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ダークヒーロー爆誕

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私は特撮ヒーローの悪役が大好きだ、
いつも負けてしまうが愛嬌があったり、哀愁があったり…
昔から男の子に交じって戦隊ゴッコばっかりしたせいで、
男の子の口調が染みついて小さい頃から良く男の子に間違えられた。
そんな私も…

「おい、真央コレのコピー頼むな」

「はい!わかりました」

現在30歳OLをしている、
趣味のせいかなかなか気の合う友達は近くに居ないが、
チャットなどを通して語りあえる友達はいる。
早く仕事終わらして新作見ないとね…

しかし、そんな日常が一遍することが起きた…
それは帰りの電車だった、
同じ車両に乗っているおじさんが痴漢と言われ攻め立てられていた。

「あなた何したか分かるの?犯罪よ犯罪」

「そんな…何もしてませんよ」

私は見ていた…彼女は痴漢などされていなかった…

「いいのかな?あなた刑務所行きよw」

「私は何もしていません」

「そんなこといっても、誰が信じるの?みんな私が正しいって思ってるよ」

周りのみんなもおじさんに…

「サイテー」
「おい!あんた犯罪だぞ」
「警察につき出せ」

女性にみんな賛同して、
大勢で男性を責める…
こういうのが一番許せない。

「すみません!その人は何もしてませんよ、私見てました」

私は女性に近づき声を張り上げると…

「はあ!?ちょっと何言ってるの!」

焦る女性…

「このおじさんはあなたに触れてなんかいません」

「ふ!ふざけないでよ!」

女性は私を思いっきり突き飛ばした!
私はそのまま社内の壁に強く打ちつけられ意識が遠のくを感じた。
当たりどころが悪かったのかな…
もしかして死ぬのかな…



次の瞬間目を覚ますとそこは見知らぬ草原に…

「ここは…」

気を失ってどこかの草原に投げ捨てられた…
そんなわけないか…
私の疑問は空を見上げて解消された…

「ドラゴン!」

絶対ココ地球じゃない!
まさかこの歳で漫画みたいなことが…
特撮は好きだけどファンタジー系は苦手なのに!
そのあと混乱したが悩んでもしかたないと割り切り
町を探すことにした…

すると遠くで…

「おい!そっちにいったぞラッキーゴールデン!」
「追い込め!」

そこにはガラの悪そうな冒険者がモンスターを追いこんでいた。
よく見ればモンスターは若干丸みを帯びた四角の体で白い羽が生えている金色のスライムのような粒らな瞳をしたモンスターだった。
正直可愛い!

「早くやっちまおうぜ」
「おう!」
「ピキー;;」

モンスターは泣いている。
こういう場面を見ると戦隊モノの悪役怪人が追いつめられている感じを思い出す。
助けてやりたいけど…

その時!

「お前はそれでいいのか!」



この渋めの声は!悪役の総帥のような威厳は!
私の戦隊(悪)のセンサーがビビッと!反応する。

「私の名前はナビゲーター総帥!理不尽な正義を打ち砕く志はあるか」

ナビゲーター総帥!?

「あるのか!」

「は、はい!」

「宜しい…では!お前に力を授けよう!」

改造手術とかされちゃうの?

すると目の前にウィンドウが現れて…

NEW スキル:レベル1戦隊(悪):戦隊モノの悪役に関することをスキルで具現化する。
・ダークヒーロー ルナシャドー変身:ルナシャドーになることにより身体強化される。
        ⇒必殺技:シャドーキック 効果:相手の正義度によってダメージ変動
・怪人作成:配下の怪人を作成できる(0/1)

変身に怪人作成!

「さあ!あの正義を振りかざす愚か者ども叩き潰すのだ」

「はっ!総帥」

燃えてきたw
変身はどうすれば…

「変身だが右手を掲げて『スキルアクティブ!ルナシャドー』と唱えるのだ」

さすがナビゲーター総帥萌えるセリフをわかってらっしゃる。

「ありがとうございます総帥!行きます!スキルアクティブ!ルナシャドー!」

すると空から黒い光が降り注いだ。

『説明しよう!ルナシャドーは遠き異世界の星 月に眠りし悪の波動を受けることにより己の身体を高めるメタルスーツを纏うことができるのだ!』

何か解説が流れたが私の体は今銀色のメタル色のスーツを身に纏っていた。
そして何かとてつもない力を感じる。
これなら…



「ピキー;;」

「大人しくしろよ、HP1のくせに素早いし攻撃当たらないから苦労するぜ」

今まさにモンスターが殺されそうになっているその時!

「待ちなさい」

「何だお前は!」

「ルナシャドー…正義という幻想を打ち砕くモノ」

「何言ってんだ!モンスターを倒して何が悪い!しかもこいつはレアで金になるんだ」

「そうだ!」

「そのモンスターがお前に何をした!」

「関係ない!」

「そうだ!そんなことどうだって良い」

「ふ、これだから!」

「お前も魔族か何かだろやっちまえ!」

「おお!」

男達が二人係で襲ってきた。
複数を相手にする怪人はいつもこんな気持ちなんだろうか…
正直怖いが…

「今の私なら勝てる!」

私は男達の攻撃はまるでスローモーションの様に見えた!

「あまい!」

攻撃を交わして蹴りを入れる。

「ぐほ!」
「うお!」

「弱いな…一気に決めます!」

えっと必殺技を使うには…

「スキルをアクティブにして発動させるのだ」

元帥ありがとうございます!

「スキルアクティブ!」

すると足が光だし空中に浮かぶ!

「必殺!シャドーキック」

私の体は必殺技を発動すると一直線に男達に向かい蹴散らす。

「みねうちよ」

男達はそのまま気を失った。
すると…

「ピーピー;;」

私の足に泣きながらすり寄ってくるモンスター。

「よしよし」

撫でようとしたがこの力のまま撫でるのは怖かったので…

「元帥このスーツを脱ぐには」

「見事だったぞ、スキルをオフにすればいい」

「はっ!ありがとうございます元帥」

私はウィンドウを開きオフにしてモンスターを撫でてあげた。

「しかし…最初にあった人を助けるんじゃなくてモンスターを助けるとは…」

「ぴー!」

「それじゃ元気でね」

そう言って歩き出すとモンスターもついて来た…

「ダメだって」

「ぴーーー!」

足にすり寄ってくる。
すると…

「多少頼りないが怪人にしてはどうだ」

再び元帥!

「そういえばそんなスキルが…」

「そのモンスターをターゲットにして我が僕となれと言えば良い」

「お前私の怪人になるか?」

モンスターは少しキョトンとして…

「ぴー!」

元気に鳴いた。

「オッケーってことかしら」

私はモンスターに標準を合わせて…

「我が僕となれ」

というとモンスターが黒い煙に覆われた。
これはまさか改造!
人型になったりするのかしら…

しかし…

煙が晴れると見た目は全く変わっておらず、
ただ胴体の下の方に黒いベルトが巻かれ体全体が覆面の様な感じで覆われていた。

「あんまり見た目変わってないですね」

「それはお前のレベルが低いからだ、戦闘員以下だな」

「なるほど…」

こうして私の異世界生活は始まりを告げた…
さてどうなるかしら…
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