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亡国古都アルカドア、黒き守護者の動乱編
22.嫌味と拳は相性が悪い
しおりを挟む「おう、こっちだお前ら」
青灰色の鍾乳石みたいなツヤツヤした壁の廊下を、右に左にと進んでいった先。
あまりにも同じような風景で混乱してしまった俺がみたものは、かなり広い部屋――まるで舞踏会かスポーツを行う場所かのように開けた部屋だった。
神獣【磊命神獅王】こと“金獅子のゼル”さんが奥さん達と座っていたあの部屋よりも相当広い。……まあ、あそこは縦長で、周りを外回廊の柱で囲まれた感じだったし、この四角くて広い部屋とは比べ物にならないんだけどさ。
「なんだこの部屋は。礼拝堂か?」
上から降ってくるブラックの怪訝そうな声に、そうかと俺は腑に落ちる。
確かに、ここはそんな感じだ。椅子や教壇みたいなものがないのでパッと思いつかなかったが、そう言われてみると入り口から真正面の壁になにか彫像が見える。
かなり広くて少し目を細めなければ詳細が分からないくらいだったが、アレは礼拝堂の神像みたいな感じだ。そうか、ここに何列もの椅子が並べば、確かに物凄く広い礼拝堂といえる。……やっぱ、このゼルさんの棲家って神殿なのかな?
不思議に思いつつキョロキョロと見回していると、ゼルさんがガハハと笑いながら「こっちへこい」と手招きした。
「昔ちょっとな、教えを乞うてくる奴らに造らせたんだ。まあ、そいつらもはとうの昔に死んじまったが建物はこうして残ってるってワケさ。……言っておくが、俺様がこんな風に造れと言ったんじゃねえぜ? 広い家が欲しいと言ったら、こうなったんだ」
そう言いながらぶっきらぼうに言うゼルさんの後ろ姿は、なんだか不満げだ。
まあ、自分で「神殿風にしろ」と言ったように見えるのはちと恥ずかしいよな。自分から申し出た訳じゃないって感じだったら尚更。
もし俺がゼルさんの立場だったとしたら、そりゃ念のためそう言うわ。
だけど、造った人達にとってはゼルさんは神殿を造って崇拝しちゃうレベルの強さだったってことだよな。
神獣ってことはかなり強いワケだから、昔は崇拝の対象だったのかも。
そんな事を思いつつ、先導するゼルさんを追いかけ……いや、俺は未だにブラックに抱えられているので歩いてないんだが……ともかく追いかけていると、部屋の隅の方に、捕えられた集団が一塊になって座っているのが見えてきた。
遠くから見ると団子みたいだったけど、人だったのか。
いやなんか思いっきり失礼な事を言ってしまったな。悪口とかでなくて、抱えられて常時ブラブラ揺れてるせいで見えなかっただけなんだ。許して欲しい。
反省しつつ近付くと、一団は俺達の方へとまばらに視線を寄越した。
どうやらかなり疲れているらしく、こちらを睨んでくる人は少ない。人族よりも体力がある獣人達も、分かり易く耳を伏せて肩を落としていた。
「おう、威勢が良かったんで俺様が一人ずつ揉んでやったんだ。そしたらコイツらすぐ音をあげやがってなァ。つまらんったらない」
「戦いで疲弊したヤツを圧倒的暴力で弄ぶなよ……」
呆れ顔でブラックが言うが、同意しかない。
むしろゼルさんに叩きのめされて疲弊した捕虜たちに同情するよ……。
だって、ゼルさんは“骨食みの谷”でボコボコにされた人達を、手加減せずに全力で返り討ちにしたんだぜ。歯向かった相手も悪いとはいえ、神獣パワーで再度ボコボコにしたら、そりゃタフな獣人だってこうなるでしょうよ。
うう、くわばらくわばら……。
つい心の中でどこぞの仏様に手を合わせてしまうが、そんな俺達に構わず一人の人族の男が話し掛けてきた。
「……あんたらは人族か……赤髪のアンタは、そのもじゃついた髪のせいで人族って分からなかったぜ」
痩せこけたような頬が特徴的な、表情に少し険が有る傭兵風の男だ。
やはり、兵士ともなると雰囲気や仕草が圧倒的に違うな。動きやすそうだがしっかりとした鎧を装備している所を見ても、軽装が多い俺達のような冒険者とは違う感じがする。侮ると後ろから刺されそうだな……。
少し構えてしまった俺だが、ブラックはいつもと変わらずに言葉を返した。
「へえ、頭を使わずに働いてると注意力も散漫になるみたいだな。普段は偉ぶってる傭兵サマが膝をついて敗北宣言なんて、ずいぶんな光景だ」
「なんとでも言え。墓荒らし遺跡荒らしの薄汚い合法盗賊に詰られる筋合いはねえ」
「今じゃ自分達が盗賊まがいのことしてなに言ってんだか」
「ぐ……」
傭兵のおじさんが口を噤む。
その様子に、ブラックはニコリともせずに続けた。
「自覚があるなら、尚更救えないな。こんな大陸まで来て盗賊行為なんてなあ」
「…………チッ……」
自分でもそう思ってるからこそ、言い返せないって事なんだろうか。
