2 / 28
2 前途多難
しおりを挟む
翌朝、ノックの音で目覚めた。
「ふぁ~い……」
呑気な返事をすると、「失礼いたします」というハキハキした声と一緒にアリシアさんが入って来た。
「っ!!」
ここがもう教会でないことを思い出す。
大欠伸をしながら返事をするなんて!
私は赤面した。
「ぬるま湯でございます。こちらで顔を洗ってください」
「……あ、ありがとうございます」
恥ずかしさのあまり、消え入るような声しかだせない。
「どうかなさいましたか?」
「い、いえ。なんでも……」
「お風呂の支度も調っております」
「そ、そうなんですね。ありがとうございます」
お風呂には昨日の夜入ったし、春先だから寝汗もそれほどかいていないけど、貴族というものは朝もちゃんとお風呂に入るものみたい。
「入ります」
「かしこまりました」
私が顔を洗い終えると、アリシアさんは私の服を脱がそうとしてくる。
「だ、大丈夫です! 一人で脱げますから……っ」
「左様でございますか。失礼いたしました」
どうして服を脱ぐ時もアリシアさんはここにいるんだろう。
目こそ伏せてくれているけど、落ち着かない。
これが貴族の人の生活なの?
私は恥ずかしい思いをしながら服を脱ぐと、アリシアさんが用意してくれたバスローブを羽織り、お風呂へ。
ピカピカのバスタブに綺麗なお湯が張られて、湯気が上がっている。
「いい香りですね」
「アロエの香油をたらしております」
ジャスミンさんが言った。
(お、オシャレ……)
よく分からないけどそんな感想を持つ。
「あの、お風呂は一人で入れますけど」
「髪や肌のお手入れをさせていただければと思います」
「…………は、はい、お願いします…………」
ジャスミンさんだけじゃなくて、アリシアさんも加わった。
私が湯船につかると、早速髪や肌にいい香りのクリームを塗り込んでもらう。
肌を人に触れられるのは馴れないせいか、お風呂から上がった頃には、気疲れでクタクタだった。
正直、このまま寝室に戻って眠りたいくらい。
でも肌はびっくりするくらいツヤツヤしているし、髪も指通りなめらかで、これが自分の体なのとびっくりしてしまう。
お風呂から上がると二人がかりで体を拭いてくれようとするから、私は大丈夫ですから、と固辞した。
体を拭き終わると、下着をつける。
次に用意されたドレスの中から今日の一着を選んで欲しいと言われた。
ラックにかけられたデザインや色など多岐にわたるドレスの数々。
教会ならたくさんの中から選ぶような贅沢はできないから、いつも着ているものを適当に着るところなんだけどそうもいかない。
なにせ朝食は公爵様とヨハネ君も同席する。
恥ずかしい格好で出るわけにはいかない。
私はうんうんうなりながらも、鮮やかな緑の袖や襟元にフリルのついたドレスを選んだ。
ドレスは着たことがないから、さすがに二人に手伝ってもらった。
それから鏡台に座って、ヘアメイク。
いつもは仕事に邪魔にならないよう適当にポニーテールにくくるとか、頭の上でまとめてピンで留めて終わりにしてるけど、アリシアさんが髪をしっかり櫛ですいて、ヘアメイクをしてくれる。
「お嬢様の髪はとても長くてお綺麗ですね」
「そ、そうですか」
「お手入れのこつなどあるんですか?」
「ど、どうでしょう。適当にしてるだけなので……」
「羨ましいです。髪飾りは何になさいますか?」
ずらっと高級そうな髪留めの数々を見せてもらう。
でも私がつける髪飾りは決まっている。
私は鏡台においておいた、髪飾りを手に取り、「これにしてくださいと」とお願いした。
アリシアさんが見せてくれたどの髪飾りよりも簡素で、お世辞にも綺麗とは言えない。
河原で拾った綺麗な石にリボンをあしらったオモチャみたいなものだけど、私にとってはかけがえのないもの。
教会で私の誕生日に子どもたちがわざわざ作ってくれたものだ。
「かしこまりました」
アリシアさんは嫌な顔一つせず、その髪留めを使ってくれた。
「すみません。無理を言ってしまって」
「とんでもありません。お嬢様にとってとてもかけがえのないものなんですよね、きっと」
「はいっ」
アリシアさんの言葉に、私は満面の笑みを浮かべて頷いた。
ジャスミンさんはお化粧の係。
(これが私……)
ナチュラルな感じのメイクにしてもらったはずなんだけど、鏡の向こうにいるのが本当に自分なのかと二度見してしまうくらい綺麗になっていて、感動してしまう。
でもいつまでも鏡に映り込んだ自分に見とれてる場合じゃない。
食堂で公爵様たちとお待たせするわけにはいかない。
礼儀に適っているかどうかはおいておいて、早足で食堂へ向かう。
この時点で起床してからすでに二時間が経過していた。
「公爵様、おはようございます。お、遅れてしまって申し訳ありません……っ」
「いいんだよ」
公爵様とヨハネ君は優雅にお茶を飲んでいた。
