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豪華商船サービニア、暁光を望んだ落魄者編
38.オバケじゃありません神様です
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金の曜術師達による船の修復は、思った以上に早く終った。
それは、彼らが船や内部装置の構造を知り尽くしていたのも理由の一つだが、もう一つの理由は……俺がブラックに頼んで、動力である【術式機械】に俺が渡した金の曜気を入れて貰ったからだ。
船体が修復されたとしても、あの動力装置がなければ船は動かない。
だけど、あの装置の中で燃料をエネルギーに変換する金の曜気は、今も枯渇している。これじゃ動かしたくても動かせない。だから、ブラックに金の曜気を受け渡して貰ったのだ。……俺がやったら、さすがにちょっと問題だったからな。
で、でもそのぶん二日間たっぷりとブラックの事は甘やかしたし、その、えっと……金の曜気を相手に渡すために……その……え、ええいもうそれは良いんだよっ!
ともかく、ブラックに曜気を渡したの! そういうこと!!
いやもちろん俺だって手伝ったよ!?
夜になったらこっそり機関部に行って、ブラックと一緒に曜気を流したりしたぞ。こういう時に、俺の能力とブラックのグリモアの力は凄く助かる。おかげで……というのも何か恥ずかしくてイヤなんだが、ともかく俺は曜気を流し過ぎて倒れる事もなく、無事に【術式機械】を元の状態に戻すことができたのだった。
他のみんなは、勿論ブラックが全部やってくれたと思っている。
ブラックはそうやって持て囃されたり感謝されるのが不満なようだったけど、俺の方に注目されるよりかはマシだと思ったのか、何も言わずに人気を引き受けてくれた。
こういう時に、ブラックは大人だなぁと……ちょっと、ドキッとしたりするんだけど……そ、それはまあ、また置いといて。
色々あったけど、ようやく俺達は出港する事になった。
この島を出港すれば、あとは順風満帆。半日くらいでついにベーマスに到着だ。
幸い、この二日間は部屋でブラック達とゆっくり過ごす事が出来たし、ロクショウとも沢山遊んだから、俺もすっかり元気になれたし……いざって感じだな!
まあでも……いざ到着するとなると、ちょっと心配な事も有る。
この二日間、わりとリーブ君が泣いて部屋を訪ねてきたので、その度に膝枕したり抱き締めたりして慰めてたんだけど、今後ちゃんとやっていけるのかって事だ。
俺と同じくらいの体格といっても、まだ内面は子供だもんな……と思うのだが、中年二人は「アイツはもう立派なオスだ。もう一々慰める必要はない」とイライラしながら言うのでどうすればいいのか悩んでしまう。
でも、何時間か置きにベソかいてやってくるので、あまりに心配でつい構ってしまうんだよなぁ……船長さん達にリーブ君の事は頼んでおいたんだけど、やっぱり周囲の反応がガラッと変わるのは慣れないのかもしれない。せめて、俺がいる間に立派なオスとやらになって欲しいんだが、リーブ君の様子はまるきり子供だしなぁ。
本当に、ブラックとクロウが言うように大人のオスなんだろうか。
そんな風に心配してしまう俺だったが、まあ……なるようになるだろう。
リーブ君だって、いつまでも泣いているワケではあるまい。理解者が居れば、きっと彼はどこででもやって行けるだろう。なんせ、初めて会った時は巨漢の大人に対しても怯まずに喋れていたんだしな。あとは船長さん達に任せておこう。
……にしても、借金の肩代わりでこんなことになるとは思ってなかったぜ。
結果的に商人の人達や冒険者達とも仲良くなれたし、まあ……本当に色んな事があったけど、悪くはなかったよな。
俺が給仕係にならなければ、リメインとも仲良くなれないままだったんだ。
だから、これで良かったんだ。
もし、普通に乗客として乗っていたら、リメインとは出会えず、何も知らないまま……リメインと戦わなくっちゃいけなかっただろうしな。
…………今更だけど、給仕係になれて良かったよ。本当に。
敵対するのが避けられなかったのなら、リメインが――モルドールさんが、本当の自分を最後に見せてくれて良かった。最後に笑ってくれて、本当に良かったよ。
今はそれしか言えないけど、本当に、良かった。
「終わりよければすべてよし、だよな」
「何暢気に独り言を呟いてんだお前は」
「うわぁっ!?」
なななななにっなんか声が聞こえたんだけどっ、俺トイレに入ってるのになんかすぐ上から声が聞こえたんですけどぉっ!?
