異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
261 / 952
巡礼路デリシア街道、神には至らぬ神の道編

16.色々見られるとものすごく気まずい

しおりを挟む
 
 

  ◆


 この世界には、ハッカ液みたいな、オッサンの股間に塗ると地獄を味わわせる事が出来る道具か何かが無いのだろうか。

 何でも良い。そんなにヒドいモノじゃなければ何でもいいから、あのオッサン二人に神の鉄槌てっついを喰らわせたい。俺の意志を丸無視でとんでもない事をしくさった阿呆あほうの中年どもに、どうにかして一泡ひとあわ、いや五泡くらい吹かせてやりたかった。

 ……まあその、股間にハッカ液って、我ながらそれはどうよと思わないでもないが、しかしそんな事でしかダメージを与えられないんだから仕方ない。
 どーせ俺の意志なんて関係なしに色々されちゃうんだし、どーーせオッサンどもの好きなようにされちゃうんだし、どぉおおおおっせ。

 ……ゴホン。ちょっとスネてしまった。
 ともかく、なんとかしてブラックとクロウをギャンと言わせてやりたいが、それを考えるのは後回しだな。今は、ようやく出立の目途めどが立ったことに喜ぶべきだ。

 ニワトリ頭目とうもくのクックにもとんでもない所を見られちまったし、こうなった以上さっさとオサラバするしかない。というか俺がもう、鳥人の集落に滞在する事に耐えられそうにない。だって見られちゃったし。「とんでもない所」とは何かなんて言いたくもないし。

 ああもう思い出すだけで顔がカッカしてくる。
 怒ってるんだからな俺は。めちゃくちゃ怒ってるんだからな。

 あ、いや、鳥人の皆さんは何も悪くないんだけどね、あのニワトリ野郎がね。

 そんなワケで、色々されて気絶も出来ず放心状態で一夜を明かし翌日、俺は即座に荷物をまとめた。もういつ出立しても良いようにだ。
 昨日、恥ずかしさをまぎらわすために、デバガメしていたニワトリに「明日出発するから、ブーブックさんにペコリア達を戻してくれるよう頼んでおいてくれ」と怒鳴るレベルで伝えておいたから、後にしがるものなど何もない。

 一応【セウの樹】の葉っぱも「若芽だけでなく葉も食べられる」って分かったし、後は他の地域で試そう。若芽も他の場所で手に入れられるかも知れない。なんたって、まだまだこのデリシア街道は長く続きそうだからな。
 そんな事を思いつつ、姿が見えないクックはどこに行ったんだろうかと早朝の小屋で昨晩の残りのスープをぐるぐる掻き回していると、何やらぞろぞろと小屋に入って来た。誰かと思ったら、クックとその仲間達……に長老さんもいるじゃねえかっ。

「わあっ! お、おはようございます!」
「おい、その挨拶あいさつ俺に向けられてないような気がするんだが」

 知りません。人の言う事を聞いてくれないニワトリにする挨拶あいさつはねえ。
 っていうか人がぞろぞろ入って来たってのに、このオッサンどもはいつまでも布団ふとんの上でゴロゴロして威厳いげんもクソもねえな。はったおしてえ。

「ホッホ、そうかしこまらずともお良い。ほれブーブック、綿兎わたうさぎを返してやりなさい」
「む…………ヒナ達が凄くよろこんでいた。感謝する」
「わーっありがとうございますー!」

 檻から解き放たれてブーブックさんに抱えられていたペコリア達は、待ってましたと言わんばかりに跳び出して俺の方に突っ込んで来てくれる。でも、もふもふだから全然痛くないっ。むしろモフッとしてて物凄く気持ち良いぃいい!

「はあぁあ……お帰りぃぃ俺の可愛いペコリアちゃん達……」
「クゥ~!」
「クゥックゥッ」
「ククゥ~」

 うーんなでなでしてもし足りない。
 本当可愛いなぁ……なんて思っていると、横からやる気のない声が飛んできた。

「で? 冤罪えんざい吹っかけて来たクソ鳥どもがそろって何の用?」
「こらブラック!」

 そりゃ【ポヤポヤ】をがされたのはムカつくだろうけど、完全な勘違かんちがいだったんだしクソ鳥は言い過ぎだろ。怒るのは仕方ないけど、大人の対応はどうしたんだ。
 こう言う所が大人げないんだよなぁ……と思いつつ、俺は長老さん達に謝りながら話をうながした。何で勢揃せいぞろいなのかは俺も気になるし。

