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飽食王宮ペリディェーザ、愚かな獣と王の試練編
19.イメクラにすらなれない*
しおりを挟む「娼姫でも、たまにやってくれる所があるんだけどね。基本的には王族や貴族のクソ連中の接待用に手ごろなメスが“洗い女”ってのをやったりするんだ」
「アライメねえ……娼姫とすることが違うの?」
全裸のブラックに「僕の股の間においで」と手招きされたので、相手の股間の中心を見ないように目を逸らしながら素直に座る。
見知ったモノだが、何度見てもデカい凶器すぎて凝視したくないので許せ。
ともかくブラックの言葉を待っていると、相手は何やらニマニマした声で続けた。
「まあヤる事は一緒だよ。オスのお偉いさんを満足させればいいのさ。ただ、風呂場という場所だから、洗い女とのセックスはダメってのが暗黙の了解だけど」
「えっダメなのか!? この世界の奴らならサックリやりそうなのに」
「あくまで風呂場での接待用だからね。それに、洗い女ってのは要するに“肌を曝しても問題ないメス”だ。そんな相手に熱を上げたら、好色貴族呼ばわりまっしぐらだよ。まあ、後で部屋に呼ぶ事は有るかも知れないけど」
一瞬どういう意味なんだろうと考えてしまったが、なんとなく理解出来る。
要するに、お殿様と貴族は同じなのだ。
その人の地位と「種」には価値があるから滅多な人とは遊ばせられないし、万が一身分が釣り合わない相手と契ってしまったら、一族全体に波紋が及ぶ。
だから、遊ぶにしてもえっちはしないように気を付けてるのだろう。
この世界じゃ予想外の御落胤とかはほとんど気にしなくて良さそうだけど、それでもどこで燃え上がるか分かったもんじゃないしなあ。
それに、なんでベッドは良くて風呂場はだめなのか。そういうのも形式ってのばあるのか? 貴族や王族のしきたりってのはよくわからん。
「じゃあ……とりあえず風呂場でスケベな事はされないってことだな」
「洗い女はスケベな事をするんだけどね。あっ、でも僕達は恋人同士だから、セックスしていいことにしようねツカサ君」
「その追加要素の情報はいらん!!」
ついツッコミを入れてしまったが、そもそも今の話は今の俺の状況とは全然関係が無かったな。いや「王様ごっこ」とやらのイメクラプレイには必要なんだろうけど。
「じゃ、さっそく気持ち良くして貰おうかな~。まずは……僕のペニスに挨拶して」
「は?」
「んも~。ダメダメツカサ君、僕は今王様役なんだよ? その王様の子種を出すためのペニスなんだから、ちゃんと敬ってくれないとぉ」
そう言いながら、俺の前で軽く腰を動かして臨戦態勢のナニカを振るブラック。
大股開きで何をしとるんじゃと言いたかったが、プレイに水を差したら余計にヤバい事になりそうで言えない。それに、いくら視線を外そうとしても、ブラックの足の間に座っている自分の視界の端には、きっちりブラックのブツが映ってしまっていた。
…………このまま目を背けていても、事は進まない。
ぎこちなく視線を戻して現実に真正面から向き合ったが、しかしコレを「敬う」とは、どうしたらいいのだろうか。三つ指立てて頭を下げたらいいのかな。
「……う、敬うってどうすりゃいいんだよ……」
「立派な人には、それ相応の態度で媚びなきゃ。ほら、ツカサ君……僕のペニスにちゃんと媚びて触れてみて?」
「ぐ……」
確かに、相手を気持ち良くさせる方法は行動だけじゃないけど。
でも褒めて媚びるったってどうすりゃいいんだよ。
ええと……褒める……で良いんだろうか。シャクだけど褒めてみるか。
「お……おっきい、です……」
「うはっ、た、たまんな……ツカサ君は、そういう褒め言葉が好きなんだねぇっ」
「えっ!? い、いや違」
「でも、相手が王様の時はもっと媚びないと。お慈悲を下さいとか、ご立派様を素敵だと褒めたりとか」
ええ……今でもかなり恥ずかしいのに、これ以上頑張れってのかよ。
でもお慈悲とか何とかって、いかにも身分が高い人が好きそうな感じだよな。俺も殿様だったらそういう台詞を聞くとヤバいのかもしれない。
……ってか、俺こんな場面でそういう言葉を使うのって初めてなんだけど……。
いや、でも、これも一応勉強ではあるんだよな。
ブラックは王様役なんだから、一応は俺に“相手とのえっちから逃れる方法”ってのを教えてくれてるんだ。目の前のデカブツは臨戦態勢なのに、それでも俺に早く触れだのと言ってこないんだもんな。
いつもは俺の頬に押し付けてでも「気持ち良くして」とねだってくる相手が我慢しているんだから、俺もちゃんとやらないとな……は、恥ずかしいけど……ロールプレイをやってみよう。……じ、時代劇をやってるとでも思えばいいんだ。
目の前で小さく動くブラックのモノに気圧されて唾を飲み込んだが、俺も覚悟を決めて精一杯しおらしい洗い女とやらを演じようと、全力で媚びてみた。
「……こ、こんなに、ご立派……な、ものを見たのは……初めて、です……。どうか、私めに、お慈悲、を、下さい……」
…………う、ううう、やっぱり恥ずかしいんだけど……!
