異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
859 / 952
麗憶高原イデラゴエリ、賢者が遺すは虚像の糸編

  何でここに回答が?! 2

しおりを挟む
 
 
   ◆



 青柳あおやぎさんが言う「見せた居場所」というのは、滝へと向かう遊歩道から外れて、川の向こう側にある場所らしい。

 遊歩道が無い獣道けものみちという事で少し心配してしまったが、そこはさすがの高級別荘地というところで、ちゃんと「分かる人には分かる」程度ていどの掃除はしてあった。
 たぶん管理人さんがやってくれているんだろう。

 なので、俺は川に不自然に渡されているしっかりして重い板の上を楽々とおり、若芽も生えておらず崩れる心配もないなだらかな山道を歩くことが出来た。
 …………なんつうかいたれりくせりだな……。

 冒険者として異世界で道を歩いているから分かるけど、こういうのって本当に人の手が入るだけで全然違うものなんだ。

 歩きやすさが段違いだし、全然苦にならない。
 管理人さんは恐らく青柳あおやぎさんが言う場所を「秘密の場所」として隠していて、それでも“分かってる人”が通っても危なくないように整備してくれているのだ。

 ……高級別荘地の管理人ってホント大変な仕事だな……。

 ブラックが貰ったままで放置しているあの廃墟の別荘地も、管理人さんが居てくれたら綺麗なままで済んだんだろうか。

 でもなあ、あそこホントにポツンとある別荘地だし、ブラックの家以外はてて放棄ほうきされてる感じだったからな……折角せっかくもらったものなんだし、その……たまには、二人でのんびりしたい時は、そういう場所とか……あっても、いい……とか、俺だって思うし…………いやいまのナシ。無し!!

 とっ、ともかく!
 この別荘地の管理人さんはすごい人ってことだろうな。うん。

「ツカサ君、なにを考えてるんだい?」
「えっ!? あっ、ここの管理人さんってすごいなーって……」

 別に隠す事ではないので、秘密にしながら道を綺麗にしてくれるのって偉いなぁという事を素直に青柳あおやぎさんに話すと、相手は少し意外そうな顔をした。

「へえ……君、結構純朴じゅんぼくそうな子に見えたけど、かなりの観察眼があるんだね」

 ん?
 これはもしかしてけなされてる?
 俺、青柳さんにけなされてる?

「ああいやいや、バカにしたんじゃないよ。君は素直に物事を受け入れてしまいそうな子なのかなと思ってたから、少し意外で。周りをよく見ているんだね」
「あ、あはは……ありがとうございます……?」

 められてる……のかな……?
 いやまあでも訂正してくれたんだし、褒めてくれているんだろう。
 周囲に陰険インケン眼鏡が多いのでついうたがってしまうが、青柳あおやぎさんは物腰やわらかい好青年と言った感じだし、きっと他意は無いのだろう。うん。

「それに……ずいぶん……を売るのも上手みたいだ」
「……売る?」
「ふふ、なんでもないよ。さあ行こうか」

 また青柳あおやぎさんは森の中を歩き出す。
 ボソッと言われたので全部は聞き取れなかったけど、いま言ったのって多分「こびを売る」だよな……。えっ、やっぱり俺嫌われてる?

 でもそれならこんな秘密の場所に連れてこないしな……。
 うーん……シベが「変な人」と言ってたけど、こういう意味だったんだろうか。
 でも、初対面の人に直球でけなし言葉を言うのは俺は嫌いだぞ。やっぱりイケメンと言うのは敵だと認識した方が良いんだろうか。

 そんなことを考えつつ、五分ほど歩いて行くと……滝の音が聞こえ始めた。
 だけど、周囲は鬱蒼うっそうとした森にかこまれていて遠くの風景が見渡せない。まるで、木々が作り上げたトンネルみたいだ。

