異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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大叫釜ギオンバッハ、遥か奈落の烈水編

  どれほど離されたとしても2

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   ◆


 こんな簡素でみすぼらしい服を着せられているので、街中をり回されるのは嫌だなぁと思っていたのだが……俺が思うより、街の法は優しかったらしい。

 労働刑をさせられる場所に連れて行くとは言われたものの、俺の移動先は詰所つめしょの外では無く、地下へと降りて行く階段で。
 それから窓も無い地下通路を、かれこれ数分歩かされているのだ。

 ……たぶん、この通路は罪人を人目にさらさずに連行するためのものっぽい。
 けどさ、いくら罪人用とは言ってもこう薄暗くちゃ足元が不安になっちまうよ。

 この通路も、俺の世界の電灯並に明るい【水琅石すいろうせき】ではなく、省エネで安価である一般的な蝋燭ろうそくを延々と並べているだけだもんな。
 どうもこの兵士たちの詰所は節約しすぎているらしい。警備兵と言えば、この世界では警察みたいなモンなんだから、もう少し国からお金を貰っても良いだろうになぁ……。まあ国民の血税を無駄にしないのは良い事だけども。

 でも、そのせいで視界が悪くなるだけではなく、熱もこもって蒸し暑いのは不安だ。酸素欠乏けつぼうとかにならないよな。そんな感じで色々と不安な気持ちで歩いていたのだが――――ついに辿たどいた通路の先の扉を開けると、一気にその陰鬱いんうつな熱気も消え去ってしまった。
 何故かと言うと、冷たい風と飛沫ひまつが一気にこちらへ吹き付けて来たからだ。

「ここは……」

 兵士に連れられて、重い鉄の扉の鍵を開け放った向こう。
 そこには――――上下にゆっくりと揺れ動く、視界をおおうほど巨大なぐちと……その巨体を揺らしている水のゆかがあった。

「えっ、えぇ!? もしかしてこれ……船……?」

 ここは船のドックなのだろうか。
 ということは、俺はそのドックの下の方に居るってこと?
 前方を見るとでっかい鉄の扉が閉じているけど、出発する時はアレが開くのかな。この入り口はフェリーとかで見かける車のぐちっぽいけど、ここが荷物の搬入はんにゅう場所なのだろうか。しかし人気ひとけが無いな。船の中が倉庫っぽい殺風景な感じである所からさっすると、ここは荷物を入れるための場所なのだろうに。

 そういや、この船倉に来る道は、上から伸びるハシゴか俺達が来た道しかないな。
 ……ってことは、普通の搬入口はんにゅうぐちじゃないんだろうか。

「早く入れっ」
「わっ、わっ、入ります入りますっ」

 まさに倉庫と言わんばかりのだだっぴろい空間に放り込まれ、色褪いろあせた木の床に体を打ちつけてしまう。しばらく動けないでいると、前方からのっしのっしと音を立てて太いジーンズの足が近付いてきた。布がぱつぱつで今にもやぶれそうだ。

 誰だろうかと見上げると……そこには、えらく体格が大きいスキンヘッドのちょびヒゲおじさんが居た。明らかに兵士ではないが、彼は兵士の方を見てなにやら身振り手振りを使い、無言で会話をしているようだ。
 目つきがするどいせいか、ちょびヒゲがその太い輪郭りんかくに似合わない感じがするのだが、もしかしてこのオッサンも兵士の協力者なんだろうか。むむ、そう言われてみると、この肉厚そうな太鼓腹たいこばらもなんだかあなどれないように思えてくる。

 いや、そんな場合では無かった。
 兵士と会話しおわると、スキンヘッドのおっさんは新しい縄を取り出して、なにやら厳重げんじゅうに俺の手足を固定するように結ぶと、そのまま俺を床に座らせた。
 何を言うわけでも無かったが、しかしさっきの兵士よりも丁寧ていねいに俺を動かしてくれたので、少し驚いて顔を見上げると――おっさんは何故か少し悲しそうな顔をして俺の頭をぽんぽんと叩き、船の上部へ向かう梯子はしごを登って行ってしまった。

