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断章 かつて廃王子と呼ばれた獣
31.いつまでも誇り高くと願う
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明けて、翌朝。
昨日の事でちょっと疲れていたが、それでも腰の痛みが酷くなるような行為は何ら受けていなかったのでだいぶ楽だ。
今更ながらに申し訳なさそうな顔をするしょんぼりクロウを宥めつつ、俺はノロノロとした足取りで食堂がある一階へと降りてきた。
……ん、だが。
「お、は、よ、う、ツカサ君」
「お……おはよう……」
食卓には既に身支度完了状態のブラックが座っており、俺とクロウをものすっごい顔で睨んでいた。朝から物凄くブラックの機嫌が悪いのだ。
その理由なんて、考えるまでもなかろう。
ブラックが怒っている理由は「ベッドがマットレスもなくて硬かったから」とか「質素な食事だから」とかいうモノではない。それくらいは俺にも分かる。
だからこそ、すんごく気まずいのだ。
昨晩何故かクロウが顔を腫らして(だが上機嫌で)帰ってきたことが謎だったけど、よくよく考えてみると……まあ、そうなって当然なんだよな……。
たぶんクロウは、俺のためのお湯を持ってくる途中でブラックに会い、そんでナニをしてたか一発でバレてしこたま殴られたんだろう。
…………なんか浮気がバレたみたいな気まずさを感じるな。
おかしいな、クロウの「食事」に関してはブラックも認めてるはずなんだが。
いやでも昨晩のアレは、その……よく考えたら、クロウも色々出しちゃってたし、俺も危うし挿入の危機ってところがあったから、食事とか甘やかしっていうか……。
え……えっち、に、近かったかも、しれない……。
……今までは、そういう風になっても寸止めとか回数も一度程度だったし、ブラックが傍にいたからなあ。あんな、な、何回も出されると、さすがに「食事と一緒に性欲を処理しました」なんて思えなくなってくる。
う、うう……どうしよう……何かどんどん罪悪感が強くなってきたぞ。
最初はドぎつい本音を聞いて甘やかす程度のつもりだったのに。っていうか、クロウの方も多分そんな感じだと思ってただろうに、なんでああなっちゃったのか。
俺も本気で拒否すりゃ良かったんだろうけど、もうあの時はヘロヘロになってて、頭も回ってなかったからな……ああもう理性もザコな自分が憎い。
どう考えても俺の失態でしかないじゃないか。もうちょっと俺が耐えて毅然とした態度を取れていれば、クロウだって暴走しなかったかもしれないのに。
そう思うと後悔の念が湧いてくるが、ああなったという事実は消せない。
でも、ここで平謝りしてもブラックの心には響かないだろう。
前にケンカした時もそうだったけど、ブラックは「謝る気持ちがあるなら、キミを僕の好きにさせてよ」と思うようなタイプだ。
そしてその権利を実際に行使しようとして来る。
言葉での謝罪とか土下座だけじゃ、誠意の心は通じないという事なのだ。
確かに、怒っている側からすればそうだろう。けれど、相手の言う通りにすれば許して貰えるってワケでもないからなぁ。
だからやっぱり、誠意と謝罪の気持ちは大事なのだ。
ブラックは物理的に見返りを求めてくるけど、それにただ従えば許されるだろうって考えに染まるのはイヤだ。だって不誠実だもん。ああでもどうしよう。
俺の方も気の済むまで殴って欲しいと思うんだけど、ブラックは何故か俺にはそういう男らしい鉄拳制裁すらしてくれないし……。
許されない罪ってやつなのだろうか。
だとしたら、どう謝ったらいいんだろう……。
「ツカサ君?」
「あ……お……おはよ、ブラック……」
「…………はい、ここ」
ポン、とブラックが自分の膝を叩く。
それが何の合図なのかは分かり切っているが、やっぱり躊躇してしまう。
で、でも……今の俺は許されざる身なんだ……。
素直に近付くと、俺はその膝の上に遠慮がちに座った。
が、ブラックはそれを許さずがっつり俺を引き込むと、両腕をテーブルに置いて俺を逃さない体勢を作ってしまった。
うう……恥ずかしいけど……今日は何も言う意見が無い……っ。
「ツカサ君」
「ひゃっ、ひゃいっ!」
ビクッと体を震わせると、背後からブラックの吐息が近付いてくる気配がする。
