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結婚式
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結婚式当日は晴天に恵まれた。
どこまでも抜けるような高い空、そして日射しが気持ちいい。
ルカは私室でウェディングドレスに着替える。
「どうですか」
「ありがとう、アニー」
アニーは祝いごとの際にまとうという、白いローブをまとっていた。
他のメイドたちも同様であり、花飾りを髪に挿している。
「では、ルカ様、そろそろ出ましょう」
「ええ」
アニーがシルクの手袋に包まれたルカの手を引いてくれる。
オルシウスは一足早く屋敷を出ていた。
ドレスの裾を他のメイドたちが持ち、アニーの先導で階段を一段一段、慎重に下りていく。
屋敷の前にはこの日のために特別に用立てられた馬車が停まり、玄関から馬車まで赤い絨毯が敷かれ、その絨毯の上には花びらが敷き詰められる。
馬車を守る黒き竜の兵士たちも全員正装で、またがる馬にいたるまで装飾がほどこされている。
兵士たちは全員、花嫁を見ないよう前を向いたまま微動だにしない。
特別製の馬車は出入り口が大きく作られているため、身を屈めることなくスムーズに乗り降りが出来る。
馬車に乗り込むと、一緒に乗り込んだアニーが扉を二度ノックする。
それが合図となり、馬車はゆっくり進む。
他のメイドたちの乗る馬車も、それに続く。
馬車は花嫁を慮り、ゆっくりと走った。
やがて式場に馬車が停まる。
アニーが先に下り、ルカの手を優しく取り、下りるのを手伝ってくれる。
ベールごしに愛を誓う場所を見る。
そこはかつての教会跡。
ここで歴代の黒き竜と聖女たちが愛を確かめ、誓い合った。
跡なのはケガレに襲われ、破壊されてしまったからだ。
しかし黒き竜には教会跡を修繕するだけの技術も材料もなかった。
それでもこの場所を神聖視する黒き竜たちの想いは変わらず、ここで愛を誓うのが伝統になっている。
辛うじて残った壁や円柱が領民たちの手により、蔓薔薇で美しく飾り立てられていた。
目を伏せ、花の撒かれた絨毯の上を一歩一歩、進んで行く。
両脇には領民たちをはじめとして、招待客が並ぶ。
絨毯に導かれる先、ルカに背を向けている広い背中が見えた。
黒き竜の長にして、竜の頂きにたつ竜帝であるオルシウスは黒い軍服めいた正装姿で静かにたたずんでいる。
黒くスッキリとしたシルエットの正装が、オルシウスはよく似合っていた。
凛々しさだけでなく、竜帝に相応しい威厳がある。
ルカはオルシウスと肩を並べ、そして向きあった。
オルシウスの表情はいつもと変わらず何を考えてるのかは読み取れない。
ただ、その暗紫色の双眸の光は柔らかい。
司祭役を務めるギルヴァが儀式の言葉をつむぐ。
「ここに剣である竜と、癒やし手だる聖女が深い絆の下、つがいとなる。黒き竜オルシウス、聖女ルカ、汝らが互いを信じ、互いを想いあえば、いかなる災厄も振り払えよう。汝ら、互いに愛を誓うことをここに先祖の御霊に誓うか?」
「誓う」
「誓います」
「オルシウス、その誓いを形に……」
オルシウスは指環を取り出すと、ルカの手袋を外し、左手の薬指にはめた。
指環には、明るい紫色の石がはまっている。
‘綺麗……’
それが温かな木漏れ日を受け、虹色の光を放つ。
「では最後に、誓いの口づけを」
オルシウスはベールを持ち上げた。
オルシウスの手が、優しくルカの顎を持ち上げ、唇が塞がれる。
「ん……っ」
永遠のように長くも、あっという間のようにも思えた時間。
気付くと、彼の顔は離れていた。
視線を絡める。
恥ずかしいけれど、オルシウスから一瞬でも目を背けたくない。
「ではここに両者を夫婦と認める。――陛下、ルカ様、おめでとうございます」
ギルヴァのくだけた祝いの言葉と同時に、領民たちが用意していた花びらを撒きながら、口々に祝いの言葉を上げた。
「ルカ、行こう」
「……はい」
ルカはオルシウスと肩を並べて歩き出す。
「おめでとうございます、陛下!」
「ルカ様、お綺麗ですよ!」
領民たちに手をふりながら、馬車へ乗り込む。
オルシウスと二人きり。
「ふぅ……」
「疲れたか?」
「ううん……」
無意識のうちに気が抜けて息がこぼれてしまったことを指摘され、ルカははにかんだ。
「こんなに素敵な指環をもらえるなんて知らなかったから」
「竜玉から削りだした石だ。身につける者を守る加護の力が宿っている」
「りゅうぎょく……?」
「歴代の竜の長たちが毎日少しずつ自分の力を注ぎ込むことで生まれる、強い力を秘めた石のことだ。一族に危機が迫った時、その石に込められた力を解放し、守るためにな。同じものが白き竜、赤き竜、青き竜のところにも受け継がれているはずだ」
