異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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聖獣王国ベーマス、暗雲を食む巨獣の王編

3.心配し過ぎも気の病

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   ◆



 クーちゃんの家は、一言で言えば芸術家の家だ。

 イタリア人のお父さんは宗教画などの壁画修復士で、日本人のお母さんはかなり腕の立つメイクアップアーティスト。その二人の子供となると、そりゃまあ芸術に強い感じの子が生まれたっておかしくない。

 元々はイタリアの南部に住んでいたそうなのだが、中学校三年生くらいに日本へと引っ越してきたらしい。クーちゃんのお父さんの話によると、どこかのでっかい壁画の修復を行う為なのだそうだが、まあとにかく凄いよな。

 そんでもって夫婦ともに芸術好きで漫画も好きだから、クーちゃんもすんなりとエロ漫画を受け入れてしまい、俺達と悪友になってしまったのだ。
 いや偶然クーちゃんにエロ画像交換会を見つかった俺達も悪いんだが、それでも、相手のしっかりした家と庶民の俺達の生活を比べると、いつもなんとなく別世界の人みたいな感じがして、クーちゃんのご両親に会うのはちょっと緊張した。

 クーちゃんはお母さんと似てるけど、でもお母さんも笑顔美人なんだよなぁ。
 華やかな感じじゃないけど滲み出る魅力っていうか優しさって言うか……そして、スタイルも良い。イタリアンなお父さんと並ぶと、西洋と東洋の美って感じだった。

 ……俺の両親を思うと、なぜこうも人間には個人差があるのかと悲しくなってしまうが、まあ……それはヒロの家もそうだしな……今更だ……俺や尾井川の家が、標準なのだ。きっとそうだ。そう思わせてくれ。

 …………閑話休題。

 ともかく、そんなご両親に車で迎えに来て貰って緊張しながら送って頂いた俺は、家に帰るなりヒロとシベに留守電を入れた。尾井川はキーホルダーで俺が今どこに居るかってのは分かるんだけど、二人はそうじゃないからな。
 つい先日先輩達に襲われたのもあって、この二人にも心配を掛けないように「無事家に帰れた」と報告しておく必要があったのだ。

 ……未だにSNSとか使ってないから留守電なんだが、まあ大丈夫だろう。
 そもそも「連絡しろ」と言ったのはシベの方だしな。留守電なら相手が何をしていても邪魔をしないだろうから、後で聞いてくれるだろう。
 そんな事を思いつつ、まだ父さんも母さんも帰って来ていない家でテレビを見たり、おやつをぼりぼり貪りながら寛いだりしてだらだらしていたのだが――――不意に、着信音と共にスマホが震えだした。

「おっ? 電話……ヒロからか」

 即座に電話に出ると、すぐに「あっ、ぁ、あのっ、も、もし、もし……」などと、いつもの吃音癖が特徴的な声が聞こえてきた。

「どしたヒロ。っていうか、今電話しても大丈夫なのか?」

 今日は用事で休みだっただろう、と心配すると、ヒロはどもりながら答えた。

『う、うん……今は、だ、大丈夫、だから……』
「そっか……んでどうした? あっ、もしかしてご両親に返事貰えた?」

 問いかけると、数秒間が有って。
 それから、ヒロは沈んだ声でボソリと呟いた。

『……人様に、迷惑かけてるから……ダメだって……』
「そんな……」
『…………いつも……いつもそんなのばっかり……ぼく……ぼく、は……っ』

 ヒロの声が、泣きそうに歪む。
 もしかして何か言われたんだろうか。でも、優しかったヒロのお母さんが酷いことを言うはずがない。だとしたら、再婚したと言う父親の方か。
 そちらが、何かを言ったのか。でも、そんなことを聞けばヒロが「ダメ」と言われた事を思い出してもっと悲しむかも知れない。

 しかし、この状態はさすがに放っておけないよ。何か聞かなくちゃ。
 もどかしくて、俺は立ち上がりヒロに問いかけた。

「ヒロ、どうした。今どこにいる? メシとかちゃんと食ったのか?」
『ぅっ……ひぐ……た、食べてない……』
「どこに居るんだよ、家なのか?」
『う゛ぅ……』
「俺、迎えに行こうか?」