熱がうなじを撫でて、赤く鮮やかな髪が視線の端から垂れてくるのが見えた。
ち、近い。
何度も同じことをやっているはずなのに、それでもやっぱり緊張してしまう。ブラックが意味深な吐息を肌に吹きかけてくるたびに、俺はどうしても反応してしまうんだ。
そんな俺を知ってか知らずか、ブラックは囁いてくる。
「……後で、僕のペニスを口でいっぱいご奉仕してね?」
「う……う、ん……」
ぎこちなく返答すると、視線の端に映るブラックの顔が薄ら笑った。
もちろん、機嫌がよくなった……ワケではない。
これは悪魔のしたり顔だ。
思わず緊張の唾を飲み込んだ俺の耳元に吐息が近付いて来て、俺にしか聞こえない低い声をねっとりと流し込んできた。
「下品なカッコして、恥ずかしいセリフ沢山言わせちゃうけどいいよね?」
「う……」
「三度や四度じゃ、治まらないよ……。ツカサ君のお口の中、僕の精液でいっぱいにして……僕の曜気であのクソ駄熊の残り香なんか全部殺しちゃうからね……」
「ううぅうう……っ」
やだ、そんな恥ずかしい事を耳元で囁くなよ。
っていうか、どんだけ絶倫なんだよお前は。やめてくれよ、経口摂取だろうとアンタの曜気は尋常じゃないだろうが! そんなことされたら、精液で窒息死するんじゃないのか俺は。
……っていうか、精液で溺れて死ぬってのが冗談じゃすまなそうなのが怖い。
ブラックもクロウもどっからそんなに出てんのレベルで、その……出すし……。
クロウは獣人だからまだ「体のつくりが違うんだろう」で済むけど、ブラックはほぼ俺と同じニンゲンじゃんか。なのになんなの本当あの回数と量。
しかも、アレで「満足してない」だもんな……。
本気でヤられたらどうなるのか分からなくてそこが怖い。
それにコイツ、どうやら気絶してる状態の俺にも触ってナニかしてるらしいし……。
あんだけ俺を好き放題して、それでも足りないんだぞ。
もうホント怖い。絶倫なのは異世界人だからなの。それともブラックが特別なだけ?
どちらにせよ三回も四回も喉奥に突っ込まれたらマジで俺死にそうだよ。
でも、これってブラックが提示してきた条件だしな……。
…………お、俺、こなせるのかな……。
「ツカサ君、お返事は?」
「ぅ……わ……わかっ、た……」
念押しされて、言われるがまま肯定してしまう。
こんなの頷くしかないじゃないか。
俺としては絶対にイヤだけど、でもイヤな事を自分で決断する事こそがブラックにとっての「謝罪」なんだろうし……そうなると、俺は男として否とは言えない。
申し訳ないという気持ちがあるからこそ、ブラックの無茶振りを甘んじて受け入れなければいけないのだ。
……それが、自分にとってどんだけ無茶なことであっても。
…………いかん、ポジティブなことを考えよう。
ええと、まあ、ケツをガツンガツンされるよりはマシかも知れない。
ていうかフェラの方が数倍楽なのかな。
いやしかし、喉はイガイガするし苦いしオエッとするし、とてもじゃないがこっちも楽とは言い難いぞ。ヒトの死因って窒息死が多いらしいしな……いくら生き返る能力があるといっても、その、精液で窒息はちょっと……。
「あっ。ツカサ君もしかして、もう想像しちゃってたぁ? ふっ、ふへ、ふへへ、膝の上のお尻と太腿がアツくなってきちゃってるよぉ……?」
「それはお前がわざとツカサが恥ずかしくなる言葉を浴びせているからでは」
「じゃかしい駄熊!!」
いつの間にか隣に座って俺達のとんでもない会話を聞いていたのか、クロウが目を半眼にしてこっちを見ている。う、うう、獣人の耳だとさっきのも絶対聞こえてたよ。
じゃあ俺、く、クロウとあんなことした後すぐこんな恥ずかしいこと言われて頷いてたのも聞かれちゃったってことじゃ……っ。
「ム……ツカサなんだその泣きそうな赤面顔は。たまらんぞ」
「触るな寄るな手を出すな! もう二度とお前と二人きりになんぞしないからな!!」
「守れなさそうな約束は後で困るだけだぞ。なあツカサ」
「調子に乗りやがってこの家畜以下の性欲熊が……」
だーもーまた喧嘩して。
っていうか、クロウもクロウで更に好戦的な感じに磨きがかかったな。
最初の時もそうだったけど、今はより遠慮がなくなった感じだ。
それは嬉しいけど、頼むから俺がらみじゃなくて普通に友達としてじゃれ合ってくれよう。板挟みになって何も言えない俺の気持ちを考えてくれ。
あとクロウお前も俺と一緒に反省しろよ!