ま、ま、まままさかおばばおばおばけっ。
「バカ! おい誰がオバケだ馬鹿野郎っ! 俺の目を盗んでこっちにきやがるとは、お前一体どうやったんだ!?」
「えっ、え…………あれっ、キュウマ!?」
聞き馴染みのある罵倒が聞こえてきたなと思って上を見上げると……なんと、そこには謎のブラックホールから上半身を乗り出しているキュウマがいるではないか。
つーか逆さじゃねーかこわい。オバケとは別の意味でこわい!!
「って俺いまおトイレ中なんですけど!?」
「フタした便座の上で座ってるバカが何言ってんだ、お前は用を足す知能すら失ったのか? あ゛? 俺の手を借りずに異世界トリップ出来たから調子に乗ってんのか? それとも新しい能力を獲得したら脳みそが解けたのかお前はあ゛ぁあ?」
「いだだだだ頭上から頭にゲンコツぐりぐりするのやめてください!!」
ぎゃあああなんでそんな怒ってるのっ、俺なんも悪いことしてないですよねキュウマに怒られるような事してないですよねえぇ!?
っていうかトイレでこんなことするのやめてぇえええ。
「ツカサ君!? なに!? なんかクソ野郎の声が聞こえたんだけど! ねえツカサ君何があったのもしかしてあのクソ眼鏡神にいやらしいことされてるの!?」
「ヌゥ……厠で交尾を強要とは、あのキュウマという神も結構な変態……」
「だ――――ッ!! 俺をお前らの仲間にすんじゃねええええ!」
うわー!! 勝手にドア開けるなバカキュウマー!!
ずっ、ズボン降ろしてたら危なかったっ……なんでこうコイツらは人の話を聞かずにヒートアップするんだよ! 俺がホントに用を足してたらどうすんだ!
つーかブラックもクロウも扉のすぐ前に立ってるんじゃねーよ!
「うわっ、上から気持ち悪いのがぶら下がってる。ツカサ君こっちおいでっ! こんな所で変なのと一緒にいると、変態がうつっちゃうよ!」
「お前が言うなお前が」
「神とはいえのぞきは関心せんな。そんなに欲求不満なのかキュウマとやら」
「ちげえええええよお前ら性欲の権化と俺を一緒にすんじゃねえ!! ……ったく、人がせっかく心配して探しに来てやったってのに……!」
ブラックに引っ張り出されて抱き上げられると共に、耳にキュウマのイラついた声が聞こえてきて、俺は今回の“異世界渡り”が普通では無かったことを思い出した。
そうだ、今回だけは何故か女の人の声が聞こえて連れ出されたんだよ。
だからキュウマの所に置いてた荷物を持って行けなくて、着の身着のままでここに到着してしまったんだ。それを考えてみれば、キュウマが心配するのも無理ないな。
でも……キュウマはどうやって俺がこっちに来てるってわかったんだろう?
「えっ、あれ? ツカサ君、このクソ眼鏡二号のトコから来たんじゃないの!?」
「あっそうか、ブラックには詳しく話してなかったんだっけ……えーと……」
「俺がどうやってお前を見つけたかは後で話してやる」
だから敬意を離せ、と言われたので、俺は改めてブラック達に説明した。
今回の俺は「謎の女の人の声」に導かれて空から落ちた事や、その時点では何も持たずにアッチの世界の服そのままで来たこと。そのせいで、夜中に街を移動して宿まで戻って来た事などを……あっ、ちょっと、ブラックなんで怒ってるの。やめろ。
今回はキュウマのせいじゃないからやめろっ!
