異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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巡礼路デリシア街道、神には至らぬ神の道編

  寄らずの森で寄り来たり2

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   ◆



「ご飯だぞ~」
「あはっ、待ってました~」

 木々の隙間すきまから見える空が、薄桃色うすももいろむらさきの綺麗なグラデーションに染まった頃。
 俺達はようやく近くに水場を見つけて、草葉をはらった場所で火をかこんでいた。

 どれほどあざやかな森でも、夜になってしまえば途端に薄暗く得体のしれない場所に変貌してしてしまうが、それでも明かりが有れば人は安堵あんどできる。
 その周囲に仲間がいるとなればなおさらだ。

 メシの用意が出来たぞと呼びかけると、ブラックもクロウもペコリア達も、我先にとたき火の前に集まって来てくれる。おかげで、宵の口になり冷えて来た空気もそれほど気にならない。……べ、別に、オバケが出そうで怖いからみんなが居て良かったとか、そんな事を考えているワケじゃないぞ。

 ともかく、今日は久しぶりにペコリア達とそろっての楽しい夕食だ。
 本当はロクショウや藍鉄あいてつ柘榴ざくろといった、俺の守護獣オールスターズでお食事したかったのだが、ロクショウは頻繁に呼ぶなと言われてしまったし、藍鉄あいてつの場合は夜に呼び出すと、呼び出していない間のお世話をしてくれている“ジャハナム”というトコのお姉さまや世話人の人に心配をかけてしまいかねない。

 藍鉄あいてつは、裏世界と呼ばれるジャハナムの荒くれ者達を束ねている、赤と青の首領の一人である“赤のお姉様”に頂いた、貴重な争馬そうば種のディオメデだ。なので、召喚珠しょうかんじゅで呼ばない時はお姉さまの部下の人がお世話をしてくれているのである。

 おおきくてモフモフぷにぷにのミツバチである柘榴ざくろも、年齢的にはまだ子供なのでお母さんである金属性の龍――【蜂龍ほうりゅう】さんのそばからあまり離したくない。
 定期的に蜂蜜を持って来て貰っているので、お菓子とか持たせておうちに帰したりしてるけど……うーん、いつかはみんなでご飯を食べたい。
 でも、中々タイミングが合わないんだよなぁ。

 俺の使い魔というか“従魔”であるも気軽に呼びたいんだけど、いま仕事中じゃないかなとかもう寝てるかなと考えてしまって、中々な……。
 なにか連絡手段が有ればいいんだけど、残念ながら俺のチート能力にテレパシーのような力は無いんだよな。うーむ、なんとももどかしい。

 というか、そもそも俺は友達である守護獣達にあまり戦って欲しくないと言うか、出来るだけ自分の都合で「戦え!」とか命令したくないなぁと思ってるから、彼らの出番が無くなっちまってるんだろうけどな……。

 でも、この世界はモンスターバトルが主流な世界でもないし、俺自身トレーナーなワケでも無いし、それに俺達がまず戦える存在なんだから、別に戦わせなくったっていいよな。いや良いはずだ! だって、俺にはあんな可愛い子達に死闘をせよなんてとても言えないんだもん……っ!!

 まあ、でも……俺がポカやらかすから、結果的にペコリアやロクショウ達に頼る事になるんだよな……。そのせいで、戦闘になった時に助けて貰うことが多々あるっていう……ハハハ……ハァ……。

 閑話休題。
 まあ俺の守護獣ちゃんカワイイカワイイ談義は置いといて。
 ともかく、今はブラックとペコリア達との夕食を楽しまないとな。

「オッサン達先にパン受け取って」
「はいはい」
「ムゥ」

 布に包んで保湿したパンをバッグの中から取り出し、刃の短いナイフで切り分けて両隣に座っている二人に渡す。オッサン達はさんれ、俺はふたれだ。
 何で俺よりブラック達の方が食べるんだろうと疑念が湧くが、コイツらデカいし、そもそも異世界の冒険者の男だから、まあ俺の世界とはスタミナが違うんだろうな。
 ……俺もおくれを取らずに栄養を取らねば。

「クゥ~」
「おう、ペコリア達はパンと木の実のジャムな」

 ヨダレを盛大にらしつつも、お行儀ぎょうぎよく三匹で並んでいるペコリア達には、この森で見つけた果実を使った簡易のジャムだ。こんな事もあろうかと、砂糖とか調味料のたぐいはラクシズでたらふく買い込んでおいたのだ。
 塩胡椒こしょうと共に、砂糖は大きな袋に入って冷凍冷蔵庫な【リオート・リング】の倉庫にどっさり保管されている。まだまだいっぱいあるぞ。ジャムなんて作り放題だ。