 ヒロが泣いているので心配になってつい用意をしようと急いて自室に移動するが、相手はそんな俺の挙動を察したのか慌てたような声を出した。

『あっ、あっ! だ、大丈夫っ、あっ、その……ぼく……今、謹慎中だから……たぶんつーちゃんが来てくれても、あ、会えない……し……』
「謹慎中!? なんだよそれ、あっ、もしかしてヒロが先輩達を殴ったので!? いやそれなら俺に責任があるだろ! ちょっと待ってろ、俺がすぐに弁解して……」
『だっ、大丈夫! 大丈夫だから! あの、それは……なんとかなるから……だけど、その……たぶん、家に来ると……つーちゃんに迷惑、かかるから……』
「そんな……俺の方がヒロに迷惑かけてるのに……」

 何故そのことをヒロの両親は理解してくれないのだろうかと眉根を寄せると、ヒロは少しだけ落ち着いたらしくて薄く笑うような音が聞こえた。

『つーちゃん、ありがと……。たぶん、休み明けには学校に行けるから……』
「ホントだな? 大丈夫なんだな?」
『うん……あ、でも……わがままを言っていいなら……毎日、つーちゃんの声が聴きたいな……一人っきりだから、寂しくて……』
「そのくらい何べんでも聞かせてやるよ! その代わり、ヒロもつらかったら遠慮なく言うんだぞ? 来て欲しい時はちゃんと言え、絶対かけつけるから」
『ぁ……あっ、あり、がと……つ……つーちゃん……っ』

 嬉しそうに言うヒロは、もう泣いていないようだ。
 そのことが解かってホッとしつつ、俺はヒロとの電話を終えた。

 ……しかし、ヒロの事を考えるとどうにも心配で。

「大丈夫かな……ヒロ……」

 出来れば今すぐにでも駆けつけたいが、しかし考えなしにそんな事をしたらヒロに迷惑がかかるかもしれない。

 ヒロの家は、夫婦そろってパーティーに行くようなハイソな家だ。俺はヒロの両親がどんな仕事をしているのか知らないが、それでもあの家や両親の話を聞けば、地位の有る存在なのは間違いないと確信できる。
 そういう家なら、尚更俺みたいな庶民が近付くのは嫌がられるかもしれない。
 特に、今のヒロは謹慎中なのだ。
 そこに俺がホイホイ出向いたら、またヒロが怒られかねない。俺が騒ぎ立てたせいでヒロに迷惑が掛かるなんて、絶対にイヤだった。

「…………こういう時、どうすりゃいいんだろ……」

 程度は違うが、同じ金持ちであるだろうシベに聞けば分かるかな。
 だけど、相手は今用事を済ませている真っ最中かも知れない。邪魔したら悪いし、ああでもシベだってダチなんだから、逆に悩んでいる方がイヤかも知れないし……色々考えるともうどうしていいのか分からない。

 ああどうしよう。
 明日は俺もアッチの世界に跳んじゃうし、こんなモヤモヤした状態で異世界入りをしてもヒロが気になってどうしようもないよ。かといって、ヒロを誰かに任せるってのも難しいだろうし……でも、会いに行ったってな……。

「……なんか、こういう時って無力だな……俺って……」

 両親に話しても、こればかりはどうすることも出来ないだろう。
 人を救い出そうと思っても、庶民の一般人でしかない俺には待つ事しか出来ない。こうして俺が迷っている間にもヒロが心細くなっていないかと思うと、今回の件の原因とも言える俺がこうしてのんびりしていることが悪い事のように感じて来る。

 つーかそれを言えば、そもそも俺はクーちゃんや尾井川達をずっと心配させているワケで、そんな俺が他人の心配なんてしている場合勝手なるワケで……。
 あぁあ……俺がこう……強くてカッコよくて、ブラッ……いや、あの、ともかくすっごく強いヤツだったら、こんな悩みなんて吹き飛んじまうのに!