他の人が言う分には良いんだけど、やっぱり自分が喋るとなると物凄く似合わない感じがして、その場からすぐに逃げ出したくなってくる。
こんなんじゃブラックだって笑うんじゃないのか。
じわじわ顔が熱くなってきて、目を泳がせながらブラックを視線だけで仰ぐと。
「ふっ、ふへ、そ、そんな感じ……! う、初々しいのとか、本当興奮しちゃう……いや初めて感出したら余計にクソ貴族どもが興味を持つからダメだからね!? 今のは僕だけにしてよねツカサ君っ。ああもうツカサ君のせいで勃起が止まらないわ、本当ツカサ君のせいで更に勃起しちゃったんだから責任とってよねっ」
「そんなお前のさじ加減で責任を負わされましても!?」
「ハァッ、はぁあっ、ま、まあ媚びは続けるとして……こ、こ、今度、うへっ、今度は、僕のペニスをツカサ君の体で気持ち良くしてもらおうかなっ」
段々とブラックがヤバげな興奮顔になって来たが、それでも理性はまだ残っているようだ。いつもと比べると我慢してて偉いぞ、となるが、いつ爆発するか分からなくてちょっと怖い。頼むから勉強って体を忘れないでくれよ。
ま、まあ、体を使うって言ってもこれは「後ろを使わずに済む方法」なんだし、手コキとかなら何度もやってるから恥ずかしくてもちゃんと出来るぞ。
目の前にデカブツがあるのは慣れないけど……でも、一発抜かせばブラックだって少しは冷静になるだろうし……こうなったらどんと来いってんだ。
さあ何をする、と意気込んだ俺だったが。
「じゃあ……僕の体をツカサ君の体で洗いながら、ペニスを気持ち良くして貰っちゃおうかなぁ! ふっ、ふひっ、ほ、ほらちゃんと体に泡をつけてねっ」
…………ん?
体で体を?
俺の体にしっかり泡を付けて?
……って、ええとそれ、なんかどっかで聞いた事があるような……何かこう、風呂でビニールマットを使うタイプの職業で聞いた事が……。
「そ、それ、ホントに俺の貞操の危機を救ってくれるヤツ……?」
「ツカサ君の言い方次第かな~。でも、ツカサ君を見初めるような相手なら、確実にキミの体に興味を持ってるからねえ。ツカサ君の柔らかい体にいっぱいペニスを擦られて、そのうえツカサ君の可愛いおちんちんをペニスに押し付けられたら確実に一発は出るからやっといて損は無いと思うよ!」
「頼むからへんな事をサラサラ力説しないで……」
何故か言われた俺の方が恥ずかしくて死にたくなるが、もう仕方ない。
っていうかお前は俺がそういう事を他人とやっても気にしないのか。器がデカいのか色情狂がこの世界の常だからなのかもう分かんなくなってきたぞ。
……まあ、浮気すると思われてないのは、嬉しい事なんだろうけど。
俺だってちゃんと、その……ブラックとしか、こういうことしたくないと、思うし。
だから逆にノーガードな感じなのかなと考えると、また恥ずかしさが込み上げてくるような気がしたので、必死にその考えを散らすと俺は石鹸っぽいものを手に取った。
とにかく今は勉強、身を守るためにえっちな事をするのだ。
何か本末転倒な考えのような気もするが、非力な俺にはこれしか手が無い。
恥ずかしさをかき消すように、ブラックの言った通り体を泡だらけにすると、改めて相手に向き直る。ずっと大股を広げて待っていたブラックは、そんな俺に「おいで」と言わんばかりに両手も広げて見せた。
「…………」
ほんと、その……見てくれだけは、俺なんて足元にも及ばないほど格好いいから、ズルいというか何と言うか……。
筋肉が適度についた太く逞しい腕や足に、厚い胸板。腹筋はバキバキに割れてると言うほどでもないが、起伏があって逆に生々しい強さを思わせる。首だってがっしり太くて、さっきから唾を飲み込むたびに動く喉仏が雄々しい。
