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巡礼路デリシア街道、神には至らぬ神の道編
18.どうしてもバレてしまう
しおりを挟む「んふ……んふふふ……ツカサ君、ツカサくぅん」
「う゛ぅう゛……」
ゆらゆらと不規則に揺れる視界に、結構な頻度で赤い髪がちらちら見える。
見えるだけならいいが、近付いて来て頬やら口やらにくっつき全力で視界を遮るのは、どう考えてもやりすぎだ。というか即刻やめてほしい。頼むからやめてほしい。
だが、今の俺にはその愚行を止める事が出来ない。
なにせ今の俺は……ブラックに屈辱の“お姫様抱っこ”をされたまま、羞恥もクソもなく、街道を進んでいるのだから…………。
………………。
ああぁあああ恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいいいいいいい。
今さっきも人とすれ違ったんだぞ、もう何度も何度も他人とすれ違ったんだぞ! 商人みたいな人とか冒険者みたいな奴にジロジロ見られてなんの罰だ、なんの罰だよこれええ!
せめて背負ってくれとさっき散々頼んだのだが、クロウは俺が背負っていた荷物を背負っているのでムリだとキッパリ言うし、ブラックは「僕からすれば、こっちの方が楽だから」と言い張って背負ってくれない。
どう考えても背負い込む方が楽だろうに、ブラックは俺を横抱きにして歩く行為をかれこれ二時間はやり続けていた。
……こんなの、普通の人間なら筋肉痛どころか翌日腕がパンパンになるぞ。そうでなくとも、数分後に腕が痺れ始めるんだぞ。なのに、どうしてこのオッサンは少しも腕が震えて来ないんでしょうか。なんで何事も無いような顔をして、平然と俺を運んでいるんでしょうか……。
俺、いっくら平均身長にギリギリ届かないと言っても、普通に女子より背ぇ高いんだよ。タッパもあるんだよ。
なのにどうして米俵を二時間抱える拷問みたいなこの状況でケロッとして「ツカサくぅん」とか気色悪い声音でキスの連打をしてくるのだろうか。怖い。このオッサン怖い。なにこのオッサンどういう筋肉してんの。
もう朝から「元気だから歩く」って散々言ってるのに、押し切って抱き上げるし、そこからずぅうううっとこんな風に、そ、その……うぅ……。
「ムゥ、ブラックばっかりずるいぞ。オレもツカサとキスしたい」
「だーっ、テメエはドサクサに紛れてツカサ君の唇を狙ってきやがるだろうがぁっ! ツカサ君は僕のものなんだよ! 黙ってろクソ熊!」
隣で指を咥えて見ているクロウも何を考えているんだ。
やめなさい、良い大人が指をしゃぶるんじゃありません、頼むからやめて。
ああ、こんなに良い天気で草原も清々しいのに、何で俺は男三人でむさ苦しい濃い場面を繰り広げているんだろうか……せめてこれが女子ならなぁ……。
いや、女の子にお姫様抱っこされるのはちょっと。あっでもお姉さまとか筋肉美女に抱っこされるのは母性に包まれているみたいで俺的にはちょっとアリというか。
「もうっ、ツカサ君また僕以外のこと考えてる! お仕置きで窒息させちゃうぞ」
「わっバカッ、ばっ……ん゛っ、んん゛ん゛ん゛~~~~ッ!!」
馬鹿ばかバカ舌でべろべろ口を舐めて来るな、挿れようとしてくんなぁっ!
やめろ、なにやってんだ、と無精髭でチクチクするオッサン特有の顔を何とか引き剥がすと、ブラックは朝からヘラヘラと浮かれた感じで笑って、またもやタコのようにわざとらしく口を尖らせてくる。
「だからそのタコみたいな口やめろってば! ばかっスケベ親父、アンポンタン! お前には羞恥心というものが無いのか!」
「ツカサ君こそ、恋人同士なのに恥ずかしがり過ぎなんだよ。キスの練習とかだってこれから頑張るって言ってたのに、ちょっとアッチに帰ったら忘れちゃってさぁ」
「う゛……だ、だって、最近そういう雰囲気でもなかったし……」
俺だって忘れたワケじゃないけど、でもその、こ、恋人らしくしようとするよりも先に色々やることが有ったから、すっかり冒険者モードになっていたというか、そもそも俺はアッチの世界では色気もクソもない学校生活なので、勉強漬けでそんな事も考えられず、こっちに来たらボケてしまうというか……。
まあ、その……そこはちょっと悪かったかも……悪かったかな……?
