さよならの向こう側

よんど

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物足りない※

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ぐぐ...と指を押し込んでいき、前立腺を擦られる。

まただ...底から何かが押し寄せてくる感覚。もうこれ以上恥ずかしい所を見せられないと無意識に身を捩らせるが、指を抜いた彼が軽く僕の穴を舐めたせいで逆戻りである。

うつ伏せの状態になり完全にお尻を見せる形になってしまった。彼はお尻を両手で固定し、指で押し広げたあそこに舌を挿入していく。指とは違う気持ち良さで声が止まらなくなる。

「っぁぁ....!っ...んんっ....、あ、あれ....?」

──もう少しでイきそうだったのに。

あっさりと舌を抜かれ、昂っていた感情が迷子になる。オロオロとする僕を跨った状態で見下ろす晴也。身体を起こした彼は、ゴムをくるくると性器にはめながら「欲しい?」と聞いてくる。

そんな顔...声で何でそんな事を聞いてくるんだ。どう見ても晴也の方が我慢出来なくなっているくせに。

彼の溢れ出る色気に思考がくらくらする。邪魔だったのか、前髪をぐっとオールバックに上げる彼の姿は新鮮で、なんだか胸がきゅっとなった。

「欲しいって言って。──祐樹」

ぴと、とお尻の穴に性器を当てられ、お腹の下辺りがずくんと疼く。確かにえっちは凄くしたかったけど...でも、こんな...欲しいだなんて、そんな恥ずかしい台詞言える訳....

「欲しい.....晴也が欲しい」

──今、僕はなんて...

僕の言葉を聞いて満足そうに頬を緩ませる晴也。

「よく言えました」と頭を撫でた後、勢いよく奥迄性器を押し込んできた。内臓を突き上げられたみたいになり途端に苦しくなり、カハッと乾いた声が出てしまう。薄れていく意識の中、ぼんやりと彼の声が反芻していくのを感じていた。



違う...僕は晴也のちんこが欲しかっただけだ。晴也の体温、匂いを感じたかった。初めてえっちをした時みたいに優しく、でも激しい彼との抱擁とキスをもう一度したかった。セフレみたいな冷たいあっさりした関係上では出来ない....

『可愛いよ、祐樹』

あの言葉が聞きたかっただけで...
....あれ。それってつまり....

(僕は...こいつの事が....)
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