 おそらくここは滝の近くのがけだろうな。
 でも、木が邪魔して道があるなんて誰も気づかないんだろう。

 うーむ、まさしく秘密の場所って感じだ。
 でも、ここに驚くような花の群生地なんて本当にあるのかな?
 そう思っていると、青柳あおやぎさんが急に止まり俺の前に立ちはだかってきた。

 お、おおう……この人も結構けっこうな長身だな……全然前が見えない……。

「ツカサ君、目をつぶってくれるかな」
「えっ」
「ふふっ、もう見えて来ちゃうからね。びっくりさせたいんだ。大丈夫、僕が手を引いてあげるから、つまずく心配はないよ」
「は、はあ……こうですか?」

 どんだけ俺を驚かせたいんだろうか。
 でもまあ、俺もどうせなら一気に驚きたいし、素直に目を閉じておこう。

「今時心配になるくらい信じやすい子なんだね、君は」
「ん?」
「いやいや、ほら、気を付けて、足をちゃんと上げながら進んでね」

 青柳あおやぎさんに手を取られて、導かれるままにまた歩き出す。
 ……青柳さんの手って、細くてスベスベしてるな。

 いや、アレだ。俺が手をつなぐのって基本的にブラックかクロウだけだから、それで妙にスベスベしてる感じに思えちゃうだけなのかも知れない。

 だって、ブラックの手は戦う男の手だもん。
 皮があつくて、ガサガサしてて、骨がゴツいからやわらかい所なんててのひらの真ん中か指の腹ぐらいしかないんじゃないかってほどで……でも、おっきくて、あったかい。

 …………他人にもブラックにも絶対言えないけど……でも、俺……そんな格好いい手だから、ブラックと手をつなぐの、好きなんだよな。

 “そういう気持ち”で自分から手をつなぎたいって思ったのも……やっぱり、ブラックが初めてなんだ。……恥ずかしくて一生言えそうにないけど。
 だからなのか、なんだか他の人の手に違和感を感じるようになっちまった。

 ブラックの手って、いつの間にか俺にとって特別になっちゃったんだなぁ。

「よし、ゆっくり止まって。もう目を開けていいよ」
「は、はいっ」

 おっと、ついつい青柳あおやぎさんには関係のない事を考えてしまった。
 ……いや、普通の男に手を触られるのに忌避感がありすぎて、現実逃避してたのかも知れんな……と、ともかく到着したんならヨシ。

 手をはなして貰って、目を……いやあの、手をはなして貰っていいですかね。
 手……ああもういいや、とにかく目を開けよう。

 青柳あおやぎさんが俺に見せたかった花の群生。
 それがどんなものなのか見極めてやろうではないか。

 俺はそう思い気合いを入れると、ゆっくり目を開けた。
 だが。

「――――ッ!?」

 うっすらと開いた目に、木漏れ日と共に鮮やかな色が飛び込んできて、想像もしていなかった色に一気に目を開ける。
 するとそこには――――――

 数えきれないほど咲き誇った、綺麗な紫色のアサガオが広がっていた。

「う……わぁ……!」

 ――――しかもこれは、地面ではない。

 滝のすぐそばという事で、目の前には高くけわしいがけがある。だがそのがけの岩壁をアサガオのつるおおくしており、まるで上からアサガオの花の滝が落ちてきているみたいだった。……本当に、こんな光景……みたことない……!

「ふふっ、驚いてくれたみたいだね」
「おっ、驚くなんてもんじゃないですよ! うわあっ、すっげえ、アサガオの滝みたい! めちゃくちゃ綺麗ですよ! わあーっ!」

 感動で言葉が出ないけど、本当に凄い。
 思わず駆け寄ってがけを見上げるけど、本当に隙間なくアサガオのつるがっていて、緑のカーテンって感じだ。アサガオも満開で、とてもこれが自然にできた花の壁とは思えなかった。

 確かにこれは見た事が無い光景だ。
 俺は花畑や木々に咲く花しか見た事が無いし、壁につたって花が咲いた光景を見た事があっても、ここまでの群生は生まれて初めてだった。

 偶然にしては、神がかり過ぎている。
 いや、この光景が滝の真横にあるってことは、ホントに神がかりなのかも?