「……?」

 よくわからないけど……俺を可哀想に思ってくれたんだろうか。
 いや、こんなガキが犯罪を犯すなんて……とか世の中をうれえたがゆえの事かも知れないな。何だかよく解らないが、とりあえずこの船で労働施設に向かうのか。
 ……しかし困ったな……指輪はなんとか持って来る事が出来たけど、ギオンバッハから離れてしまったら、ブラック達も流石さすがに探すのに苦労するかもしれない。

 前に一度、この指輪を追ってブラックが助けに来てくれたことがあったが、その時も方向が分かるってだけで、精確な位置とかはわからなかったみたいだし。
 どこか侵入しにくい場所にいたら、連絡が取れないかも……って、そんな事せずに俺は無実を証明して堂々と出ればいいんだよ。どうして脱獄の方向に考えるんだ。

 いかんいかん、劇的な物語に毒されている……。

「しかし、どうやって証明したもんかなぁ……どう考えてもこれはハメられたっぽいし、それなら連行された先に何か手がかりがあるかもって思ったけど……」

 でも、そう簡単に見つかるだろうか。
 労働刑っつったら毎日働かされまくるんだろうし、調べるひまはあるのかな。
 いや、コレが何かの陰謀だったら、俺みたいにだまされて逮捕されてしまったヤツも居るかも知れない。そういう人を探して地道に話を聞けばいいのかも。

 それに、外でブラック達だって動いてくれるだろう。
 俺が疑ってちゃアイツらだって悲しむだろうから、何にせよ俺は二人を信じて今は大人しくしているしかない。ここでも逃げずに待ってなきゃな。

 そんな事を思いながら、がらんどうの大きな船の中で体育座りをしていると、上の方からざわざわと動く人の声と足音が聞こえて来て、すぐに汽笛きてきが鳴った。
 途端とたん、俺がいる船倉に入るための扉が吊り上げられて閉じる。浸水しないかと少し心配だったが、まあたぶん大丈夫なんだろう。

 外が気になったので、なんとか体を動かしてガラスをはめ込んだ小さな窓から外を見やると、扉の方向から光が差すのが見えた。
 水の流れる音と共に、扉が開く轟音が聞こえて――――視界が、動き出す。

「おお……」

 ほとんど水と接する部分に近いため、あまり周囲が見えないが、それでも水を掻き分ける波間に外の風景が見える。昨日、俺達が歩いていたのと反対の風景だ。
 相変わらず秋のおだやかな田園みたいな綺麗な風景が見えるが、薄暗い船倉で俺一人だけがこうして見ているのだと思うと、なんだか寂しい感じがした。

 ……昨日は、ブラック達と一緒にこの風景を見てたんだよな。
 本当に、今のこの状況が少々信じられない。今でも夢を見ているみたいだ。
 でも、この簀巻すまき同然にぐるぐると縄を巻かれて拘束されている足は、最早もはや錯覚のしようもないぐらいギッチギチに固定されててちょっと痛いんだよな……。
 夢とも思わせてくれないなんて、現実は非情だ。

 はぁ、船倉に放置されるなんて奴隷船かよって感じだが、一体どこに連れて行かれるんだろうか。そう思いながら、轟音が強くなるとともに流れが速くなってきた窓の外を見つめていると、上から再びスキンヘッドのおっさんが下りて来た。

「ん……?」

 おっさん、手に何か持ってるぞ。
 あれは……でっかい袋?
 なんだかよくわからないが嫌な予感がす……あの、むっ、無言むごんで近付いて来ないで。何してんすか、あのっ、袋を広げてって、まさかそれの中に俺を……!?

「わーっ、なんスかそれなんスか何するんですかー!」

 何故袋に入れられるのかが解らず逃げようとするが、イモムシ状態では逃げる事も出来ない。オッサンに足元から袋をかぶせられ、どんどん体が袋に呑まれてしまう。
 胸下まで袋に入れられて、最後の一押しのようにオッサンは袋を持ち上げる。途端とたん俺の体は簡単に浮き上がり、袋の中にまっさかさま――――と、同時。

「うあ゛ぁっ!? なっ、なんに゛ゃっ、っ、~~~~……!」

 し、舌噛んだっ。舌噛んだぁあ!
 痛い痛い痛いと頭の中で繰り返して思わずうずくまる間にも、内臓を浮かせる強い浮遊感を覚えて体を縮めてしまう。何が起こっているのか解らない。
 いつのまにかもう袋の中に詰められてしまったのか、外を見る事も出来なかった。