 それもこれも、ラクシズでの娼館勤めと、お貴族様からの給料の賜物たまものである。

 フフフ、どうだ驚いたか。高級娼館と貴族からの給料、高すぎて本当に怖い。

 思わず小市民的感覚で恐怖してしまったが、そんな場合ではない。
 ペコリア達のパンに丁寧ていねいにジャムをってやって、三匹に渡すと、彼らはジャムに鼻をくっつけてフンフンとにおいをいでいたが、すぐに前足で器用にパンを持って、はぐはぐと食べ始めた。

「クゥ~!」
「クゥックゥッ」
「クゥウ~!」

 はぁあ……っ、か、可愛すぎる……っ!
 なんでこう、小動物がご飯を食べている時のくちって可愛すぎるんだろう……ジャムだらけのおはなとおくちのとこがもひもひ動いててもうっ、み、見ているだけで心がぴょんぴょんするっ、ああ辛抱しんぼうたまらん……っ。

「ツカサ君、パン以外のはー?」
「グッ……そ、そうだった……」
「ヌゥ、今日は干し肉と川魚のスープか」

 俺が鍋からすくう前に、クロウがフンフンと鼻を動かして言う。
 そうそう、今日のメインは干し肉と魚のお野菜たっぷりスープなのだ。

 この世界の魚は少し特殊で、水の中から釣り上げてすぐにヒレの部分を除去しないと、生臭いというか腐った臭いというか、とにかくひどい臭いが魚の身に染み込んで、一口ひとくちも食べられなくなってしまう。だが、適切な下処理をおこないさえすれば、美味しく食べられるのである。

 東の島国――【ヒノワ】という恐らく日本風の国や、多分中華っぽい【シンロン】とか【チェンホン】という国では、この魚の下処理方法が行われてるらしいんだが、この大陸ではまったく知られていなかったらしく、魚は嫌われモノだったんだよな。

 だから、ブラックやクロウも最初はすんごくいやがってたっけ。
 でも、処理方法を学んだ今となっては、魚も新たな「肉」として非常に役に立っている。なんたって、現地調達が簡単でなおかつ美味いからな!
 そんな風に美味なる新素材になってからは、オッサン二人の態度もやわらぎ、最近は魚料理に抵抗がなくなっているようだった。

「魚かぁ~、まあ、あつければいいかな」

 軽口を叩くブラックに、俺はまかせておけと親指を立ててみせる。
 ふふふ、夕方前の薄暗い時間だったおかげか、結構デカい魚が釣れたんだ。
 ブリくらい身が厚い大きな魚だったから、これなら二人も満足できるはず。いや、ブリは言い過ぎた。でもソコソコの大きさだったのは確かだ。

 まあ……魚の種類とかは全然知らないから、なんて名前の魚なのかは俺も知らないんだけども……毒は確かめたし、味見した時は美味かったのでまあ良かろう。

 たたしき寸胴ずんどうなべという奇怪きっかいな調理道具を使い、魚のアラや干し肉の塩っ気などで絶妙に味付けた俺のスープは、たき火の光によって黄金色に輝いている。
 じっくりコトコト煮込んだおかげか、凄く良い匂いがただよって来ていた。
 これにはブラック達も鼻を動かしてヨダレ顔だ。

 まったく、俺って奴はまた料理でオッサンどもをとりこにしちまうぜ……なんてアホな事を思いながら、二人のおわんに肉厚の魚の身と干し肉、それと野菜をたっぷり盛ってやり、それぞれに手渡した。途端、二人はがっつき始める。
 普段は行儀が良いブラックとクロウだけど、旅の時は結構ワイルドだ。

「ん~、これは中々……! ツカサ君の腕の成せるワザなのかもしれないけど、魚も下処理すれば美味しくなるんだねえ。さっぱりしてて肉とはまた違う良さがある」
「脂が足りないが、これはこれでウマいな……ムム……」

 ハグハグと一心不乱に食べるクロウと、味わって食べるブラック。
 こう思うのもおかしいかも知れないけど、どっちも微笑ましい。
 何だかんだ、人に料理を食べさせて喜んで貰えるってのは素直に嬉しいので、そうまで褒められると悪い気はしない。

 ふふ、やっぱり俺って料理スキルチートも有るんじゃないのかな。
 自惚うぬぼれちゃっていいかなぁ……なんて思いつつ、俺は上出来なスープに舌鼓したつづみを打ちながら、楽しく今日の夕食を終えた。
 
 