ヨハネ君を見る。
「おはよう、ヨハネく――」
私からさっと顔を背ける。
(う)
やっぱり心にクる。
「それじゃ、朝食にしよう」
「……は、はい」
私が席に着くと、メイドさんたちが食事をどんどん運んでくれる。
パンにゆで卵、コーンスープ。パンはクロワッサンとか一斤丸ごとのパンにバターたっぷりのバターロールなど。すべて焼きたて。
食堂は焼きたての甘い香りに包まれる。
「ユリア。今日から家庭教師が来るからしっかり勉強をするように。将来の聖女たる者、社交界に出ても恥ずかしくないようにしなくてはならないからね」
私は簡単な文字の読み書きくらいしか教会で習っていないけど、聖女はそれではダメみたいで、文字や計算、国の歴史、聖女に関する知識をしっかり学ぶ必要がある。
「頑張りますっ」
公爵様は満足そうに頷く。
「いい返事だ。もし分からないことがあればヨハネに聞きなさい。子どもだが、勉強では君の先輩になるから」
「ヨハネ君。その時はよろしくね」
無視。
「ヨハネ、返事をしなさい」
侯爵様に厳しく言われると、「……はぃ」と小さい声で言った。
勉強よりも、ヨハネ君に気に入られるのが何十杯も難しそう。
前途多難だ。
「ふぁ~い……」
呑気な返事をすると、「失礼いたします」というハキハキした声と一緒にアリシアさんが入って来た。
「っ!!」
ここがもう教会でないことを思い出す。
大欠伸をしながら返事をするなんて!
私は赤面した。
「ぬるま湯でございます。こちらで顔を洗ってください」
「……あ、ありがとうございます」
恥ずかしさのあまり、消え入るような声しかだせない。
「どうかなさいましたか?」
「い、いえ。なんでも……」
「お風呂の支度も調っております」
「そ、そうなんですね。ありがとうございます」
お風呂には昨日の夜入ったし、春先だから寝汗もそれほどかいていないけど、貴族というものは朝もちゃんとお風呂に入るものみたい。
「入ります」
「かしこまりました」
私が顔を洗い終えると、アリシアさんは私の服を脱がそうとしてくる。
「だ、大丈夫です! 一人で脱げますから……っ」
「左様でございますか。失礼いたしました」
どうして服を脱ぐ時もアリシアさんはここにいるんだろう。
目こそ伏せてくれているけど、落ち着かない。
これが貴族の人の生活なの?
私は恥ずかしい思いをしながら服を脱ぐと、アリシアさんが用意してくれたバスローブを羽織り、お風呂へ。
ピカピカのバスタブに綺麗なお湯が張られて、湯気が上がっている。
「いい香りですね」
「アロエの香油をたらしております」
ジャスミンさんが言った。
(お、オシャレ……)
よく分からないけどそんな感想を持つ。
「あの、お風呂は一人で入れますけど」
「髪や肌のお手入れをさせていただければと思います」
「…………は、はい、お願いします…………」
ジャスミンさんだけじゃなくて、アリシアさんも加わった。
私が湯船につかると、早速髪や肌にいい香りのクリームを塗り込んでもらう。
肌を人に触れられるのは馴れないせいか、お風呂から上がった頃には、気疲れでクタクタだった。
正直、このまま寝室に戻って眠りたいくらい。
でも肌はびっくりするくらいツヤツヤしているし、髪も指通りなめらかで、これが自分の体なのとびっくりしてしまう。
お風呂から上がると二人がかりで体を拭いてくれようとするから、私は大丈夫ですから、と固辞した。
体を拭き終わると、下着をつける。
次に用意されたドレスの中から今日の一着を選んで欲しいと言われた。
ラックにかけられたデザインや色など多岐にわたるドレスの数々。
教会ならたくさんの中から選ぶような贅沢はできないから、いつも着ているものを適当に着るところなんだけどそうもいかない。
なにせ朝食は公爵様とヨハネ君も同席する。
恥ずかしい格好で出るわけにはいかない。
私はうんうんうなりながらも、鮮やかな緑の袖や襟元にフリルのついたドレスを選んだ。
ドレスは着たことがないから、さすがに二人に手伝ってもらった。
それから鏡台に座って、ヘアメイク。
いつもは仕事に邪魔にならないよう適当にポニーテールにくくるとか、頭の上でまとめてピンで留めて終わりにしてるけど、アリシアさんが髪をしっかり櫛ですいて、ヘアメイクをしてくれる。
「お嬢様の髪はとても長くてお綺麗ですね」
「そ、そうですか」
「お手入れのこつなどあるんですか?」
「ど、どうでしょう。適当にしてるだけなので……」
「羨ましいです。髪飾りは何になさいますか?」
ずらっと高級そうな髪留めの数々を見せてもらう。
でも私がつける髪飾りは決まっている。
私は鏡台においておいた、髪飾りを手に取り、「これにしてくださいと」とお願いした。
アリシアさんが見せてくれたどの髪飾りよりも簡素で、お世辞にも綺麗とは言えない。