なんか居丈高になってないかお前! おいっ!
俺も一言いうべきだろうか……などと思っていたら、部屋の奥の廊下からしょんもりとした困り顔で、この家の持ち主になった族長のニグラさんが近寄ってきた。
「あ、あのう皆様……なにか失礼な事がございましたでしょうか……」
「あっ! に、ニグラさん! いえこれは違うんです、ちょっと身内のアレがアレでしてその……っ、ほ、ほら二人とも、もう喧嘩すんなって……!」
うわあそうですよね、人様のおうちでもう色々失礼して本当申し訳ない。
昨日の夜からの事を思い出すと肝が冷えるわ恥ずかしいわで、必死に俺は二人を押さえつけて、ニグラさんのせいじゃないんですと弁解した。
「そ、そうですか……。あの、皆様今日御発ちになるとのことでしたので、もしよろしければ、私達一族からの贈り物を受け取って頂きたいのですが、いかがでしょうか」
「え……贈り物ですか?」
俺が聞き返すと、ニグラさんは嬉しそうに笑ってくれる。
すこし獣の時の姿が滲んでいるお婆さんの姿は、不思議と可愛らしい。おおきくてモフモフの野鼠さんのような感じと言うか……。
なんとも撫でたくなる衝動が湧いてくる。
だけど相手は長老さんで偉い人なのだ。俺がグッと堪えていると、ニグラさんは再び奥へと引っ込み、なにやら石の器を持って来た。
なんだろうかと思って三人で器の中を見てみると。
「これって……宝石……?」
そこに在ったのは、まるで深い青色の海のように輝く粗削りな宝石だった。
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……というか、本当に中に海水が入ってるんじゃないだろうか?
そう思ってしまうほど、宝石はゆらゆらと青く煌めいていて、その深い美しさに思わずジッと見つめてしまった。
「これは……?」
ブラックも初めて見たのか、冷静な口調でニグラさんに問う。
すると、彼女は嬉しそうに笑って説明してくれた。
「私達は【深海の宝石】と呼んでおります。海から時折来る商人との交渉の際に、たまに頂いていましてね。私達は使うあてがないのですが、なにやら人族や魔族には高く売れるらしいとのことで……ですので、どうか受け取って下さい」
村の一同から集めました、と言われて、俺は思わず手を振る。
いや、だって、高価な物なんて聞いたら受け取れないよ。
「そんな、皆さんの役に立ててください! 俺達は別に……」
「いえ、ぜひ……。私達からすれば、無用の長物も同然。それに……これくらいしか、価値のある者が出せないのです。ですからどうか、これを」
「でも……」
そう反論しようとしたが……クロウが俺の肩を掴んで制止する。
どうしてそんな事をするのかと振り返ったが、相手は「案ずるな」とでも言わんばかりに頷き、ニグラさんの方を見やった。
「うむ。では、ありがたく使わせてもらう」
「そうですか……! ああ、ありがとうございます……!」
ニグラさんは嬉しそうだけど、どうしてそんな事を言うんだろう。
俺達が使うより、根無し草の鼠人族が使った方がよっぽど有意義になるのに。
理解できなくてクロウを見つめると、クロウは俺に耳打ちしてきた。
「ここで受け取らなければ、彼らは誇りを失ってしまう。それに……なんとかして恩人に報いたいと思う気持ちは分かるからな。……だから、今は受け取る方がいい。オレが後でそれなりの品物に変換して、彼らに送り返してやれば文句は無いだろう」
「クロウ……」
そうか、その手があったか。
っていうかクロウ、何そのスマートな考え……なんていうか、その……。
「今のクロウ、なんか王様っぽいな……!」
民から得たものを自分の利益にせずに、民に還元する。
それって、王様そのものの考えじゃないか。
……やっぱりクロウは、どんな立場になっても誇り高い王族なんだな。
嬉しくなって自然と口角が上がる俺に、クロウも少し口を笑ませた。
「ツカサがオレを誇り高い王にしてくれるんだ。いつも、どんな姿でもな」
そう言って大人がよくやる穏やかな表情を浮かべるクロウ。
……俺がクロウを王様にする、なんて……そんなこと全然ないと思うけど。
でも、クロウが自分の事を「誇り高い」と思っていられるのは素直に嬉しい。
いっぱい喧嘩して、笑って、泣いたり落ち込んだりして。
それでも自分の事を好きでいられるのが一番いいなって、俺は思う。
クロウも、そう思ってくれてると良いな。
【深海の宝石】を指でつまんで満足げに眺めるクロウを見て、そう願った。
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