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エクササイズマシン発表会⑥

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会場の明かりが戻ると、ステージ上にはマシンに跨ったまま、絶頂の余韻で大きく肩で息をするリホの姿が。
 吹き出した汗で美しい顔に髪の毛がまとわりつき、なんとも扇情的な光景である。

「ご覧のようにこのマシンでの運動は、僅かな時間で全身のエクササイズ効果が獲られます」

 イッた直後でまだビクビクと小刻みに痙攣するリホを指差し、マシンの性能をアピールするワタル。

「ワ……ワタルのやつ……調子にのって……くふっ……」

 2度目の強制絶頂にも屈することなくゴーグル越しにワタルを睨めつける。

「それでは最後にサイクリングモードをご覧ください!」

「っく……まだ……続けるつもりなの……」

 何とか平静を装っているが、短時間に2回もイカされてしまい、流石のリホも焦りを覚える。
 画面は海沿いのサイクリングロードが映し出された。
 サイクリングモードはアブミの部分がペダルになり、それをエアロバイクの要領で漕ぐスタイルになっている。

 ゆっくりと慎重に漕ぎ出すリホ。

「あんっ……や……やっぱり……んんん!」

 リホが想像した通りペダルに連動して、挿入されたままのバイブが上下運動を始める。

グチュ……グチュ……

 粘り気のある音が漏れるが、観衆に聴こえる程ではない。しかし、もしかして漏れ聴こえているのではと思うと、益々羞恥心が煽られてしまう。

グチュ……グチュ……

「はぁ……はぁ……はぁ……んんっ……」

 なるべく刺激を抑えようとすると、ゆっくりとしかペダルを漕ぐことが出来ない。
 画面はノロノロと進んでいる。

「お姉さん疲れちゃたかな?でも皆様に颯爽と走る素敵な映像をお届けする為頑張りましょう!」

「くっ……ワタルのやつ……」

 確かにこのスピードでは全く魅力を伝える事は出来ない。仕方なくペダルを漕ぐ脚に力を込める。

グッチュ グッチュ グッチュ グッチュ

「あんっ……あんっ……ああぁぁっ!!」

 加速したバイブの動きですぐにイキそうになるリホ。

「ダメ……もう……イカない……絶対イカない……んんん!!!」

 快感に必死に抗いながらペダルを漕ぎ続ける。

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁぁんんっ……」

グッチュ グッチュ グッチュ グッチュ

「もう少しで……長い下り坂……あと少しで休める……はぁんんんっ!!」

 コースの最後には長い下り坂が設定されており、ここで疾走感を演出する狙いがあった。
 すでにいつ達してしまってもおかしくない猛烈な快感の中、坂の頂上目指し必死でペダルを漕ぐ。

グッチュ グッチュ グッチュ グッチュ

「ダメ……イッちゃいそう……もう少し……イク……んんん!!」

 まさに絶頂寸前ギリギリのところで、なんとか頂上に辿り着いた。

「さぁ皆様!モニターにご注目下さい!素晴らしい疾走感をご提供します!」

 画面はジェットコースターの様な長い長い下り坂が映し出されている。

「はぁ……はぁ……はぁ……やっと……」

 身体の力を抜き、軽くペダルを踏んで、坂道へ滑り出した。

グチュリ……グチュ……グチュ……グチュチュチュ!

「!!!!!!!!!!!」

 ペダルは回転していない。しかしバイブのピストンはどんどん加速し始めた。

「ど……どうして……」

グチュチュチュチュチュ……

「ああダメ!!もう無理!!イク!イク!イッちゃうぅぅぅ!!」

 限界ギリギリまで我慢していたが、耐え切ったと思い油断した身体に、津波の様な快感が押し寄せ、あっという間に絶頂してしまった。
 バイブの動きはペダルではなく車輪と連動していたのである。

ドチュドチュチュチュチュ……

 イッても当然ピストンのスピードは衰えない。それどころか、益々スピードが上がり、リホの身体に暴力的な快感を与え続ける。

「ダメまたイッちゃう!……イッたばかりなのに……また……またイッちゃう!」

ピシャピシャ

 絶頂と同時に潮が吹き出てしまった。

「お願いもう無理!壊れちゃう……イク!イク!イくぅぅぅぅ!!」

ブシャブシャ

「イクイクイクイク!イク!またイッちゃうぅぅぅ!!」

ブシャブシャブシャ

 マシンの上で何度も何度もイカされ続けるリホ。

「イクイクイクイク!!!」

ピシャシャシャ

もう何度達してしまったのかわからない。それでも坂道は続く。

「イク…………またイク……またイクイクイクぅぅぅ!!!」



 強制的な連続絶頂で意識が遠退きかけたその時。

ブツン……

 突然画面が暗転し、マシンは止まってしまった。

「あ……あれ?」

 ワタルが端末を操作してもなんの反応もない。
 リホの秘部から溢れ出た愛液と大量の潮がバイブをつたいマシンの基盤をショートさせたのだ。

「最後の最後に機械トラブルとなりましたが、試作段階のため更なるバージョンアップに努めてまいります。ご質問等はお手元のパンフレット記載の連絡先までお願いします。ご清聴ありがとうございました!」

 まくし立てるように締めの挨拶をし、深々とお辞儀をするワタル。
 ステージの幕が降りはじめると、会場からは割れんばかりの拍手が鳴り響く。

「いや~良い製品じゃないか!」
「是非とも弊社で独占販売を!」

 鳴りやまない拍手と歓声がプレゼンの成功を物語っていた。幕が閉じ、深々と下げていた頭を戻した目の前には、鬼神の形相で腕組みをするリホの姿が。

「ワタルくん・・・やってくれたわね・・・」

「え?なんのことだか僕には・・・」

その後、失神するまでリホの鉄拳をくらうワタルなのでした。

おしまい
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