河原で拾った綺麗な石にリボンをあしらったオモチャみたいなものだけど、私にとってはかけがえのないもの。
教会で私の誕生日に子どもたちがわざわざ作ってくれたものだ。
「かしこまりました」
アリシアさんは嫌な顔一つせず、その髪留めを使ってくれた。
「すみません。無理を言ってしまって」
「とんでもありません。お嬢様にとってとてもかけがえのないものなんですよね、きっと」
「はいっ」
アリシアさんの言葉に、私は満面の笑みを浮かべて頷いた。
ジャスミンさんはお化粧の係。
(これが私……)
ナチュラルな感じのメイクにしてもらったはずなんだけど、鏡の向こうにいるのが本当に自分なのかと二度見してしまうくらい綺麗になっていて、感動してしまう。
でもいつまでも鏡に映り込んだ自分に見とれてる場合じゃない。
食堂で公爵様たちとお待たせするわけにはいかない。
礼儀に適っているかどうかはおいておいて、早足で食堂へ向かう。
この時点で起床してからすでに二時間が経過していた。
「公爵様、おはようございます。お、遅れてしまって申し訳ありません……っ」
「いいんだよ」
公爵様とヨハネ君は優雅にお茶を飲んでいた。
ヨハネ君を見る。
「おはよう、ヨハネく――」
私からさっと顔を背ける。
(う)
やっぱり心にクる。
「それじゃ、朝食にしよう」
「……は、はい」
私が席に着くと、メイドさんたちが食事をどんどん運んでくれる。
パンにゆで卵、コーンスープ。パンはクロワッサンとか一斤丸ごとのパンにバターたっぷりのバターロールなど。すべて焼きたて。
食堂は焼きたての甘い香りに包まれる。
「ユリア。今日から家庭教師が来るからしっかり勉強をするように。将来の聖女たる者、社交界に出ても恥ずかしくないようにしなくてはならないからね」
私は簡単な文字の読み書きくらいしか教会で習っていないけど、聖女はそれではダメみたいで、文字や計算、国の歴史、聖女に関する知識をしっかり学ぶ必要がある。
「頑張りますっ」
公爵様は満足そうに頷く。
「いい返事だ。もし分からないことがあればヨハネに聞きなさい。子どもだが、勉強では君の先輩になるから」
「ヨハネ君。その時はよろしくね」
無視。
「ヨハネ、返事をしなさい」
侯爵様に厳しく言われると、「……はぃ」と小さい声で言った。
勉強よりも、ヨハネ君に気に入られるのが何十杯も難しそう。
前途多難だ。
567
お気に入りに追加
2,103
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】聖女になり損なった刺繍令嬢は逃亡先で幸福を知る。
みやこ嬢
恋愛
「ルーナ嬢、神聖なる聖女選定の場で不正を働くとは何事だ!」
魔法国アルケイミアでは魔力の多い貴族令嬢の中から聖女を選出し、王子の妃とするという古くからの習わしがある。
ところが、最終試験まで残ったクレモント侯爵家令嬢ルーナは不正を疑われて聖女候補から外されてしまう。聖女になり損なった失意のルーナは義兄から襲われたり高齢宰相の後妻に差し出されそうになるが、身を守るために侍女ティカと共に逃げ出した。
あてのない旅に出たルーナは、身を寄せた隣国シュベルトの街で運命的な出会いをする。
【2024年3月16日完結、全58話】
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
旦那様は大変忙しいお方なのです
あねもね
恋愛
レオナルド・サルヴェール侯爵と政略結婚することになった私、リゼット・クレージュ。
しかし、その当人が結婚式に現れません。
侍従長が言うことには「旦那様は大変忙しいお方なのです」
呆気にとられたものの、こらえつつ、いざ侯爵家で生活することになっても、お目にかかれない。
相変わらず侍従長のお言葉は「旦那様は大変忙しいお方なのです」のみ。
我慢の限界が――来ました。
そちらがその気ならこちらにも考えがあります。
さあ。腕が鳴りますよ!
※視点がころころ変わります。
※※2021年10月1日、HOTランキング1位となりました。お読みいただいている皆様方、誠にありがとうございます。
【完結】妹に全部奪われたので、公爵令息は私がもらってもいいですよね。
曽根原ツタ
恋愛
ルサレテには完璧な妹ペトロニラがいた。彼女は勉強ができて刺繍も上手。美しくて、優しい、皆からの人気者だった。
ある日、ルサレテが公爵令息と話しただけで彼女の嫉妬を買い、階段から突き落とされる。咄嗟にペトロニラの腕を掴んだため、ふたり一緒に転落した。
その後ペトロニラは、階段から突き落とそうとしたのはルサレテだと嘘をつき、婚約者と家族を奪い、意地悪な姉に仕立てた。
ルサレテは、妹に全てを奪われたが、妹が慕う公爵令息を味方にすることを決意して……?
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる