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古代要塞アルカドビア、古からの慟哭編
風呂場で慰労はいけません2
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「ム。では、この台に座ればいいんだな。全裸でか?」
「下の布は取らなくて良いですうううう! 良いから早く座って下さい!」
一番バッター……じゃないけど、一番手はカウルノスだ。
無論、実質的な次代の国王陛下であらせられるので、この決定は仕方がない。とはいえ、しょっぱなから豪快に全裸に成ろうとするので物凄く怖いワケで……。
……いやね、今回のはいわゆる「ビーチで背中に日焼け止めを塗る」程度のモンで、ブラック達とやったいかがわしいモノじゃないのよ。
エスレーンさんが言うには「背中や腕にまんべんなく塗ってあげてね! そうすれば筋肉の疲れやハリがすぐ癒されるから」とのことなので、日焼け止めの要領で塗ってあげればいいだけなのだ。
なので、これは決していやらしいマッサージではない。
っていうかそうであってたまるか。
……いやまあ、女子相手なら喜んで手取り足取りマッサージしちゃうんだけど、俺の今の相手は五人とも男だし半分以上オッサンだからな……。
…………今更ながら、なんで俺が男相手に日焼け止めを塗るシチュエーションを披露しなきゃならんのだと思ったが、これはエスレーンさんたってのオネガイだから仕方がない。俺は女性には優しくしようと決めているのだ。
だから……
「ツカサ君、そいつなんてちょっと唾つける程度でいいよ!」
「ム……ツバ……? それはそれでご褒美なのでは」
「何言ってんですかクロウの旦那……」
「いいから早くして貰えませんかね……湯冷めしますよ……」
そ、そうだな。ルードルドーナの言う通りだ。さっさとやってしまおう。
俺はそう考えると、革袋から崩れた四角形のような半透明の物体を取り出した。
パッと見は薄らピンク色のグミっぽいし、ふにゃふにゃの感触だけど……これって、特殊な鉱石と他の物を混ぜ合わせたモノなんだっけ。
結構高価そうな革袋に入ってるから、きっとこれは高級な物に違いない。
とりあえずお湯と一緒に掌で潰しながら転がしてみると、次第に解けて少し粘性のある液体になってきた。コレを背中に塗ればいいのかな?
「じゃあちょっと……お邪魔します」
「なんの邪魔だ? よくわからんが、まあ良い感じにしろ」
それが一番難しそうなんだが、とにかくやってみよう。
意を決して、俺はカウルノスの背中に手をべちゃりと貼りつけた。
「むっ」
「あとでお湯で流すんで、大人しくしててくださいよ」
そう言いつつ、粘性のある液体を背中全体に塗りつける。
……にしても……カウルノスの背中ってデカいな。ブラックやクロウもかなりのモンだけど、カウルノスは高身長という他にも筋肉質でそもそも肩幅が広いから、それで背中が広く思えるのかも知れない。背筋まですごいせいか、液体を滑らせる両手がしょっちゅう筋肉の膨らみで浮く。
まあ、定期的に殺し殺されの戦や訓練をやっているんだから、そりゃ当然だけども……それにしても、背中には傷がまったく見られないな。
背後は塗り終えたので前に移動して、今度は両腕をしっかり塗ってやる。
「むぅ……これは、ヌルヌルして不快かと思ったら案外じんわりと来るな。体中の硬さがほぐれて行くような感じだ……」
「出来れば足もした方が良いんだろうけど、そっちはさすがに勘弁してくれ」
「ハハハ、貰えたら後は自分でやるからそう初心な心配するな。まあ、お前にならば全身くまなく触られても構わんが」
ああもうそんな事言うからブラックがまたギャーギャー言ってるじゃないの。
余計な事を言わないでくれと睨むが、カウルノスは俺達を見下すよりからかうことが楽しくなって来たのか、ブラックが殺意を籠めて睨んで来るのに楽しげにニヤニヤ笑っている。……クロウのお兄さんだけあって豪胆と言うかなんというか。
でもまあ、こんだけガチガチに筋肉武装した腕を触れば当然だよな。
俺は触れていないが、間近で見るカウルノスの胸板や腹筋は、クロウのように褐色の肌でなくても健康的でかなりの鉄壁だと主張している。
だけど……腕にも体の全面にも、かなりの傷が在った。
それらはほとんど爪痕みたいなものだったけど、中にははっきりと牙での噛み跡が穴を塞いだような感じで残っていて、かなり印象的だ。でも……痛々しい感じじゃなくて、それらは全て男の勲章って感じで……悔しいけど、ちょっと格好良かった。
「……これ全部、訓練での傷なのか?」
もう片方の腕に液体を塗りつつ訊くと、カウルノスは口角を上げたまま答える。
「ん? まあ……戦の時のものもあるな。……前回の戦では不覚を取って、腹のココに傷を受けたが……まあ、それ以外の残った傷の主は全て食い殺した」
「ヒエ……」
「なんだ。俺に傷をつけた誉れ高い獣だぞ? 食わねば失礼だろうが」
