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若き王との生活(1)
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ジクムントと身体を重ねた翌日のマリアの目覚めは、心地よいものだった。
寝台の傍らにはルイが控えており、「本当に申し訳ございません!」と涙目でその場にひれ伏したのだ。
マリアは飛び起きれば、慌ててルリを立ち上がらせる。
「悪いのは全部、あの人なんですよ。ルリさんが謝ることなんて何もないわ」
「……で、ですが」
「自分のことを責めたりしないで下さい」
「一生お仕えいたします」
相当不安だったのだろう。ルリはマリアの腕の中で声を上げて泣いた。
ルリは引き続き、マリアに近侍してくれるとのことだった(もちろんマリアが良しと言えばの話であったが)。
すぐに服を着替える。
まだ朝の八時。
マリアは少し散歩をすることにした。
どうしても行きたい場所もあった。
それは王子時代のジクムントとよくお茶をした庭である。
城に数ある庭の中で街を一望出来るのはあの庭しかない。
庭の出入り口には象牙色の鎧を身にまとう近衛兵が立っていた。
(もしかしてジーク様が?)
昨日の今日だ。
さすがに顔を出すのは憚られてしまう。何より一夜を共にした後、どんな顔をして良いのか分からなかった。
マリアは踵《きびす》を返す。
「――マリア、どこへ行く」
振り返るとジクムントが立っていた。
「あっ、陛下。おはようございます……!」
マリアは深々と頭を下げる。
ジクムントはゆっくりと近づいて来た。
真っ直ぐ自分を見つめてくるジクムントと違って、マリアは目を合わせられない。
どうしても昨夜のことが生々しく思い出されてしまうのだ。
「おはよう」
ジクムントは微笑んだ。
その笑顔にほっとしてしまう自分に気付いた。
その精悍な顔に浮かんだほんのかすかな変化。それは、マリアにとってよく見慣れた彼の笑顔なのだ。
ジクムントは確かに王に即位し、変わらざるを得ないことがたくさんあっただろう。
しかし少なくとも笑顔はあの頃のままなのだ。
「陛下……」
「ジークで良いと言っただろう」
ジクムントは苦笑する。
「マリア。お前もこの庭に?」
「は、はい。左様に御座います」
「俺はここでお前のことを考えていたんだ。ここでよく茶を飲んだ、とな。――身体のほうはどうだ?」
(そんな。こんな人のいる場で!)
焦ってから、周りの人間がマリアとジクムントが同衾《どうきん》したことを知っている訳がない……と思い直した。
「はい。おかげさまで……」
「良かった」
と、ジクムントの赤い眼差しがルリに気付くと、「お前は昨日の……」とぽつりと呟いた。
「ルリさん、ジーク様と会ったんですか?」
ルリはその場に控えながら言う。
「昨日、マリア様がいなくなられてから陛下にそのことをお伝え申し上げたのでございます」
「お前のお陰でマリアを救うことが出来た。礼を言うぞ」
「め、滅相もございません……っ! ありがたき幸せにございます……っ!」
ルリは顔を真っ赤にしてその場にひれ伏す。
「――マリア、一緒に朝食を摂《と》ろう。どうだ?」
「はい、ジーク様。喜んでお供いたします」
ジクムントはそれで良いと言いたげに、うなずいた。
「では、この庭で食べよう。すぐに用意をさせる」
朝日の降り注ぐ清々しい陽気だった。
青空が眩しく、雲は一片もない。
今日は一日よく晴れるだろう。
三年ぶりの庭園から眺める景色は何も変わっていない。あの頃のまま。
それが何より嬉しかった。
懐かしい庭にテーブルが並べられ、食事が次々と運ばれてくる。
運ばれてきたのは、木の実や果実を混ぜたパンや果物、菓子、肉や魚と料理の数々が所狭しと並べられる。
マリアは相変わらず王族の食卓というのはすごいと思ってしまう。
マリアはパンや果物をつまむ。
ジクムントは朝といえども肉類を豪快に食べる。
それでも決して食べ方は汚くなく、上品なものだ。
食事を終えると紅茶が運ばれてきた。
ジクムントは紅茶に何かを入れる。
その様子を見ていたマリアは思わず頬を緩めてしまう。
「どうかしたか?」
視線に気付いたジクムントが優しく語りかけてくる。
「ジーク様、その飲み方をしているんですね」
ジクムントはすぐに「ああ、お前が教えてくれた飲み方だからな」と言った。
ジクムントは渋いし、香りばかりで何のうまみもない紅茶など人の飲むものではないといつも言っていた。
だからマリアは、自分が子どもの頃に紅茶をおいしく飲めるようにと母が教えてくれた、果実のジャムを入れる方法をジクムントに勧《すす》めたのだ。
「これなら飲めそうだ」
ジクムントは喜んでくれて、いつも紅茶を飲むときはそのやり方をするようになった。
自分とジクムントの間にはつながりがあるのだと、とても些細《ささい》なことではあるが、マリアの胸は温かくなる。