「な、なに゛……っ」

 ドドドドドと体の奥まで響く轟音のような音の中で、ひたすら体も髪の毛も浮く。
 もしかしてこの船は落ちているんじゃないかと考えて、俺はギオンバッハ大叫釜だいきょうふと言う、凄まじい高度を見せつける滝のことを思い出した。

 そ、そうだ。ギオンバッハの大河は最終的にあの大瀑布の中に落下して、滝の底にある洞窟からアコール卿国きょうこくに向かうんだ。
 じゃあ、俺は今からアコール卿国の施設に向かうって事なのか。

 …………でもそれ、変だよな。
 ベランデルン公国で逮捕された俺が、どうして隣国のアコール卿国の土地で労働を行わなきゃいけないんだ? そんなのる事なのか?
 でも、この世界って時々俺の常識が通じない時があるしな……。

「んぎゃっ」

 どすん、と一気に重力が戻って来て、体が袋の中でねる。
 もう口を閉じられていたのか跳ねる程度ていどで済んだが、これかなりの衝撃だよな。
 マジで大丈夫だったのこの船。落下して爆散してない? どっか壊れてない?
 ああもう気になるっ、このまま流されたら俺だってどうなるか分からないんだぞ。こんな所で滝にまれたら、もう一生浮き上がって来られないじゃないか。

 いや、落ち着け、落ち着け俺。
 袋の中に居ても周囲の状況を耳で読み取るんだ。俺ならできる。

「………………」

 ヒリヒリする舌をちぢこまらせて黙ると、俺は必死に周囲を耳で探る。
 と……。

「…………ん……?」

 滝の音は少し小さくなった。でも、急流みたいな音が聞こえる。そういえば、自分の体も小刻こきざみに揺れていて、まだ川の上である事が知れた。
 ということは……無事洞窟の中に入る事が出来たんだろうか。
 滝のすぐ近くならまだ流れも速いだろうし、揺れるのも当たり前だよな。

「ぐえっ」

 そう思っていたら、急にまた軽い浮遊感が来て、腹だけが何かに押し付けられ……いや、これは誰かに抱え上げられているのか。あのスキンヘッドのオッサンか?
 不思議に思っていると、今までの揺れとは違う揺れが、ギシギシと腹に食い込んで来る。この動き……もしや、梯子はしごを登っているんだろうか。

 でも、こんな状態でどこへ。
 ああもう分からない、もどかし過ぎる。梯子はしごを登り終えたっぽいけど、オッサンがどこに出たのか分からない。でも、外に出たのだとしたら騒げば誰か気付くよな。
 いや、この急流の音で誰も気づかないって事なのかな。

 じゃあ、俺は船の座席が在る場所にいないのか。
 音がダイレクトに響いてくる感じや肌に触る袋の冷たい感触からしても、ここは外だよな。甲板かんぱんに出ているんだろうか。どんな場所に居るのか分からずもどかしい。

 ぎし、ぎし、と動くおっさんは、やっぱり無言だ。
 歩いている事と、ココが外である事しか解らない。それが何だか不安で、これから自分はどうなるのだろうと考えていると――――――不意に、動きが止まった。

「舌をかまないように口を閉じていろ。袋は破けない。外から開かれるまで待て」
「え……?」

 初めて聞いた、恐らくスキンヘッドのおっさんのものであろう低い声。
 何を言っているんだろうかと一瞬気を抜いた、刹那。

「――――――っ!?」

 今まで自分を支えていたものが、一気に離れた。
 途端、再び短い浮遊感が体を襲い、思わず体を縮めたと同時に袋の外から強い力が俺の体を押してきた。

「んん゛ッ……!」

 なんだこれ。冷たい、重い、荒々しい。
 明らかに人の手ではない何かが、ありとあらゆる場所から袋を押して揺らす。
 どうなっているのかと恐怖を覚えたものの、俺はすぐに外の世界が普通の地面ではない事におもいたった。これはきっと、水だ。あの急流に落とされたんだ。

「っ……っうぅ……!」

 なんで。どうして急にこんな事を。
 殺されたのか。俺は労働ではなくて死を望まれたのか?