そ、そっか……そういや獣人って相手とサシで勝負して殺し合うけど、相手をちゃんと食べることで「喰らうべき相手」として認めて誇りを保ってやるって文化を持ってるんだっけ。戦であっても、相手が強かったら大将のカウルノスが直々に食うんだな。
うーん、そう考えると何だかカウルノスが立派な大人にも思えてくる。
普段は怒りんぼ殿下だけど、なんだかんだで戦士としてはまともなんだなぁ。
「……どんな戦いでも、相手への配慮を忘れないんスね」
お湯を掛けながら言うと、カウルノスは何故かちょっと驚いたような顔をしたが、まんざらでもないような顔で微笑み、頬を掻いた。
「小憎らしい事を言うな、お前は。そんな事を言うから、余計にあんな惰弱なヤツらに付き纏われるんだぞ。……もう一人増やしたくなかったら、俺にそういう事を言うのはやめておけ」
「……? は、はい……」
流し終えると相手はゆっくりと立ち上がり、俺の頭をポンポンと叩くと湯船のへと行ってしまった。
何だかよく分からないけど……気持ち良かったのかな。だったら良いんだが。
ともかく次だな次。誰が来るのかと思っていると、クロウが近付いてきた。
「あれっ、クロウが二番目?」
「ヌゥ……ブラックは一番最後が良いらしい。あとは消去法だ。ルードルドーナもこのような事はあまり人に見られたくないようでな」
「あぁ……恥ずかしがりが後に残ったんだな……何かごめんな、クロウ」
見上げると、クロウはふるふると首を振って、無表情ながらもじっと俺の方を見た。でも俺には、相手のほんわかした雰囲気がなんとなく分かる。
クロウは俺に世話されるのが好きらしいので、嬉しい……のかな?
ま、まあ、そう思われるのは悪い気はしない。
朝の時間にクロウの髪を梳くのは俺も楽しいし、クロウも毎回熊の耳をぴるぴるさせながら喜んでくれるので、今回もお世話に純粋に喜んでいるのだろう。
クロウはブラックと違って、こういうのは素直に“お世話”だって受け取ってくれるから助かるんだけどな……なんでアイツは基本的に性欲になるんだろうな……。
まあ、それがブラックだと言えばそれまでなんだけども。
悶々とそんな事を思いながらクロウを台に座らせて、こちらも手早く背中に謎に桃色な液体を塗りつける。いかがわしい色だけど、疲労解消の効果はカウルノスの体で実証済みだ。エスレーンさんに他意は無かろう。
そう思いつつ、クロウの背中にまんべんなく液体を塗って行く。
「ヌッ……む……く、くすぐったいな」
「なんかぬるぬるしてるからなぁ……もうちょっと我慢してくれよ」
「んむ。笑うのを我慢するぞ」
とはいえ、クロウは何だか嬉しそうに熊耳をぴるぴる動かしている。
王族は相手に感情を悟らせないため、耳をみだりに動かしてはならない……とかいう話があったけど、野に下ったクロウには関係のない話だもんな。
俺も、クロウが喜んでくれてるのを見るのは嬉しい。
まあ長いこと付き合っているからそう思うだけで、二人以外のやつだと毎日世話を焼こうなんて事すら思わないんだろうけどな。
……俺もだいぶおかしい領域まで来てしまったのかも知れない。
このクロウの、トシの割には若々しい肉厚な背中も何度触れたか知れないし、もう腕の逞しさも簡単に想像できるようになってしまった。
背中を塗り終えて真正面に回っても、想像の通りだ。その腕にぎゅってされた時にどう感じるかすら、俺はもう記憶してしまっている。
液体を塗り込む腕も、カウルノスより少しスリムだけど、確かに重くて硬い強力な力を秘めた厚みがある。俺の両手で輪っかを作っても回しきれないほどの厚みだ。
手だけで、もうその腕が誰のものか分かる。
その事実に気恥ずかしくなって、ちょっと顔が見られないけど……とにかく、クロウの両腕に液体を塗布してお湯で流した。
「ツカサ、こっちを向いてくれないのか」
「ぅ……い、いや……なんかちょっと、変に意識しちゃって……」
「もしかして、オレの体に触れて? 可愛いな、ツカサ……」
「だーもー早くしろ殺すぞ駄熊!!」
…………。
ブラック、お前ってヤツは……。いやでも変に気恥ずかしい空気が続くよりも、今はスパッと切って貰った方が良かったのかも知れない。
ちょっとションボリしているクロウを見送って、次にやって来たのは……。
「ナルラトさん」
「……えっと、その……」
「あ、遠慮なく座って座って」
なんだかモジモジしているナルラトさんは、ネズミ耳をちょっと伏せながら尻尾を己の足に絡ませている。こういう事は初めてなんだろうか。
いつもは勝気な感じの顔なのに、今日は恥ずかしがってばっかりだな。
でもまあ、他人に体を弄られるのは恥ずかしがって当然の事だ。俺はナルラトさんが出来るだけ緊張しないようにしてやらないとな。
「つ、ツカサ……」
「まーまーそんな変なモンじゃないし、パパッと塗っちゃうからさ!」
「ぱぱっと……お、おう……」
なんでちょっとガッカリしてるんだろうか。
あっ、もしかして俺が手を抜くと思っちゃったのかな?