「ところでマリア。ヨハンの元ではどのように過ごしていた?」
「主にお屋敷で過ごさせて頂きました。もちろん外も自由に行けたのですが、どうしても王城が見えてしまうと、少し……不安になってしまいまして」
マリアは自分が喋りすぎたと思い、「申し訳ありません」と目を伏せた。
「不安? 何故だ」
ジクムントは心配そうに言う。
「……ジーク様に拒否されたらと考えたらで、ございます」
「俺に……?」
「ジーク様は私たちを守る為に城から離れさせたのです。なのに、またこうして城に戻ってくることは、許されないかも知れない、と……」
「そんなことはない。俺は、……お前がこうして来てくれて嬉しいと思っている」
その言葉に、マリアの相好は自然と緩んでしまう。
世辞だとしても、その言葉をジクムント本人から聞くことが出来て嬉しかった。
「そう言って頂けて身に余る光栄でございます」
「他にはどうだ?」
「こうして侍女の方までつけていただけてとても良くして下さっています。今日は城で何があったかなども教えて頂けて……」
マリアは微笑みながら言った。
「……そうか」
ジクムントは少し不機嫌そうだったが、マリアにはそれが何故なのかよく分からなかった。
「だが、ここはヨハンの家よりも広い。ヨハンの家では言えなかったどんなことも叶えることが出来る。遠慮は要らないぞ」
「ありがたき幸せでございます。しかしながらジーク様のお側に仕えさせていただければ私は幸せでございます。良いな」
「お前が望めば、お前の家族の為に屋敷も用意させる」
「いえ、そんなことは」
「元々はお前達もここに住んでいたんだ。別に問題はないだろう」
「とてもありがたいお申し出ではありますが、母は病の床についておりますので、王都への長旅はもう……」
ジクムントは慌てたように顔色を変える。
「そうであったな。いや、すまない。軽はずみなことを言った」
「良いんです。陛下のご厚意が光栄なのは本当なのですから」
「そう言えば、お前には兄弟がいたな」
「はい。弟と妹が」
「どうだ。健やかに育っているか」
「それはもう。二人とも元気でもう……手がつけられないくらいですから」
「そうか。仲も良いと聞いているぞ」
「聞く? ヨハン様から、ですか」
「いや……その……ここにいた当時からお前はよく話していただろう。それを思い出したんだ」
「あ、そうでしたね。はい。姉弟仲良く……」
ジクムントは優しい顔をする。
「左様か。兄弟は仲が良いに越したことはない。それはとても得がたいものだ……」
「陛下」
ジクムントは咳払いをする。
「……とにかく何か欲しいものがあればすぐに言え。ヨハンでも用立てられないものでも俺なら出来るからな。良いな」
「分かりました」
マリアはうなずいた。
寝台の傍らにはルイが控えており、「本当に申し訳ございません!」と涙目でその場にひれ伏したのだ。
マリアは飛び起きれば、慌ててルリを立ち上がらせる。
「悪いのは全部、あの人なんですよ。ルリさんが謝ることなんて何もないわ」
「……で、ですが」
「自分のことを責めたりしないで下さい」
「一生お仕えいたします」
相当不安だったのだろう。ルリはマリアの腕の中で声を上げて泣いた。
ルリは引き続き、マリアに近侍してくれるとのことだった(もちろんマリアが良しと言えばの話であったが)。
すぐに服を着替える。
まだ朝の八時。
マリアは少し散歩をすることにした。
どうしても行きたい場所もあった。
それは王子時代のジクムントとよくお茶をした庭である。
城に数ある庭の中で街を一望出来るのはあの庭しかない。
庭の出入り口には象牙色の鎧を身にまとう近衛兵が立っていた。
(もしかしてジーク様が?)
昨日の今日だ。
さすがに顔を出すのは憚られてしまう。何より一夜を共にした後、どんな顔をして良いのか分からなかった。
マリアは踵《きびす》を返す。
「――マリア、どこへ行く」
振り返るとジクムントが立っていた。
「あっ、陛下。おはようございます……!」
マリアは深々と頭を下げる。
ジクムントはゆっくりと近づいて来た。
真っ直ぐ自分を見つめてくるジクムントと違って、マリアは目を合わせられない。
どうしても昨夜のことが生々しく思い出されてしまうのだ。
「おはよう」
ジクムントは微笑んだ。
その笑顔にほっとしてしまう自分に気付いた。
その精悍な顔に浮かんだほんのかすかな変化。それは、マリアにとってよく見慣れた彼の笑顔なのだ。
ジクムントは確かに王に即位し、変わらざるを得ないことがたくさんあっただろう。
しかし少なくとも笑顔はあの頃のままなのだ。
「陛下……」
「ジークで良いと言っただろう」
ジクムントは苦笑する。
「マリア。お前もこの庭に?」
「は、はい。左様に御座います」
「俺はここでお前のことを考えていたんだ。ここでよく茶を飲んだ、とな。――身体のほうはどうだ?」
(そんな。こんな人のいる場で!)