 それに……一面明るくて薄い紫色の朝顔なのが、ちょっとだけ嬉しい。

 ……何でかっていうのは、その、考えたくないけど。
 でも、夢みたいな光景で、嬉しさもいつも以上だった。

「君は普通の子っぽいのに、本当に喜んでくれてるみたいだね。ツカサ君くらいの年の子だったら、驚きはしてもそう喜ばないんじゃないかと思っていたよ」
「えっ、そうなんですか!? 他の人の事はよく解んないですけど……でも、俺はこの光景すごく好きですよ。だってほら、山の上から花が流れてきるみたいですごく綺麗じゃないですか!」

 近付いてみても、その密集具合の凄さに圧倒される。
 でも緑が見えないほどじゃなくて、その塩梅が本当に素晴らしい。

 たまに民家の軒先のきさきとかで、こういう風にさくつるわせていたりするけど、こんなに豪快な風景はそうそうお目にかかれないだろう。
 これは青柳あおやぎさんに感謝しないとな……!

 左右にびながらたっぷりアサガオの滝を見て、興奮冷めやらぬ俺は青柳さんにお礼を言おうと振り返った。
 すると、何故か青柳さんは目を見開き俺を凝視ぎょうししていて。

 ……あんまり思ってはいけないことなんだが、光のない黒い目で見られているので、正直ちょっと怖い。変な迫力がある気がする……。

 俺なんか変な例えをしちゃったんだろうか。
 もしかしてあんまりにアホな発言をしたから、あきれちゃたとか?

 なんにせよ何か言ってくれないと怖い、と思っていると、青柳あおやぎさんはぶるりと震えて、ぼそりと何かを呟いた。

「…………しだ……」

 シダ?
 ちょっと距離があるのでよく聞こえないが、シダとは一体。シダ植物か。

 なんかどんどん顔も紅潮してるし、もしかして具合が悪くなってしまったのかな?
 シベが、青柳あおやぎさんは芸術家とか言っていたから、もしかするとこの短時間で太陽の光に耐え切れなくなったのかも知れない。屋内で過ごすことも多い職業だと、今時の夏の暑すぎる日差しはかなりヤバい部類になりそうだ。

 そう考えると少し心配になり近付くと、しっかり俺を目で追っていた青柳あおやぎさんは、急にガクガクと動くと目にも止まらぬ早業はやわざで俺の手をにぎってきた。

「わあっ!?」
「ありがとうツカサ君っ、きみは僕の天使だ! ああ……湧いてくる、描くべきものが、彫り出すべきものが次々に湧いてくるよ! こうしてはいられない!」

 俺の手をにぎったままブンブンと振り回して何度も感謝すると、青柳あおやぎさんはすぐにきびすを返して帰ってしまった。……俺を残して。

「…………て、天使ぃ?」

 自分でも似合わなさすぎるとしか言いようのない形容をされて、俺は思いっきり顔を歪めてしまう。いやだって、天使だぞ天使。絶対俺用の言葉じゃないだろ。
 でも、青柳あおやぎさんは俺の発言か何かでアイディアが湧いたみたいだから、その興奮でつい俺みたいなのでも天使と言ってしまったのかも知れない。

「まあ、芸術家って独特なセンスの人も多いしな……」

 もし俺も長年悩んでいた事を偶然解決して貰えたら、相手がひげモジャの男だろうがつい「天使!」って言っちゃうのかもしれない。
 そう考えると、あまり意識する事でもなさそう……かも?