「大丈夫! ナルラトさんの背中も俺がしっかり塗りたくってやるから!」
「なんか嬉しいような嬉しくないような……」
「問答無用っ! そらっ」
モジモジしてる相手には速攻が効くのだ。ってなわけで、俺は手早くナルラトさんを座らせると、すぐさま背中に手をつけた。
ビクッと跳ねていたけど、俺がしっかり手を付けて液体を塗る感触にくすぐったさは感じなかったのか、次第に肩の力が抜けて行く。
そうそう、こういうのって触れ方が弱くてくすぐったいのもヤなんだよなあ。
だが、不肖この俺、この国に来てから何故か数度マッサージをやった身だ。
しかも俺は爺ちゃん婆ちゃんから「ツカサちゃんは肩もみが上手だねえ」とか色々と褒めて貰ったほどのマッサージマスター……こんな時の手つきは心得ている!
「どうよ、ナルラトさん! くすぐったくないだろ!?」
「お……おう……」
ふふん、そうだろうそうだろう。
ブラックの時は主導権を握られて俺本来のパワーが出せなかったが、ざっとこんなモンよ。それに、ナルラトさんは平均的大人って体つきだしな。
まあ、この世界の平均って普通に俺の世界の高身長だからアレなんだが。
――そんな事を思いつつも、ナルラトさんの背中に触れていたのだが……。
実はちょっと、気になる所が在った。
「…………」
背中は、一見してコレといった傷は無い。
だけど触れると……明らかに、ボコボコと傷跡になった感触が感じられる。
これって、どういうことなんだろう。
そう言えば獣人がヒトになった時の素肌って、ケモノモードの時の地肌ってワケじゃなくて、普通に毛皮込みの肌が変化した物なんだっけ。
だとすると……この見えない傷は、毛皮の奥に隠された古い傷なのだろうか。
それとも、彼ら“根無し草”の隠し技の一つなんだろうか。どちらにせよ……
「……多過ぎる……」
「え……な、なんだ? 何が多過ぎるんだ?」
「あ、いや、なっなんでもないよ。今度は腕な!」
腕を取って手で塗りこめはじめると、ナルラトさんは恥ずかしそうにしながらも、グッと目を閉じてなにかを我慢するようにぷるぷる震えはじめる。
何をそんなに我慢しているのかと思ったが、それよりも俺は……――――
両腕にびっしりと刻まれた“見えない傷跡”に、言葉を失っていた。
「う……つ、ツカサ……まだか……?」
ナルラトさんのいつもの声に、答えようとする。でも、口がうまく動かない。
触れている腕は、平均的な大人の物だろうに異様に固くて弾力がある。普通の腕とは到底言い難く……それはまるで、筋肉を強引に圧縮したように感じられた。
そこに、無数の見えない傷痕の引き攣れがあるのだ。
この傷跡は……任務や必死で生き抜いてきた時に付けられたのだろうか。
それとも、根無し草としての過酷な修行でついた傷なのか?