「どうどう……っ。ええと……まあその、そういうワケで、俺も何が何だかなんだ」
ソファがある部屋に移動しながら短い事の顛末を話し、キュウマならば何かわかるだろうかと問いかけると、相手は難しい顔をして己の顎に親指を添えた。
「ふーむ……どうも引っかかるな……」
「引っかかるって、なにが?」
「その“女の声”だよ。仮にその声が“こっちの世界”の存在だったとしたら、どうやってお前の方の世界に呼び掛けられたのかが分からない。現状、あちらの世界に干渉が許されているのは【神】の称号を持つ俺か、お前……つまりは【黒曜の使者】だけだ。だが、俺ですらあちらの世界へ直接的に干渉する力は無い。力不足だからと言う事も有るかも知れないが……それでも、場所も特定できないお前に対して声を届ける事など不可能なんだ。この世界は、そういう“世界”だからな」
よく理解出来ないが、要するに「こっちの世界からアッチの世界に呼びかける」行為は、本来なら不可能って事だろうか。
じゃあ、あの女の人の声は俺の世界の人なのかな。でも、それはそれでおかしい事になるような……。だって、女の人は誰かを助けて欲しくて俺をこっちに呼んだんだろうから、こちらの世界を知らないと変だよな。
そもそも、俺を異世界に連れて行ける力を持つ人ってどんな人なんだ。顔見知りの声じゃなかったし、なんでこっちの事を知っているのか謎だし、つーかまず俺がこの世界に入り浸ってるなんて、尾井川しか知らない情報を何で知ってるんだ。
謎の女の人の声は、どういう存在なんだ?
考えてみれば、何もかも解らないことだらけだ。
「お前な……今悩んでどうするんだよ……」
「いやだって考えても仕方ないから考えないようにしてたし、キュウマならいつかは俺がこっちに来てくるって気付いてくれるだろうから、それまでは大人しくしていようって思ってたから……」
素直にそう言うと、何故かキュウマは怒ったような難しい顔を赤らめて「ンンッ」と咳を漏らしたが、すぐに気を取り直して俺を見た。……あの、あんま見ないで。ブラックの膝の上に座らされてるのみられたくないんで……。
「まあ、俺は【神】だからな。お前の事は定期スキャンで気が付く。……だが、その女の声は……正直、何も手がかりが無いな。何者かを助けて欲しいから“飛ばした”と言うのは理解出来るが、女が何を助けたくて何の力を使ったのかが分からない……今回の事が女の願いに合致するとも限らんし……またこんな事が起こるかもな」
「ええっ!? じゃあ原因が分からない上に、また俺は覚悟も出来ない内にこっちに来ちゃうってこと!? そ、それはこまるっ、ただでさえバレたら困るのに!」
もしあの女性の声が再び俺を呼んだら、俺は否応なしに飛ばされてしまう。それが変な場所だったりしたら、もうどうしようもない。【黒曜の使者】の力があったとしても、島も無い海上に落とされたら終わりだ。そんなのは困る。
ブラック達にも会えないし、これはまずいことになったぞ。
思わず頭を抱えた俺に、ブラックは不満そうに顔をのぞかせて来る。
「ツカサ君、僕と会うのを知られると困るの……?」
「そういう意味じゃなくてっ! 変な場所に飛ばされたら、アンタも困るだろ。いつもはキュウマに頼んでアンタらの近くに落として貰ってるのに、そうじゃなくなったら離れ離れになっちゃうだろ」
「それは確かに……おい、なんとかなんないのかよクソ眼鏡二号」
「せめて神の称号つけろよ天罰下すぞクソ親父。出来たらとっくにやっとるわ!」
さらっと暴言を吐いた駄目なオッサンと「まったくだ」と頷く熊耳のオッサンに対し、キュウマは歯を見せてギイッと睨む。心中お察しいたします。
だけど本当にどうしよう。ブラックと会えないんじゃ困るよ……。
「どうしたらいい?」とキュウマを見ると、相手は少し機嫌を直したのか、ゴホンと咳を一つ零して言葉を続けた。
