異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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神狼鎮守タバヤ、崇める獣の慟哭編

8.あらゆる攻撃の応酬

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   ◆



 物事が何度も何度も繰り返され、一進一退で元の結果に戻る行為を何十回と体験していると、段々感覚がマヒして来る。

 何回抱えられて、何回衝撃波を一緒に受けて、何回地面に突っ込んだだろうか。
 正直もう覚えていない。頭の中まで薄い霧が掛かってるみたいだ。

 毎度体にしっかり痛みが来ても、俺の赤点常習犯な頭ではもう回数すら把握出来ないようだ。でも仕方ないじゃない、だってホントに分かんないんだから。

 せめて回数を数えられるような傷が残っていれば良かったんだが、生憎と俺の体はチートのおかげで徐々に傷が消えて行ってしまう。まあすぐに新しい傷が増えるので、誰も俺の傷が増えたか減ったかなんてわから無さそうだが……それでも、数える対象が無くなってしまうと、どれだけ時間が過ぎたのかも分からなくなりそうだった。

 段々暗くなっている気がするけど、やはり正確な時刻は判らない。

 太陽で時間を計れたら「時が過ぎている」なんて実感が湧いたんだろうけど、この“三王の試練”は常時薄い霧がかかった空間で行われているから、太陽がどの位置に存在するかも曖昧だ。

 そのせいで、もう何百時間もこうしているような気さえしてきてしまった。

 …………あの【綺羅笛】の音ですら、一定の時間を繰り返すアラーム音みたいで、本当に明日が来るのか不安になって来る。

 この試練……本当に終わるんだろうか……。

「うう……まだ一日が終わらないのぉ……」

 変な語尾になってしまったが、それを恥ずかしがる気力も無い。

 散々ぶん回されたせいか、それとも何度も地面にぶつかったせいか、頭がフラフラする。薄霧が掛かってるせいで、自分の視界が滲んでるかどうかも分からない。

「ツカサ、大丈夫か」

 少し離れた所からクロウの声が聞こえる。
 どうやら獣人ならではの五感の鋭さで俺がどこにいるのか分かるらしく、姿が見えなくてもこちらを心配してくれていた。

 うう……クロウってばホントに優しいなぁ……。
 そっちだって戦いっぱなしでボロボロなのに、俺の方を気にしてくれるなんて。

「俺は、ま……まだ大丈夫……っ。それより、クロウの方こそ……」
「オレの心配などしなくていい。こんなのは慣れている。だが、ツカサはこういう風に乱暴に扱われる事はないだろう」
「全然とは言わないけど、短期間でこうなるのは初めてかな……」

 今までずっと旅をして来たので、どっかに落ちたりぶつけたりってのは珍しい事じゃないんだけどさ。でも、さすがに数秒おきにぶん回されるのは初めてだよ……。
 正直アッチの世界でヤバい先輩たちにボコられた時よりキツい。

 でも、そんなこと言ったらクロウが心配して本気を出せないだろうしな。
 怒りんぼ殿下のための試練なんだから、絶対に勝ってとは言えないし……クロウもそこんとこは心得てはいるだろうけど、だからって遠慮して欲しくは無い。
 分かったうえで、クロウも本気で戦ってるんだろうし……。

 …………にしても、クロウってば本当に強くなったんだな。

 殿下だって決して弱くは無いだろうし、クロウは……――――。

「おい、何を話している。結託するのは掟で禁じられているはずだぞ」

 ぐぬっ。
 考えている途中で件のオッサンにその考えを中断された。

 っていうか別に結託とかじゃないんだけども!?

「普通に話してただけなのになんで結託になるんだよ! 心配し合ってるだけだし、別にどうこうしようって言ってんじゃないだろ!?」
「心配? 互いの体力を見極めて作戦を練っているように見えるがな」
「だーもークロウがそんなズルするかよ!」

 勝負に関しては獣人らしく「正々堂々」を貫くクロウが、そんな小賢しい手を使うとかありえないだろ。例え俺が提案したって、首を縦に振らないに違いない。
 なのに結託だなんて……本当に何を言ってるんだか。

 ……まあでも、怒りんぼ殿下はクロウの事を殺したいと思ってるワケだし、そんな風な感情を抱いていると、認めたくても認められないのかも知れないな。

 俺だってイケメンは爆発して欲しいし、女にモテるヤツは褒めたくも無いって思うので、そういう感情と似たようなモンだと考えると理解は出来るし。
 けどやっぱり、殺すとかそういうのは本当にやめてほしい。

 クロウが大事ってのはもちろんだけどさ、もし本当に暗殺が成功しちゃったら、他の人達も悲しむだろうし……そんな人達の姿を見たら、怒りんぼ殿下だって余計に心のモヤが晴れないまんまになっちまうんじゃないのか。
 もしかしたら、もっと苦しくなるんじゃないのかな……。

 …………ラクシズの街で、お姉さんを殺してしまって狂ってしまったフェリシアさんという女性と出会ったけど……あの人も、結局幸せになんてなれなかった。
 憎いお姉さんだったはずなのに、それでも最後には悔やんでたんだ。

 そんな彼女の凶行によって、大事な人を喪った人達は悲しむ事になって、色んな人に悪い影響が広がってしまった。
 人を殺したいと思う時、その人は「あいつなんて居なくなってもいい」って思っちゃうんだろうけど。でも、実際は良くないんだよな。

 どこかで必ず泣く人がいるし、苦しむ人がいる。
 酷い時には、その死の皺寄せで不幸になる人だって生まれてしまう。

 一人消えても大丈夫、なんてことは絶対にない。

 少なくとも……クロウが、いなくなったら……俺は、どうなるか分からない。
 ドービエル爺ちゃんも、シーバさんみたいな元部下の獣人達も、きっとすごく悲しむと思う。もしかしたら、そのせいで狂う人もいるのかも知れないんだ。

