550 / 952
飽食王宮ペリディェーザ、愚かな獣と王の試練編
33.君のためなら俺は1
しおりを挟む◆
クロウは最近、寝るときには俺の胸に顔を引っ付けて、俺を抱き枕のように両足で挟み込むようにして寝る。
とはいえ、体格が違うのでクロウは体を曲げてエビみたいに丸まってたりするんだけども……今日は、そういう寝方とは少し違った。
「えーと……クロウさん? 何してるのかな?」
「ふごふご」
「フゴフゴ、じゃないでしょ。なんで俺のシャツの中に潜り込んでんのアンタ」
暗くたって、外の月明かりで何やってるかは丸見えなんだからな。
っつーか、解らなくても徐々に下から潜り込んでくれば誰だって分かるわい。
なんであからさまに変なことをしに来てるんだ。
つーか髪の毛がくすぐったい、やめろっ。
「んゴ。ツカサ、手で押さえると進めないぞ」
「進ませねーってんだよ! いきなり何っ、つーかもう寝るんじゃないの!?」
ベッドに入るなりこんなコトをしだして何を考えてるんだ、とシャツをぱっつんぱつんにしてるデカい頭を押し出そうとすると、熊の耳が服の中でもごもごと動く。
ぐううっ、そ、そんな可愛い動きで俺は誤魔化されないんだからな。
甘えさせるとは言ったけど、えっちなことをさせるとは言っとらん!
つーか今日はお互い疲れてるんだから寝ろ、と、俺は小声で怒りつつ、クロウの頭をシャツから追い出そうとしたのだが。
「……すと言った」
「え?」
「子熊のように甘やかすといった。甘やかして貰わないと困る」
「い、いやだから今まで一緒に寝て……」
「子熊はそんなものでは満足しないぞツカサ」
キリッとした声を出す前にシャツから出て行け。全然締まらん。
聞いてやるからシャツから出ろと言うと、ようやく熊おっさんは出て行った。うう、肌に息がかかってたから出て行った後が生温い。
「……で、子熊はどうやれば満足するんだよ」
オッサンが何言ってるんだっていうツッコミは、俺が「甘やかしてやる」と受諾した時にもう無効になっている。もし言えば、俺に「お前が良いと言ったんだ」とブーメランが帰ってくるのは間違いないからな……。
まあ、ブラックも似たような物なので本当に今更だ。
だけど今回はよくわからん。結局どうすれば満足なんだよ。
俺に馬乗りになっている熊のクロウに問いかけるような目を向けると、相手はムゥと声を漏らしてから、特に躊躇いも無くさらっと答えた。
「一般的には、あまえたがりの子熊は乳離れしても暫く母親の乳を吸いながら寝る」
「…………うん?」
「母親の、乳を、吸」
「何度も言わんでいいーっ! ちょっ、えっ、ま、待て、要するにその……クロウは……ソレをやりたい……って、こと……?」
恐怖なんだか恥ずかしさなんだか抗いたい何かの感情なのか、ともかくよく分からない衝動に顔が熱くなりながら再度問いかけると、クロウは頷く。
そりゃもう、一片の迷いも無く振り下ろすくらいの勢いで頷きやがったのだ。
…………。
ニーハイをビリビリにして大興奮してた時も思ったが、クロウは顔に似合わずかなり業の深いことをやりたがるよな……。いや、嗜好についてどうこういう気はないが。
まあでも、気持ちはわかる。俺だって男の子だもの。甘えたいと言えばママの胸だというのは痛いほど理解出来るし、俺だって女の子に「ツカサくん、甘えていいんだよ」なんてハート付きで誘われちゃったら、最早ダイブするしか選択肢はない。
だから、クロウやブラックにとっては「メス」である俺に、そういう思いを抱くのは理解出来るんだが……出来るんだけどさあ……。
「……男の俺がやっても、おっぱいも出ないしぺったんこだぞ……」
つーか毎回思うけど、ほんとによく俺をメス扱い出来るよなアンタら……。
そりゃ俺には誇れる筋肉もないし、高身長だらけのこの世界じゃ俺は平均どころか子供扱いで体格差が凄いけども。でも、俺マジで胸もないし顔もガキっぽいとは言われるが、普通に男なんだけどなぁ……。
メスの侍従服だって、本来なら胸の所でクロスした僅かな布におっぱいがたゆんと乗る事で超絶えっちな服になるのに、俺は男なので乳首隠し程度にしかならんし。
そんくらい男なのに……メス扱いされるんだよな。
「何を言う。オレはツカサだから吸いた……安心して甘えられるのだ。……オレが、安心して弱い所も曝け出せたツカサだからこそ……」
「う……」
な、なんだその真面目な声のトーンは。
急に真剣なトーンで話し掛けられたせいで、思わず喉で声が引っかかってしまう。そんな俺に、クロウは顔を近付けて来た。
……橙色の瞳が、ジッと俺を見つめる。
褐色の肌の中で、綺麗な瞳だけが月明かりに光っていて、何だか本当に不思議な存在に見つめられているみたいだ。
この世界じゃ当たり前に暮らしている種族の一人だけど……こういう、王宮みたいな非日常の場所で、月明かりにだけ照らされた相手を見ていると……なんだか、今のことが現実じゃないみたいで頭がふわふわしてくる。