 ……いや、違う。
 だったらあのおっさんが最後にあんな事を言うはずがない。あのオッサンは、俺に対して何故か同情的な感じだった。それに、あの最後の言葉だって……きっと、俺を案じて掛けてくれたはずの言葉なんだ。

 だとしたら、これにはきっと意味があるはず。
 あのおっさんが憐れんだような表情をしていたのも、こうやって激流の中に落とす事が決まっていたからだったのかも知れない。
 でも、あの人は「外から開かれるのを待て」と言っていた。
 だとしたら、俺はこの急流に乗ってどこかに辿たどくはず。その時を待つんだ。

「――――――っ」

 口を閉じて、身を縮めて、ひたすらに耐える。
 時折来る岩のような強く痛い衝撃にも、揺られひっくり返される感覚にも耐えて、ずっと“その時”が来るのを待ち続けた。何物かに引き上げられる時を。

 ――――――と。

「ッ!?」

 急に上部から力が伝わり、袋が急激に狭くなる。
 何が起こったのかと混乱する暇も無く上へと引き上げられ、そのまま振り回されたと思ったら、どすんと地面の上に落とされてしまった。
 ……ん? 地面?
 なんかまだユラユラしてる気がするけど、確かにココは地面なんだよな?
 ってことは、俺……。

「いいか、お前は今武器を突きつけられている。抵抗するなよ」
「っえ……」

 また、外から知らない声が聞こえた。
 数秒沈黙したが、俺があっけにとられた事を敵意なしと認識したのか、袋の上部が解かれて俺は久しぶりに外の世界を見る事となった。

「ぅ、ぐ……っ」

 ま、まぶしい。
 思わず目を細めたが、橙色だいだいいろの優しい光と落ち着いた茶色の壁にほどなく目は慣れて、視界は周囲の光景をハッキリと映し出す。
 いまだに揺れているような気持ち悪さで頭がさいなまれていたが、それでも見渡した世界は――――暗がりを明かりで精一杯に照らす、洞窟の中の広い空間だった。

「ここ、は……」

 ……なんだ、ここ。洞窟の中って、どういう場所なんだ。
 しかし、洞窟の中を良く見る前に、俺の目の前に大きな体が立ちふさがる。

「よくきたなあ盗人ぬすっと。ここが今からお前の職場だよ」
「えっ!?」

 見上げたそこには、軍帽のような物をかぶった、やけにきっちりした制服の男。
 何だか胡散臭うさんくさいが、そんな服を着ているという事は公務員なのだろうか。
 未だに状況を把握はあくし切れない俺に、男は俺に顔を近付けてきた。

「なぁんだ。今度はガキっつうから期待したら、チンケなオスじゃねえか。しょーもねえ、これじゃ楽しみが全然ねえぜ……ったくよォ」

 楽しみって何だ。聞きたくないけど楽しみってなんの楽しみだよ。
 思わずツッコミを入れたかったが、しかし男は俺のことなど気にせず溜息を吐くと、背後から何かを取り出した。

 黒光りする、鉄のような材質の輪。
 何か見慣れたような形のソレを見て、俺は背筋を走る悪寒に硬直した。

「それ、って……まさか……隷属の…………」

 言葉が上手く出て来なくて喉を動かすと、男はニタリと笑った。

「お、知ってんのか? この【隷属の首輪】の事をよぉ」

 やっぱり。
 それはやっぱり、人を奴隷にするための首輪なのか。
 だとしたら、やっぱりココは……――――

「ここって、どこなんだ……」

 呟いた俺に、妙な機嫌の良さを見せつける男は軍帽を少し傾けた。


「ようこそ少年。ここは【ギオンバッハ大叫釜だいきょうふ】の暗い暗いかまの底――――

 人呼んで【絶望の水底みなそこ】だよ」


 今まで起こった事から答えを探そうと、頭の中で記憶が繰り返される。
 だが、その記憶の中のどこにもこの状況をくつがす答えは無い。
 突然に罪を着せられ、川へと放り投げられた俺には、何故ここに楽しげな男がいるのかすら理解出来なかった。











 
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