異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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古代要塞アルカドビア、古からの慟哭編

28.敵を信じるか己を信じるか1

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「ツカサ君、監視塔に行くよ!」
「えっ、か、監視塔?」
「防壁同士をくっつけてるみたいなデカい柱みたいなのがあるだろ、あれが監視塔! 外で何が起きているのか確かめるよ!」
「ぎゃっ」

 そう言うなりブラックは俺を抱え上げ、街の外の方へ走り始める。
 強い揺れが亡くなったが、大きな太鼓を強く打つような音が消えない。どん、どん、と空に響く音が、どうしようもなく俺を焦らせる。

 この太鼓の音は、なんだ。
 今までこんな音聞こえてただろうか?

 そうは思うけど、思い出せない。

 どん。どん、どん、どん、どん――――

 一定の間隔、まるで何かの鼓動のように鼓膜に響いてくるその音に空を見るが、誰も気が付いていない。俺を抱えるブラックの顔やクロウの顔を見上げるが、二人とも音に気が付いていないようだった。

 俺にしか聞こえてないのか……?!

「ッ……!」
「ん゛っ!?」

 ブラックの腕が、脇に抱えた俺の体を強く縛める。
 それと同時に急に流れる視界が停止して、俺は思いっきり前のめりになった。

 っていうか、お、落とさないように気を付けてくれたんだろうけど、腹がっ、ブラックの怪力のおかげで俺の腹が横からぎゅーって死ぬ死ぬ死ぬ!

「これは……随分と珍しいモノのおでましだね」
「ぐえぇ……ぇ……え……?」

 ブラックの少し強張った声に、俺も咳き込みながら前方を見やる。
 するとそこには……思ってもみないものが、立ち……いや……

 “湧きあがって”いた。

「なに、あれ……つ、土から人が……!?」

 前方、王都の門へ続く大通りにまき散らされ広がった土が、もこもこと盛り上がる。
 まるで沸騰したお湯のように規則性もなく膨らみ弾ける事を繰り返す土は、次第にその姿を変えていく。泡に見えない土の泡は弾けるのをやめ、いくつかの大きな泡がより一層膨らみ……縦に伸びた。

 それが、どんどん人の形になっていく。
 いや、正確に言えば人ではない。下半身の貧弱さに比べて、大きな上半身。肩と肘から下の腕が以上に大きくなっており、それはどちらかというと人形に見えた。

 人形、そう。似たような形をしたものを、前に見たことがある。それは。

「こいつら……ゴーレムか……!?」

 ブラックの呟きに、俺は「そうだ」と目を見張る。
 そう、歪な形をした土の人形。俺がこの異世界に来て、初めて冒険者として遺跡に入った時に遭遇した異質な存在そのものだ。

 そういえば、元々のゴーレムは土人形だとかいう話を聞いた事がある。
 もしや……というかもしかしなくても、アレは【礪國れいこく】が創り出したものなんだよな。

 畑の土を自在に操ってたようだし、これくらいは可能なのかもしれない。
 咄嗟に曜気の流れを“視て”みると、ゴーレムを生み出す土からは禍々しいほどに渦巻きねじ曲がる橙色の曜気の塊が見えた。

「ぶ、ブラック、アレやっぱり【礪國】のだ! 塊みたいな曜気が集まってる……!」
「チッ……あいつらもしかしてコレを飛ばして来やがったのか……! ツカサ君、僕の後ろにいてね」

 ブラックは俺を即座に降ろすと、宝剣・ヴリトラを鞘から抜く。
 だが、何故かその顔はいつもの余裕そうな涼しい顔ではなかった。

 それは、目の前で次々に生まれていく大きなゴーレムに対しての物なのか、それとも別の懸念によるものなのか。気になって、俺は正面の敵が動いて来ないかを確認しながらブラックに問いかけた。

「ブラック、どうした? なにかヤバいのか?」

 すると、相手は一度ぐっと口を締めて呟く。

「困ったことに、炎と土じゃ相性が悪いんだ。並みの曜術師になら実力で押し勝てるけど……相手は【グリモア】と同等の力を持つ、土の【礪國れいこく】だ。攻撃に関しては炎の術を使えない」
「ええっ!?」

 あ、でもそうか。
 土って炎で焼かれたって滅多にダメにならないし、粘土なら高温で焼かれれば硬くなってしまう。よしんば混ぜることが出来たとしても、溶岩の主体は土だ。それでは、相手に炎属性を付与したも一緒だろう。

 炎属性が他の属性より攻撃力が強くても、強大な力を持つ土属性の術師には勝てないのだ。……今更ながらに、土属性の真価を見て寒気がする。

 人族の大陸では、土属性は人気が無い。大工さんや穏やかな職業に就く人ばかりだと聞いていたが……もし、彼らみんなが、クロウや【礪國れいこく】のような武力を持ち得ていたらと思うと……文字通り国がひっくり返りそうで、背筋が凍る。

 だけど、怯えている場合じゃないんだ。
 あの空を照らした強い光は、このゴーレムを生み出すだけではないはず。
 まだ不気味な太鼓の音は止んでいない。外も凄く騒がしい。

 これだけじゃない。
 ブラックもクロウもロクショウだって、それは分かっているだろう。でも、相手が何を仕掛けてくるか分からない以上、無暗に動けない。

 もしここでゴーレム達をスルーしたら、コイツらは王都の人達が非難している貴族区に向かうかもしれない。いくら【黒い犬のクラウディア】が人殺しを望まないとは言っても、後ろには【教導】がついているし……きっと、俺達はその「殺したくない対象」では無い。俺を刺したことが、その証拠だ。

