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邂逅都市メイガナーダ、月華御寮の遺しもの編
14.緑の園に遺された思い1
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女性のぶりっこは、とても良い物だと思う。
もちろん、自然体の女の子も可愛いし、ツンケンしてる子もたまらない。俺としては、自分に好意を向けてくれるのであれば全てを愛せるつもりなのだが……それでも、男としての生来の女性へのスケベさには勝てず、結局ついついぶりっこされてしまうと、ソコに一番に向かってしまうのだ。
いやだって、可愛いもんな。
女の子はそもそも可愛いものなのに、そこにぶりっこが加わるなんて更に可愛いに決まってるじゃないか。さも好意が有るかのようにスキンシップをされたら、そんなの男としては悪い気はしない。
好意をダイレクトに見せられるのは、それだけで男を軟化させてしまうのだ。
まあでも、そういう愛想を勘違いしてトラブルが諸々起こるのは事実なので、女子のぶりっこに飛びつく真似は極力しないようにしようとは思っている。
だって訴えられたり逮捕されたら怖いし。それに、変にハッスルして女の子に嫌われたくないし……こんな世界じゃメス扱いだけど、俺だって女の子よりは力が有る、いっぱしの日本男児ってヤツなのだ。
パワーで怖がらせるような真似はしたくない……異世界で色々されてからは、女子が男を怖がる理由もなんとなく分かったしな……分かりたくなかったが……。
…………ゴホン。
ともかく、俺が慎重になろうと強く思ってしまうほど、女の子が男相手に愛想を良くする行為は危険と魅力を孕んでいるということだ。
俺とて男である。
やっぱり女の子にぶりっ子されてスキンシップ多めにされたら、そりゃ嬉しい。
それは理解出来る。出来るのだが……――自分がソレをやるとなると、別だ。
「で、デハイアさん」
「……ツカサ、お前は俺に家族のように甘やかせと言っただろう。ならば、そんな他人行儀な呼び方はするなと言ったはずだが」
「…………お……おにいちゃん……」
「なんだ妹よ!」
…………………………。
……えーと……控え目に表現すると、今すぐ消滅してなくなりたい。
いや、まあ、決意はしましたよ。
相手に近付いて懐柔させるためならなんでもするとは言いましたよ、俺は。
でもね、思うのとやるのとでは全然違うんですよ。
赤の他人であり目上の偉い人に甘えた態度をとるのも相当なストレスだが、それを当然のように受けられるのもかなりツライ。自分をメスだと当然のように思う相手の態度も、慣れたとはいえ心がしんどくなる。
そのうえ……その上、俺は、妙にノリが良い相手に「おにいちゃん(可愛い声)」呼びを強制され……ッ、なんだこの拷問は!
クソッ、俺が「家族みたいに甘える」と言った時に相手が「妹のようにか?」と返した時点で何かヤバいと気付くべきだったんだ!
ソコでもう少し注文を付けていれば、こんな事にならなかったのに……だが、そんな事を言ったってもう遅い。たったの数時間一緒に居ただけなのに、相手は異常な程に俺に心を開いてしまっている。
ここまでくると、怒らせた時の反動がメチャクチャ怖い。
人ってのは浮かれれば浮かれるほど、騙されたと思った時の反動が強くなるのだ。しかもこの人は怒りんぼ殿下……カウルノスと大体同じタイプだろう。たぶん、コレで俺が突然拒否し始めたら二度と心を開いてくれなくなる。
なので、もうやめる事も出来ずに俺はデハイアさんの喜ぶ方向へと、自分の感情を騙しながらゴロニャンするしかないワケで……。
「あの……や、やっぱり、腕の上に乗るのはデハ……お、おにいちゃんの腕が疲れちゃうんじゃないかなって……」
「何を言う、お前のようなメスなど腕肉より軽いわ。それより、庭の植物の事を何でもお兄ちゃんに訊くがいい。何でも教えてやるぞ」
百歩譲って「おにいちゃん」は弟の気分で許すとしても、この状況はキツいだろ。
だって今俺は……デハイアさんの曲げた腕にケツを預けて座りつつ、肩に捕まって足をぷらぷらと宙に浮かせている状態……つまり「肩に乗った小鳥」みたいな感じで、いつ誰に見られるかも分からない薬草の庭園を散歩しているんだから。
……ある意味、お姫様抱っこよりも男としてのプライドが揺らぐ……。
この異世界の人達は、男女問わず細腕でも物凄い力持ちだし、俺の世界のボディビルダーなんて比べ物にならないほどパワーもある。細い美女ですらそうなのだ。
だから、それ以上に力が強い獣人族であれば、俺みたいな一般的な男子高校生も軽々持ち上げられるのは分かっているんだが……にしたって、つらい。
俺にだって、なけなしのプライドはあるのだ。
女性ならともかく、同性に軽々と持ち上げられて鳥みたいに腕に乗せられたんじゃ俺だってそりゃ落ちこみますよ。相撲だと絶対これ負ける要素だもん。
それどころか刀の鍔迫り合いでも勝てる気がしねえ。俺には暴れん坊吉宗どころか助さん格さん、ってかうっかり八兵衛になる資格すらねえんだ……。
いやそもそも露出しまくりの女装してる時点で男らしさゼロなんですけどね!?