 どーしてこう、俺には体力も筋力もないんだ……。

「はぁ……やっぱこう……誰かに弟子入りでもした方が良いのかなぁ」

 部活とはいかずとも、ジムとかボクシングだとか……。
 せっかく俺の「神隠し」の噂も他の事件とかで風化して来て普通の生活が出来そうになってるんだから、この機会に考えてみるのもアリだよな。

 とはいえ、その前にあの先輩達のことをどうにかしなきゃいけないんだが。

 ……うーん……シベにもこの前の一件は伝わってるんだけど、どうなるのやら。
 やっぱりこれも俺は蚊帳の外なんだよなあ。やっぱ俺、頼りないのかな……。

「お菓子の匂い、とか……させてる場合じゃないんだけどなぁ……」

 クーちゃんに「女の子」だとからかわれたが、今の俺は完全に守って貰う側で、そう笑われても仕方がない。女の子やか弱い男の子なら別に良いけど、俺はそうじゃなくいっぱしの高校生男子なのだ。自分の身を自分で守れるのが当然のオトコなのだ。
 だから、こんな状態は非常に不甲斐ない。

 やっぱり……母さんにオネダリして格闘技でも習った方がいいのでは……。







「……で、そうは思ったけどやっぱりその“ヒロ”とか言う変な奴が心配で、ここに来る前に一回家の前まで寄って来たって?」
「うん……」
「ダチが心配すんなって言ってんだから信用してやれよ過保護な母親かお前は? これだからお前はメスだメスだって言われんだよ母性より父性育てろ」
「矢継ぎ早に毒舌吐き出さんといて!!」

 電話の日から翌日。そして白い空間に来て、数分。
 俺がいつもより荷物を増やしてやって来た事に訝しげな目を向けたキュウマが、俺の今までの話を聞いて来た。なので、俺は今までのことを説明してやっていたのだが、それを聞き終わったキュウマの第一声がコレだ。

 酷い。相変わらず酷い。
 そらまあ心配し過ぎだとは俺も思うけどさ、メス呼ばわりはやめてくれ。例えアッチの世界では性別的にメスでも、俺は男だ。雄ってヤツなんだ。
 それなのにこんなグサグサと刺さるコトを言うなんて、キュウマはなんて奴なんだ。
 こんな舌鋒鋭い神様に管理されているなんて知れたら、住民の一万人くらいは泣いちゃうんじゃないだろうか。俺は今泣きたい。

「はーっ……ったく、お前もホント落ち着かんな……。こっちの世界でも毎回酷い事件に巻き込まれてるってのに、お前は事件を呼び込む体質か何かなのか?」
「そんなことは今まで生きて来て無かったと記憶しておりますが……」
「うーん……まあでも、金持ちがいる学校通って、金持ちと仲良くしてんだろ? それならまあ巻き込まれるもんなのかも知れんな」
「キュウマは、普通の高校だったのか?」

 そう言えば、キュウマの親を探すとは言ったけどキュウマの身の上話は聞いた事が無かったな。今はバタバタしててまだ探せても居ないけど、どこの高校に通っていたかを知れば容易に両親も見つかりそうな気がする。
 先程突かれた事も忘れて問いかける俺に、キュウマは何とも言えない表情で目を細めて眼鏡を直すと、ふうと息を吐いた。

「……俺は商業系の公立だったからな。金持ちとは無縁だ……というか、別に誰かと仲が良かったワケでも無いから、あまり記憶は無い」

 それは……簡単に言うと、友達が居なかったということなのでは。
 ……あまり深く聞かない方がいいのかな?