それとも、別に理由が有ってあえて口を噤んでるってことなのかな。
なんとも言えないが、どうも口喧嘩で負けたって感じと言うか……なにか、言いたい事が有っても言えずにいるっぽい感じがする。
ブラックもそれは解かっているのか、ただじっと傭兵のおじさんを見つめていた。
そんな二人に、ゼルさんがパンと手を叩いてみせる。
「おうおう口喧嘩も良いけどよ、せっかく同族同士で顔を突き合わせたんだ。お前らが話したい事は、他にあるんじゃねえのかィ?」
「……話すことなどなにもない」
傭兵のおじさんのぶっきらぼうな言葉に、ゼルさんはニッと笑う。
「そうか? お前達は半ばもう、話さなければならない事態に追い込まれていると思うのだがなァ。……ああ、敵地で拷問にかけられる、という話ではないぞ?」
そう言いながら、ゼルさんは腰を屈めて相手と視線を合わせる。
金色の髪に、金の瞳。首も眉も太い男らしい獅子の獣人に目を細められて、傭兵のおじさんは少し身じろぎをして目を逸らした。
相手は応えない。
けれど、ゼルさんは話を続けた。
「お前もよく理解しているだろう。この大陸には、逃げ場がない。お前達の故郷に帰る手段と言えば、あの海に浮かぶ金属の塊だけだ。しかしそれも、ヤケに人族くさい事をする熊族が記した“乗船者名簿”があれば、乗る事も難しいだろうなァ」
「…………!」
「俺様は神獣だから、あいつらにも顔が利くぞ。お前達の顔とニオイはもう覚えた。今のままベーマスに居ても、お前達に待っているのは別の地での惨めな死だ」
これが、どういうことか分かるな?
そう言外に言い放ち、ゼルさんは意地悪な猫のように笑みに目を歪める。
まさに、これは「脅し」だ。
顔とニオイと名前は覚えた。この土地に居る限り、どこまでも「強い獅子の王様」が追ってくる。そんな不毛の地で、一生を終えなければいけない。
このままでは、そうなる。確実にそうなってしまうのだと、言っているのだ。
「……えげつな」
ブラックが呟くが、その通りだ。
もしこれが戦い大好きな獣人族なら、さした問題でも無かったのだと思う。
彼らは強い獣人と戦って死ぬことが最高の名誉だと考えている。それが一般的な考え方で、それゆえに弱肉強食がまかり通っているのだ。
だから、強い奴に追われても別に嫌でもないし苦でも無い。
この砂漠だらけの環境にも適応しているから、なんの枷でも無いのだ。
けれど、俺達人族は違う。
俺達は豊かな緑を知っているし、水に困らない生活を送って来た。
それゆえに、不毛の土地で暮らすという事に慣れきる事が無い。
どうしても緑の世界を思い出すだろうし、その度にそこへ帰れない事を悔やむようになるだろう。しかも……この世界では、常に強襲に怯えなければならない。
追われ、水すら枯れ果て逃げる生活。
豊かな世界を知っている人間には、そんな絶望の生活は耐えられない。
植物や水と離れては生きられない人族にとって、これは最も辛い脅しだった。
……それを知っていて脅したんだから、ホントに「えげつない」よな……。
肉体派だと思ってたけど、やっぱ神獣の三王は全員ヒトクセあるんだな。
遠まわしな脅しって、ライクネス王国のイヤな国王を思い出すからあんまり好きじゃないんだけど、まあでも……この場合は仕方ない。
相手はアルカドアを襲撃した奴らの仲間……かも知れないのだ。
王宮から預かって来た【人族入国者名簿】でサービニア号の乗客かを確認し、その彼らが雇われていたのなら、どうしてそうなったのかを聞かなければ。
だから、ちょっと申し訳ない気もするが、ゼルさんに屈して欲しい。
心の中でそんなことを願っていると、意外にもすんなり傭兵のおじさんは折れた。
「……わかったよ……。違反でメシが食えなくなるより、命のが優先だ。頼まれてこの大陸まで来たが、ここまでヒデェ土地だとは思わなかったしな。……これで帰れなくなるなんて、ごめんこうむる。……なあ、お前ら」
振り返ると、人族の男達はそれぞれに頷いたり同意の声を上げる。
よっぽどゼルさんに絞られたのが怖かったのか、もしくは自分の命が大事だったのか、どっちかは分からないけど、ともかく協力してくれる気になったらしい。
傭兵って言うと、真面目な人は金を貰ったら契約違反なんて起こさないイメージだったけど、やっぱ命には代えられないよな。
俺も同じ立場だったら耐えられずに話していたかも知れないし……いや、マジで、チート能力も無しにこの獣人の大陸で死に物狂いの生活をするのは無理だよ。
この厳しい世界は、獣人だからこそ生きていける世界なんだよな。たぶん……。
「ほう、意外と物わかりが良いな。では、俺様が居なくても問題はないって事だな。じゃ、そういうことで後は好きにやってくれィ。俺様は飽きたからメスどもと一発ヤッてくらァ。邪魔すんなよ~」
「えっ、えぇ!?」
ちょっ……えっ……一発ヤッてくるだと……!?