顎も太い眉も昔の映画俳優みたいに男らしくて、水気に塗れたうねうねの赤い髪も普段よりもっと艶めいてて……これでだらしない顔をしてヨダレを垂らしてなければ、本当にどこに出しても恥ずかしくない美丈夫って感じだった。
――――今更だけど、俺がブラックと恋人同士なんて凄い話だよな。
……王様とか貴族とかだって、俺が普通に生きていたら一生出逢わなかっただろう存在だけど、ブラックだって充分その範疇だと思う。
もし俺達が普通に現代の日本に居たとしても、こうなる事は無かったはずだ。
だって、見た目からして住む世界が違い過ぎるもんな。ブラックは顔一つで女も男もイチコロだろうし、平々凡々な俺はそんなブラックに嫉妬こそすれこんな風になる事は望まない。身分が違えば、お互い視界にすら入らなかっただろう。
そう思うと、嬉しそうに興奮しているブラックの姿に妙にドキドキしてきて、俺は胸元にないはずの物を思わず握り締めてしまった。
こ、こんな時に急に何を考えてるんだ俺は……。
「ツカサ君はやくはやくぅ」
「わ、わか……う、ええと……お待たせいたしました……?」
ちゃんと体を泡だらけにして用意してしまった自分が今になって恥ずかしく思えて来たが、もうここまで来たらヤケだ。
イメクラプレイも忘れなかった俺にブラックは満足げな笑みを浮かべると、泡だらけの俺の体を抱き寄せて自分の体にぴったりとくっつけた。
裸になってるせいで、ブラックの体の厚みや硬さがダイレクトに伝わってくる。
体毛の感覚も筋肉の起伏も大人の指も全部が俺の肌に刺激を送って来て、体が勝手に震えた。抱き着かれてるだけなのに、なんだか、体が熱くなってくる。
そんな俺に口角を上げたブラックは、口に軽いキスをして囁いて来た。
「じゃあ、最初は背中を洗って貰おうかな……ふ、ふふ……」
低くて渋い声に、耳が痺れる。
立ち竦む俺の足に興奮し切ったデカブツを押し付けてるってのに、それを分かっていても俺は何故かお腹の奥がきゅうっとなってしまって、自分の股間まで大変な事になりそうな焦りを覚えた。
こ、こんなことで興奮してるなんて、あんまりだ。
いや、最近忙しくて何もされてなかったから、だからまた体がゼロに逆戻りして敏感になってしまっているだけなんだ。俺の体は異世界じゃ不死なんだから仕方ない。
だ、だから、これだっておさまる。治まるはず。
ともかく、ブラックの言う通り早く背中を洗おう。別に上半身を押し付けるだけだし、それなら何ともないはず。早くやってしまおう。
すんなり介抱してくれた相手から一度離れると、俺は背後に回って、まずはブラックの広い背中にお湯を掛けた。……そうして、もう一度念入りに泡を纏って。
「……じゃ、じゃあ……洗……ます……」
「ふへへ、し、しっかり泡立ててねえ」
ぴたりと背中に上半身をくっつける。
他人の肌の質感とぬくもりが再び伝わって来て、俺は無意識に体を動かしてしまう。だけど、立ち止まってはいられない。ブラックに言われた通り、広い大人の背中に体を押し付けて、出来るだけゆっくりと上下に体を動かした。
「っ……!」
腰が、びくっと動いてしまう。
こんな事で何故と思うが、必要以上に敏感になってしまっているらしい俺の体は、他人の肌に触れる刺激のせいか既に乳首を勃たせてしまっていた。
そのせいで、硬い背中に体を擦りつけると乳首がぎゅうっと押し潰され、上下に動く度に腰が反応してしまっているのだ。
「あぁ~、ツカサ君の全身洗い気持ち良いなぁ~。横っ腹もよろしくねっ」
「……ぅ、は、はい……」
片腕を上げて、俺はブラックの脇辺りから横っ腹までを再び体で洗う。
…………う、うう……脇のくぼみの所とか、胸の真ん中じゃ届かなくて、どうしても乳首があたる感じで体を動かさなきゃいけなくて、きつい……。