「とにかく……お前は一度アッチに帰れ。いくらこちらでの一日があっちで一分とはいっても、さすがにもうすぐ誤魔化せない時間になる。半日程度の航路なら、あちらの大陸に到着する頃には戻って来られるだろ」
「それはそうだけど……」
「えぇ~!? ツカサ君帰っちゃうの!? やだやだツカサ君一緒にいようよぉ!」
またブラックの「帰っちゃヤダ」が発動した。
そりゃ俺も出来ればアンタらと一緒に居たいけど、どちらにも帰る道を選んだのは俺だし、ブラック達もそれは納得してくれてるはずなんだけどな。
しかしブラックはその納得した大人面を見せもせず、何故か今回は聞き分けのない子供のようにダダをこねて来る。
何故今回に限ってそんなにダダをこねるのかと不思議に思ったが、しかし数分ほど暴れると仕方ないと割り切ってくれたのか、渋々俺を離してくれた。……まあ、あっちに戻ると言っても、こっちからすりゃ数時間の待ち時間だもんな。
今回はテスト期間中だし、もうすぐ休みだからそう待たせはしない。
「すぐに戻って来るから。なっ。帰って来たら約束した通り料理とかも作るから」
「むぅう……絶対だよ? 絶対甘やかしてくれないと駄目だからね?」
「……どっちが子供か判らんなこれ……」
「じゃかしいクソ眼鏡二号!」
ブラックはわあわあ言ってはいたが、俺は強く引き留められることも無く、すんなりと白い空間へ戻る事が出来た。ブラックは文句はキュウマに文句を言うけど、結局は俺を尊重してくれているのか強く拒否はしない。
そう言う所が大人なんだよな……っては思うけど、自分が甘やかされているんだなと感じてしまう所も有って、少し気恥ずかしくなる。
なんだかんだ、俺はブラック達に助けられているんだよな。
……ほんと、俺は幸せ者だ。
そんな事を考えながら、持って来ていた服……ヒロに借りていたシャツなどに袖を通して着替えていると、キュウマが不意に問いかけて来た。
「そうだ、お前に入っておくことが有った」
「え? なに?」
シャツに頭を通しつつ振り返ると、キュウマはニヤリと笑う。
「ほんの少しだけなら、お前の世界から持って行けるモンが増えるぞ」
「持って行けるモンって……なんでも?」
問いかけると、キュウマは頷く。
「今のところ教科書みたいな質量が安定していて変換に容易な物だけだったが……今回からは、物質制限ナシだ。……ただし、固定されてない物質……紙や石のようなモンじゃないなら、筆箱一個分くらいしかダメだけどな」
筆箱一個分なら、なんでも。
とはいえそこまで持って行けないだろうが、それでも大きな進歩だ。
「キュウマ~~~!!」
「わーっ抱き着くな俺はホモじゃねえええ!!」
とは言え、俺の特攻にキュウマは顔を真っ赤にしながらも甘んじてくれた。
俺が感極まってしまったのを受け止めてくれるなんて良い本当にヤツだ。なんだか今回は泣いたり笑ったり忙しかったけど、今日は極め付けだな。
「ああそうだキュウマっ、お前クッキーすき? 持ってこようか?」
「な、なんだ急に……いや、それよか米が食いたいんだが……」
「米か! よし分かったなんとかしてやるよ!」
そうか米か、米も良いな。
筆箱一個分でも、俺に持って行けるものは無限に存在する。それをブラック達にも楽しんで貰えると思ったら、なんだか嬉しさが止まらずつい頬が緩んでしまった。
へへへ、ブラック達にも俺の世界の美味しい物を食べさせてやれるんだ。
一緒に美味しいって言えるのって、なんか……なんか、いいよなっ。
なんかもう早く帰りたくなっちゃったよ。
「ったく……お前って奴はほんと能天気だな……」
そういうキュウマは、苦笑に顔を歪めていて。
長らく見ていなかった相手のそんな表情に、俺は嬉しくて笑ってしまった。
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