 
 ――――そうして、雑談と共に見張りをしながら夜はけ、そろそろ深夜になろうかという時刻に差し掛かった頃。

「……ふむ……」

 少し小さくなった火を見てか、ブラックが「枯れ枝を探してくるね」と、たき火のそばから立ち上がった。

 何の危険もない森とは言え、警戒しておくに越した事はない。そう思って、用心のためまきを足そうとしてくれたのだろう。こういう所が熟練の冒険者なんだよなぁ。
 でも、一人で行かせて大丈夫だろうか。なんか有ったら困るよな。

「俺も一緒に行こうか?」
「いやぁ、そこらへんを探すだけだし、別に良いよ。というか……ツカサ君の場合は無暗むやみに動き回られてもこまるというか……」
「なんだとテメー」
「まあとにかく、すぐ戻って来るから心配しないで」

 そう軽口を言いながら笑うが、何だかフラグのように思えて心配だ。
 まあ俺が動き回らない方が良いってのはくやしいが同意なので仕方ないが、やっぱり一人じゃ俺が心配なんだよ。いくら強くたって、不意ってのは誰にだってある事なんだからさ。これがフラグになったらどうすんだ。

「じゃあペコリア連れて行ってよ。ペコリア、おともを頼めるかな?」
「クゥ!」

 俺の横で三匹で丸まっていたペコリアの一匹が、バッと立ち上がって、俺に敬礼をするようにビシッと前足をあげる。
 その可愛さであやうく昇天しかける所だったが、俺はペコリアの頭を撫でて頼むと、ブラックに「くれぐれも置いて行くなよ」と釘を刺してペコリアを同行させた。

「んもー、ツカサ君たら本当に心配性なんだから……。あっそうか、さてはツカサ君僕がいなくなると不安で寂しいんだね!? ふ、ふへへぇ……こ、こ、婚約者だからついつい僕を求めて……」
「だーっ違う違う! もういいから早く行けって!」

 ええかげんにせいと怒鳴ると、ブラックはニヤニヤと笑いながら、気の抜けた返事をして夜の森の中に消えて行った。
 っ、た、たくもう……何でこうアイツは余計な事ばっかり言うかな。
 人が折角せっかく心配してやったってのに、わざとらしく興奮しやがって……。

「ツカサ、何か不安なのか?」
「え?」

 不意に問われて、思わずクロウの方を向く。
 と、相手は指でちょいちょいと俺の胸の方を指さした。
 そこを見やると、俺の手は何故かシャツの胸元を……というか、ブラックに貰った婚約指輪のネックレスを握り締めていて。

「あ、あれ?」

 自分でも気が付かなかった行動にあわてて手を離すと、クロウはいつもの無表情な顔のままで、不思議そうに首をかしげた。

「ム? 自分で気が付いてなかったのか?」
「う、うん……」
「さてはまたオバケが怖いから、不安になっていたのか」
「ばーっ、ち、ちがわいオバケの事なんか考えてなかったわい!」

 こ、この野郎、ブラックが居なくなったと思ったらおちょくってきやがって。
 くそう、これだからどっちのオッサンもムカつくんだ……ええいもう良いっ、こうなったら俺はペコリアちゃんのモフモフに顔をうずめながら寝てやる。
 オッサン達の事なんかもー絶対気にしないんだからな!!

「ヌゥ、ねたか」
「ぐーぐーぐー!」

 寝てます、と思いっきりうなったが、良く考えたらコレ寝て無くないか。
 今更いまさらながらアホな事をやってしまった自分に顔が熱くなったが、もうこうなったらクロウの顔も見られず、俺は優しいペコリア達にはさまれて目を閉じるしかなかった。










「…………ん?」

 気配を感じて、足を止める。
 だが、夜の暗い森には自分以外の人らしき気配は無く、ただ静まり返っていた。

(……いや、そう言えば……ペコリアがいないな)

 まきの代わりになる枯木かれきを見つけるのに集中していたせいか、敵にもならない小動物の気配を気にしていなかった。
 これはまずい、迷子にさせたらツカサを怒らせてしまう。
 ブラックはあわてて周囲を見回すと、広範囲の【索敵】を使ってツカサのペコリアを探そうと口を開いた。と――――同時。

「クゥッ、クゥクゥ」

 少し遠くからガサガサと音がして、近付いて来る。
 なんの躊躇ためらいも無く自分の前に出てきたのは、ツカサのペコリアだった。

「はぐれないでくれ……怒られるのは僕なんだぞ」

 少しあきれた声でそう言うと、ペコリアは申し訳なさそうに目を半眼にし、くうくうと鳴きながら頭……らしき部分をペコペコと下げる。
 小動物らしからぬ行儀の良さに、ペコリアの「ぺこ」はコレが由来かと錯覚しそうになったが、そんなバカなとブラックは自分の冗談めいた考えを掻き消した。
 ともかく無事に見つかって良かった。