 まあ、凄く綺麗な場所に連れてきて貰えて感謝してるし、今の発言は聞かなかったことにしよう。人間、失言ってのは付いて回るモンだしな。

「おっと、どうせなら母さん達や尾井川達にも見せたいな! パシャっとこう」

 アサガオだから、咲いている時間は短いに違いない。
 俺は今の素晴らしい光景をのがさずスマホで撮影すると、来た道を戻ることにした。

 ……そうだ。
 元々アッチに行くつもりだったし、このまま滝まで行っちゃおうかな?

 シベにはゆっくり散歩してくるって言ってあるから、長めの散歩になっても心配する事は無い……はず。
 光明真言こうみょうしんごんのことも気になるし、今から早速アッチに言ってみよう。

 そう思うが早いか俺は遊歩道へ戻ると小走りで滝へ向かい、息を整えてから慎重しんちょうに滝の裏側の洞窟へと渡った。
 ここまで来ればもうこっちのモンだ。

 異世界へのゲートという名の穴を開くと、俺はそこへ飛び込んだ。






「ブラック、ロクショウ!」

 キュウマの“白い空間”でしっかりと支度したくを整えて、再び異世界へ飛び込む。
 と、目の前に赤い髪が見えて俺は両手を広げた。

「わっ、ツカサ君ようやく帰ってきた! 遅いよぉ~!」
「キュ~!」

 また顔面から落ちるかと思ったけど、やっぱりブラックは俺を受け止めてくれる。
 そのまま降ろさずギュッと抱きしめてくるブラックにちょっと顔が熱くなりながらも、俺はまわりを飛び回って歓迎してくれるロクにもただいまを言った。

 俺の世界とは違う涼しい空気に体が冷えたけど、ブラックとロクが温めてくれているみたいで、なんだか嬉しくなる。
 いつもとは違う環境にいて、普段なら関わらない人と話していたせいかな。どうにもコッチでブラック達と会うと「戻ってきた」って感じがしてしまう。

 もう離してくれても良いぞと腕を叩いても、ブラックは俺を抱きしめる腕をこうとはしない。そんなところも「いつものこと」だと思えて、胸がぽかぽかした。
 ……なんだかんだで、俺もハイソな空気にちょっと緊張していたのかな。

 いつもなら恥ずかしくて「離せっ!」て言っちまうんだけど、今日はなんだかブラックに「離せ」とがたくて……しばらくそのままで居続けてしまった。
 ブラックがニヤニヤしてるのが分かるけど、何にも言えない。

 …………お、俺だってたまには……こういう風になる時もあるんだって。

「えへへぇ……ツカサ君っ、ツカサくんん~」
「ううっ、すり寄って来るんじゃない……って、ここは……川か。釣りしてたの?」

 囚われの身のまま「今どこにいるんだろう」と周囲を見渡すと、見渡す限りの草原が見える。正面には昨日見た段々の川があって、そこに釣り糸が垂れていた。
 どうやらブラックは街まで行って釣りの道具を手に入れて来たらしい。

 再び相手の顔を見やると、ブラックはあからさまにくちとがらせてねた表情を見せつつ、俺に甘えるような声を出して来た。

「だって、ツカサ君が帰ってこなくてヒマだったんだもん……。今日は朝から領主の所に行って話を聞く予定だったのに、ツカサ君が全然帰ってこないからさ。だから、僕とロクショウ君だけで話を聞きに行って、ヒマつぶしの道具を借りて来たんだよ」

 ずうっと待ってたんだからね。
 そう言いながら、俺にすり寄ってくる無精髭ぶしょうひげだらけのほお

 つい避けてしまうが、抱きしめられたままでは対して逃げられず、いつもの痛痒いたがゆい感覚を強制的に味わわされることになってしまった。
 ぐうう、やめいっ、チクチクするんだってばそれっ。

「わ、悪かったって! 朝じゃないと出られなかったんだよ。それに、いつもと違う場所から来てるから、こっちに来るための手段が難しくてさ……」
「む~……まあ、それほど遅くならなかったから良いけど……そのかわり、しっかりとイヤイチャさせてもらうんだからね!」
「ぐ……」