…………い、いかん、今の状況が苦し過ぎてつい思考が脱線してしまった。
ともかく俺は、デハイアさんの腕に乗ってお散歩させられているのだ。
まあ、その……数時間一緒に居て他愛ない話をしたり、軽い料理を作ったり甘える兄弟みたいなムーブしたけどさ、まさかその程度でこんな風になるなんて誰が思ったかよ。ブラックとクロウが心配してたけど、ある意味それ以上だよ。
「どうした妹よ。気分が優れないのか?」
「あ、い、いえ……その……」
ヤバい。なんとか話を変えないと、うっかり変な事を口走ってしまうかもしれない。
俺は慌てて視線だけで周囲を見渡すと、あるものが目に入って指差した。
「アッ、あの! えっと……その、ここに来てからずっと不思議だったんですけど! な、なんでこの館は滝の音がほとんど聞こえないんですかね!?」
「音?」
俺が指差した先――――硬い岩の山肌から突如溢れ出る巨大な鉄砲水を見て、デハイアさんは数秒間を取ったが、ようやく「ああ」と声を漏らした。
「そうか……そうだな。外から来たお前にとっては、珍しい事だろう」
何故か少し懐かしそうに、館の高い壁の向こうにハッキリ見える、ダムの放水にも似た凶暴な滝を見て呟くデハイアさん。
何故そんな顔をするのかと不思議に思う俺に、相手はぽつりと話しだした。
「お前が言うように、滝という物は本来なら耳を劈くほどの凶暴な音を響かせる。アレくらいのものなら、本来の俺達は耳が潰れるほどの騒音に悩まされたはずだ」
「けど、今は遠くに普通の滝が有る……ってくらいの音しか聞こえませんよ。館の中に入ったら、全然気になりません。なにか理由があるんですか」
腕に腰掛けたまま、少し下にある相手の顔を見ると、デハイアさんはこちらを向いて口を笑みに歪めた。
青々として美しい緑の庭で、緩やかな風に吹かれながら穏やかに笑う姿。その姿は、どことなくクロウに似ている気がする。
クロウをもう少しおじさんにして皺をつけたら、こんな厳しそうな顔になるのかも知れない。そして笑えば、こんな風に優しそうに見えるのかも。そんな笑みだった。
「お前はメスにしては聡いな。……そう、本来なら、こうまで静かなはずはない。……だが、我が妹……愛しいスーリアが、かつては“獣殺し”と呼ばれていたあの暴音の滝の力を削いだのだ。この館に、古の技術を施して、な」
「いにしえの技術……ですか」
目を瞬かせると、そんな俺の何が好ましかったのか、デハイアさんはクスリと笑って庭園を歩き始める。動く振動で落ちそうになって思わず肩に縋りつくと、相手はもう片方の手で俺の腰に手を回して固定してくれた。
「……スーリアは、俺達が理解出来ない知恵を持っていた。大部分は人族の賢者が教えてくれたと言っていたが、それでもあの子の力は群を抜いていたのだ。仕組みも分からない“キカイ”という物を理解し、それを己の思い通りに改変するくらいに」
「スーリアさんは、とんでもなく頭が良かったんですね……」
そんなの、異世界チートを持ってる自分でも出来ることじゃない。
というか俺じゃなくても大部分の人間は、複雑な未知の物体を理解して改変なんて出来ないだろう。生きるための必死の執念だとしても、そこまでこぎつけられるような人なんて滅多にいないはずだ。でなけりゃ、学校で習うような“○○が誕生するまでの物語”がありがたがられるはずもない。
クロウのお母さんって、かなり凄い人だったんだなぁ……。
…………やっぱ俺とは似てないな……うん……。
「そう、スーリアは聡明だった。……あの子は生まれながらに病弱で腕力も弱く、周囲が寄せる期待など荷が重いとばかり思っていたが……なんてことはない、俺のような腕力ではない“武力”を持った、良いメスだったのだ」
聞いているこっちが気恥ずかしくなるような事を、当然のように言う。きっと、そんな風に語るのが当然だと思うほど、デハイアさんはスーリアさんを可愛がっていたんだろうな。……今でも、クロウへの憎しみが消えないくらいに。
「……そのキカイ……というものは、騒音を消すものだったんですか?」