 外傷はないだろうなとひざをついて小さな体を確かめると、ペコリアは綿毛わたげのような体の中から何かを取り出して見せた。

「ん……? なに?」
「クゥ~」

 それは、何かの木の実だ。
 しかし薄黄緑と水色の縞模様しまもようを持つ丸い木の実など、見た事がない。
 ライクネス王国では、このような奇抜な色味の果実などまず見かけないのだが。

「それ、どうしたの?」

 出来るだけ優しく問うと、ペコリアは首……らしき部分をかしげて、何やら伝えようと、身振り手振りでブラックにうったえて来る。
 意外と知能のあるモンスターではあるが、しかしペコリアは手足が短いので、何がどうしたのかという事が分かりにくい。主人でもないブラックには、相手が何を伝えようとしているのか全く分からなかった。

「クゥッ、クゥクゥ」
「う、うーん……よくわかんない……。ツカサ君なら分かるのかな……」
「クゥ~……」

 伝わっていない事だけは理解したのか、しょんぼりする小動物。
 こういうのをツカサは「可愛い」と言うのだろうが、ブラックとしては「人語をかいする」という点に、違和感を感じずにはいられない。
 そもそも、臆病おくびょう滅多めったに人前に出てこないモンスターであるペコリアが、これほどの知能を有していると言うのが理解しがたいのだ。これもまた、ツカサと契約をわし、様々な戦闘を経験して来たからなのだろうか。

 それが真実なら、ツカサの能力もまったく恐ろしい物だ。しみじみそう思った。
 なにせ、臆病なモンスターを勇敢で知恵ある存在にしてしまうなどと言う事は……基本的に、守護獣を持つ者達にとっては有り得ない事なのだから。

(使役した獣は、それ以上でもそれ以下でもない。絆を結べる事はあるかも知れないけど、本来ならモンスターの基本能力はそれ以上の変化がないはずなんだ。だから、守護獣は滅多に進化などしないというのに……)

 このままこの小動物を召喚し続けた場合、やはり彼らも進化するのだろうか。
 ツカサが相棒と呼びつつ愛している、あの「かつては最弱のザコと呼ばれたへび」である、準飛竜ザッハークのロクショウと同じように。

「クゥ~?」
「……いや、まあ、僕じゃわからないから、ツカサ君にもう一度話してくれ。えだも集まった事だし、帰ろうか」
「クゥッ!」

 ブラックの言葉に「わかりました!」と言わんばかりに短い前足を上げて、木の実を再び体毛の中に収納するペコリア。
 気を利かせてみずから枯れ枝を集めながら歩きはじめるその姿に、ブラックは今後の事を思って溜息を吐かずにはいられなかった。

(ハァ……ま、ツカサ君の事だから、どんな進化をしようと『カワイイ~』になっちゃうんだろうけどさ……っと、それは置いといて……木の実の事は聞かないとね)

 理解不能な身振り手振りだったが、しかしブラックにも一つ分かる事があった。
 いや、正確に言うと、そうと予想できたが確証がなかったのでれなかったのだが――どうも、ペコリアの動きの中に「人の動き」のような物が見えた気がしたのだ。

(誰か、この森にひそんでいたのか?)

 しかし、人の気配など無かった。
 そもそも物音などペコリアのもの以外一度も聞こえなかったではないか。

(だったら……何だ? 本当に何かが居たのか……?)

 もし、ペコリアが遭遇した物事の中に「自分達以外の誰か」が居たとしたら。
 気配も音も無く、夜目が利くブラックですら見つけられないほどの能力で、森の中に潜んでいた「人」がいるとしたら……。
 何か、厄介な事になるかも知れない。

(ああ、やだなぁ……。せっかくツカサ君と楽しい旅してるってのに……)

 旅に出てまで厄介事に巻き込まれたくなんてないぞ、とブラックは顔を歪めたが、そもそも厄介事にはすでに巻き込まれているのだ。
 【アルスノートリア】などと言う、どうしようもなく面倒な存在のせいで。

(…………もしソレ関係だったら、どうしようかなぁ……)

 それを考えると、もう溜息も出なかった。














※藍鉄の初出は第一部【ジャハナム】編の最後辺りから。
 名付けはその次の【北アルテス街道】のさいしょらへん。
 柘榴の初出は、同じく第一部【ラゴメラ村】編です。

 従魔のアイツに関しては【ベイシェール】編~【ファンラウンド領】編で

 
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