「あの、それで……どうして今日はそんなみなさんで……」
「おおそうじゃった。クックから話を聞いての、急に体調が回復なさったところからすると今日あたりでも出立してしまわれると思いましてな。その前に、おれいを言っておきたかったのです」
「おれい?」

 三人で首をかしげると、もっふりしたフクロウの長老さんは、なにやら金の刺繍ししゅうまぶしい高級そうな小さなクッションに乗せた“あるもの”を俺達に見せた。
 それは、数日前に何者かに渡された【セウの樹】の種。
 ……だったような、気がするのだが。

「え……あれ……?」

 水色と黄緑色の縞々しましま模様もようが特徴的な、ハート形の木の実っぽい種。
 その姿を記憶していた俺達の前に差し出された「種」は……なんと、その二つの山の頂点から茎もしっかりした双葉が出ている新たな姿になっていた。

「これって……発芽したって事ですか?」
「そうです! この数十年、何の変化も無かったのですが、どういう事かツカサさん達に出会ってから急に変化があらわれましてな……! これも貴方あなたがたのおかげではないかと思い、お礼を言いに来たのです」
「そんなのたまたまじゃないの?」

 すかさずツッコミをいれるブラックに、長老さんは「いやいや」と首を振る。
 そう断定できることが何かあるんだろうかと目をしばたたかせると、相手は答えた。

「実は、セウの樹は寒冷地のごとき寒さと、それを凌駕する“アニマ”の力がなければ種のまま眠り続けるようになっておるのです。ライクネスは今もアニマが満ちている国ですが、あの魔物たちの大暴走が起こってからは……その量も、空に届くほどの量ではなくなり、セウの樹自体も昔は存在した苗木がことごとくモンスターどもに踏み荒らされてしまいましてな……種も、正直な所コレしか……」
「えっ、そ、それしかなくなっちゃったんですか?!」

 シュンとしている鳥人一同を見て、思わず声を上げてしまう。
 いや、でも、考えられない事じゃないよな。
 成長し切っちゃうと実も花も付けなくなる植物だって存在するだろうし、そもそも【セウの樹】は女神ナトラが広めたモノなんだから、普通の植物と違う部分があっても何もおかしくない。というか発芽条件凄く面倒だなこの樹。
 そりゃ数も徐々に減って行くよな……。

 外的要因で生き物が絶滅するのもよくある事だし……種が、俺達に渡された物だけになっても仕方ない。そりゃ全員血相変えて探そうとするわ。盗人だと思って憎しみをこめつつ薬漬けにするのも頷ける。
 だって、もう、この種が消えれば未来に鳥人が住む樹はなくなっちゃうんだ。
 それを考えれば……まあ……ああいう行動も仕方なかったのかな。

 ブラック達は多分それを聞いても「は?」としか言わないだろうけど。
 まあ今回は被害者だし、あんまりたしなめるのもな……うん……。

「ともかく、この種は我々にとっての最後の希望であり、今まで派見果てぬ夢でもあったのですじゃ。それを、貴方がたが花開かせて下さったのです」

 その言葉に、俺達は顔を見合わせる。
 ……アニマってのは、この世界の古い言い方で【大地の気】のことだ。今はもう、そんな言い方をする人もほんの一握りしかいなくなってしまったみたいだけど、過去のこの世界で【黒曜の使者】をしていた現・神様のキュウマは、前に【大地の気】をアニマと言っていたっけ。
 彼は何百年以上、ヘタしたらそれ以上前にこの世界に召喚された元・日本人の神様だから、ついそういう言い回しもするのだ。
 見た目は俺と同年代の高校生のままなんだけどな……いや、そこはおいといて。

 だから、つまりは「俺達が来て、寒さと大地の気が強化されて芽吹いた」ってことになるんだけど……残念な事に、俺達には少々思い当たる節がある。
 一つは、冷蔵冷凍庫になる【リオート・リング】に放置していた事と……もう一つは、この世界を構成する【曜気】や【大地の気】を無尽蔵に作り出す事が出来、通常は他人に譲渡できない自分の気を与える事が可能となる……俺のチート能力だ。

 与えると言っても、慈悲深げに空気中に放出しているワケじゃないぞ。触れないとダメなんだ。だから、俺が手に持ったことで、自動的に種が【大地の気】を摂取して発芽したんだとしたら、そりゃもう、ね。
 いや、手柄が欲しいワケじゃないんだが、何と言うかもう少し俺も無自覚に自分のちからを出さないように出来なかったのかと、色々考えてしまってな……。

「なんじゃ、何故落ち込んでおられるのだ?」
「あ、いえ、なんでもないです……ともかく、俺達がやった事かは分かりませんが、発芽した事はおめでとうございます」

 そういうと、長老さんは真ん丸なフクロウの目を細めて、俺達をじーっと見ながらニヤッと笑って肩を揺らした。

「ホッホッホ、まあ、そう言う事にしておきましょうかのう」

 な、なに。何ですか。もしかして何か気付いてるんですか。
 いや、俺達本当になにもしてないですよ! 本当に!