しかも相手が座ってるせいで、背中や横っ腹の下の方を洗うとなると、俺も必然的に足を大きく開いて力を入れて屈伸運動みたいにしなきゃ行けなくて、そんなことをしたら変にお腹と股間に力が入っちまって……。
「あは……つ、ツカサ君のちっちゃな乳首がコリコリ当たるの気持ち良いなぁ……。右も左も、ちゃんと泡立ててねっ。……ホントは寝転がって、ツカサ君のムチムチ太腿で腕も泡立てて欲しかったんだけど、今日は石の床だし仕方ないね」
ぎゃあっ、ほ、ほんとにそれ風俗のヤツじゃねーか!
やっぱこれアレじゃん、ソープランドってヤツのじゃんか!
なんでそういうスケベに関してはヤケに進んでんだよこの世界、いや、泡姫様は昔から不変の存在なのか。もしかして昔もこういうのはあったのか!?
ああもう分からん、っていうかもういい、何かヘンになってる。敏感になってるせいで、覚えのある感覚が来ようとしているっ。
俺の体が勘違いを起こす前に、なんとかブラックの体を洗い終わらないと。
でも、ブラックの横っ腹って妙に硬くて、起伏のある部分に当たると押し潰されてる乳首が余計な反応を受け取ってしまうと言うか……!
「も、もういいよな……背中も横も泡だらけだし……」
「そうだね。じゃあ満を持して前を洗って貰おうかなっ」
…………そうだね。当然そうなりますよねえ……。
ああでも始めると言った手前もう戻りようも無い。だったら、もう早く終わらせよう。
そう思い再びブラックの真正面に立った俺に、ブラックはニヤついた視線をじっくり向けると、満足げに口を歪めた。
「ツカサ君も、僕の背中で乳首をいじめて気持ち良かったみたいだねえ。ふふ……ちっちゃなおちんちんが、半勃ちでヒクヒクしてる」
「そっ、それは……っ」
慌てて隠そうとするが、両腕を取られて広げられる。
足を閉じようとしても、股の間まで石鹸水が入ってしまったせいでつるつると滑ってしまい、自分の急所を更に追い詰めることにしかならなかった。
そんな俺の無様な姿をブラックは楽しそうに見ながら、菫色の瞳で俺の顔を覗く。
「僕の体で乳首を扱いただけで、ツカサ君は興奮しちゃうんだね。だけど、これだけで子供おちんちんをヒクヒクさせちゃうなんて……ツカサ君って本当にいやらしい事が大好きな淫乱なんだなぁ……。これじゃ、他のオスに簡単に襲われちゃうよ?」
「だっ、だって……っ、こんなの、アンタが……っ」
アンタがさせるから。
……アンタと、してるから。
そう言いたいけど、恥ずかしくて言えない。
だけど俺の言葉はもうほぼ伝わってしまっているのか、ブラックは興奮した山賊のような笑みと嬉しさを混ぜたような、おおよそ美しいとは言えない歪んだ笑顔で俺の事を見やると、俺のモノを自分のデカブツでつんつんとつつきはじめた。
「そ、そうだねっ、ふ、ふへっ、つ、ツカサ君は僕とえっちな事してるからっ……はっ、はぁっ、ははっあははっ、僕の体で興奮したからっ、おちんちんを勃起させちゃったんだよねえっ! ああっ、ほら、どんどん硬くなるねえっ僕のペニスでつんつんされて、恥ずかしいけど気持ち良いんだもんねえっ」
「っ、や……も、もうばかっ、やだそれ、ヤダってぇ……!」
言われなくたって、自分の体の変化は自分でよくわかる。
女の子なら隠せるのかもしれない。羨ましい。でも、俺は男でしか無くて、ブラックのモノを擦りつけられるたびに、快楽に弱すぎる情けない俺の分身はもどかしい刺激にどんどん硬さを増して行って。
我慢しているはずなのに、あんな簡単な刺激だけなのに、もう取り返しがつかないところまで……興奮してしまっていた。
「あはっ、ほ、ほぉらもう完全に勃起しちゃったっ。ちっちゃくても一生懸命ヒクヒクして主張してるね! まだ全然大人になってないおちんちんなのに、大人みたいに勃起してセックスしたがってるなんて、本当にツカサ君はいやらしいんだから……」
