さよならの向こう側

よんど

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二度目の体温※

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どれくらい時間が経ったのだろう。

気が付くと、僕は寝室のベッドに寝転んでいた。汗で湿った服が気持ち悪くて起きたらしい。身体を起こそうとするが、頭がくらくらで動けそうにもない。チラリと寝室内を見渡した後、再び寝転ぶ。

静かだな...蘭ちゃんも帰ってる。ここ迄自力で来れる筈もないから恐らく寝室迄運んでくれたんだ。今度お礼言わないと。

そんな事を考えている最中でも、後ろがずくずくと物欲しさのあまり疼き続けている。チッと小さく舌打ちをした後、ゆっくりとお尻に向かって手を伸ばす。ズボン越しでも濡れている──まるで、早く触って下さいと誘っているみたいで恥ずかしくて嫌になる。




「──っはぁ」

溜息をついた後、覚悟を決めて嫌々ながらも服を無造作に脱ぎ、ズボンを下ろす。

こんな光景、客観的に自分が見ても嫌になる。直接穴に触ると我ながらもっと凄い。糸を引きながら愛液が手にねっとり絡んでくる。唇をギュッと噛み締めた後、深呼吸をし、一本の指を少しずつ穴に挿入していく。

「──っ、はぁっ...は...」

指一本でもこれである。

中が掻き回されたみたいにぐちゃぐちゃで苦しい。痛いのか足りないのか分からないけど、取り敢えず指を突っ込んで行ったり来たりを繰り返し、必死にイこうとする──これが僕の自慰のやり方だ。

(あいつの指の方が長くて太いから...一本だけでも気持ち良いんだけどな)

えっち迄はいかず不完全燃焼の思いはしてきたが、前戯中の彼の指は気持ち良い。的確に気持ち良い所を押し当て、長い指で何回も擦ってくる。同じやり方の筈なのに、ぐにゃぐにゃとで何回も色んな方向に自由に暴れる彼の指には、前戯だけでも過去に何回もイかされてしまっている。だから、余計にその後が辛くなる。いっその事流れで彼のを突っ込んでくれたらいいのに。
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