分からないけど、でも、何故かこの問いを投げてはいけないような気がした。
「ツカサ……も、もう良いか……?」
「あっ……う、うん! 後はお湯につかってるだけで疲れが取れるんだって」
「そうか……今でも何か疲れがとれたような気がするが、更に癒されるんならそりゃ嬉しいな。ツカサも、早く浸かれよ」
案外心地良かったのか、ちょっと照れ臭そうに笑いながらもナルラトさんは即座に立ち上がり、そそくさと湯船の方へ行ってしまった。
何か気の利いた事でも言えばよかったんだろうけど、何も言葉が出ない。
黙っていると、ぺたぺたと足音が近付いてきた。
「……手早くお願いしますよ」
「っ、あ……る、ルードさん……」
ようやく言葉が出て内心ホッとすると、相手は既に台に座っていた。
話が早くてタスカル……っていうか、この場合は「早く済ませたい」だろうな。
この人は内心俺達を煙たがっているし、クロウの事も未だに大嫌いだ。しかも、兄が裏切ったのだから内心怒りで煮えたぎっているだろう。
それでも、その怒りの根源たちとお風呂に入るんだから、ルードさんの母親を思う気持ちはかなりの強さといえる。とはいえ、俺に触れられるのは嫌だろうなぁ。
相手の気持ちを慮り、俺も手早く済ませよう。
そう思いつつ、俺は四度目の液体を相手の背中に擦り付けた。
「メスにこんな事をさせるなんて、父上も酔狂ですね」
なんだか怒っているみたいだが、これは父親への怒りでは無くて俺に触られるのが嫌というダケだろう。それを、倫理観が無い的な言葉で言い換えているのだ。
……最初、この人の雰囲気とか色は違うけど同じような長い髪を見て、俺は仲間のアドニスに似てるなと思ったけど……やっぱり、似てるのは髪型と雰囲気だけだな。
アイツは、こんな風に歪曲した不満は言わなかったし、嫌味は言うけどズバズバとストレートにこちらに突き刺してきた。拗れてはいるけど、そういうトコは真面目で、俺に変な嘘はつかなかったんだよな。……敵対していた時ですらも。
でも、この人は違う。
自分に咎が及ばないように言葉を捻じ曲げて、人を誘導しようとする。暗殺計画を降りた兄に対して怒ってはいても、その理由を理解しようとはしない。
なんというか……自分の思った事が正しいと思って、それを曲げないために徹底的に周囲を悪者にしようとしてるというか……。
うーん……とにかく、ちょっと困った性格な感じだ。
……でも……。
「ドービエル爺ちゃんは、奥さん大好きだから……その手で癒して欲しいって思って、エスレーンさんに頼んでるんじゃないかなって、俺は思いますよ」
触れる褐色の背中は、兄二人の背中よりも滑らかだ。
けれど、しっかりと筋肉がついている事は判る。
前に回って腕に液体を塗る時も、長い袖に隠れた腕は彼らほどではないけど確実に鍛えられている感じだ。まあルードルドーナは腹筋丸出しの服を着ているので、文系で大人しそうに見えるかもだが、筋肉があるのは確かだろう。
しかし……本人は、ソレを誇っている感じがしないんだよなぁ。
本当は両親のことが大好きなはずなのに、さっきみたいに下げるような発言とかも平気でやっちゃうし。これも意地っ張りってことなんだろうか。
けど、だからって誤解を招くような発言は頂けないよな。
そう思ってのさっきの発言だったんだけど……ルードルドーナさんは、驚いたように俺を凝視したまま、言葉を返せずに固まっていた。
…………よ、予想外だ……。
てっきりイヤミの一つも返してくると思ってたのに、動かなくなるとは。
いや、でも、前に廊下でばったり会った時も、なんだか普段のスカしたような態度とは違って素の状態っぽい感じで怒鳴って来たし……。
もしかすると、家族の事に対しての言葉を反論されちゃうと、意地っ張りのバリアが外れちゃって、どう接したらいいのか解らなくなっちゃうんだろうか。
……いや、成人男性がそんな小学生のいじわるっ子みたいなことするのか?
まさかと思ってしまうが、しかし目の前のルードルドーナは動かない。
「ッ……! も、もういい、自分で流す!」
それどころか肯定するかのように、自分が呆けていた事に気が付いたのか、慌てて俺から小桶を奪い取ると体を流して、さっさと行ってしまった。
ある意味凄く分かりやすい人だな……。
こっちに背を向けて湯船に体を鎮める相手を見つめていると、またもやペタペタと足音が聞こえてきた。
「つーかーさーくん」
「あ……ブラック……」
「最後は僕の番だよ。もちろん、塗ってくれるよね?」
「……自分でやれって言いたいところだけど……まあ、仲間外れはいかんしな」
なんだか色々考えてしまったが、最後がブラック相手と言うのは逆に良かったのかも知れない。他の人が最後だと、変に考えちゃって仕方ないからな。
その点、ブラックは気心知れてるし背中だって何度見たか知れない。
さっきまでの色々な情報で混乱した頭をスッキリさせるのにも、ブラックとの会話は有効かもしれない。いつも見ているモノを見て心を落ち着かせるのだ。
そう思いブラックを見やると――――
「ふふ。今日は僕も頑張ったんだから……ツカサ君の手でいーっぱい癒してねっ」
相手はあからさまにデレッと顔を歪めて俺を見つめていた。
……そりゃもう、下心丸出しの顔で。
「………………」
普段通りの相手と接して平常心を……とか思ってたんだけど、大丈夫かこれ。
いや、でも、ここまで来たらやるしかないか。
てかさすがにナルラトさん達がいるんだし、大丈夫だよな。
いくらなんでも、ブラックだってこんな状態で変な事はしないハズ……。
→
※思った以上に遅れてしまいました…
_| ̄|○すみません
そして思った以上に長くなりました…
もう一話だけ続くんじゃ……
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