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大叫釜ギオンバッハ、遥か奈落の烈水編
10.お前が何だろうがどうでもいい
しおりを挟む「あっ、アンタ……っ!」
「だーうるせえうるせえっ! 気が散ってしょうがねえだろうが、用事は何だよ!」
俺が「この前湖で……」と言おうとする前に、オッサンが半ギレで返してくる。
あまりにもあからさまな「喋るな」という態度だったが、しかし不機嫌そうな顔でギッと睨まれると、気弱で繊細な俺は委縮してしまう。何も話せない……。
だってコイツ、何個も穴を掘ってるって事はどう考えても重刑のオッサンだろ。
重刑っていうとこの世界じゃそう種類も多くないだろうし、考えるだけで恐ろしい凶悪犯の可能性があるじゃないか。そんなオッサンと組まされるなんて命がいくつあっても足りないぞ。
ふとした時に首をキュッとされるかも知れないってのに、言い返せるもんか。
それに、大柄なオッサンって、手がデカいんだよ。俺だって、ちっちゃくて可愛い女の子よりはデカい手だけど、でもコイツらそういうレベルじゃねえんだよ!
男の俺の首を片手でギュッしてコキャッできるんだよアイツらはああああ!
「なんだ、今日はヤケに荒れてるな。この前の娼姫が合わなかったのか」
頭かんぴょう色のオッサンが騒いだというのに、一号監督は微動だにせず当たり前のように相手に話しかける。えっ、怒らないんですか。もしかしてこのオッサンの癇癪は日常茶飯事なんですか監督。
「るっせえな、んなんじゃねえよ。……で、なんだこのガキは」
「さっきの説明を聞いてなかったのか。お前が掘り散らかすコレの中から、あぶれた鉱石を拾わせるんだよ。お前はここでの採掘に大いに貢献しているが、やはり曜術を使えん一般人では見逃す鉱石もある。だが今は土も金も手一杯でな」
「はーん、だからこのガキを連れて来たってのか。……だがよ、こんなガキに“あぶれ鉱石”が見分けられんのか?」
疑わしげに俺を見やるかんぴょう野郎に、一号監督は迷いも無く頷く。
「ああ、コイツは窃盗犯だけあってか金目の物に目がないようでな。この数日の間、かなりの数のあぶれ鉱石を見つけている。目は確かなようだ」
か、監督……すんなり俺の「目敏さ」に納得してくれたのは、窃盗犯だから当然だと思ってたからなんですね……。いや、別に俺は無罪だし、これは作戦の範疇なんだから、何と思われようが別に良いんだけど……でもやっぱり犯罪者扱いは悲しい。
変な能力持ちかと警戒されなかったのはありがたいんだけど……ああっ、もう早く冤罪を晴らしてここから出たいよぉおお! 首輪も窮屈だし!
「……ともかく、猫車係も今は足りているし、これが最適なんだ。犯罪者とは言え、恐らくは金になる取柄も無い飢えた子供なのだろうから、優しくしてやれ」
「はーっ、まあ地味なガキだがよ。…………分かった分かった、面倒見るからさっさと戻れよ。仕事の邪魔だ。……だが甘やかす気はねえからな」
「それは好きにやれ。しかしな、くれぐれも暴力沙汰だけ起こすなよ。こんな子供にまで暴力を振るったとなれば、お前とて懲罰房行きだ」
「へいへい」
あっ、俺がギリギリしている間に話がまとまってしまった。
どうやら「鉱石拾い」になる事は了承されたようで、そうなると俺は今からこの常時不機嫌顔なオッサンと働かなければ…………え……嫌だ……。
「十六番、しっかり励めよ」
あっ、待って下さい行かないで一号監督。俺をオッサンと二人っきりにしないで。
頼むから戻って来て下さい、と言いたかったのだが、そんな事を言えるはずも無く――俺は、監督の背中を見送る事しか出来なかった。
ヒィ……ど、どうなるんだろう……。
これから素性の知れない凶悪犯なオッサンと二人きりだなんて、恐ろし過ぎる。
そもそも、この人がここに長く居る存在だとすると、数日前に湖で遭遇した件が色々と不穏過ぎてマジで怖い。普通に作業するだけなら良かっただろうけど、コイツが外で水浴びをしていた姿を見てしまったとなると……お、俺……どうなるんだ。
今からでも監督に転属願いを出した方が良いのではと思い、光が続く長細い洞窟の出口を見やる、と……いきなり肩が動いて、俺は岩壁に強く体をぶつけてしまった。
「っぐ、ぁ……!?」
いや、これは違う。
俺が勝手に動いたのではなく、目の前で俺を睨みつけているオッサンが、デカい手で俺の肩を掴んで壁に叩きつけたんだ。
何をするんだと痛みに呻きながら相手を見やると、オッサンは顔を近付けて来る。
鋭い眼光すぎて刺してくるようだったが、俺は動く事も出来ない。
マジで首をコキッとされるんじゃないかと不安になっていると、相手は不機嫌そうな顔を崩さないまま、ブラックともクロウとも違う低い大人の声で俺に問うてきた。
「お前、なんでここに居る」
「そ、それはこっちの台詞なんですけど!?」
「バカ声がでけえ! 殺すぞ!!」
「ヒィイッお助けぇっ」
うわーんオッサン怖いよう怖いよう。
こんなん男だって泣くぞ! 凶悪犯に目の前で「殺すぞ」とか言われたら、そりゃ誰だって怖くて泣いちゃうだろ! 現に俺は泣きそうなんですが!