「う、うぅ……っ! アンタ、がっ……アンタが、へ、変な事する、から……っ」
言葉尻のみならずもう全身からハートマークが散ってそうなほど上機嫌なブラックは、俺が反論しようとしても聞きもしない。
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だけどブラックはそんな俺の姿すら楽しいのか、愉悦満面といった蕩け顔をしつつ改めて俺に命令して来た。
「じゃあ、最後に僕の前の方を念入りに洗って貰おうかな……。ああ、でももしツカサ君が気持ち良過ぎてイッちゃったら……ちゃんと洗えなかったバツとして、今度は僕がツカサ君をすみずみまで洗っちゃうから、覚悟してねぇ……!」
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尻肉が揺れるたびに、ブラックの手が掴んで来るたびに、勝手に体が反応して俺のモノも震えているような感じがした。
「僕もツカサ君の背中とお尻をちゃんと洗ってあげるから……ほら、動いて」
「ぅ……あっ、あぁ……っん、んぅう……っ」
こうなったらもう、やるしかない。
相手の首に手を回すように言われ、素直に従いながら体を動かす。
だけど乳首への刺激を避けることは許されなくて、俺は自分の乳首を散々相手の体に擦り付けてしまう事になってしまった。
「あぁ~、ツカサ君の元気な乳首が気持ち良い~……ほらほら、もっと僕の乳首にも擦りつけていいんだよぉツカサ君……ふっ、ふふっ、あははっほらあもっと僕の乳首で気持ち良くなって良いんだよ? ああでも、そろそろツカサ君も乳首を弄るだけでイッちゃう体になっちゃうかもねえ」
「やっ、だ……そんな、そんなのっ、ぅ、んっ、ぁ、あ、ぅ……っ!」
「じゃあそうならないように、乳首の刺激に慣れないとねえ。ほらほら、もっと体を動かして、僕の乳首に押し付けてコリコリして?」
尻を揉まれるせいで、腰がビクビクと反応してしまう。
それだけでもつらいのに、ブラックの乳首に自分の立った乳首をひっつけられて、今まで感じた事のない刺激を感じてしまって、俺はどんどん追い詰められていく。
こんな、乳首でこんなこと、したことない。
いつもブラックに触られてるだけで、それだけでもお腹がぎゅってなるのに、自分で硬い所に乳首押し付けて、ぶ、ブラックの乳首で、俺、ち……乳首、気持ち良くして、こんな……こんなの……っ。
「あっ、っ、や……もっ、やらっ、これもうっ、や……許し、ぇ……っ」
「ふ、ふひひっ……は、恥ずかしい? でもなあ、ツカサ君は恥ずかしい事をされると感じちゃう淫乱だからなあ! 本当は、もっと乳首を弄ってイきたいんじゃないの? メスらしい敏感乳首になりたいんだよね?」
違う、と首を振っても、ブラックは俺を離してくれない。
それどころか、その、お尻を掴んだ指を、谷間に潜り込ませてきて。
「っああぁ! やらっ、そ、そこまだっ、指や、ぁああ!」
「ツカサ君たらおませさんだなぁ、僕はツカサ君のお尻を掴んでいたいから、深く握りこめるように指を食い込ませただけなのに……もしかして、もう指で中をぐちゃぐちゃに掻き回されたくなっちゃったの?」
「ち、ちが、ぁっ、も、もうこれやだぁあ……っ!」
こんなことしてたら、本当に乳首がおかしくなる。
恥ずかしい事してるのに、乳首ばっかり刺激されて、それだけじゃなくお尻まで何度も揉まれて、気持ち良いのが混ざるみたいで怖い。
ブラックが言うみたいに、本当に乳首を弄っただけでヘンになるようになっちゃう。
そんなのイヤだ。俺、お、男、なのに、そんなの……っ。