待て、アンタなに羨ましい事を……っ。
「ハイハイ、ツカサ君はこっち! 僕と一緒にオッサンの尋問だよ!」
「ぐうううこの世は不公平だ」
「締まらねえなぁ……降伏したのがバカらしくなってくるぜ……」
アッ、このおじさん俺の事を呆れた目で見やがった。
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ともかく、協力的になってくれたんだから話を聞かないと。
「じゃあ早速だけど、お前らの名前は何だ?」
「…………」
ブラックが問いかけると、彼らは閉口する。
これはブラックに敵愾心があるんじゃなくて、言えば何かされると思ってるんだ。
だってさっきゼルさんが散々脅してたんだもんな。これは無理も無い。なので、俺が彼らの不安を解いてやることにした。
「大丈夫。アンタ達は幸いまだ何もしてないし、詳しい事情を教えてくれさえすれば、武神獣王国の王様がきっと船に乗せてくれるよ。それは約束する」
「……嬢ちゃんがウソつくとは思わんが、約束できるのか?」
「うん。俺、こう見えても今の国を動かしてる人と懇意の仲ってヤツだし」
だから、安心して欲しい。
そう言うと、傭兵のおじさんは苦笑するようにフッと笑った。
「人は見かけによらねえなぁ、本当に。……まあ、俺達の命を救ってくれるんなら、何でも良いさ。……だが、その代わり約束は違えないでくれよ」
「もちろん。なっ、ブラック」
「…………うん……」
なんだその気が進まなさそうな返事は。
気に入らない奴の話になると、トコトンまで不機嫌になるなあブラックは。
まあ、危険な試練だったんだからそういう顔になるのも仕方ないか。
ブラックが不機嫌になるんなら、ここは俺がしっかりしないとな!
「えっと、それで早速なんですけど……貴方達は、どうしてこの……」
「……【黒犬の群れ】……集団に名前は無いが、俺達はそう呼んでいた」
「そんな名前が……えっと、それでその【黒犬の群れ】なんですが、どうして貴方達はその群れに入る事になったんですか? そもそも……サービニア号でベーマス大陸に来たのは、どうして……?」
つい質問を重ねてしまったが、俺の問いかけ方に何故か少し安心したのか、傭兵のおじさん達は少し警戒を解いたような雰囲気で俺を見た。
そうして、それぞれに少し言い難そうな表情になる。
だからどうしてそんな顔をするんだアンタらは。
意味が分からなくて眉根を寄せていると、やっと傭兵のおじさんが教えてくれた。
「…………その言い方だと、大体見当がついているみたいだから言うが……俺達は、ハナから冒険の為に獣人大陸に来たんじゃない。とある場所で高額の依頼を受けて船に乗ってここに来たんだよ」
「え……!?」
「……これはまた……随分な話だな……」
ブラックの声に、俺は更に顔を歪めてしまう。
いやだって、そりゃ驚くよな?!
依頼を受けてベーマス大陸に来たっていうことは、つまり……――
「も……もしかして……おじさん達は、人族の誰かに雇われて【黒犬の群れ】で戦を行おうとしていたってことなのか……?!」
突飛かもしれないけど、でも、それ以外に想像のしようがない。
目を見開いた俺に、傭兵たちは気まずそうに目を伏せていた。
→
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楽しんで頂けたら嬉しいです(*´∀`*)
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