でもそんな俺の恐怖などお構いなく、オッサンは深い空色の目を細める。
「いいか、静かにしろ。でねえと酷いからな」
「はひっ、はひぃ」
なんかこの人チンピラより怖いんですけど……す、すごみが……。
そう言えば、ブラックもクロウも本気で怒ると鳥肌が立つくらいに怖かったけど、顔が整った奴らってなんでこう歪むと一層怖くなるんだろう。ああやだ。凶悪犯まで美形とか勘弁して下さいよ俺の立場ないよマジで。
「ハァー……。ったく、面倒かけやがって……で、お前窃盗犯とか言ってたな」
「いや、あの、それ無実で……」
「あ゛ぁ?」
どういう事だと顔を歪めた相手だったが、無実だと主張するこちらの事情は気になったようで、案外すんなりと俺の話を聞いてくれた。
――というワケで、今までのいきさつを話すと、不機嫌顔の相手は更に不機嫌そうに眉間の皺を深くして口をへの字に曲げる。
「んだよそりゃ……お前が会ったのは俺じゃねえか」
「そ、そうですよね……俺もそう言ったんスけど、何か嘘発見器みたいなのが壊れてたのか、警備兵に信じて貰えなくて……」
なんだ、この人案外ちゃんと話を聞いてくれるじゃないか。
今まで「話を聞いてくれる人が居なかった」状況が続いたからか、凶悪犯かも知れない相手だというのに、妙にホッとしてしまう。
さっきボコボコにする的な脅しをかけられていたのに。うう、俺の軟弱者。
「…………まあ、せいぜい頑張れや。ここで死んでも悔いが残らねえようにな」
「はい……。……え。……えっ!?」
ビックリして至近距離の相手を二度見するという意味不明な行動をしてしまったが、相手はもう俺に興味を失くしたかのように手を離し、再びツルハシを握る。
そうして行き止まりの壁をガッツンガッツン打ち崩しながら、合間に口を開いた。
「お前が無実だろうがなんだろうが、この採掘場に入った時点でお前の運命はここで終わる。刑期なんぞ関係ねぇ。無駄な希望を持つヒマがあったら、さっさとそのチビ臭せぇ手を動かして鉱石拾いでもなんでもやってろ」
「ちょっ……」
そんな言い方は無いじゃないかと咎めようとした俺に、オッサンはジロリと横目で俺を睨んでツルハシの切っ先を俺に向けて来た。
「俺ぁな、お前みたいな甘っちょろい考えのクソガキが、でえっきれえなんだよ。……分かったら、さっさと口閉じて石ころでも拾ってろ」
「………………」
キィッ、なんだこのオッサン!
……なーんて言いたかったが、それを言う勇気は俺には無い。怖いし。
でも一応話を聞いてくれたってことは、少なくとも「見境なく人を襲うような凶悪犯」ではない……んだよな?
しかしこの感じは……なんか、誰かに似ているような気もする。俺に向けての態度じゃないけど、クロウをまだ信用出来なかった頃のブラックは、こんな風に辛辣でめっちゃ刺々しかったっけ。
あの頃はバチバチしてたなぁ。今は何だかんだ仲がいいから微笑ましいんだが。
いや、そんな事を考えている場合じゃないな。
オッサンの事は怖いし色々腑に落ちない所もあるが、今は作業をするしかない。
相手の言う通り、ここは犯罪者ばかりの採掘場なんだ。サボってると思われたら、どうなるかも分からない。なんかさっき「懲罰房」とかいう単語も聞こえたし……。
ともかく、今は自分の作業を真面目にやろう。
色々気に喰わないけど、このオッサンとも何度か話せば分かり合えるかもしれないし、他の人と接触するのだってこれからだ。
そもそもここは犯罪者の巣みたいなもんじゃないか。全員怖いに決まってるだろ。
だったら、凶悪犯だって怯んでいるワケにはいかない。
なんとか怖がらずに、話を聞けるようにならないと……あっそうだ!