別に、クロウの容姿が整ってるとかじゃないぞ。
そういう意味で顔が熱くなってるんじゃないし、ドキドキもしてないんだからな。
だから、その……。
「ツカサ、オレは……そういう子熊みたいに、お前に甘えてみたい……。それに、オレは今日頑張っただろう? だから……今晩くらいは、甘やかして欲しい……」
「う……」
「それに、どうせそろそろブラックが無理矢理引き剥がしてくるだろうしな」
「…………確かに……」
つい数時間前にクロウ以上の駄々っ子になったもんな、アイツ……。
そう考えると……これはクロウなりの譲歩なのかもしれない。そもそも弱っていたのは事実なんだし、自信はついても不安が消えないって訳じゃないんだよな。
でも、そうやっていつまでもウジウジしてても仕方ないって思ったから……クロウも、自分は自信がついたからって思ってキリをつけようとしてるんだ。
まだ本調子じゃないかも知れないけど、それでも男らしくいようとおもって。
……そんな覚悟があるんだとしたら、俺だってウダウダしてらんないよな。
クロウは優しいヤツなんだ。きっと、ブラックの事も考えての事のはず。
そんなヤツに独り立ちを強いているかも知れないんだから、俺だって覚悟ってヤツを見せなきゃならんだろう。俺だからこそ甘えられると言ったクロウのためにも。
「ツカサ……イヤか……?」
ああもう、そんな風に熊耳を伏せてほんのり悲しそうな顔をするなって。
わざとなのかもとは解っていても、そんな風にダメ押しされたらもう。
「……そ、それ以上の事はしないからな……」
なんか、顔が熱すぎて声が上手く出てこない。
だがそれを堪えてなんとか声を出すと……クロウの熊耳がピンと立った。
ぐううっ、だからそれずるいんだってば!
「ツカサ……! 嬉しいぞ、シャツをたくし上げてくれるんだな」
「そこまで指示する!? だーチクショウっ、ほ、ホントにこれだけだぞ!?」
「ムゥ、わかっている。早く早く」
「急かすな!」
ったく、誰のためにやると思ってんだ……。
もうちょっと覚悟する時間が欲しかったが、こういうのは躊躇っていると余計に恥ずかしさが増してくるものなのだ。こうなったら一気にやるしかない。
大体、服を脱がされたり脱ぐのを強要されたりなんて、前もあったんだ。
クロウにも恥ずかしいところを見られっぱなしなんだから、何も恥ずかしい所は無い胸を見られたって平気だろう。何を恥ずかしがってるんだ俺は。
そう頭の中で自分を落ち着かせながら、俺は息を深く吐きつつシャツを握る。
「首の所までたくしあげてくれ」
「……わ、わかってるよ……」
両手で握ったシャツを手の内に手繰り寄せて圧縮しながら、上へと動かす。
腹が見え、胸の下まで簡単に曝してしまった俺は、無意識に息を止めた。
……や、やっぱり恥ずかしい……。
何度見られようと、やっぱり自分の裸を曝すのは居た堪れなくなる。
相手はクロウだから恐怖や怯えはない。だけど、クロウもまたブラックと同じように俺を“そういう対象”として見ているって事を考えてしまって。だから……ベッドの上で自らシャツをたくし上げて見せつけるなんて、自分からヘンな事に誘ってるみたいで、なんかその……。
う、ううう、ええいもう、そんな事を考えてるから余計に恥ずかしくなるんだろ!
これ以上のえっちなことをされるよりマシなんだから、覚悟決めろって俺!
ここは、お、大人としてこう……キリッと……俺が懐で受け止めてやる的な男らしい感じを出せば、恥ずかしくないはず。よ……よし、いくぞ。
「ツカサ」
急かすように名前を呼ばれて、また顔の温度があがった。けれど、これ以上の遅延は死を招く。俺は出来るだけクロウから視線を外しながら、ぐっとシャツを上げた。
「っ……」
砂漠の国だというのに、何故か涼しい部屋。
そんな部屋であるせいか、急に外気に触れた腰から上が自分の生温かさに驚き、軽く反応してしまった。だがこれは俺のせいじゃない。
クロウがさっきシャツの中でフゴフゴ呼吸してたから、熱がこもってたんだ。
けど心配はない。クロウが再び近付いて来たら、そんな感覚も再び相手の呼吸の熱に埋もれてしまうだろう。だから、ヤるなら早くやってほしかった。
それなのに、クロウは上半身を露出させた俺をじっと見て来るだけで。
なんで何もしてこないんだと視線を再びクロウの方へ向けると……相手は俺の顔をじっと見ていたようで、驚いた俺にまたとんでもない事をお願いしてきた。
「ツカサの可愛い言葉で、吸っていいと言ってくれ」
「そっ……そんなことまで言わすの!?」
「……ウゥ……」
「わ、わかった分かった! 頼むからしょげるなってばもう!」
やっぱ絶対わざとやってるよなっ。絶対にわざと熊耳をぺそっと伏せて、悲しそうな雰囲気を見せて来てるよな!?