焦ってから、周りの人間がマリアとジクムントが同衾《どうきん》したことを知っている訳がない……と思い直した。
「はい。おかげさまで……」
「良かった」
と、ジクムントの赤い眼差しがルリに気付くと、「お前は昨日の……」とぽつりと呟いた。
「ルリさん、ジーク様と会ったんですか?」
ルリはその場に控えながら言う。
「昨日、マリア様がいなくなられてから陛下にそのことをお伝え申し上げたのでございます」
「お前のお陰でマリアを救うことが出来た。礼を言うぞ」
「め、滅相もございません……っ! ありがたき幸せにございます……っ!」
ルリは顔を真っ赤にしてその場にひれ伏す。
「――マリア、一緒に朝食を摂《と》ろう。どうだ?」
「はい、ジーク様。喜んでお供いたします」
ジクムントはそれで良いと言いたげに、うなずいた。
「では、この庭で食べよう。すぐに用意をさせる」
朝日の降り注ぐ清々しい陽気だった。
青空が眩しく、雲は一片もない。
今日は一日よく晴れるだろう。
三年ぶりの庭園から眺める景色は何も変わっていない。あの頃のまま。
それが何より嬉しかった。
懐かしい庭にテーブルが並べられ、食事が次々と運ばれてくる。
運ばれてきたのは、木の実や果実を混ぜたパンや果物、菓子、肉や魚と料理の数々が所狭しと並べられる。
マリアは相変わらず王族の食卓というのはすごいと思ってしまう。
マリアはパンや果物をつまむ。
ジクムントは朝といえども肉類を豪快に食べる。
それでも決して食べ方は汚くなく、上品なものだ。
食事を終えると紅茶が運ばれてきた。
ジクムントは紅茶に何かを入れる。
その様子を見ていたマリアは思わず頬を緩めてしまう。
「どうかしたか?」
視線に気付いたジクムントが優しく語りかけてくる。
「ジーク様、その飲み方をしているんですね」
ジクムントはすぐに「ああ、お前が教えてくれた飲み方だからな」と言った。
ジクムントは渋いし、香りばかりで何のうまみもない紅茶など人の飲むものではないといつも言っていた。
だからマリアは、自分が子どもの頃に紅茶をおいしく飲めるようにと母が教えてくれた、果実のジャムを入れる方法をジクムントに勧《すす》めたのだ。
「これなら飲めそうだ」
ジクムントは喜んでくれて、いつも紅茶を飲むときはそのやり方をするようになった。
自分とジクムントの間にはつながりがあるのだと、とても些細《ささい》なことではあるが、マリアの胸は温かくなる。
「ところでマリア。ヨハンの元ではどのように過ごしていた?」
「主にお屋敷で過ごさせて頂きました。もちろん外も自由に行けたのですが、どうしても王城が見えてしまうと、少し……不安になってしまいまして」
マリアは自分が喋りすぎたと思い、「申し訳ありません」と目を伏せた。
「不安? 何故だ」
ジクムントは心配そうに言う。
「……ジーク様に拒否されたらと考えたらで、ございます」
「俺に……?」
「ジーク様は私たちを守る為に城から離れさせたのです。なのに、またこうして城に戻ってくることは、許されないかも知れない、と……」
「そんなことはない。俺は、……お前がこうして来てくれて嬉しいと思っている」
その言葉に、マリアの相好は自然と緩んでしまう。
世辞だとしても、その言葉をジクムント本人から聞くことが出来て嬉しかった。
「そう言って頂けて身に余る光栄でございます」
「他にはどうだ?」
「こうして侍女の方までつけていただけてとても良くして下さっています。今日は城で何があったかなども教えて頂けて……」
マリアは微笑みながら言った。
「……そうか」
ジクムントは少し不機嫌そうだったが、マリアにはそれが何故なのかよく分からなかった。
「だが、ここはヨハンの家よりも広い。ヨハンの家では言えなかったどんなことも叶えることが出来る。遠慮は要らないぞ」
「ありがたき幸せでございます。しかしながらジーク様のお側に仕えさせていただければ私は幸せでございます。良いな」
「お前が望めば、お前の家族の為に屋敷も用意させる」
「いえ、そんなことは」
「元々はお前達もここに住んでいたんだ。別に問題はないだろう」
「とてもありがたいお申し出ではありますが、母は病の床についておりますので、王都への長旅はもう……」
ジクムントは慌てたように顔色を変える。
「そうであったな。いや、すまない。軽はずみなことを言った」
「良いんです。陛下のご厚意が光栄なのは本当なのですから」
「そう言えば、お前には兄弟がいたな」
「はい。弟と妹が」
「どうだ。健やかに育っているか」
「それはもう。二人とも元気でもう……手がつけられないくらいですから」
「そうか。仲も良いと聞いているぞ」
「聞く? ヨハン様から、ですか」
「いや……その……ここにいた当時からお前はよく話していただろう。それを思い出したんだ」
「あ、そうでしたね。はい。姉弟仲良く……」
ジクムントは優しい顔をする。
「左様か。兄弟は仲が良いに越したことはない。それはとても得がたいものだ……」
「陛下」
ジクムントは咳払いをする。
「……とにかく何か欲しいものがあればすぐに言え。ヨハンでも用立てられないものでも俺なら出来るからな。良いな」
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