 その「イチャイチャ」には、多分いやらしい意味も含まれているんだろうが……まあ今は聞くまい。というか聞いたら最後になりそうなので聞かない。
 ロクショウに聞かせられないような事も平気で言うんだからなァコイツ……。

 ともかく、然程さほど時間のズレは起こって無いみたいだけど、やっぱりいつもと違うからなのか、普段よりだいぶ時間が進んでいるような気がする。
 キュウマがなんとか調整するとは言ってくれたけど、やっぱり難しいようだ。

 でもまあ数日後ってワケでもなかったし、これだけの誤差で済んでるから、キュウマには感謝しておかないとな。

「あっ、ツカサ君また他の男のこと考えてる!」
「キュウマに感謝してただけだってば! ていうか心を読むな!」

 なんでこうコイツは毎度毎度俺の心を読むんだチクショウ。
 表情を読んでるにしても分かり過ぎではないか。やっぱり超能力者だろコイツ。

 改めてブラックの特殊な能力に反発心を抱いたが、今はそんな話をしている場合じゃないよな。ていうか早いところ確かめないと俺が忘れそうだ。
 なので、今の事はひとまず飲み込んで俺はブラックに問いかけた。

「ゴホン、まあそれは置いといて……ブラック、あの図形の事なんだけど……」
「ああ、アレ……。資料を全部引き出して貰って調べたけど、やっぱり図形の事は何も分からなかったみたい。というか、最初から気が付いてなかったっぽいよ。ツカサ君が土を払うまで見えてなかったから、遺跡を大事にあつかい過ぎてたんだろうね」
「何も分からなかったのか……」

 まあでも、そうだよな。
 調査隊の人達がちゃんと調べてたら、最初から露出してただろうし……情報が無いのも当たり前だったのかも。

 ……だとしたら、やっぱり俺が持って来た情報しか手掛てがかりがないのか……。
 ああでも、間違ってたらどうしよう。ホントにどんづまりだ。

 それに、ブラック達の前で唱えるのもちょっと恥ずかしい気もしたが……まずやってみなきゃ何も変わらないしな。

「ツカサ君、どしたの?」

 俺が気合いを入れていることに気が付いたのか、ブラックが首をかしげてジッと俺を見つめてくる。……今朝見たアサガオよりも鮮やかな菫色すみれいろの瞳は、高原を照らす陽の光にキラキラと輝いていた。

 ……その瞳で見られると、やっぱりドギマギしてしまう。

 でも、今はそれどころじゃない。
 忘れてしまわない内に、と俺は意を決してブラックに告げた。

「あ……あのさ、失敗する可能性の方が高いんだけど……ちょっと試してみたい事があるんだ。……だから、今から図形の場所に行ってみないか?」
「試したいこと?」
「ウキュ……?」

 ブラックとロクショウは、不思議そうに首をかしげる。
 その無邪気さについ笑ってしまったが、俺は強くうなずいた。

「アッチの知識だから、全然違うかもしれないけど……」

 俺のその弱気な言葉に、ブラックは目を少し見開くが――やがて、俺を安心させるかのようにおだやかな笑みを浮かべると、腕の力をぎゅっと強めた。

「異世界の……。いや、当てはまりそうなことがあればやってみて損は無いよ。じゃあ今からやってみよっか!」
「キュー!」

 そう言って俺を抱えたまま立ち上がるブラックに、ロクもキャッキャと飛び回る。
 まだよく解らないだろうに、それでも俺の提案を素直に受け入れてくれる二人に、胸がギュッとなる。でも、それは痛みとかじゃなくて……嬉しい、の方が強い。

 相変わらず抱えられたままだけど、でも……今は少しだけ、このままでもいたいなと思ってしまった。












 いつもイイネとエールありがとうございますうう!
 。゚(゚´Д`゚)゚。ウレシイッ

 
しおりを挟む
感想 1,046

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~

クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。 いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。 本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。 誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。

処理中です...