「厳密にいうと違うという話だったが……なんだったかな。なにか、巨大な音色を遠くまで届けるキカイとかなんとか……ともかく、それのおかげであの滝の音は、この街にほとんど届く事はなくなったのだ。……とはいえ、完全に防げたわけでもなく、この音に慣れていない住民達は出て行ってしまったがな」
スーリアさんが改変した機械をもってしても、やはり定住は出来なかったのか。
けど、それも仕方がないよな。滝の音一つ弱まったとしても、その他にも色々問題が有るんだし……そのどれもを一人で解決しようなんてのは無謀ってもんだ。
この街の現状を見るに、やはり解決は難しかったのだろう。
……だけど、解決して欲しかったな。
デハイアさんやクロウ、そして執事さんから聞いたスーリアさんの姿は、一生懸命に自分の故郷を救おうとしていた優しい姿だったから。
「…………でも、凄いことですよね。今でもこうして、館の人達や……頑張って国境を守ってくれてる血族の人の苦しみを和らげてくれてるんですから。それって、みんなの事を今でも守ってくれているってことだし……」
例え彼女が消えてしまっても、彼女の痕跡はそこかしこに残っている。
今でも街の人達を守り続けているこの優しい障壁が、その最たるものなのだ。
……だから、未だにデハイアさんは生々しい怒りに捕らわれているのだろうか。
それとも、それくらいスーリアさんのことをデハイアさんは思っていたのかな。今の俺には何も分からないけど、でも、スーリアさんは讃えられるべきだと思った。
出来れば、俺も会ってみたかったな。
クロウが今でも大好きなお母さんで、お兄さんにこれほど愛されていた人。
誰からも悪い事を言われないくらいに、努力していた人。
俺じゃ眩しくて顔向けできないかも知れないけど、それでも……クロウのことを、きっと沢山愛してくれてたんだろう人に、会ってみたかった。
「……お前は……俺のスーリアのことを、それほど偉大なメスだと思ってくれているのだな。知りもしない相手を、それほどまで……」
「あっ……」
俺を支えている腕の力が、強まる。
まるで抱き締められているような感覚に戸惑うが、デハイアさんは寂しそうな目をして他の場所を見つめながら、ひとつゆっくりと瞬きをした。
「…………だが、記憶は消える。特に、我々神獣とは違う獣どもは、もう一代進めば最早俺の妹の事などすっかり忘れてしまうだろう。……この薬草園とて、誰かのためとスーリアが育てていたが……いずれは、消える」
「え……」
どういうことだ、とデハイアさんの顔を見た俺に、視線を移すことなく相手は続けた。
「キカイは、俺達のように何百年も動けるワケではない。……ここを守っているキカイも、最近はガタがきている。……じきに、動かなくなるだろうな」
「あの、その機械って……?」
デハイアさんは顔を上げて、また遠くを見つめる。
俺の言葉をハッキリ認識しているのかどうか迷う横顔だったが、しかし彼は素直に答えてくれた。
「緑化曜気充填装置。スーリアは、何度かそう言っていた。だが、遺された俺達にはそのキカイの使い方すら分からない。手入れの仕方を教わる前に、スーリアはいなくなってしまったからな……」
――――緑化、曜気充填装置。
その言葉に、何故か背筋がゾクリと寒くなる。
だけど、その名前のおかげで何かつかめたような気がして。
気が付けば俺は、デハイアさんの顔をムリヤリ俺の方に向けていた。
「あ、あの……! もしよかったら、その装置のところに案内してくれませんか?」
俺にどうにか出来るかってのは、まだ判らない。
だけど、今はその存在に何故か強く惹かれている自分が居た。
別に、デハイアさんの懐柔に使えるモノじゃないかも知れない。けれど、その機械はクロウのお母さんがこの土地を豊かにしようと頑張って作ったものだ。
ならば、動かなくなると聞けば黙っていられるはずがない。
今はただ、クロウの故郷をこれ以上酷い事にしたくなくて。
またデハイアさんに「お前のせいで」と言わせたくない。
ただ、それだけだった。
→
※ちょっと遅れちゃいました…(;´Д`)スミマセン…
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