どうかな、と落ちないようにブラックにしがみ付いたまま首を傾げた俺に、相手は不満げに眉を顰めて再び顔を近付けて来る。
「ほらぁ。僕寂しかったんだからね? ツカサ君が悪いんだよ。えいえいっ」
「わっ、ひゃっわ、脇擽るなぁ! 分かっひゃ、ごめっ、うあっごめんって! これからちゃんとするからっするからやめろおっ!」
こそばゆいのと同時に、反射的にそのむず痒さが尿意を催すような感覚を下半身に与えて、足を動かさずにはいられなくなってしまう。
慌てて降参した俺に、ブラックは満足げに笑うとまたキスをしやがった。
なんでお前はそう天下の往来でこっぱずかしい事が出来るんだよ、い、いくら俺とお前が恋人同士……っていうか、こ、婚約者……でも、その、公衆の面前でこういうのは、やっぱりいけないっていうか傍目から見るとヤバいんじゃないかっていうか。
いやでもこの世界じゃ男同士のバカップルも普通なんだっけ……ライクネス王国の中じゃ男女比率が圧倒的ってだけで、俺とブラックも当たり前にみえるのか。
でもな、俺としてはやっぱり異世界の常識ってヤツがな――って、昨日えっちな事しておいて何をって感じではあるんだけど……。
「えへへ、ツカサ君……。まあ、もうちょっと僕といちゃいちゃしようよ。ねっ。【国境の砦】に到着したら、色々面倒臭そうだしさ」
「…………ぅう……」
なんか悔しい。
ブラックにおちょくられてるのも、その……本当は、治り切ってなくて、ちょっと歩くのがつらいかなって思っていたのを見透かされたのも。
だからブラックは、俺を無理矢理こうしてだっこしてるんだと思う。
はあ……返す返すも恥ずかしい……。
相手は大人だし頭も良いから、俺が何を考えているかなんてすぐ分かるんだろう。そう納得はしていても、意地を張り通そうとしていた俺からすれば、結構悔しい。
俺だって一人前の冒険者のはずなのに、なんだかんだでブラックのお世話になってしまっているのが、なんとも情けなかった。
でも、それだけじゃない。
ブラックが今日もこうして俺に過度に構おうとする理由は、俺だって解っている。
だからこそ、自分の精神の未熟さを完全に見透かされているようで、余計に恥ずかしくなってしまうんだ。
だって、自分自身の変化に怖くなっている事を、知られてしまってるんだから。
――そう。昨日から……いや、もしかしたらもっと前からだったのかも知れないが、とにかく俺には“奇妙な変化”が起こっていたのだ。
と言っても、目に見える変化じゃない。
その……昨日、なしくずしな感じでブラックとえっちしちゃって、もう一回風呂に入るハメになって大変だったのに、今朝の俺は不思議なくらいに元気だったんだよ。
いつもなら次の日はグロッキーになってたりするし、足の謎の冷えだってこんな風に改善してなかったと思う。でも、今回の俺はというと、不思議な事にブラックの顔を押し退けられるくらいには回復してるんだ。
昨日は歩くことも難儀したカチンカチンの両足が、ブラックに熱を与えられて……あ、あんな……恥ずかしいえっちして、足が動くようになるなんて。
こんなの、ありえない……よな……?