「ではこの石には歴代の黒き竜の長の力が……。オルシウスの力も?」
「そうだ。少しずつ。お前との結婚が近くなってからは、お前のことを想いながら……」
頬がかあっと燃えるように熱くなる。
「……ありがとう、大切にするわ」
「ところで……」
「え?」
「ルカ、そのドレス、とても綺麗だ。お前の髪の色ともよく合っている……」
オルシウスの手が、ルカの手を優しく撫でる。
それがとても心地いい。
「あ、あなたも、とても素敵で格好いいわ。竜帝に相応しいと思う」
「そうか? 着慣れない服は面倒だ。早く脱ぎたい」
「ふふ。オルシウスらしい……」
‘これからの予定は……’
式が終わり、ルカとオルシウスは晴れて正式な夫婦となった。
これから領民たちは屋敷へ赴き、祝いの宴が夜まで開かれる。
その接待役を、オルシウスとルカが務める。
それまで少し時間がある。
向かいの席に座るオルシウスを、ルカはちらっと盗み見る。
‘……こんなに素敵な方と夫婦になれるなんて……’
信じられず、そして夢のようだ。
と、窓から見える景色の変化に気付く。
「屋敷に戻るんじゃないの?」
「その前に少し付き合ってくれ。報告をしたい」
「報告?」
馬車が向かったのは、流星群の時にやってきたあの丘。
そこにたたずむ、戦士たちの墓標。
オルシウスに手を貸してもらい馬車を下り、墓の前に立つ。
オルシウスは小さく咳払いをする。
「今日、俺たちは晴れて夫婦となった。黒き竜の未来は明るいだろう。俺が……俺たちが、誠心誠意、黒き竜のために尽くしていく。あなたたちが命を散らして守った意味は確かにある。だから戦士たちよ、静かに眠れ……」
行こう、とオルシウスがルカの手を取るが、「待って」とルカは言った。
オルシウスは怪訝そうな顔をしたが、頷く。
ルカは黒き竜のために命をささげた戦士の墓石を前にして口を開く。
「私には聖女の力はありません……。でもオルシウスを愛し、今日、つがいとなりました。オルシウスが愛するすべての領民の為、この身を捧げて尽くすことを誓います。どんな時もどんなことがあろうと、オルシウスを支え、黒き竜を守って……きゃっ」
不意に腰に腕を回されて抱き寄せられたルカは、オルシウスの厚い胸に抱きつく。
「――父上。俺はようやく、最高のつがいを見つけられた」
オルシウスが誇らしげに言ってくれるのが、とても嬉しかった。
どこまでも抜けるような高い空、そして日射しが気持ちいい。
ルカは私室でウェディングドレスに着替える。
「どうですか」
「ありがとう、アニー」
アニーは祝いごとの際にまとうという、白いローブをまとっていた。
他のメイドたちも同様であり、花飾りを髪に挿している。
「では、ルカ様、そろそろ出ましょう」
「ええ」
アニーがシルクの手袋に包まれたルカの手を引いてくれる。
オルシウスは一足早く屋敷を出ていた。
ドレスの裾を他のメイドたちが持ち、アニーの先導で階段を一段一段、慎重に下りていく。
屋敷の前にはこの日のために特別に用立てられた馬車が停まり、玄関から馬車まで赤い絨毯が敷かれ、その絨毯の上には花びらが敷き詰められる。
馬車を守る黒き竜の兵士たちも全員正装で、またがる馬にいたるまで装飾がほどこされている。
兵士たちは全員、花嫁を見ないよう前を向いたまま微動だにしない。
特別製の馬車は出入り口が大きく作られているため、身を屈めることなくスムーズに乗り降りが出来る。
馬車に乗り込むと、一緒に乗り込んだアニーが扉を二度ノックする。
それが合図となり、馬車はゆっくり進む。
他のメイドたちの乗る馬車も、それに続く。
馬車は花嫁を慮り、ゆっくりと走った。
やがて式場に馬車が停まる。
アニーが先に下り、ルカの手を優しく取り、下りるのを手伝ってくれる。
ベールごしに愛を誓う場所を見る。
そこはかつての教会跡。
ここで歴代の黒き竜と聖女たちが愛を確かめ、誓い合った。
跡なのはケガレに襲われ、破壊されてしまったからだ。
しかし黒き竜には教会跡を修繕するだけの技術も材料もなかった。
それでもこの場所を神聖視する黒き竜たちの想いは変わらず、ここで愛を誓うのが伝統になっている。
辛うじて残った壁や円柱が領民たちの手により、蔓薔薇で美しく飾り立てられていた。
目を伏せ、花の撒かれた絨毯の上を一歩一歩、進んで行く。
両脇には領民たちをはじめとして、招待客が並ぶ。
絨毯に導かれる先、ルカに背を向けている広い背中が見えた。
黒き竜の長にして、竜の頂きにたつ竜帝であるオルシウスは黒い軍服めいた正装姿で静かにたたずんでいる。
黒くスッキリとしたシルエットの正装が、オルシウスはよく似合っていた。