「えーと……あ、あとで高校の名前教えてくれよな!」
「今露骨に俺を憐れむ目をしただろお前」
「し、してないだろ!? ええとその……あっ、そうだ、俺持ち込むための者を持って来たんだよ! なんか今回から筆箱一個分くらいは持って行けるんだろ!? だけど何が持って行けるのかまだ詳しく分かんなかったし、一つずつオッケーかどうか判断してくれないか!?」
「逃げたなお前」
「きゅ、キュウマにもおみやげあるから! なっ!?」

 その言葉に、キュウマは思ったよりすぐに機嫌を直してソワソワしだす。
 どうやら俺が「何かを持って来る」と言っていたのを思い出したらしい。前回「白米が食べたい」と言っていたので、ちゃんと持ってきましたともええ。

 とはいえ、何が良いのか解らなかったから炊いたお米と生米を持って来たんだが。ついでにお漬物とインスタントみそ汁も持って来たぞ。
 ……家から持ち出せるものがこれしかなかったから、ちょっと質素だが……。

「キュウマ、白米食べたいって言ってただろ。だからこれ……」

 おみやげだ、と、それら取り出して見せると――――キュウマは目を輝かせた。

「お前っ……! マジ神かお前はっ! うわぁああ夢にまで見た白米~!!」
「そ、そんな、なにも泣くこたないだろ……」
「お前には分からんだろうな! 千年以上も白米と離れ離れになる寂しさが!!」

 そう言われるとちょっと分かるような分からんような。
 いやでも千年以上経ってもコメの味を忘れないってどんだけなんだ。コメが主食の人は一生コメの呪縛から逃れられないということなのか。なにそれこわい。

 少々怯えてしまった俺だったが、そんな俺に構わずキュウマは早速持ち込んだ塩と米だけのおにぎりを泣きながら咀嚼して、嬉しそうに漬物をばりぼりかじっている。
 な、なんかほっぺが膨らみまくってるし目がニヤついてて……普段のキュウマからはあり得ない姿だ……。でも、それくらい食べたかったんだよな?

 だったら喜んで貰えてよかった……んだよな、たぶん。
 何か見ちゃいけない物を見ているような気持になるが、仕方がない事だろう。人間は夢が叶った時の喜びを制御することが難しい生物なのだ。たぶん。いやきっと。

 生暖かい目で見守ろうとしばらく黙っていると、ようやく全て食べきったキュウマが俺の視線に気づいた。

「うっ……ち、違うぞ。ツカサ。こ、これは白米があまりにも恋し過ぎて……」
「うんうん、解る。わかるよキュウマ」
「ぐぬぬ……っ、な、生暖かい微笑みで見るな! くそっ、と……ともかく、アレだ! 今からお前の荷物を選別するから出せっ! 持って行けないモンもあるからな!」
「はいはーい」

 ちょっとおどけて言うと、キュウマが必死の形相で俺を睨んでくる。
 怖いがちょっと面白い……普段俺の方がやられっぱなしだから、こうしてキュウマの事をおちょくれるのは楽しいな。

 どっちの世界でも色々あるけど、キュウマとのこういう時間は嫌いじゃない。
 キュウマはある意味、俺の生活とは切り離された存在だ。それに、長い時を生きていて、色んな事を体験しているんだ。だから、何か安心しちゃうんだよな。

 キュウマなら、俺の話に必要以上の同情はしない。
 いつだって冷静に俺の話を聞いて、自分の意見を遠慮なく言ってくれる。
 第三者の視点から、いつも俺の話をフラットに理解してくれていた。

 だから俺は、ブラック達の前で鬱々とせずに元気で居られるのかも知れない。
 全部知ってくれている理解者が居て、俺を適度に突き離してくれる。叱咤してくれるから、こんな風に笑えているんだ。
 そう思うと、なんだか感謝の念が込み上げて来て、俺はキュウマの顔を見た。

「キュウマ、なんか……俺の話に、いつも付き合わせてごめんな」

 ありがとう、と、素直に言う。
 するとキュウマは一瞬目を見開いたが……すぐに視線を逸らした。
 なんだか、頬を赤くして。

「べ……別に……この空間に来られるのは、お前ぐらいしかいないし……。暇潰しに丁度良いしな。お前のくっだらないモダモダ話も…………って、い、いいからサッサと選別始めるぞ! お前の事だからどうせロクでもないもの持って来たんだろ!?」

 また酷い事を言うが、顔を真っ赤にして目を泳がせていたら意味が無い。
 こういう意地っ張りな癖に素直な所もまたキュウマらしいと思いながら、俺は苦笑を抑えきれずに笑ってしまった。













 
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