 だとしたら、このゴーレムは俺達を殺すために出てきたのかも知れないし、ヘタすると、その命令が暴走する可能性だってあった。

 なんにせよ、放置していい存在じゃない。

 今どんな状況なのか知るためにも、まずはゴーレムをどうにかしないと。

「クロウ、前にやったみたいに、ゴーレム達に曜術をぶつけて抵抗できない?」

 形を得たゴーレムが、一体二体とどんどん増えていく。
 その様を見ながら、クロウは難しそうに唸った。

「グゥ……正直、対象が多すぎる……まだオレも、ああいう手段をうまく使いこなせるワケではない。抑える場所が一つであっても、その間に攻撃されてしまえば意識が散ってしまうだろう。ゴーレムを倒すしかない」
「炎もダメ、土も難しい……あっ、じゃ、じゃあ俺は!? 木の曜術!」

 そーだっ、ここは砂漠だからすっかり忘れてた……ていうか使うスキもなかったけど、俺はカーデ師匠直伝の蔓で相手を縛る曜術を使えるじゃないか!
 今までは他の人の目があるから出来なかったけど、誰もいないこの場所でなら石畳の上から植物が生やしても誰も不審に思わないぞ。

 それに、木は土を制す……この世界の植物なら、ゴーレム達の土の曜気を吸って弱体化させてくれるはずだ。

「えぇ……でも、アレをやったら、捕縛に失敗した時にツカサ君が傷つくじゃないか」
「オレもあまりやってほしくないぞ……」
「で、でも、それ以外に方法は無いんだろ!? 俺ならもう全回復したから大丈夫だよ。それに、早くいま何がどうなってるのか確かめないといけないし……!」

 こんな状況では、手段を選んではいられない。
 喋っている間にもゴーレム達がどんどん増えてるし、危機的な状況になる前に手を打たないと、もっと酷い事になる。

 だから頼む、と、二人の顔を見上げると――やっと折れてくれたようで、それぞれに何とも言えない表情ながらも頷いてくれた。

 よし、二人に速攻決めてもらうためにも、気合いを入れなきゃ。
 相手がただの土人形なら遠慮する必要もない!

 俺はブラック達の背後から複数体で群れているゴーレムをしっかり認識すると、前に突き出した手に光を集めるイメージを強めながら、手に力を込めた。

 無数の蔓で、あのゴーレム達の動きを一気に止める……!

「緑の鎖よ、枯れた地を割り土塊を縛め糧とせよ――【グロウ・レイン】!」

 唱えたと、同時。
 俺の手から強い緑色の光が放出され、それに呼応するようにゴーレム達が立っている場所を覆うように、無数の太い蔓が一気に生えてきた。

「熊公っ、ツカサ君に負荷がかかる前にあいつらを潰すぞ!!」
「オウッ!!」

 俺の術がゴーレムに襲い掛かるのと同時に、ブラックとクロウが飛び出す。
 十体以上に増えた敵に蔓が巻きつき固定されるや否や、一体目をブラックが剣で一刀両断する。蔓も一緒に切られたが、反動のようなものはない。

 俺が叫び声を上げない事を確認したのか、ブラックとクロウはそのまま蔓によって動きを止めているゴーレム達を次々に破壊していった。
 ……どうやら、再生する気配はない。

 術を発動しながら“視て”みると、俺が生み出した蔓はゴーレムの曜気を吸い上げているようにみえた。……もしや、それでゴーレムが動かなかったのか?
 本当にそうなのかは分からないけど、とにかくブラック達が苦戦してないなら、それでヨシだ。ゴーレムが予想より弱くてよかった……。

「これで……最後ッ……!」

 土に思いっきりスコップを突き立てた時のような小気味いい音と共に、ブラックの剣が最後の棒立ちゴーレムを切り裂く。
 それを最後に、全てのゴーレムが急に形を失い土に戻ってしまった。

 ――――後には、曜気も感じられない土と、ぶつ切りになった蔓があるだけだ。

 ……うん、まあ、ゴーレムと一緒に斬られたり拳で爆散されたりしたので、仕方ないんだけど……なんか、今回に限って蔓が消えないな……。

 いつもなら術を解除したら消えるんだが、もしかして曜気を吸って成長したせいなんだろうか。どういう理屈なのかは分からないけど、今は考えているヒマなどない。
 俺達は再び王都を囲う高い壁へと向かって走り出した。

「くそっ、この速度じゃ遅い……! ツカサ君、僕が【ラピッド】を使うから、また小脇にキュッと抱えられてて!」
「そ、そんな人をお荷物みたいに……いやでも分かった、どんとこい!」
「色々扱いが酷いな」
「キュ~」

 クロウとロクが呆れたような声を出すが、これは仕方がない事なのだ。
 悲しいかな、俺の脚じゃ二人の全速力に追いつかないからな。情けないが、ここは素直にブラックの言うとおりにするしかない。

 ピョンと飛び込んでオッサンの小脇と悪魔合体すると、ブラックは即座に詠唱して、脚力強化の負荷術【ラピッド】を発動した。
 金色の光が一瞬浮き上がり、ブラックが走る速度が増す。

 それに生身でクロウがついてくる姿を横目で見ながら、俺は再び防壁の向こうまで広がる空を見上げた。

 ――――もう、あの強い橙色の光は無い。

 だけど、この不気味な太鼓の音も、外の喧騒も未だに続いていた。
 ……きっとよくない事が起こっている。

 けれど、それを想像したくない。

 何故か、あの【黒い犬のクラウディア】の真面目な顔が思い浮かび、胸が痛んだ。









※ツイックスで言っていた通り遅くなってしまいました
 (;´Д`)思った以上に遅くなって申し訳ない…
 だんだん獣人大陸編の終わりが近づいてきました

 
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