凛々しさだけでなく、竜帝に相応しい威厳がある。
ルカはオルシウスと肩を並べ、そして向きあった。
オルシウスの表情はいつもと変わらず何を考えてるのかは読み取れない。
ただ、その暗紫色の双眸の光は柔らかい。
司祭役を務めるギルヴァが儀式の言葉をつむぐ。
「ここに剣である竜と、癒やし手だる聖女が深い絆の下、つがいとなる。黒き竜オルシウス、聖女ルカ、汝らが互いを信じ、互いを想いあえば、いかなる災厄も振り払えよう。汝ら、互いに愛を誓うことをここに先祖の御霊に誓うか?」
「誓う」
「誓います」
「オルシウス、その誓いを形に……」
オルシウスは指環を取り出すと、ルカの手袋を外し、左手の薬指にはめた。
指環には、明るい紫色の石がはまっている。
‘綺麗……’
それが温かな木漏れ日を受け、虹色の光を放つ。
「では最後に、誓いの口づけを」
オルシウスはベールを持ち上げた。
オルシウスの手が、優しくルカの顎を持ち上げ、唇が塞がれる。
「ん……っ」
永遠のように長くも、あっという間のようにも思えた時間。
気付くと、彼の顔は離れていた。
視線を絡める。
恥ずかしいけれど、オルシウスから一瞬でも目を背けたくない。
「ではここに両者を夫婦と認める。――陛下、ルカ様、おめでとうございます」
ギルヴァのくだけた祝いの言葉と同時に、領民たちが用意していた花びらを撒きながら、口々に祝いの言葉を上げた。
「ルカ、行こう」
「……はい」
ルカはオルシウスと肩を並べて歩き出す。
「おめでとうございます、陛下!」
「ルカ様、お綺麗ですよ!」
領民たちに手をふりながら、馬車へ乗り込む。
オルシウスと二人きり。
「ふぅ……」
「疲れたか?」
「ううん……」
無意識のうちに気が抜けて息がこぼれてしまったことを指摘され、ルカははにかんだ。
「こんなに素敵な指環をもらえるなんて知らなかったから」
「竜玉から削りだした石だ。身につける者を守る加護の力が宿っている」
「りゅうぎょく……?」
「歴代の竜の長たちが毎日少しずつ自分の力を注ぎ込むことで生まれる、強い力を秘めた石のことだ。一族に危機が迫った時、その石に込められた力を解放し、守るためにな。同じものが白き竜、赤き竜、青き竜のところにも受け継がれているはずだ」
「ではこの石には歴代の黒き竜の長の力が……。オルシウスの力も?」
「そうだ。少しずつ。お前との結婚が近くなってからは、お前のことを想いながら……」
頬がかあっと燃えるように熱くなる。
「……ありがとう、大切にするわ」
「ところで……」
「え?」
「ルカ、そのドレス、とても綺麗だ。お前の髪の色ともよく合っている……」
オルシウスの手が、ルカの手を優しく撫でる。
それがとても心地いい。
「あ、あなたも、とても素敵で格好いいわ。竜帝に相応しいと思う」
「そうか? 着慣れない服は面倒だ。早く脱ぎたい」
「ふふ。オルシウスらしい……」
‘これからの予定は……’
式が終わり、ルカとオルシウスは晴れて正式な夫婦となった。
これから領民たちは屋敷へ赴き、祝いの宴が夜まで開かれる。
その接待役を、オルシウスとルカが務める。
それまで少し時間がある。
向かいの席に座るオルシウスを、ルカはちらっと盗み見る。
‘……こんなに素敵な方と夫婦になれるなんて……’
信じられず、そして夢のようだ。
と、窓から見える景色の変化に気付く。
「屋敷に戻るんじゃないの?」
「その前に少し付き合ってくれ。報告をしたい」
「報告?」
馬車が向かったのは、流星群の時にやってきたあの丘。
そこにたたずむ、戦士たちの墓標。
オルシウスに手を貸してもらい馬車を下り、墓の前に立つ。
オルシウスは小さく咳払いをする。
「今日、俺たちは晴れて夫婦となった。黒き竜の未来は明るいだろう。俺が……俺たちが、誠心誠意、黒き竜のために尽くしていく。あなたたちが命を散らして守った意味は確かにある。だから戦士たちよ、静かに眠れ……」
行こう、とオルシウスがルカの手を取るが、「待って」とルカは言った。
オルシウスは怪訝そうな顔をしたが、頷く。
ルカは黒き竜のために命をささげた戦士の墓石を前にして口を開く。
「私には聖女の力はありません……。でもオルシウスを愛し、今日、つがいとなりました。オルシウスが愛するすべての領民の為、この身を捧げて尽くすことを誓います。どんな時もどんなことがあろうと、オルシウスを支え、黒き竜を守って……きゃっ」
不意に腰に腕を回されて抱き寄せられたルカは、オルシウスの厚い胸に抱きつく。
「――父上。俺はようやく、最高のつがいを見つけられた」
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