全員怖いと思うんなら、他の囚人達とも気後れせずに話せるように、このオッサンと接しまくって慣れれば良いじゃないか!
そしたら俺だってちょっとは度胸が付くかも!
うむ、これは良い案だぞ。
今までだったら極限状態でも無けりゃ、怖い相手はオッサン二人に対応して貰っていたからなぁ……。これを機に度胸をつけるのも悪くない。新たな修行だ。
どうせ【隷属の首輪】でお互い制限が掛かってるんだから、どっちにしろ喧嘩は両成敗で一方的にボコボコにされるってことはないだろう。
コワモテは……このオッサンでどうにか慣れれば……う、うん……。
とにかく、動かない事には何にもならないんだ。頑張らないとな。
「……よし」
オッサンに背を向けて、俺もそこらへんに転がっている石を拾い始める。
背後では相変わらずツルハシを鳴らす音が聞こえたが、真剣に土塊を拾っていると次第にその煩い音も気にならなくなっていった。
◆
ガランガランと響きの悪い鐘の音がする。
この音が採掘場に響いたということは、今日の作業も終了だ。
「はぁー……」
洞窟から出ながら思わず溜息を吐いてしまったが、そうなるのも無理はなかろう。何故なら、あれから数時間ずっと、俺と八十一番のオッサンは無言で作業をしていたからだ。……いやまあ、仲が良いわけでもないので仕方が無いのだが、しかしコミュニケーションをとる気が無い相手と一緒に仕事をするというのは疲れる。
なんせ俺は「でえっきれえな甘っちょろいガキ」らしいので、仕方ないんだけど。
しかしあんな「大嫌い」の言い方久しぶりに聞いたぞ。時代劇かお前は。
そういえば、時代劇には、ああ言う面倒臭いオッサンキャラいるよなぁ……。
「これより検査の後、順次食事とする!」
今日も一号監督が俺達に大声で言い、それから俺達は複数人の金の曜術師達に身体検査を受ける。と言っても、複数人が一人の金の曜術師の前に集まり、そこで一回のスキャンしただけ済むので、それほど時間は掛からない。
鉱石を持っていないかの検査なので、反応が無かったら咎められはしないのだ。
まあ、レントゲンみたいに数秒でハイオシマイって感じだな。
当然、俺もスルーされて囚人たちの生活区域へと戻される。
……実は、ここに指輪を持って来てはいない。離すのは不安だったけど、万が一と言う事も有るので、自分の部屋に隠しているのだ。
普通なら発見されてしまうかも知れないが、そこはチート曜術師である俺。
金の曜術師が検査しても分からないように【黒曜の使者】の力で植物を生やして蔓で何重にも包み、ついでに【リオート】という俺特製の氷を出す曜術でコーティングし、壁を掘ってその中に指輪を安置している。
最初の夜に苦心して考えた策だったが、これが意外と金の曜気が氷や蔓にシャットアウトされているらしくて、うまいこと隠す事が出来たのだ。
こういう時に五つの属性を持っているって事がありがたく思えるよな……。氷の術は妖精しか使えないはずの力だし、完全にチートだよこれは。
でも、この場所ではこのくらいやらないと安心できないから仕方が無い。
今の俺にとって、ブラックがくれた指輪は命綱も一緒だ。自分の体から離して保管するのは不安だけど、まだこの場所のしきたりが解らない状態では持って歩くことも危険だからな。氷が指輪の気配を掻き消してくれるとしても、持っていたらバレるって可能性はあるんだ。ちゃんと確かめてから持ち歩かないと。
そんな事を思いつつ、他の囚人達とぞろぞろ歩き、俺達はそのまま食堂に入った。
食堂は、数百人の囚人がいると言われているこの【絶望の水底】での食事を一手に担うだけあって、小さな入り口とは裏腹に入ったら結構広い。
人数を分けて入るので、定員は五十人くらいだろうか。
アーチ状に天井を整えられた広い空間の先には、普通の学食のようにカウンターが設置されていて、その向こうではガラの悪そうな人達が料理をしていた。
……あの人達も囚人なのかと思ったが、どうやら職員らしい。
どんだけ悪人顔の職員ばっかりなんだとツッコミを入れたかったが、囚人にそんな権限は無い。大人しくトレーを取って、他の人と一緒に給食の如く食事を受け取っていく。今日は黄土色の謎スープと、かなりパサパサの浅黒い雑穀パン。そして、どう調理したらこうなるのかと疑問に思うほど火を通した、コゲコゲのくず肉。
ある意味囚人の食べる食事そのままで、もう逆に面白くなってくる。
適当に空いている席につき改めて見やる食事は、もしかしなくても不味い。昨日も食べたから俺は確信しているが、今日もきっと不味いのだ。
「…………うん、まずい」
スープを啜って確信し、パンと肉を食べて頷く。
普通の雑穀パン以上にパサパサで硬いパンはスープに浸さないと食べられないし、スープは薄くて微妙に土の味がする。具は無いが、何か妙なものが浮いている。何かは考えたくない。何かたぶん……具だ。具と言う事にしておこう。
頼みの綱の肉も、パサパサで味が無く、旨味は逃げて焦げの味しかしなかった。
うーん……ここまでマズくなるなんて、ライクネス王国より酷いぞここの食事。
とは言え、食べない事には体力が回復しない。
黙ってモグモグと食べていると――――ふと、何か気になって、無意識に少し横を見やった。すると、別のテーブルに居る囚人たちが俺の方を見て何やらヒソヒソしているのが……って、なにこれ、目ぇつけられた?
なんでっ、俺何もしてないんですけど、普通に作業してただけなんですけど!?
いや待てよ、この世界じゃ俺はガキだと思われてるんだから、あのイカニモな怖い顔の人達は「あのガキ何者だ……何の罪を……?」とか思って気になってる可能性も有るよな。俺の素性が知れないから、こうして遠巻きに見られているんだろうし。
今までもチラチラ観察されてたのは確かなんだから、まあそれが顕著になったって何の支障も無い……はず……。リンチとかにはならないはず……。
そもそも【隷属の首輪】で滅多な事は出来ないんだから、け、喧嘩とかは……出来ないんだよな……だよな?
「う、うぐぐ……なんか不安になってきた……」
考えてみれば、隷属の首輪は主が命令しなきゃ罰を与えられない仕様だし、監督が見ていない場所で殴られたら絶対にわからないよな。
さっきの八十一番のオッサンだって、監督が居なくなった途端俺に「殴るぞ」とか言って来たし。殴ろうともしたし。あれっ、じゃあコレマジでやばいのでは。
これで下手打って敵認定されたら、俺死ぬのでは……?
………………いや、でも……一人にならなきゃいいんだよな。
監督の目が届かない所に行かなければ喧嘩になる事もないだろうし……。
さ、最悪の場合、喧嘩になったって監督が喧嘩両成敗で止めてくれるはず……!
度胸をつけるって自分で言ってたんだから、囚人達にジロジロと見られたぐらいでビクついてどうするんだ。こ、このぐらい大丈夫。きっと大丈夫なはず……!
「……ケッ、ガキがビクビクしてみっともねえ」
「…………?!」
な、なんか上から聞こえてきたぞ。
誰の声だと思ったら、ドスンとすぐ横に何かが落ちてきた音が聞こえた。
反射的に横を向くとそこには……あれっ、八十一番のオッサン!?
相変わらず不機嫌そうな横顔だが、俺に何を言うでもなく眉間に皺を寄せつつ黙々と不味いメシを食べている。俺が凝視しているのに、完全シカトだ。
だけど、オッサン越しに見た囚人数人は何故か急にざわざわしだして……俺から、目を逸らした。
どういうことだこれ。
古株って言ってたけど……もしかしてこのオッサン、囚人達からも恐れられてるのかな。それで、その権力を使って俺を助けてくれたとか……。
「…………こっち向くなクソガキ。不味いメシが余計にマズくなる」
「ぐっ……」
て、てめえ……男のツンデレとか面倒臭いだけなんだからな。いや、ツンデレとかじゃないのかも知れないが、ともかくその口の悪さどうにかして!!
しかし俺を間接的に助けてくれたのは事実だし……やっぱこの人、凶悪犯とかじゃなくて普通に良い人なのでは。ちょっとガラが悪すぎるけど……。
でも、もしそうだとしたら怒るのも失礼だよな。
「とりあえず、その……庇ってくれて、ありがとうございます……」
俺の解釈が間違っていても、お礼は言っておくべきだろう。
お礼が言えない人間と思われるよりも、ナンダコイツと思われようがお礼を言える人間だと思われた方が俺としては気分が違う。
自己満足だけど、ありがたいと思ったのなら言っておかないとな。
そんな思いで感謝の気持ちを伝えたのだが、八十一番のオッサンは更に不機嫌そうに眉根を寄せて、ジロリと俺を睨んだだけだった。
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