…………普通に考えたら、俺のチート能力の【自己治癒能力】が発動しているんだと思うけど、でも、ぶ、ブラックの……その……精液がうんぬんとか言われて、実際に注ぎ込まれた後に回復してるってなると……なんか、また俺の体が変な事になっているんじゃないかと考えてしまって。だから、怖かったんだ。
勿論ブラックのせいじゃないし、コイツは充分俺を励まして良くしてくれている。俺が独りよがりに怖がってるってのは解ってるんだけど、でも、自分の体の事になると、どうしても恐怖が拭えなくなってしまって。
変だよな。
俺は、この世界に来た時もう既に“何らかの変化”を加えられているのに。
有り体に言ってしまえば、もう“普通の人間じゃない”んだってのにさ。
なのに、いつまでも一般人の感覚が抜けきっていないのか、自分の体が改変されているかも知れないという事実にぶち当たると、無意識に震えてしまって。
これじゃダメだって自分でも呆れているんだけど、でも……今回は流石に、自分の体が淫魔か何かになってしまったのではと思うと……どうにも……。
…………だ、だってさ、俺は普通の人間なのに、もしブラックの精液で両足が回復したってんなら、もうそれ俺がクロウみたいに精液で栄養摂っちゃったって事だろ。
何でだよ、クロウは種族的にアリだけど、俺は違うじゃん。精液が完全栄養食とか言う設定の種族じゃないじゃん。どう見てもヒューマンじゃん。チート能力以外何もオプションないじゃん。絶対変だって、そうはならんって!
なのに、な、なのに……俺……ブラックとえっちして、その時に精液を注がれて、何かいつも以上に気持ち良くて、気絶できないから頭が気持ち良さでバカになりそうで怖くなって、でも何か…………体の中に、あったかい熱が灯ったみたいで。
あんなの、初めてで……。
……だから、自分で自分の体の変化が気味悪く思えて、風呂に入り直した時も妙に震えていたのに…………いや、そういやあの時にバレたのかな……。
後処理だって言い張るブラックに色々弄られて大変だったけど、でもその……お、お湯の中でずっとギュッとしてくれてたし……そ、そういえばそうだった。
うわ、じゃあ、そのせいで、今日も俺の事を気遣ってくれてるのか?
だとしたら、その、そ、そんなの……。
「あは……ツカサ君たら大人しくなっちゃってぇ。……可愛い……」
「っ……」
ああ、また。
またブラックに気を遣わせてる。
だって、今までさんざん口やほっぺにキスして来たのに、今のは額にキスだぞ。
まるで、不安になった俺を宥めるみたいな感じじゃないか。
……ブラックは、いつもそうだ。そうやって「僕は分かってるよ」と言わんばかりに、俺に優しくする。俺が意地を張って何も言えないのを理解しているから、こんな風なあからさまな態度で俺の不安を解そうとして来るんだ。
だから、気を遣わせているんだと思うと、自分が恥ずかしくなる。
やっぱり今俺が考えていた事を見透かされていたみたいで、気分が悪い。だけど、ブラックがそれだけ俺を心配してくれているんだと思うと怒る事も出来なくて。
ただただ自分の不甲斐なさが申し訳なくなり、もう何も言えなかった。
そんな俺を知ってか知らずか、ブラックは相変わらず屈強な腕で俺を抱えながら、クロウと口喧嘩を挟みつつも歩き続けて。
次第に青々とした国境の山が近付いて来ると、なだらかな大路にも人が多くなってきた。どうやら別の国と繋がる砦もすぐそこらしい。
懇願してどうにか降ろして貰い、そこそこ動かせるようになった両足で人の流れに乗ってしばらく歩いて行くと――――鈍く灰色に光る頑強な石材で造られた、巨大な城壁のようなものが道の先を塞いでいるのが見えた。
アレが、ライクネス王国とアコール卿国を繋ぐ国境の砦かぁ。
国境の砦は、どの境の砦もこの世界じゃ珍しい三階建て以上の高さの城壁や建物が在るのが普通なんだけど、ここもかなりの高さの壁で覆っているなぁ……。
「しっかし、いつ見ても山と繋がっているみたいだねえ」
ブラックの呟きに頷きつつ首を動かして周囲を見渡すと、不思議なその姿に改めて息を漏らさずにはいられない。
山と山の間を繋ぐように砦が建てられているなんて、本当普通じゃないよ。
そもそも、こんな風な山脈の間っていうのが何だか理解しがたい。双方の山の麓を横一線に城壁で塞いで繋ぎましたって感じなので、二つの山脈がすぐ横にあるという意識があまり湧かないしなぁ……。
……そういえば、右の方の山は左とちょっと違う気がする。
遠くから見てる時も思ったけど、右の方の山は何か左より穏やかな感じだ。城壁がかなり遠くまで続いているので少々見づらいけど、草も生えない岩山である左の青い山脈に比べて右は薄らと緑が在るみたいだし。国境の山ってこんなだっけ?
