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豊穣都市ゾリオンヘリア、手を伸ばす闇に金の声編
34.栄養補給は食事でやれ1
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俺達の予想通り、学術院で“最優秀学士賞”を受賞したという一般人の男――――マリオ・ロッシの健闘を祝う宴は中止され、貴族達は「今後どうあの男に対処するか」という会議に追われることになった。
まあ、そりゃそうだよな。
マリオ・ロッシはデジレ・モルドールの変装で、しかも賞をとった研究自体は、アイツがマジでやってたらしい研究なんだもん。そら貴族達もあの男を危険視するだろう。
確か……えーと……能力値がなんとかって……ともかく、なんかその研究内容が、悪用されるとヤバいんじゃないかって話になったんだそうな。
【贋金事件】の事も有るけど、研究が利用が可能になっている段階だと、ナントカやカントカが危険だってことで……ぐ、ぐぬぬ……俺にはもう分からない。
こんな事になるならもっと勉強しときゃよかったと思うけど、とにかくローレンスさんやアドニスに言わせると、とっても大変なんだそうな。
そのせいで、王族も交えた会議は二日も続き、貴族達が帰ったのは一日の休息を取った三日後の事だった。……みんな驚くほど憔悴していたので、今後どうするかの結論を出すまでかなり難航したんだろう。
なんせ相手は廃嫡になったモルドール家を名乗るもので、贋金も造って研究もしてパッとその場から消えちゃえるようなヤツなんだもんな……さもありなん……。
…………ともかく、俺達もローレンスさんや大臣っぽい人にこの二日間みっちりと「あの二人の行動や容姿」などを何回も聴取されて、くたくたになっていた。
普段ならヒマさえあればすぐ「セックスしようよぉ~」だなんてふざけた事を言い出すブラックも、今回は疲れたのかそれとも何か思う所があるのか、俺にくっついてはいるものの、スケベな事をしてくる気配はなかった。
くっついて来ると言えば、クロウも王宮で伸び伸びできないのが辛いのか、もうそろそろ限界が近付いているらしく目の下にクマ……いや隈を作って突っ伏すレベルでグロッキーになっていて、ブラックが許す限り俺の膝に頭を乗っけていた。
合わせた両足の間に鼻を入れてフスフスするのはやめてほしいのだが、まあ……二人とも俺より詳しく事情聴取をされてたみたいだし、アドニスと三人で連れ立って別の話し合いとかもしてたみたいだし……そりゃ疲れるよな。
俺だって今の状況にグッタリしてるが、それはみんな同じ事だろう。
それに、ブラック達が俺を外して話し合いをする時って、大概は俺に聞かせるのが躊躇われる話だから、余計にああなってたのかも。
……正直、ガキみたいに待たされるのは悔しいが、俺じゃついていけそうにないと言うのもあるので、何も言えない。
俺を参加させないのはアイツらの優しさだって知ってるし、俺に関係する話なら後でちゃんと話してくれるから、一々目くじらを立てる気にはならなかった。
いくら俺が「一人前だ」って言っても、三人からすれば子供だし……ザコだしな。
今回だってアドニスやブラック達が防衛したようなモンだし、そんなんじゃ文句とか言える立場じゃないしなあ。はぁ。
だもんで、二人にベタベタされるのも待たされるのも良いんだけど。
しかしやはり……ああもあからさまにグッタリされると、心配になるワケで。
「うーむ……こんなの作って俺ってばヒマすぎなのでは……」
ブラックとクロウがアドニスに呼ばれて“話し合い”に行って、かれこれ二時間。
三日経っても色々と話すコトがあるようで、昼食が終わって早々ブラックとクロウはアドニスとの話し合いに行ってしまい、俺は一人で手持無沙汰になっていた。
いや、ホントやること無いんだって。
一応出立の準備はしてるけど、一度荷造りしたモノを紐解くのは面倒臭いし、いま残してるモノだって回復薬やら手拭いやらって感じだし、メンテナンスが必要な器具も使わないのに毎日メンテしたって摩耗するだけだし。
貴族が帰っちゃった今となっては、俺に聞き取り調査をしていた大臣やらの人達も情報を纏めるのに忙しいのか「事情聴取に来ました!」とやって来てもくれないし。
もうヒマ。
本当に、マジのマジでやるコトが無くてヒマなのだ。
だからもう、寝ているしか無いのにお昼寝も飽きちゃってヒマでヒマで…………とか思っている内に、俺は何故か厨房にお邪魔して、なんと木の実とフルーツをのっけたパンケーキを自作してしまっていた。
……いや、まあ、残ってたふくらし粉があったし、厨房で小麦粉を分けて貰えたらなぁと思っての事だったんだけど、今まで何度か厨房をお借りしてお菓子やら何やら作っていたせいか、コックさん達に煽てられてつい調子に乗ってしまったのである。
だって、果物いっぱいあるから使っていいって言ったんだもん。
じゃあ使っちゃうよね! フルーツいっぱい乗せたホットケーキ食いたいよね!
ってなワケで、ついでにバロ乳(バロメッツというヤギっぽい家畜モンスターのお乳)でホイップクリームも屈強なコックさん軍団に手伝ってもらい、調子に乗っていっぱしのケーキ風に作って見ちゃったりしたのである。
「…………しかも、きっちり四人分……」
で、その四人分のお皿をトレーに乗せて俺はポテポテと赤い絨毯の上を歩いているのだが……なんでこんなことやってんだろうな。
待っててねとか言われたのに、暇過ぎるからって厨房でおやつを作ってその挙句にトレーまで借りてアドニスの部屋に向かってるなんて……。
「今更だけど、怒られても仕方ないかも……」
こういうのよくあるよな。
アレだ。友達が部屋に遊びに来た時に母さんが変に気を回して、ヤなタイミングで「お菓子よ~」て入ってくるヤツだ。いや、別に良いタイミングなんて無いし、そもそも友達と喋ってる時に親にコンニチワして欲しくないのが強いんだけど……この今の俺の状況も、それに非常に似ている気がする。
……まあ、もてなしたかったんだよな、親としては。何してるか心配でもあるし。
それに、子供を立ててやりたかったりと色々あったんだろう。
でも、そんなの、いざ自分が持って行く立場にならないと分からないワケで……。
「ああ……俺だって話の途中で入って来られるのヤなのに、調子に乗ってこんなムダに手の込んだ物を作って持って行ってるんだか……」
だが待って欲しい。決して俺は邪魔がしたいワケじゃない。
俺はその、アイツらが毎日疲れて帰って来るから、もしかしたら話し合いのし過ぎで頭に糖分が行ってないんじゃないかっていうか……その、持って行ったらおやつの力で話もまとまらないかなと思って……。
「…………いや、やっぱり駄目だよな……やめといた方がいいよな……」
しかし四つ分の生クリームとフルーツたっぷりのホットケーキだなんて、さすがの俺でも完食できる気がしない。
しかしもう気が付いたら俺の目の前にはアドニスの部屋の扉が有って。
いや、俺いつの間に辿り着いちゃってんだよ!
「ど、どーしよ……いや、でも、相手も気を使って引き離してくれてんだから、やっぱりダメだよな……」
みんな怒る気力も無いかも知れないが、それでも自分達の気遣いを無碍にされては黙っていられないだろう。というか、イラッとしてしまうかも知れない。
誰だって、普段はそう思っては居なくても感情に振り回されて「つい酷い事を言ってしまう」なんて事はあるものだからな。
こっちだって悪かったのに、そんなことで後々気に病んでほしくない。
……自分がヒマだから心配だからって、無駄な心労を相手にかけるのは嫌だ。
ブラックもクロウも、あんなに疲れてたんだし……。
「やっぱ戻るか……」
そんな事になるくらいなら、俺が四食分食った方がマシだ。
おやつは二人にヒマが有る時にまた作ればいいんだと思い直し、俺は踵を返してアドニスの部屋から遠ざかろうとした。のだが。
「ツカサ!」
ガチャ、と背後で何かが開く音がして、空気が後ろから背中にぶつかる。
勢いよくドアが開かれたのかと振り返ろうと思った瞬間、目の前に何かの影がドンとぶつかって来て、そのまま腕ごと捕らわれると俺は部屋に引きずり込まれた。
「わあっ、わああっ?! ちょっ、なっ……くっ、クロウ!?」
自分を抱え込んでいる腕が褐色である事に気付いて顔を見上げると、クロウは俺の顔を見返して、橙色の瞳をキラキラと輝かせていた。
熊耳もピコピコと嬉しそうに動かしていて、なんか凄く興奮してるぞ。
「ツカサッ、オレ達のために甘いものを作って来てくれたのかっ」
「わぷっ、ちょっ、ほ、頬擦りはやめへっ」
喋れなくなるのでちょっと待って。つーかスリスリが激し過ぎて体が振動しておやつが落ちてしまうううう。頼むから落ち着いてくれぇえ。
「だーっ、クソ熊なにやってんだ!」
べしっと音がして、クロウの頭から振動が伝わったかと思うや否や、俺はすぐ解放されて、今度はブラックに片腕を掴まれ引っ張られた。
……二人とも、やっぱりちょっと疲れてるな。
改めて心配になってしまったが、ブラックが今まで三人で使っていた長方形の高級そうなテーブルに案内してくれたので、そこにやっとトレイを置く。
すると、唯一座ったままだったアドニスが俺を見て来た。
「ツカサ君、部屋にいろと言われていたのに来てしまったんですか」
「あ、いや……その……」
ハッキリそう言われてしまって、つい臆してしまう。
……やっぱそうだよな、この状況で入って来たら話も出来なくなっちゃうし。
でも、なんて答えよう。心配だったから良かれと思って、なんて押し付けがましい事を言うのもなんか恥ずかしいしな……。
「これは……菓子ですか。作って持って来てくれたんですね?」
「あ、でも、いらないなら持って帰るよ。話の邪魔しちゃっただろ? ごめん……」
怒ってるだろうな、と、恐る恐るアドニスをみやる。
が、相手は――――何故か、少し嬉しそうで。
「……いえ、そうですね。どうせこの後は我々だけの話し合いでしたし。一息入れて、お茶でも頂きましょうか」
「アドニス……」
「ツカサ君これ作ったの!? わーっ、嬉しいよぉ~……鉄面皮眼鏡と駄熊ばっかりで、もう僕心しおしおになってたんだ~……ツカサ君一緒に食べよ? ね、ねっ?」
ブラックもそう言いながら、俺に抱き着いて来る。
三人とも疲れたような顔をしているけど嫌そうではなくて、俺が持って来た「おやつ」に対してどこか嬉しそうな顔をしていた。
…………ホントに邪魔してなかったのかな?
喜んでくれてるなら、嬉しいんだけど……。
でもなんか、申し訳ないな。
実際はこんなに喜んでくれたのに、俺ってばイヤな想像ばっかりしちゃって。でも、それほど深刻そうでも無くてよかった。
せめて甘い物で少しでも元気になってくれるといいんだけど。
「ツカサ君?」
「ん? あ、いや……俺も一緒に居ていいのか?」
「うんっ。もう正直ツカサ君不足で限界だったから、一緒にいてよぉ……はぁあ」
そう言いながら、ブラックはいつもの無精髭だらけの顔を緩めつつ、俺の髪の毛に鼻を埋めながら息をふうふう送り込んでくる。
ちょっ、や、やめろ。においを嗅ぐな!
「お、お前、嗅ぐのやめろってば!」
「うぅんツカサ君、甘くていいにおいがするぅ……」
「なぬ……甘くていいにおいだと。このほっとけーきの匂いか? どれどれ」
「わ゛ーっ! クロウまでやめろーっ!」
ちょっ、た、頼むから間近に顔を近付けて来ないでっ。
首筋のニオイを嗅ぐな、鼻息でぞわぞわするんだって……っ。
「おやおや……人がお茶の用意をしている間に随分とまあ……」
「あ゛っ、よ、良かったっ、アドニス助けてっ! 頼むから……っ!」
給湯室から戻ってきたアドニスに必死に助けを求める。
だが、よくよく見たらアドニスも……なんだか目の下にうっすら隈が有って、クロウやブラックと同じようにやつれてる感じで……。
「…………そう言えば、我々が元気になる方法で最適な物が一つありましたねえ」
あ。ヤバい。
マッドサイエンティストが虚ろな目をしている。
これは、今すぐに逃げないといけないヤバい目なのでは。
……だがしかし、そうは思っても……ブラック達からするとザコな俺には、逃げ出す術など無かったのであった……。
→
※ちょと遅れました(;`ω´)スミマセン 徐々に戻して行きます!
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