くそう、顔は相変わらずの無表情なのに、熊耳と纏う雰囲気で「悲しいクマァ……」みたいな感じを出してくるなんて卑怯だ。なんて卑怯な熊なんだ。
でも約束したのは俺だし……ぐ、ぐぬぬ……可愛いってなんだそれ……。
俺が知ってる可愛い感じの台詞を俺が言わなきゃ行けないって、どんな拷問だ。
しかし言わないとクロウはこの状態で居続けるだろうし……。
…………仕方ない……。
恥ずかしいが、こうなったらもう……。
「ツカサ、いいか?」
そう言われて、俺は視線だけでクロウを見ながらたくし上げたシャツを握り――――火が出るんじゃないかと思うくらい熱くなった顔を強張らせながら、言った。
「お……俺、の……おっぱぃ…………す、って……良い、よ……」
………………。
な、何を言ってるんだ俺は。なんだおっぱいって。
恥ずかし過ぎて頭の中をツッコミの言葉がぐるぐる回るが、しかし今はどうする事も出来ない。早くクロウに反応して欲しいが、けれど相手は押し黙って俺の胸をじぃっと見つめているだけで……あ、ああもう早くキモいでも何でもいいから言ってくれえ!
そんなに見つめられてると逃げ出したくなるんだよ。
やっぱドンビキされたんじゃないかって不安に…………あれ、なんだこの獣みたいな荒い息は。まさかこれ、クロウか?
自分の発言が恥ずかし過ぎてついまた視線を逸らしていた俺は、恐る恐る相手の顔を見ようと頭を動かす。
するとそこには、橙色の瞳をギラつかせて深呼吸をするクロウの姿が……。
「って、く、クロウちょっと待っ……」
「ツカサ……っ!」
「んぅっ、あ゛ぁっ!」
手で遮って待ってと言おうとしたのに、クロウは素早く俺の手を掴んで阻止すると、そのまま顔を近付けて俺の右乳首に躊躇いも無く唇を押し当てた。
あまりに唐突なその刺激を受け流す事も出来ず、俺は変な声を漏らしてしまう。
しかしクロウは何かのスイッチが入ってしまったのか、俺の事なんて気にせずに右の乳首に唇を押し付け、軽くちゅっと吸い付く。
そのうえ、何を思ったのか左の放っておかれた方にはでっかい手を置いて、平たい俺の胸をゆるく触るように揉んで来て……。
こ、こんなの、相手が誰だろうが体が反応して腰を浮かせてしまう。
つーか吸うって言ってそんなテクニカルに吸う奴があるか!
それに、子供がやるような胸の揉み方じゃなくて、上へ寄せるような感じの、なんかやらしい感じに手を動かして来るし……これは子熊の甘え方じゃないのか。
それなのに、右は、と、ともかく……左で存分に胸の感触を確かめてくるし……!
「クロ……っ、こ、これホントに子熊のっ、ぅ、うう……甘えかた、なの……!?」
こんな風に手で揉んで、吸うと言うよりも唇で何度もキスするみたいに乳首の所を弄って来るのは、大人のやることなんじゃないのか。
だとしたらやめて頂きたい。甘えるなら普通にしてよ頼むから……。
けれど、クロウは離れる気配などない。
変な声を出さないようにと堪える俺を一瞥して、クロウは軽く口を開き、そのまま俺の乳首から乳輪までまるごと口に含んでしまった。
「ダメっ、やっ、あ、あぁあっ! そ、そんな吸うなってば……!」
乳首を勃起させようとしているのか、クロウは執拗に乳首にキスをして来る。
ちゅっ、ちゅっ、と音がするたび軽めの刺激が襲ってきて、触られてないはずの下半身が反応してうごいてしまう。
今は、まだモジモジして我慢出来る程度だけど……密着されたままで微妙な刺激を与えられ続けると、こっちまでヤバい事になるかも知れない。
こ、これは寝るための「甘やかし」なのに、何故クロウはフルスロットルで俺の乳首を吸いつきに来てるんだよ、おかしいだろ、おかしいだろこれ!
「クロウ、こ、これホントに子熊がやることなのか……!?」
「そうだぞ。だから、ツカサも安心して眠ると良い」
こんなことされて寝れるかあ!!
……と突っ込みたいんだけど、でも声が変な声になるから何も言えなくて。
どう考えてもハメられたようにしか思えないのだが、しかしそれでも「ブラックに殴り込まれる前に甘やかして」と言ったクロウの健気さを無視できない。
でも、でもさあ、なんでこうなるんだよ。
うううう、こんなことなら安請け合いしなきゃよかったぁああ……。
→
※ツイッターで言うてた通りめちゃ遅くなりました_| ̄|○明け方
長くなりそうだったのでいったん切ります
10
お気に入りに追加
1,010
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です


性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる