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マカラヒト大陸へ

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「…って訳なんだけど…カミサマ… 場所、教えてくれる…?」
真っ白な空間…カミサマの心の部屋に入ってそう問いかけるアイリット。
「君達が何を企んでいるのかは興味無いから別に構わないよ」
「…トリアイナとエクスカリバーの場所…教えて…」
「トリアイナはマカラヒト大陸、エクスカリバーはカルカラ村にあるよ」
淡々と応えるカミサマ。
「カミサマありがとう…」
「君に感謝される筋合いは無いよ」
アイリットには少し冷たい態度のカミサマなのであった。

「…場所、聞いてきた…」
「どこにあるって?」
「トリアイナは…マカラヒト大陸…エクスカリバーは…カルカラ村…」
カルカラ村には前に1度訪れたが、それらしきものは見当たらなかった。
「ならまずはマカラヒト大陸に行こうか」
そう提案する明日夢。
「賛成」
「ん、私も賛成~」
東と篠目がそう告げる。

独楽大陸からマカラヒト大陸までには2日を要する。
それ程遠いのだ。
「2日かかるのは痛いけど仕方ないか…」
「皆でいくの?」
「あぁ。ルシフェルは留守番を頼む。」
「御意」
ルシフェルが明日夢に傅く。
「じゃあ早速行くか」
「うん」
マカラヒト大陸行きの船に乗ると、刹那達はそれぞれに宛てがわれた部屋に向かっていく。
「…」
アイリットが部屋で何かを考えこんでいた。
「(カミサマはどうしてあっさり教えてくれたんだろう…何か裏があるのかも…)」
なんて考えているアイリット。
カミサマの事だ、何か仕組んであるに違いない。
そういう性格なのだ。
カミサマは傍若無人、人でなしで人間を嫌悪している。
しかしながら刹那達に対する態度は普通のそれである。
よく出来た人格者だ。
「(蘇ってカミサマの巫女になって…私も大変だなあ)」
なんてことをぼんやりと考えているアイリットなのであった。

一方刹那は日記を書いていた。
マカラヒト大陸までには2日掛かるので丁度良いタイミングで日記が書ける。
内容は至ってシンプルで、『今日はマカラヒト大陸行きの船に乗った。2日間は部屋で過ごそうと思う』と書かれていた。
この船はどうやら大気中に漂うマナを吸収して動いている様で、マナが薄い所ではスピードが落ちる。
今は丁度マナの薄い所を走っているようで、ゆったりとしたスピードになっていた。
篠目は船酔いでダウンしてしまった事以外は特にトラブルもなくマカラヒト大陸に着くだろう。
船は5人と他の乗客を乗せて進んでいくのであった。
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