 ……獣人は、常に死と隣り合わせの世界で生きてるんだろう?
 だったら、怒りんぼ殿下だってそういうことを理解しているはずだろうに。

 なのに……どうしてそんなに、殺意を抑えられないほど憎んでしまうのかな。
 どうして、クロウをそれほど嫌うんだろう。

「…………殿下は、そんなにクロウの事が信用出来ませんか?」

 薄い霧の向こうに見える人影に、つい問いかけてしまう。
 また敬語になっちゃったけど、もうそんな事を気にしてはいられない。

 この状況が、いつまで続くか分からない。
 俺が時間を把握出来なくなったように、怒りんぼ殿下もこの代わり映えのない状況に嫌気がさして、クロウを殺す方向に意識が行ってしまうかもしれないのだ。

 ――――そうだ。この状況では、いつクロウが殺されてもおかしくなかった。

 今更気が付いて、俺はゾッとする。
 振り回されてボヤけていた頭が急に冷たい空気で冷えて行き、俺は息を深く吸い込みながら殿下の返答を待った。

 すると、相手は。

「信用? ……ハッ。メスに心配されて喜んでいるような惰弱なオスを、どう信用しろと言うんだ? 家畜同然に尻尾を振るような媚びたオスなど、本来は戦う相手にすらならない存在だ。信用などと言う価値はそいつにはない」

 獣人からすると最大の侮辱であるという「家畜」という罵り言葉を簡単に使う殿下に、俺はちくりと胸が痛くなる。
 俺が言われたワケじゃないのに、それでもクロウの事を思うと悲しかった。
 けれどクロウは、何も言わない。それどころか、思っても見ない言葉を返した。

「ツカサに心配されるのが、そんなに羨ましいのか」
「え……」
「――――ッ!! なにを言う、この家畜風情がァッ!!」

 今のは……殿下を煽ったのか?!

 いや、クロウがそんな、ブラックみたいに他人を煽るはずがないよな。
 だとしたら今のは真っ正直な疑問と言う事になるのか?

 それにしては、殿下が何故か凄く怒っている。
 俺達に向かって人間とは思えないほどの獣の唸り声を発し、殺意を隠しきれない怒声を返してきていた。もしかしてこれって「地雷」ってヤツか。

 今のクロウの言葉の何が気に障ったのか分からないけど、どうやらクロウは兄貴の地雷ワードを的確に踏んでしまったらしい。
 でも別に、今のは故意じゃないはず。殿下だって煽り言葉に思えてもいなすくらいの冷静さは持っているだろうに、どうして今回に限って怒りだしたんだろうか。

 まさか、心配されるのが嫌い……とか……?
 でも、それだけでこんなに怒るものだろうか。

 困惑して殿下を見つめる、と――また、あの【綺羅笛】の音が聞こえてきた。
 うわ、ヤバい。また始まってしまった。

 休憩時間が短すぎる。まだもうちょい人間で居たかった。
 またラグビーボール扱いされると思って、反射的に体を硬くした……の、だが。

「――――ッ!? な、なにっ」

 びゅん、と、横を凄く早い何かが通り過ぎたような音が耳に届く。
 それと同時に巻き起こった強風に戸惑ったが、すぐに背後で鋭い音が響いたのに気付いて咄嗟にそちらを向いた。

「ガァアアァアアアア!!」

 獣の唸り声に混じって、人間の怒りに満ちた叫び声が耳に飛び込んでくる。
 あれは、クロウの声が聞こえた方向だ。もしかして、クロウの身に何か起こったんじゃなかろうか。そう思うといてもたってもいられなくて、つい動いてしまう。

 もしも怪我をしていたら大変だ。
 手は貸せないけど、もし本当に何かトラブルが起こったのか。

 焦りが滲んで来て、俺はついその場を動いてしまう。
 でも今は緊急事態かも知れないのだ。今回ばかりは許して欲しいと思う。

 クロウが無事ならすぐに戻るから、と考えたのだが……何かが、おかしい。

 薄い霧の向こう側から、鈍い音や鋭い音が絶え間なく流れてくる。
 その音には、いやというほど聞き覚えがあった。

 これは……殴られてる。いや、殴ってる、薄い霧の向こうに大きな影が激しく動いているのが見えて、俺はグッと息を詰まらせた。

 ――――目の前にうっすら見える、光景。
 それは……クロウと怒りんぼ殿下が、地面を転がりながら殴り合いをしている光景だったのだ。

「なっ……ちょっ、な、なんで、まさか本当に暗殺を……!?」

 にしては激し過ぎる。
 いや、そもそも俺を放っておいてなんで殴り合いしてるんだよ!

 アンタ達試練はどうしたんだ、てか怒りんぼ殿下はなんで急にこんな事をしてるんだよ。さっきのクロウの言葉がそんなにヤバい発言だったのか。
 でも、獣人への最大の侮辱は「家畜」のはず。

 そもそもクロウは別に何も禁止用語は言ってないはずだ。
 セリフだって、ちょっとからかうレベルの可愛い物だったのに、どうして。

「や、やめろっ、試練中だろ!? 二人ともやめろってば!!」

 もうこれじゃ、試練を再開するどころじゃない。
 俺が何とかして二人を止めなければ。

 大きなオッサン二人が取っ組み合いのけんかをしている所になんて、正直足すらも突っ込みたくは無かったが……こうなってしまっては仕方ない。
 俺は息を大きく吸い込むと、二人を止めるために駆け寄った。









 
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