 思わずおののいてしまったが、長老さんはすぐに目付きを元に戻すと、指羽を広げた。

「なんにせよ、我らが聖樹の発芽は喜ばしいこと! これもきっと何かの縁です。……と言うワケで、ささやかなお礼ですがコレを……」
「え……」

 長老さんがそう言うと、ウグイス系鳥人のウォブラーが布の上に山盛られた何かを差し出してくる。それは、何かの花のつぼみのような形をした、リンゴくらいの大きさの黄緑色のデカい物で……って、コレもしかして【セウの樹】の若芽なのか!?

 はじかれたように長老さんを見やると、相手は「そうだ」と頷いた。
 な、なんということだ……こんな貴重な物を山盛りに……!!

「あ、ありがとうございます!!」
「まーたツカサ君モノに釣られてる……」
「ムゥ、いつも即物的だな」

 うるさいっ、お前らも充分じゅうぶん即物的でゲンキンだろうがっ。
 いや~これアトでどう食べたら良いか研究しよ。なんせいっぱいあるしな!
 ホクホクしながら包みを受け取ってウエストバッグの中に入れると、機を見たように長老さんが「それと」と言葉を継いだ。

 それとって、もしかしてまだ特典……じゃなくてお礼が在るのか。
 何だろうかと相手を見やると、長老さんは朗らかに笑って羽を広げて見せた。

「話によると、ツカサさん達は、のふもとにある【国境の砦】に向かわれるとの事で。……でしたら、おびもねてクック達がその近くまで運びましょう」
「えっ」
「心配めさるな、我ら鳥人の羽があれば、街道の距離は半日に短縮されますぞ。これは、我々からのせめてものつぐないですじゃ。遠慮せずに使って下さい」

 長老さんが「なあお前達」と言うと、鳥人達は「応」と答える。
 なんかニワトリ頭目だけは気まずそうな顔をしているが、お前は自業自得だろ。
 だから見るなと言ったのにとムカムカしていると、長老さんが笑った。

 …………あれ、な、なんでそんな優しい目で俺の事を……。

「ちょ、長老さん?」
「…………ツカサさん、かつて我々を救ってくだすったかたは、若芽の汁を入れた瓶のふたを外し、ほど、その若芽を愛していたそうです」
「……?」
「さて、れいは急げ。食事を終えたらさっそく準備するのだぞ」

 俺になにやら謎かけのような言葉を残し、長老さんはクック達にそういう。
 すると、ウォブラーがバサーッと手……いや片羽をげた。

「長老様、目が覚めてるデカいの二人は、さすがに一人でかかりきりですよぉ。私は荷物を持ちますんで、そこの二人はデカいホークとブーブックに任せて下さいな」
「おおそうじゃの。生きている物は運びにくいからのう。では……ツカサさんは、クックに運んでもらうしかないようじゃのう」
「エッ」
「コケッ」

 あっ、なんか背後でガタッとかいう不穏な音が聞こえた。絶対振り返りたくない。
 でもクックの顔も見れないんですけど。あの、ソイツ野次馬した奴なんですけど!
 俺コイツのせいで辱められたんですけど!?

「よいなクック、ツカサさんを落としたら三ヶ月飯抜きじゃぞ」
「クワァ……は、はい……」

 いや三ヶ月って長いな。そんなにお腹もつの。すげえな長命の鳥人族。
 思わず心配になってしまったが、そこに注目している場合ではない。
 見せつけたのは自分達だってのにブラックとクロウは妙に機嫌が悪そうだし、俺は俺でクックと顔合わせづらいってのに……ど、どうしてこうなるんだ……。

 おかげでせっかくのスープの味がしなかったが、結局変更する事も出来ず、朝日が少し登ったぐらいの時刻にテイクオフすることになってしまった。
 ……ああ……ゆ、憂鬱ゆううつだ……。












 
しおりを挟む
感想 1,046

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

処理中です...