあのロザリオを」
「はい!これが証拠です」
そう言ってロザリオを見せた。
「ふむ、君も教会の者かね?」
「いえ、私はギルドで仕事を受けて教会に立ち寄ったのですが、事前に聞かされた内容と違っておりまして、寧ろこの子達の方が被害者ということが解りましたのでこの子と一緒に報告に参りました」
「ふむ…結構、実に結構!」
「?」
「何が結構なのですか?」
「ふははは、計画通りということだよ」
「え!?」
「中央エリアの教会に巣食うゴロツキ達がこの役所に襲ってきた、我々はその反撃として教会の制圧に乗り出し…そのまま中央のエリアを頂く」
「え!?」
「どういうことだ!」
「はははは、頭の悪い奴らだ、我々が中央エリアを制圧する為にお前等を利用させてもらったんだよ」
「じゃあ!ゴロツキ達は」
「あれは我々の手の者だ、あいつらを暴れさせて悪評を立てさせたんだよ」
「そのせいで俺達の教会は…この悪党が!」
「悪党?何をバカなことを我は正義の使徒の末裔だぞ、中央エリアを制圧するのもすべては平和の為、誰もが我等を正義というだろう」
「狂ってるわね」
「正義は我にあり、さあ大人しくしてもらおうか」
「あんたなんかに負けないんだから!」
そう言ってスキルを発動しようとしたとき。
「遅い!」
そういうと背後に何かが現れて衝撃が走ると共に記憶が薄れていく…
「この…」
バックを投げつけるが空をきりそのまま窓の外へ。
「ははは!どこを狙っておる」
「この者たちはどういたしましょう」
「地下の牢獄へとりあえず入れておけ」
「はっ!」
「くくく、忙しくなるぞ」
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