砦自体には特に変わった所も無いけど、なんだかいつもの国境の山脈とは少し違う気がする。でも、何が違うのか何とも言えないなぁ。
「ツカサ君、疲れてない? 大丈夫?」
「オレが背負ってやろうか」
「えっ?! あっ、だ、大丈夫大丈夫。さっさと入ってエネさん探そうぜ。なっ!」
心配してくれるのは嬉しいが、そこまで過保護にされると恥ずかしい。
もう大丈夫だとなんとかブラックとクロウに示しつつ、俺達は砦に入るための行列に並んだ。街や砦に入る時は大体こうなんだよな。
この世界も他の異世界と一緒で、こういう時には通行料を払い、身分証を提示して中に入らなければならないんだよな。
俺ら三人は冒険者の証とも言えるメダル(オリンピックで使われるもののような形で、その冒険者の名前や使える技能が模様として刻まれている)を持っているので、コレを警備兵に提示して許可を貰う事になる。
このメダルがまた便利で、冒険者ギルドに所属しているという明確な情報がある為か、意外とすんなり通してくれるのだ。ブラック曰く、商人や貴族ではない一般人がこうやってすぐに通して貰うのは、中々難しいらしい。まあ、冒険者はギルドに顔が割れてるし、基本が荒くれ者だから監視されてるみたいなモンだもんな。そうやって注視されている方が、案外手続きもスムーズになるんだろう。
なので、小一時間ほど待った俺達も、すんなり砦の中に入る事が出来た。
「ふー、これで後は砦の中でアイツを待つだけか……」
まるで祭りのように人がごったがえす砦の中は、様々な露店が出ている。
彼らは双方から品物を仕入れてきた商人達で、旅商人だけではなく砦専用の商人もいて、その品揃えは店によってピンキリで本当に様々だ。露店も日除けをつけた本格的な店やら敷物を敷いただけの簡単な店やらと多種多様で、ここが交易の中継地点というのも頷けた。
俺の世界でもそうだけど、こういう他の国に近い街は、基本的に国境で隔てられた双方の国の物資が溢れていて活気があるんだよな。だから、商人や冒険者達はここで装備を揃える事も多いんだ。最先端の武器や道具は大体ここで手に入るらしいし。
それもあって余計に他の場所より栄えてるんだよなぁ。
まあ、王都直轄で警備も厚いってのも関係してるかも知れないけど、もちろん宿屋も沢山あるし、なんなら娯楽施設だってある。ここにあるかどうかは分からないが、大人のおもちゃ屋だってあるんだよこれが。
むしろ、もしかしたら普通の街よりも色々充実しているんじゃないかって感じで……ううむ、何かこの説明じゃショッピングモールみたいだな……。
ともかく、人を待つには格好の場所なわけだ。
その代わり警備兵も多いし、滅多な事をするといやにレベルの高い警備兵達にボコボコにされて出禁にされちまうから、大人しく過ごさなきゃ行けないんだがな。
まあ俺達には心配無用の事だろう。
「ともかく、立ち止まってても仕方ない。適当な宿でも探して荷物を置いて来よう。旅を再開する前に、どんな食料が置いてあるのか見ておきたいしさ」
当面は人探しと物資調達だなと歩き出すと、ブラックがすぐに横に付く。
「そだね、この砦ならそこそこ良い宿もあるし、今回はそこに泊まろう」
あ、そうか。ブラックは旅慣れてるんだよな。
当然ここにも来た事があるんだろう。じゃあ任せた方が良いか。
そう思い先頭を譲った俺に、何故かブラックはニヤリと変な笑みで笑って見せたが、特に何か言う事も無くこちらに背を向けた。
何か嫌な予感がしないでもないが……まあ、ブラックも粗末な宿はあまり好みじゃないみたいだし、それなりの場所に案内してくれるだろう。
願わくば風呂が付いていればいいな。
そんな事を考える俺の横で、何故かクロウは不機嫌そうに眉根を寄せていた。
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