「もう胸も腰も、昔よりむにむになっちゃってるのに、ホントにツカサ君ったら可愛いなぁ……。そんなに乳首で勝手に感じちゃうのイヤ? ふ、ふふ……じゃあ……他に気持ち良くなれるとこ、知ってるよね? ソコをこすって一緒に気持ち良くなろうか」
「…………っ、うぅ……」
そんなのもう、一つしかない。
でもどうすればいいんだと鼻を啜った俺に、ブラックは優しげに微笑むと泡だらけの俺の体を軽々と持ち上げ、少し閉じた膝の上に俺を乗せた。
だけど、その乗せ方はいつもとは違う……俺の足を開かせて、ど、どこもかしこもをピッタリとくっつけるみたいな向き合った座らせ方で……。
「ほら、この座り方なら、ツカサ君の子供おちんちんと僕のペニスの先端がピッタリとひっつくだろう? だから……ツカサ君も、ちゃんと洗えるよね?」
「っ……、……っ、ん……んぅっ……」
どくどくしてる。俺のじゃないモノの動きが伝わってくる。
ぴったりくっついた先端の所がじわじわもどかしくて、腰を動かしたくてたまらない。だけど、なけなしの理性がそれを止めている。
恥ずかしいのに、爪先立ちで力を籠めた下腹部は、もう何かを期待して小さく痙攣をしてしまっていた。そんなの、わかりたくもないのに。
「さあ、動かして……僕がツカサ君のおちんちんも掴んでてあげるから、一緒に僕の手で泡手コキして精液ぴゅっぴゅって出そうね」
嬉しそうに語尾が上がるブラックの声に、心臓がドキドキして締め付けられる。
変な事を言われてるのに、もう頭がぼーっとして、ブラックの嬉しそうな言葉だけが俺の気持ちすら舞い上がらせて、何が何だかわからなくなってくる。
湯気の水滴が体を伝って、それすら乳首に当たるとつらくて。
軽く握られている手と相手のおちんちんの感触が、もどかしくて。
だからもう、俺は。
「っ、あ……あ、ぅ、うんっ、んっ、ぁ、や……っ、っあぁ、あ、っ……っ!」
「はっ、ハァッ、はっ、ははっ、い、いいよっ、ツカサ君いいよぉっ! 僕も手を動かして応援してあげるねっ!」
「やっ、あぁあ!? あ゛っ、らめっ、ひっ、う、動いぇ、う、のにっ……!」
イヤだ、う、動かさないでっ、手を動かしたら我慢出来ない、もう出ちゃう。
ぬちゅぬちゅ音がしてて、それまで耳をぞわぞわさせてるのに。なのに、そんな風に手を動かされたら無理、すぐイくの恥ずかしいのにそんなのやだ……!
「あは……が、がっ、頑張ってるツカサ君に、ご褒美あげるね……っ!」
「な……あ゛っ!? ひぐっ、う゛、ぁ゛、あああ!」
う、後ろ、入っで来っ、あ゛、あぁああ!
やだ、どっちもするのやだぁあっ!
「キスもあげるね……」
「ん゛ぅぅっ! ん゛ぐっ、ふ、ぅ゛、う゛ぅう゛う゛……!!」
苦しい、お、おちんちんと、おしりと、口の中でもう分からなくなってくる。
いっぱい入って来て、こすられて。
気持ち良くて苦しくて、体が痺れてびくびくして、もう、俺、こんな……っ――
「ツカサ君、最近セックスしてなかったから薬飲んでないよね? ふっ、ふふっ、ふはははっ! じゃ、じゃあ……今日は思いっきり、ツカサ君を犯しまくって、いっぱい精液出して元気にしてあげるねっ」
なんて言われたか、解らない。
もう、口の中を舐め回されて、おちんちんをいっぱい扱かれて、お尻のナカの一番触られたらイヤなとこを指でぐりぐりされてるのを感じるので精いっぱいで。
全部気持ち良くて、頭の中が真っ白になった。
→
※ツイッタで言ってましたがまた遅れました(;´Д`)スミマセン
エロは毎回長くなりますね…今回も長くなります…
次はブラック視点です。ええ挿れてるだけです。
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