さよならの向こう側

よんど

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僕と彼の関係

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僕はΩだ。
でもそんなに嫌な思い出ばかりじゃない。

Ωだからといって虐げられる事はなかったし、友達も沢山いた方だと思う。Ωの為の制度がきちんと施された学校に通っていて、発情期が来ても軽症だった為制御し易く、襲われるだなんて事は無かった。

月一で来る筈の発情は自分の場合酷く不定期で、予定ではまだ来る筈のない発情期に対応する事が出来ない事も多い。もそうだった。あの出来事こそが全ての事の始まりだった。

(なんか今日は眠たいな....予定ではまだな筈だけど今日来たりする感じか?)

酷い眠気と目眩。
直後嫌な予感が的中する。

図書館でのんびり本を読んでいる時の出来事だった。

途端に明らかに体調が悪くなり始め、本を閉じる。念の為に薬をΩの友人から貰っておこうと思い立ち上がった矢先だった。キーンと耳鳴りがなった後、心臓が大きく脈打つのを感じる。直後、へなへなと座り込み、心臓の辺りを抑える。

やばい....
まさか発情期がこのタイミングで──

しかし不幸中の幸いで今は二限で授業中。自分のクラスは自習だった為、教室を抜け出して図書館にサボりに来ていた。

終わる迄に何処かに隠れてしまえば、どうにかなる筈...
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